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バンガードの運用資産残高が4兆ドル突破!


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

ひと口に4兆ドルと言われても・・、
ピンときません。

また、それを円換算した
450兆円と言われても
なおピンと来ません・・。

何しろ、日本で設定されている
すべての投資信託の
運用資産残高を合わせても、
100兆円弱しかないですから・・。

以下、ウォール・ストリート・ジャーナル
(日本語版)の記事です。
バンガードの運用資産、初の4兆ドル 指数連動型投信の人気続く

ETF(上場投資信託)など運用手数料の低い
インデックス(指数)連動型ファンドの
人気の高まりを背景に
多額の投資資金が流入したことが主な要因だ。

バンガードは40年前に初めて
個人投資家向け指数連動型投資信託の運用を始めた。


ここから先は、
同記事(英語版)を参照したいのですが、

米国の投資信託(含むETF)では、
バンガードは「純資金流入」において
他社を圧倒しています。

モーニングスターによりますと、
昨年、米国のすべてのファンド
(含むETF)に新たに流入した資金5330億ドルのうち、

なんと54%(2890億ドル)は、
バンガードのファンド(含むETF)に流入しているのです。


これって想像できますか?

(たとえるなら、日本において、
2016年に新たに流入した資金の54%が、
たとえば、野村アセットマネジメントに流入している
ようなもの・・)

このままの勢いを保てば、
バンガードが、
純資産残高で世界第1位のブラックロックを
追い抜く日も来るのではないでしょうか。

(ちなみにブラックロックの運用資産残高は
約5兆ドルです)


10-emag-WP-friendship-iStock.jpg


このようなトレンドが続いている理由は、
もちろん、マーケットそのものが
好調なこともあるでしょう。

しかし、時代を貫く大きな『潮流』として、
多くの投資家が
アクティブファンドから
インデックスファンドへ
シフトしていることが大きな要因
なのです。

金融機関に支払うコストを
マイナスのリターンとして認識し、

長期的に投資を続けることを認識し、

また、その長期の視点ゆえに、

長期的に市場平均を上回るリターンを
上げる難しさを認識する投資家が、
増えてきたのです。

また、そのような投資家を、
長い長い歳月をかけて育ててきたのが
他ならぬバンガード自身なのです・・。


無題

(画像:ウォール・ストリート・ジャーナル)


上記グラフは、
バンガードが運用するファンド
(含むETF)の資産残高の推移です。

驚異的というより他ありません・・。

そして、このグラフを見ると、
毎年、毎年、バンガードがファンド、
ETFの信託報酬を引き下げられるのも
頷けます。

また、この右肩上がりのグラフは、
人を教育し、その教育内容を
自らの事業で証明し、

そしてまた多くの人を啓蒙している
結果だとわたしは思います。

◆ 参照記事
ファンド資産が増える ⇒ 手数料が下がるの摩訶不思議・・(バンガード社探訪記)】

似顔絵




| インデックス投資って、どこから生まれてきたの? | 18:57 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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インデックス投資の歴史 その4)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

明治のスナック菓子「カール」は、
あの独特の形状と、
サクサクとした軽い食感が特徴です。

(もちろん@カールおじさんも、
相変わらずいい雰囲気を出しています・・笑)

カール

どんな商品にも、消費者に訴えたい
イメージ』というものがあるわけです。

では、運用商品という分野では、
どんな『イメージ作り』を行ってきたのでしょうか。


たとえば、
個別株を仲介する証券会社では、

⇒ 私たちがあなたに代わって
儲かる株を指南してあげますよ・・。

(そして巧みに『売り買い』を誘発し、
売買委託手数料を稼ぐ?)

投資信託を販売する銀行では、

⇒ 私たちがあなたに代わって
いい運用先をご紹介して差し上げますよ・・。

(そして販売手数料+信託報酬の一部を稼ぐ?)

