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楽天証券、国内ETFの売買委託手数料『無料化』を拡大!


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

わたしは
水瀬ケンイチさんの記事で知りました。
楽天証券、野村アセットのETF「NEXT FUNDS」シリーズ49銘柄の売買手数料も0円に

楽天証券は
国内上場のETFのうち、
すでに

・「i シェアーズ」(ブラックロック)
・「MAXIS」(三菱UFJ国際投信)
・「楽天投信投資顧問」の
主要なETFについて、

売買手数料の『無料化』に踏み切っています。


楽天 ETF


それに加えて4月1日より、
野村アセットマネジメントが運用するETF
「NEXT FUNDS」シリーズの49銘柄も
『無料化』の仲間入りを果たすことになります。

49本のETF詳細はこちら


この流れは
米国のオンライン証券に倣うものであり、

かつて、
米国のフィデリティ証券が
i シェアーズETF(米国上場)の
売買委託手数料を無料化する
サービスを手掛けました。

また、オンライン証券の
チャールズ・シュワブは現在、
500本以上のETF取引手数料を
ゼロにするサービスを行っています。

シュワブ ETF ゼロ円


そして極めつけは、
2018年8月から
バンガード(証券口座)が始めた
1800近いETFの売買委託手数料の
『無料化』です。


米国では
ETFの純資金流入が
(投資信託のそれを)上回っており、

ETF売買の窓口【プラットフォーム】争いが
熾烈を極めているのです。



翻って、
日本の国内ETFはどうでしょう。

レバレッジ・インバース型を除き、
売買高が伸び悩んでいるのが現状です。
ですので、
今回の楽天証券の決断は立派だと思います。

(楽天証券のサイト上でも謳っていますが、
同社の国内ETF売買委託手数料
『無料化』のサービスは、

キャンペーンでも
キャッシュバックでもないところがポイント。)



ただ、あえて苦言を呈するなら、

(楽天証券ユーザーの)
どのターゲット層
国内ETFを利用してもらいたいかを
もっと明確にしたほうが良いのでは・・。



たとえば、です。

楽天証券のサイト、
国内株式】というページ内では、

第一層内に
手数料0円ETF』というタブ
(カテゴリー)を設置しているわけです。


楽天 株


ならば、
トップページの

楽天 国内株式


国内株式
現物・信用 

を思い切って、

国内株式
国内ETF

に変更してもよいのでは?


(右隣では、

海外株式
海外ETFが、
『ひとつのカテゴリー』に
なっているのですから・・)


「これから
国内ETFの市場に入ってくるのは、
投資信託に馴染んだ人?

それとも、
国内株に馴染んだ人?」と聞かれれば、

わたしは
「国内株」のユーザーからの
流入のほうが多いと答えます。



fune.png


これまで個別株式に親しんできた人が、
株式の売買という
『プラットフォーム』上で

国内ETFという銘柄を
『リスク分散に長けた銘柄』
『自分に馴染みのある銘柄』として、
認めることが出来るか否か・・


ココがポイントになるでしょう。

(私見ですが今後、
『投資信託から国内ETF』という移動の線は、
細くなっていく傾向にあると思います)

あ



| ETFのお勉強 | 18:40 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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ETFが(インデックスファンドに)挽回するためのポイント2つ!


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

相談業務を行っていると、
ときどきお客様の口から
次のような言葉が発せられます。

カンさん、
ETFにも挑戦しようと思っているんです。


この、
挑戦】という言葉の中には、

ETFという道具の
ハードルの高さが見え隠れします。


株主優待】ってありますね。
(あなたは好きですか?)

