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iDeCoの窓口(運営管理機関)を変更する際の注意点について


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

iDeCo(個人型確定拠出年金)は
素晴らしい制度なのですが、

その運営実態は
(なんと言いますか、)
昭和の形式、書類主義の匂いでいっぱいです(-_-;)

先日も
弊所のお客様から、
iDeCoの運営管理機関の変更、

具体的には
「SBI証券から楽天証券に
窓口を変えたいんだけれど・・」
というお問合せをいただきました。



窓口の変更は(もちろん)できます。

が、私たちが思う以上に
時間】がかかってしまうのです。

最低2ヶ月も!


どうしてこんなに時間がかかるかというと、
前述したように、
「紙ベース」でのやり取りで、

かつ、
届け出先が実質的に、

〇 金融機関(窓口)、
〇 国民年金基金連合会、
〇 信託銀行(資産を管理する所)と
多岐にわたってしまうためです。


business_crowdfunding.png


ちょっとシミュレーションしてみましょう。
<あくまで「仮の例」ですよ。
iDeCoで運用やってます!>

SBI証券で
「A株式ファンド」60%
「B債券ファンド」40% を


積み立ててきたあなたは、

楽天証券に窓口
移すことにしました。

(ここまでで資産は
120万円ほど積み上がっています!)


この際、
積み立ててきた投資信託は、

1.いったん
「すべて売却」する必要があります。


そして、

2.現金化された資産(120万円)が
3.楽天証券(iDeCo)に入庫


4.そこから、
楽天証券でラインナップされている
金融商品を改めて購入する


必要があります。


先述の通り、
2ヶ月のタイムラグ」があるため、

たとえば、
マーケットが下がっているときに、
「売却」せざるを得なくなる、

あるいは、移転先で買い付けるときに、
すでにマーケットが上がってしまっている
リスクもあるでしょう。

要するに、【機会損失のリスク】が
発生し得るのです。


tn.jpg


このような経験を、
菟道りんたろうさんが、
下記記事の中で、率直に語っておられます。

個人型確定拠出年金の移換が完了―手続きは簡単だけど時間がかかる

りんたろうさんが書かれていますが、

琉球銀行から、
SBI証券へ変更する際に、

いったん「手続き」を始めると、
『いつ、琉球銀行で
保有する投資信託が売却されるのか、』
自分では決められないのです。


以下、引用)

しかも私の場合、
琉球銀行の口座で保有していたファンドが
売却されたのが6月23日。

なんとBrexitショックによる
株価暴落の前日です。

これは助かったと思ったのですが、
海外資産に投資するファンドは
時差の関係で約定日が1日ずれるので、

暴落が直撃した24日の基準価額で
売却されてしまいました。


これで数万円のマイナスです。
すぐにSBI証券のプランで
ファンドを買い直すことができればいいのですが、

7月13日まで資金が振り込まれないので、
絶好の買い場を指をくわえて眺めているだけ。

ようやく資金が振り込まれた時には、
すでに相場は
Brexitショック以前の水準を回復していました。


引用、終わり)

まさに、
機会損失』です(-_-;)


また、
もうひとつ「注意点」があります。

最初に例に戻りますが、
SBI証券(iDeCo)では、

「A株式ファンド」60%
「B債券ファンド」40% を


積み立てていたあなた。

楽天証券(iDeCo)では、
「C株式ファンド」、
「D債券ファンド」を選ぶとします。

〇 毎月の拠出額については、

「C株式ファンド」60%
「D債券ファンド」40% というふうに、


指定してあげるだけですからシンプルです。


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〇 問題なのは、
まとまった資産ベースで
移ってきた120万円のお金。


このお金についても、
たとえば、

「C株式ファンド」60%(72万円)
「D債券ファンド」40% (48万円)
というふうに、
買い付けしてあげてはじめて、


資産全体の『お引っ越し』が
完了するわけです。


(ですよね?)


資産運用の「時間」は
まだまだ長いわけですから、
120万円分ポーンと購入してもよいのですが、

初心者の人は、
まとまったお金で
投資信託を一括購入することに
躊躇してしまうかもしれません。

その場合、
120万円をいったん「定期預金」に入れて、

(毎月の積み立てとは別に、)

規則的に、
数ヶ月~1年かけて、

「預金」売却 → 「C株式ファンド」購入
「預金」売却 → 「D債券ファンド」購入
「預金」売却 → 「C株式ファンド」購入
「預金」売却 → 「D債券ファンド」購入


というふうに、
お引っ越し』をしていってもよいでしょう。
(【定期的スイッチング】と云います)

毎月の拠出額、
まとまったご資産ベースの「両方」で
金融商品を入れ替えて、
はじめて『お引っ越し』が完了するのは、


確定拠出年金における

〇 企業型 ⇒ 個人型
〇 個人型 ⇒ 企業型
〇 企業型 ⇒ 企業型 のような、

【窓口】の変更があった場合も同様ですよ!

◆ 参照記事
iDeCoナビを使い倒そう!


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