上記が意味するところは、

「プロに任せれば、それ相応の
高いリターンが得られるのです」

という『イメージ作り』です。

(なんだかロマンの香りがしますね・・)

あっ、この『イメージ』は
まだまだ生きていますよ・・。

銀行や証券会社に赴いて
「なにかいいモノないかしら?」と
尋ねる人が後を絶たないわけですから・・(^^;)。


1976年にバンガード社が
「インデックス・ファンド」の運用を
スタートさせたとき、

ほとんどの金融関係者は
冷ややかな視線を送っていました。

「市場の平均値と連動するファンドなんて・・。
運用会社の仕事を放棄しているのと同じだよ。」


んー、今となっては
上記のコメントは少し滑稽に聞こえますね。

なぜなら、一時的に
インデックス・ファンドを上回る成績を上げる
アクティブ・ファンドは数多くあっても、

【継続して】インデックス・ファンドを上回る
パフォーマンスを残せるアクティブ・ファンドは
限られているからです・・。

そして、もっとも難しいのは、
【継続して】インデックス・ファンドを上回る
パフォーマンスを残せるアクティブ・ファンドを、

そのパフォーマンスが実践される前に、
見つける・ことなのです・・



(話は急に変わりますが・・)、
2010年12月のことでした。

私もパネラーとして参加した
モーニングスター主催の
インデックスファンドの講演会がありました。

その中で
モーニングスター代表取締役の
朝倉智也さんが講演された内容が
明快で素晴らしく、

その資料(PDF)を
ここでご紹介させていただきます。
インデックスファンドの魅力と活用術】(PDF)


資料を見ると、最初のほうで
「シンプルな投資を許容することができるか?」
という文言が目に入ってきます。

低コストな「インデックスファンド」に
魅力を感じないではないが、
多くの投資家は、
自分が『主人公』になりたいものです・・。

たとえば他者と比べて
「ワタシは上手く立ち回れるはず・・」
「ワタシは平均以上に物事を判断できるはず・・」

という思い入れがあります。

もっと具体的に云いますと、

・ワタシはこれから上がる銘柄を正しく選べるはず。
・ワタシは敏腕のファンドマネージャーを
見つけることが出来るはず・・。

そう・・、あなたもわたしも、

自己を過大評価するバイアス(偏り)を
持っているのです。
(いわゆる『オーバーコンフィデンス』ですね)

おそらく、
インデックス投資を選択するとは、
己の分(ぶん)を知って
シンプルさに回帰する
ということなのでしょう・・。


また、朝倉さんは
コストについても詳述されています。

投資信託に関わるコストとしては、
購入時手数料、信託報酬がしばしば指摘されますが、
売買回転率』という概念も重要です。

アクティブ・ファンドでは
平均以上の収益を目指して、
銘柄を買って、それを売り、
また次の銘柄を買うというアクションを行います。

人の能力にお金を託すわけですから、
銘柄の売り買いのボリューム =【売買回転率】が
ある程度高くなることは致し方ないことでしょう。

⇒ しかし、銘柄の売買に伴い発生する
「売買委託手数料」は、
(運用会社が払ってくれるわけではなく)
すべてファンド保有者の負担となるのです。


また、アクティブファンドでは
資産規模が大きくなり過ぎると、
機動的な運用を行うのが難しくなり、
パフォーマンスの優位性が失われる傾向にあります。

(逆にインデックスファンドでは
資産規模が大きくなるにつれ、
規模の利益が働き、
運用コストが低下する傾向にあります)