もちろん、アメリカには
【株主優待】はありません。

「おいおい、株主優待で
商品や割引券くれるんだったら、
そのぶん配当を増やしてよ・・。」

と思っているのは、
あなただけではありません。


賢明な投資家は(実は)、

配当が
払い出されることにも、

理不尽さを感じているのです。

そう、これって
ETFの『分配金』も同じ。

「あーあ、
配当や分配金もらっても、
意味ないんだけどなあ・・」

と思っているのは、
あなただけではありませんよ。


ETFが
(インデックスファンドに)
挽回するためのポイントの1つ目は、

ETFの「分配金」が、

【自動的に、
無手数料で
再投資できる】


ようになることだと思います。

実は上記しくみは
通常の投資信託では、
ふつうに実践されていますね。

(なにも特別なことではありません)


しかし、ETFは
株式市場に上場する
『銘柄』であるため、

(ETFの)分配金の
自動再投資のためには、
証券会社のシステム変更が
必要になってくるのです。

また、上記は、
個別株式の配当
自動再投資できるようになること。

あるいはREITの分配金
自動再投資できるようになることと
【セット】で行われることです。

(なぜなら、ETF、
個別株、REITとも、
証券取引所に上場する
『銘柄』であるためです・・)


(ご注意:
わたしはETFの分配金を
「受け取る」ことを
否定するわけではありません。

「受け取り」or「自動再投資」
というふうに、投資家が
選択できることが重要と考えます。


武田薬品工業の『配当』もそうでしょう。

配当を「受け取る」か、
「自動再投資」するかを
選べるようになったほうが
いいと思いませんか?)


163861447.jpg


ETFが(インデックスファンドに)
挽回するためのポイントの2つ目は、

ETFが、
毎月定額で、
積み立てられるようになる
ことでしょう。

株やETFなどを
毎月定額で積み立てるなんて、
ちょっとイメージしにくいかもしれません。

でも、
たとえば『持ち株会』ってどうでしょう?

多くの株式会社では、
従業員の人たちが
自社株を毎月積立てられるしくみが
あります。

(上記は個別株を
定額で買い付ける典型例です・・)


あるいは
大手証券会社では、
「るいとう」(株式累積投資)という
サービスを有するところもあります。

(毎月↑定額で個別株を買っていけるのです)

ETFを
毎月定額で積み立てることは
(やろうと思えば)
システム的にできることです。

ただし、これも、
個別株式を
毎月定額で積み立てる、

あるいはREITを
毎月定額で積み立てることと
【セット】で行われることでしょう。


ただ、問題は、
毎月買い付けるたびに
かかってくるであろう、

売買委託手数料』というコストを
どうするか?ということ。

(インデックスファンドでは
毎月の積み立てで
買付け手数料はかかりません・・)


端的に言って、
わたしは日本の証券会社は

ETFの定額積み立てや、
ETFの分配金の自動再投資に
積極的ではないと思います。

心のどこかで、

どちらも
労多くして、実少なし・・。

と感じているのではないでしょうか?

しかしながら、
上記のサービス改善が
為されない限り、

(個人の投資家の道具として)
ETFがインデックスファンドに
追いつくのは難しいと思います・・。

◆ 参照記事
カンさん、ETFとインデックスファンドって、どっちが良いのですか?

似顔絵




| ETFのお勉強 | 19:50 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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国別の株式ETFが投資家の投資半径を広げています

 

こんにちは。

インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

 

インデックス投資のメリットのひとつとして、

【行ったことがない場所でも投資がしやすい】

ことが挙げられます。

 

たとえば、

仮にあなたが

アメリカに行ったことがないとしましょう。

 

そういうあなたにとって、

名前も聞いたことがない

アメリカの会社一社に投資するのは

とても勇気がいりますね。

 

でも、

 

「えーっと、

アメリカを代表する

500社に投資をするんです」(S&P500

と言われれば、

 

「投資対象」に対して

いくらか安心感が

持てるのではないでしょうか。

 

 

なぜなら、

インデックス投資では、

 

そもそも投資対象が

【広~く・浅~く】

分散されていますから・・。

 

 

今度は、

その『アメリカ人』の立場に立って

考えてみましょう。

 

アメリカ人って、

私たち以上に、

【外国に行っていません。】

 

というか、

【外国のことを知りません・・】

(ここだけの話。)

 

 

でも、
『インデックス型の商品』なら、

気持ち的に多少、

投資がしやすくなるのではないでしょうか。

  

それが証拠に、

米国では1700本以上の

ETFETNが上場していますが、

 

アメリカ株式以外の、

『国別株式ETF』だけでも

ナント189本もあります。

 

189本!