index-funds.jpg


バンガード社に話を戻しますが、
当初苦戦した
バンガード500インデックス・ファンド」は、

1980年代後半から、
少しずつ「資産残高」を伸ばしていきます。

「やっぱいいモノは、放っておいても認められるのね!」
と思っているあなた。
話はそれほど単純ではありません・・。

⇒ インデックス・ファンドが評価されるためには、
  投資家の『成熟』を要するのです。


それに加えて、
どんなにいい商品でも、
時代と「シンクロ」しないと
なかなか急速には広がっていかないもの・・。


米国では1978年に
401K(確定拠出年金)が導入され、
多くの従業員が
投資と向き合い始めることになりました。

また、1980年代、90年代を通じて、
アメリカ株式市場が稀に見る
「長期上昇相場」であったことも
追い風となりました。

「バンガード500インデックス・ファンド」は当初、
1100万ドルの純資産で運用をスタートさせますが、

それが1999年末には
「1000億ドル」(1ドル=100円換算で10兆円)まで
資産残高が膨らみます。

そして、2000年には、とうとう
当時アメリカで最大の投資信託であった
「マゼランファンド」を抜いて、
全米でもっとも大きなファンドとなりました。


⇒ バンガード社の功績は、
「理論の世界」で
インデックス・ファンドの有益性が叫ばれる中、

「現実の世界」でそれを実践し、
実際にインデックス投資の優位性を
証明した点にあります。


(現実の世界で↑上記を証明するためには、
10年、20年という膨大な時間が必要になるのです!)

誤解を恐れずにいれば、
この「バンガード500インデックス・ファンド」こそ、
資産運用業界の中ではじめて、

★ 消費者の利益を優先し、
消費者の目線に立って開発された
金融ツールであったとわたしは思うのです..。

どんな業界の、
どんな分野でも同じと思いますが、

消費者の予想を超える、
よい意味で消費者を驚かせるような
商品・サービスを開発することが、

(結果として)
マーケットの拡大に
つながるのではないでしょうか・・。

ところで、
インデックス投資の歴史の中で
もうひとつ『大きな潮流』をなすのが
ETFの存在です。

ETFって、一体どのようにして
生まれてきたのでしょうか・・?

似顔絵



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インデックス投資の歴史 その3)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

このブログは2004年にスタートしていますが、
もう、何十回、何百回と
『市場平均』という言葉が登場しています。

私たちはなにげにこの
『市場平均』という単語を使っていますが、

⇒「市場平均」を観測することと、
 「市場平均」を作ることは、
  まったく意味合いが異なります。


毎日ニュースで見る『市場平均』とは、
日々厳密に計測される
「市場の体温」のようなもの・・。

「今日のダウ平均はいくらだった?」
これを克明に記録しているわけです。

しかし、たとえば
「ダウ平均と同じ運用商品を作る」
ということは、

『市場平均』というリターンを実現する
金融商品の開発なのです
(ホントです!)


たまたま、
チャールズ・シュウェイダーさんの
お父さんがサムソナイトの経営者であり、

同社の年金基金の運用を、
ウェルズ・ファーゴ銀行に任せたことから、
史上初の壮大な実験が始まります。

すなわち、
『市場平均』の金融商品を作ろう!

1971年、ウェルズ・ファーゴ銀行は
世界初のインデックス・ファンドを組成しました。
当時の運用元本はおよそ600万USドル。

ウェルズ・ファーゴ銀行は
ニューヨーク証券取引所に当時上場していた
1,500社の株式をすべて同じ割合で保有し、
バランスを保とうとしたのです。

ところが、運用の実態は、
後年ウィリアム・ファウスが
「まるで悪夢のようだった」と述懐するように、
お粗末なものでした・・。


運用チームは
全株式の組み入れ割合を均等に保つため、
頻繁にリ・バランスを行いました。

(すなわち、保有株数の一部を売却し、
一部を買い増しする作業です・・)

1971年当時、株式の売買手数料は
まだ自由化されておらず、
取引コストが予想以上にかかってしまったのです。

結局、ウェルズ・ファーゴ銀行の
運用チームは、1973年に運用方法を変更します。

(S&P500指数との連動を目指す
運用に切り換えました。
時価総額によって銘柄の組入れ割合に
ウェイトをかける方法ですね)