 

 

ちょっとマニアックな話になりますが、

 

たとえば、

アルゼンチン、ベルギー、ギリシャ、

カタール、ペルー、ナイジェリアなどの

株式ETFなども現に存在しています。

 

 

ポーランド株式ETF2本あります。

インド株式ETF11本、

そして日本の株式ETF31本も!

 

(まさにより取り見取りですね)

 

 

私たちは

ETFやインデックスファンドを通じて、

 

自分の国以外に投資を行う

『心理的なハードル』を

知らず知らずのうちに下げているのです。

 

(これこそ、インデックス投資が

私たちにもたらしてくれたメリット!

 
04-03-etf.jpg

 


たとえば、

これまで国内の

個別株のことばかり考えていた

アメリカ人のスミスさんが

 

『国別株式ETF』のことを

知ったとしましょう。

 

スミスさんは

書斎の世界地図の上に、

 

189本のピン(国別ETF)を

立ててみました。

 

「へえ~、

こんなにたくさん株式ETFってあるんだ。

えーっと、どの国がいいかなあ・・」

 

と考え始めたスミスさんは、

 

もはや自然に、

 

投資家としての

【投資の半径を、広げています。】

 

 

これって、

とっても大きな意味があるのです。

 

これまで、

自分の国の、

さまざまな個別株の物色が、

 

スミスさんの

『投資の世界』だったとしたら、

 

それはイメージで申し上げると、

1、2、3、4、5・・という、

【視野の刻み】だったはずです。

 

 

それが今では、

右に左に大きく視線を動かして、

(国境を軽々と超えて)、

 

さまざまな国別ETFを

物色するようになっているわけですから、

 

スミスさんの【視野の刻み】

一挙に、

102030405060・・と

なっているイメージなのです。

 

 

しかも、

まるで個別株を物色するように、

たくさんの国別株式ETFを

眺めているわけです。

 

1768295.jpg

 


今後、多くの投資家にとって

【投資の半径】は

ますます広がっていくに違いありません。

 

 

より多くの国々で、
個人投資家が増えてくるでしょう。

そして、
よりたくさんの国々で、

たくさんの国別株式ETFや、

たくさんの国別株式インデックスファンドが

選べるようになると、

 

世界中のあちこちで、

(まるで個別株を物色するように)

国別の株式が、

『投資対象』として浮かび上がってきます。

 

 

これまでは、

「あの株、あの会社がさあ・・」

と言っていたのが、

 

これからは、

「あの国の経済はさあ・・」

になるわけです。

 

(これが【投資の半径】が

広がるという意味です)

 

 

自分が好きな国、

これから伸びると思う国、

 

それを、

経済的な視点からだけではなく、

 

歴史的、政治的、

文化的、宗教的な視点からも

捉え直してみる・・。

 

 

より多くの投資家が

国別の株式ETFを通じて

グローバルに資産を配分しようとすれば、

それは結果として、

【資本の最適配分】につながるわけです。

 

 

いつか株式市場が存在する
国が200ヵ国となり、

「ナント200の国別株式ETF」が選択可能ですよ、
とアナウンスされる状況は、
決して絵空事ではないとわたしは思います・・。

似顔絵  

 


| ETFのお勉強 | 12:43 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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LGBTの人たちを念頭に作られたETFがあります


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

【商品特性】という側面で、
ETFとインデックス・ファンドを比べてみると、

ETFのほうが
よりエッジの効いた商品開発をする傾向があり、

なんと云いますか、
たまに、ポーンと
突飛な商品が出てくるのです。



○ 原子力ETFとか。
○ カジノETFとか。

○ 東海地方に本社を置く会社のみを集めた
東海ETFとか。


わたしがかつて、
『日本人が知らなかったETF投資』という
本を書いたとき、
ユニークなETFのひとつとして、

ラグジュアリーETF
取り上げたことがあります。

正式名称は
『クレイモア Robb Report グローバルラグジュアリーETF』
でした(銘柄コードはROB)


当該ETFのコンセプトは斬新で、
組入れ銘柄には、

LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン、
当時のダイムラークライスラー、
コーチ、ポルシェなどの
高級ブランドが名を連ねていたのです。

しかし、
2007年に運用を開始したこのETFは、
リーマンショックの余波もあり、
売買高が振るわず、

2010年にとうとう、
繰上げ償還されてしまいました・・。


投資商品に限らず、
そのコンセプトが
たとえユニークであっても、
(また、潜在的ニーズは存在しても)

時代とのシンクロ性がないと、
なかなか生き残っていけないのですね。



では、
これからご紹介する
ワークプレイス イークワリティ ポートフォリオETF
はどうなのでしょう?(銘柄コード EQLT)

「ワークプレイス イークワリティ?」

すみません・・、
カタカナで言われても
いまいちピンときませんね。

逆に英語で書いたほうが、
 Workplace Equality

イメージが掴みやすいのかも・・。


フム。
【職場における、平等性】ですか。

「それって、誰に対して?」

LGBT(エル・ジー・ビー・ティー)の
人たちに対してです。


LGBT??

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はい、
具体的には、
レズビアン、ゲイ、
バイセクシュアル(両性愛者)

そして、
性同一性障害を含む性別越境者などの
トランスジェンダーの人たちを指します。

(それぞれの頭文字を合わせてLGBT!


LGBTの人たちの、
職場における平等を掲げるアメリカ企業を
ピックアップし、組成されている指数が、

ワークプレイス イークワリティ指数
です。

そして当該指数との連動を目指すのが、
ワークプレイス イークワリティ ポートフォリオETF
なのです。


当該ETFには、
9月21日現在、
199の企業が組み入れられています。

(ソニーもADRの形で組み入れられています)

運用開始は2014年2月、
業種でいうと、
一般消費財、金融などの割合が高く、

特徴的なのは、
各企業の組み入れが『均等』ということ。


つまり、
仮に組み入れが200社とすると、
一社あたりの比率は「均等割」で
0.5%になるイメージ・・。

この『均等割合での組み入れ』は、
結果として、時価総額が小さめの、
中小型株を
オーバーウェイトすることにつながります。



さらに特筆すべきは、
「ワークプレイス イークワリティ指数」のリターンと、
S&P500指数のリターンを
直近6年で比べてみると、

(2011年を除いて)、
「ワークプレイス イークワリティ指数」の
リターンのほうが高くなっています・・。


わたしは、
企業が『人材の多様性』を掲げるのは、
なにも慈善の精神からではないと考えます。

「バックグラウンドが異なる人材を
受け入れなければならない」
ではなく、

「バックグラウンドが異なる人材を
多く受け入れたほうが、
(長期的にみれば)得になる」という
シンプルな帰結です。


では、なぜ得になるのか?
これもシンプルですね。

株式会社は、
「文化的背景が異なる人が交わる社会」の中で、
商売をしていく必要があるからです・・。

◆ 参照記事
多様性の擁護が結局トクになります

似顔絵




| ETFのお勉強 | 17:14 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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日興アセットマネジメントが5本のETFを繰上げ償還へ


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

日興アセットマネジメントが運用を行う
以下の5本のETFが
「繰上げ償還」⇒「上場廃止」される模様です。

1316:上場インデックスファンド TOPIX100日本大型株
1317:上場インデックスファンド TOPIX Mid400日本中型株
1318:上場インデックスファンド TOPIX Small日本小型株
1544:上場インデックスファンド日本株式(MSCIジャパン)
1556:上場インデックスファンド日経中国関連株50