同じ1973年に、
アカデミックの分野でも
新しい動きがありました。

プリンストン大学のエコノミスト、
バートン・マルキールが
【ウォール街のランダムウォーカー】を出版します。

最新のランダムウォーカーはこちら。




翌年74年には、
ポール・サミュエルソンが
ノーベル経済学賞を受賞しました。

サミュエルソンは投資の新たな選択肢として
「インデックス・ファンド」の必要性を説き、

どこかで誰かが個人投資家向けに
インデックス・ファンドを
立ち上げるであろうと予測しています。

このような流れの中、
個人投資家向けに
「インデックス・ファンド」立ち上げを
決意したのが、
ジョン・C・ボーグルさんでした。

ボーグルさんはフィラデルフィアの
ウェリントン・マネジメントに入社後、
社長にまで上りつめますが、
合併の影響などで会社を追われました。

その後、ボーグル氏は
ウェリントン・マネジメントが運用する
ファンドの「運用管理」を、
新たに設立したバンガード社で行ったのです。

(バンガード社の設立は1974年でした・・)

そして1975年12月31日、バンガード社は
個人向けで初めてとなるインデックス・ファンド
「First Index Investment Trust」を設定します。

(S&P500との連動を目指すものでした)

★ この試みは当初、
“Bogle's Folly”(ボーグルの愚行)と
呼ばれたのです・・。

フィデリティインベストメントの
エドワード・ジョンソン氏のコメント

「多くのアメリカ人が市場の平均で満足するなんて考えられない。」


また、インデックス・ファンドは
アメリカ人にフィットしない商品であるとも言われました。

(なぜなら、アメリカ人は
年少の頃から「平均」ではなく、
他者に抜きん出ることを目標に行動するよう
教えられているからです・・)


ここで話は少しそれますが、
ダイヤモンドオンライン上で

セゾン投信代表の中野晴啓さんと、
バンガード・インベストメンツ・ジャパン前代表の
加藤隆さんの【対談記事】が掲載されています。

『世界最大の投信会社は7年間資金が減り続けた…。
バンガードはなぜ資金を集めることができたのか?』


この中で加藤隆さんは、
バンガード社は1977年に早くも『直販』を
スタートさせたと語っています。

(『直販』= 運用会社が直接投資家にファンドを販売すること)

中野 直販からスタートしたのには、
何か理由があったのでしょうか。

加藤 日本と同じですよ。
結局、販売金融機関にファンドを売らせると、
どうしても手数料の高いファンドをすすめたり、

手数料収入の最大化を目指して、
短期売買に顧客を誘導するインセンティブが働きがちです。

当然、それは投資家の手数料負担を増やすし、
ファンドの運用にとっても良いことではない。
ということで、バンガード社は直販をスタートしたのです。


しかし、バンガード社の経営が
最初から順風満帆だったかというと
まったくそうではありませんでした。

加藤隆さんは対談の中で、
こうおっしゃっています。

加藤 それはもう苦労の連続だったと聞いています。
さっき、バンガード社がスタートする時点で、
預かり資産が
25億米ドル(2500億円)ほどあったと言いましたが、

会社をスタートさせてからというもの、
ずっと資金流出が続いたのです。

何と80ヵ月連続ですよ。約7年間ですね。
約6億米ドル(600億円)まで減ってしまいました。
そして、ようやくそこから資金純増に転じたそうです。


1980年、バンガード社はファンド名を
「バンガード500インデックス・ファンド」に
変更しますが、

結局1985年になるまで、米国内で
インデックス・ファンドを設定する他の運用会社は
一社も現れなかったのです・・

(んー、いつでも多数派が正しいとは限らないのですね)

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インデックス投資の歴史 その2)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

『ナニワ金融道』で有名な漫画家
青木雄二さんは、こんな言葉を残しています。

~世の中には得をする側の人間と、
損をする側の人間がいる。~

(なるほど・・)

では、
株式市場という舞台では?