ETFは
投資信託が株式市場に上場したモノですから、
運用を中途で終了してしまう、

―つまり『繰上げ償還する。』―
というのが事の本質でしょう。

市場に上場する投資信託であるため、
『繰上げ償還』という行為の帰結として、
上場廃止』となるわけです。


delisting_l.jpg


まずは、
日興アセットマネジメントが出している
リリースをご覧ください。

「上場インデックスファンドTOPIX100日本大型株」
繰上償還および重大な約款変更に係る書面決議の基準日設定公告

(3.25)
<他の4本についても同様のリリースを発表しています>

繰上償還および重大な約款変更
(以下、付随する約款変更といいます。)を行なうべく、
書面決議の手続きを予定しております。



重大な約款変更とは、

通常、ETFの信託期間は
期間の定めのない=無期限ですが、

それを期間の定めがある旨に、
信託約款の変更を行うということでしょう。

そして同時に、
受益者に対して、
繰上げ償還の異議申し立ての機会を設ける。

この二つを合わせた
『書面決議』という意味ではないでしょうか・・。


ETF イメージ



一方、東京証券取引所は
日興アセットマネジメントの発表を受け、
上記5本のETFを
【監理銘柄(確認中)】に指定しています。

「マーケットニュース」
監理銘柄(確認中)の指定
—上場インデックスファンドTOPIX100 日本大型株ほか4銘柄—

(3.25)

日興アセットマネジメント株式会社は、本日、
受益者の承認を前提として

同ETFに係る投資信託約款において
投資信託契約の期間の定めを設ける旨の決定を行い、
その旨を発表しています。


受益者の書面による決議において、
投資信託契約の期間の定めを設ける旨の議案が
承認可決された場合には、

同ETFは上場廃止となることから、当取引所は、
当該発表をもって、同ETFについて
上場廃止となるおそれがあると認め、
監理銘柄(確認中)に指定します。



つまり、
約款変更、そして
繰上げ償還そのものが可決されれば、

その時点で、
運用会社は証券取引所に届け出を行い、

そして、
証券取引所が上場廃止を決定する
という流れになると思われます。


日興アセットマネジメントの
先ほどのリリース内では、

なお、当該繰上償還および付随する
約款変更にかかる書面決議が可決された場合、

平成27年6月5日に当局への届出を行ない、
平成27年7月6日付で約款変更を実施して、
平成27年7月8日を信託終了日として
繰上償還する予定です。


と記されています。

つまり、
上場廃止の決定は
6月5日になると思われます。

decided-header.png


上場廃止が決定すれば、
上記5本のETFは
【監理銘柄(確認中)】から【整理銘柄】となります。

(そして、7月3日が
取引所最終売買日の予定・・)


ところで、
上記5本のETFは現在、
【監理銘柄(確認中)】となっていますが、
売買は通常通り行うことが出来ます。

また、『繰上げ償還』⇒
『上場廃止』が正式決定したからと云って、

ETFの市場価格が
急にゼロ近辺まで暴落するわけではありません。


(ETFとは『ファンド』であり、
ファンド内には株式など現物資産の裏付けがあるため)

繰り返しになりますが、
今回の事の本質は、
ETFというファンドの運用を中途で終了してしまうこと。
= 繰上げ償還)なのです。


ただし、
上場最終日が近づくにつれ、
市場価格とETFの正味価値(基準価額)の
乖離が大きくなる可能性がありますので、

上記5本のETFを
保有している方がおられましたら、
早めの売却をお勧めいたします・・。


そもそも今回の『繰上げ償還』は、
ETFの出来高が伸びず
したがって新たな【設定】(口数増加)がなく、

逆に【交換】(口数の減少)が進んで
その結果として純資産額が低下し、
運用会社が適切な運用の継続が出来ない
と判断したために起こったことです。


国内上場ETFの中には
出来高が少なく、
かつ純資産額が小さいものが少なくありません。

ETF最大のリスクである
『繰上げ償還』には、
今後も重々注意を払う必要があります・・。

◆ 参照 日興アセットマネジメント
コラム もっと知りたいETF!
上場廃止・繰上償還』(3.25)