~市場では、
利益を得る人と、損失を被る人がいます。~

んー、たしかに・・。

でも、よく考えてみますと
上記は【当事者の視点】のみで
語られていますね。

得をしようとする人も、
損をしてしまう人も、
自分が(市場における)『主人公』で、

自身が市場と対峙しながら
上手くいくかどうかということのみに
注力しています。

仮に、
【当事者の意識】を排して、
物事を遠くから眺めてみると・・。

世の中そのものに、
損も得もありません・・。

あるいは、株式市場そのものに
損も得もありません・・。
(市場の成長があるか否か、だけです)


先日お話した
ユージーン・ファーマさんが云う、
『市場って、そもそも効率的なんですよ。』
という理論は、

あなたやわたしの【主観】で
自分の投資はなんとかなる!
という考え方とは
(ある意味)『真逆』です。

このファーマさんの理論が、

もしかすると自分が他者を出し抜いて
上手く投資を続けるのは難しいのかも・・」
と発想する『きっかけ』を作ったと、
わたしは思うのです。

友だちとお酒を飲んでいて、
そろそろ酔いが回り始めた頃に浮かぶ
『突飛な発想』のように、

もし、
他者を出し抜くのが難しいんだったら、
違う投資の方法論として、
市場の銘柄を全部保有したりするとどうなの?

つまり、
『市場の平均』を再現できるように、
マーケットの銘柄をすべて買っちゃうと
一体どんな投資になるの・・?

という【アイデア】が発露しても
おかしくはないですよね。

これこそ、
人間のピュアな好奇心です・・。


★ インデックス投資とは、
人がマーケットを深く知る中で見出された
投資の【ふたつ目の選択肢】なのです。

「市場平均」である、
ダウやS&P500は
ずいぶん前から存在しましたが、

『指数』というものは、
市場全体の体温を示す「物差し」であり、

それそのものが、
投資の道具となり得るなんて
誰も考えつかなかったわけです。



実際、ファーマさんの理論が触媒となって、
「市場平均」への投資を実践しようとする人が
現れました。

ジョーン・マックーンさんという人です。

マックーンさんは、
シカゴ大学のビジネスマン向けセミナーで
効率的市場仮説について学んでいました。

わたしはシカゴに住んだことがないので、
シカゴという街が持っている
『進取の気性』というものがどんなものか
理解できないのですが、

ちょうどこのとき、
マックーンさんはシカゴ大学内で、
同大学のビジネススクールの生徒だった
チャールズ・シュウェイダーさんと接点を持ちます。

(シュウェイダーさん自身も
効率的市場仮説に関心を持つ学生でした)

ここに、
ファーマ教授 → マックーンさん
→ シュウェイダーさんという
『つながり』ができます。


1970年、ウェルズ・ファーゴ銀行の
ジョーン・マックーン、ウィリアム・ファウス、
ジェームス・バーティンは、

初めて市場平均との連動を目指す商品の開発に
乗り出したのです。

(実はマックーンさんは
ウェルズ・ファーゴ銀行の人間でした)

ところで、
インデックス投資の誕生において、

チャールズ・シュウェイダーさんと
お父さんの【仲が良かった】というのは
とても重要なことです。

(おそらく)マックーンさんから
インデックス・ファンド開発の話を聞いていた
シュウェイダーさんは大いに興味を持ち、

父親に以下のような提言を
したのではないでしょうか。

「お父さんの会社の年金運用を、
インデックスでやってみたら?」


実はシュウェイダーという学生は、
旅行カバンで有名な
「サムソナイト」を経営する
シュウェイダーさんの息子だったのです・・。

似顔絵




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インデックス投資の歴史 その1)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

私たち人間にとって、
いちばん新しいお金の習慣って何でしょう?

(お金を)使うこと?
貯めること?