似顔絵




| ETFのお勉強 | 19:26 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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第69回 「地域特化型ETFについて」(ETF解体新書)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

マネックス証券より許可を得て、
コラム【ETF解体新書】第69回目を転載いたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こんにちは。
晋陽FPオフィス代表のカン・チュンドです。

ETFの多様性は、
投資対象の「細分化」によって進んできました。

たとえば、日本株式という投資対象を、
規模別で細分化することにより、
大型株・中型株・小型株というETFを
組成することが出来ます。

あるいは
(まだ商品としては存在しませんが)、
スタイル別で区分けすれば、
「日本株バリュー」「日本株グロース」といった
ETFを作ることも可能です。


実は、日本株式を
「地域別」で括ったETFが存在します。
それが「東海ETF」です。

正式名称は
「MAXIS S&P東海上場投信」(1553)。

当該ETFは、東海地方
(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)に本社を置く
50の会社を組み入れています。
(2011年2月に国内市場に上場)。


11月28日現在の
上位組み入れ10社を見てみますと、

1.JR東海 2.トヨタ
3.デンソー 4.スズキ

5.豊田自動織機 6.中部電力
7.マキタ 8.アイシン精機
9.ヤマハ発動機 10.日本ガイシ

となっています。

輸送用機器の割合が
高いことが特徴ですが、

リンナイ、リゾートトラスト、
ゲオホールディングスなどの
内需型企業も組み入れています。


当ETFは
「S&P 日本地域別指数-東海-」との
連動を目指します。

(米国のS&P Dow Jones 社が日本の
地域版指数を算出しているというのも驚きですね)。


地域特化型として
ぜひ登場してほしいのが「京都ETF」です。

京都は戦後、地場の伝統産業が廃れ、
経済的に低迷していた時期がありました。

しかし、逆転の発想でニッチな分野に特化し、
グローバルな競争力を持つ企業が次々と
成長していったのです。

仮に「京都ETF」を組成するとすれば、

任天堂、日本電産、京セラ、オムロン、
村田製作所、ローム、SCREENホールディングス、

TOWA、ワコール、島津製作所、三洋化成工業、
フジックスなどの銘柄が
組み入れ候補に挙がるでしょう。


ETF_20150209190703be3.jpg


では、
海外の「地域特化型」はどうでしょうか。
たとえば「米国西海岸ETF」が考えられます。

一例ですが、ワシントン州、オレゴン州、
カリフォルニア州に本拠を置く企業を
組み入れるのです。

ワシントン州には
ボーイング、マイクロソフトなどの本社があります。

そしてカリフォルニア州はIT関連の会社が集積し、
農業も一大産業となっています。


また、米国と同じように
連邦制を取っている国にインドがあります。

インド南部の、
アーンドラ・プラデーシュ州、
カルナータカ州、タミル・ナードゥ州などを
包括し「南部インド株ETF」を作ることも可能です。

カルナータカ州の州都のバンガロールは、
情報技術産業の集積地であり
「インドのシリコンバレー」と呼ばれています。

(ウィプロやインフォシス・テクノロジーズなどの
ソフトウェア企業が本社を構えています)。


あるいは、世界的なアパレル産業が
集積するイタリア北部の企業を集めて
「イタリア北部ETF」を組成する。

また、中国南部の企業に特化して
「中国華南ETF」を作ることも可能です。

グローバル化が進展する世界は、
同時に地方の「独自化」が進む時代でもあります。

地域特化型ETFによって、
投資家の選択肢が増えることは間違いないでしょう。

似顔絵




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