いや、やっぱり
育てようとすること【投資】でしょうね。

『不確実な未来』に向けて
あなたのお金を託すことって、
そうそう簡単ではありません・・。

古今東西、私たちの先人は
さまざまな『投資』を行ってきましたが、

それがどのような投資対象であっても、
また、投資資金の多寡にかかわらず、
投資の歴史のほとんどは、
【何かを選ぶ行為】でした・・


あの銘柄ではなく、これを選ぶ。
あちらを選んだので、こちらは売ろうなど・・。


初期の市場では
人間の欲望が露骨に渦巻いていましたが、

目利きが効く者の中には
ダイヤの原石を見つけ、
大きな利益を手にする者も現れます。

時代が下り、
市場(マーケット)が整備され、
取り扱われる商品数が多くなると、

今度は投資家の代わりに、
「銘柄を選んで私たちが運用してあげましょう!」
という者が現れました。

そうです、
投資信託の登場ですね。

ここでも、
運用会社が(投資家の代わりに)
【何かを選ぶ】ということに変わりはありませんでした。

⇒【選ぶ投資】というものは、
  人の本能を映し出します。



私たちの祖先は
厳しい自然と向き合い、
その猛威を克服しながら、活動範囲を広げてきました。

常に何かを選び取り、
瞬時に行動に移さなければ「死」が待っていたため、
【選ぶ】ということは、
私たちの深層意識に深く沁みついているのです。

投資 = 『選ぶこと』であり、
たとえば【選ばない投資】なんて、
ちょっと考えられません・・。

★ 歴史的に見て、
4、50年前までの投資は、
すべて『アクティブ運用』だったのです。

さて、先ほど
市場(マーケット)という言葉を使いましたが、

市場と聞いて真っ先に思い浮かべるのが
「株式市場」でしょう。

売り手も買い手も、
市場の参加者は他者を出し抜き、
いかに「利益」を上げるかに血眼になっています。

あなたも彼も彼女も、
市場という舞台の上で、
自分こそが『主人公』と
思っているのです。

ところが、
市場(マーケット)がそこそこ成熟してくると、

『ここの現象って、ちょっと面白そうじゃん。』
と感じる、
ちょっと風変わりな人が現れてきます。

その人は、別に
株や債券に興味があるわけではありません。

その人は、
マーケットで繰り広げられている
【現象そのもの】に関心があるのです。

「カンさん、それって誰?」

はい、彼の名前は
ユージーン・ファーマという、
イタリア系アメリカ人です。

ファーマさん


⇒ 当事者(市場参加者)から見ると、
マーケットとは
自分が主人公になる『舞台』ですが、
ファーマさんにとっては『実験場』に過ぎません。

彼は少し離れた場所から
株式市場を冷静に眺めます。

そして、その場所を
『不特定多数の人が集うひとつの社会』
と捉えました。

1965年に発表されたファーマ氏の博士論文は、
いわゆるランダムウォーク理論のはしりであり、

将来の株価って
過去の株価とはまったく独立していて、


過去の株価の動きを見ても
未来の株価を予測することはできないよ。』

と喝破してしまったのです。

そして1970年、
シカゴ大学の教授になっていたファーマさんが
Journal of Finance 紙に、

『Efficient Capital Markets:
A Review of Theory and Empirical Work』
というタイトルの論文を発表します。

いわゆる【効率的市場仮説】
EMH(Efficient Market Hypothesis)の
原型となった論文です。


えーっと、あなたが他者を出し抜いて
株で儲けようとするのはほとんど無理な話ですよ


たとえば、A社に関するあらゆる情報
(良いものも・悪いものも)は、
市場の中で「瞬時に」かつ「あまねく」
伝わってしまうので、

それらの情報は
すぐに「株価」に反映されてしまい、

あなただけが
株価が上がるまえにこっそり買って儲けるなんて、
ほとんど無理な話なのです・・。」

なんてことを言ってしまったのです。
(なんとも夢のない話・・・)


当時、マーケットの中で
銘柄を買ったり売ったりしていた人たち、
また、株の売買の仲介に
従事していた証券会社の人、

あるいは、自分の目利き力で銘柄を選択して
投資信託を運用していた人たちにとっては、
まさに青天の霹靂でした。

この人、いったい何言ってるの・・?
(もしかして、頭がオカシイのでは・・)

★ 舞台の上で必死に動き回る人には、
舞台の全景、そして
舞台そのものの性向は
なかなか把握することができません。

200年の歳月をかけて、
少しずつ成熟してきた株式市場というところを、
【客観視】する人たちが、
ようやく登場し始めたのですね。


ファーマさんはさらに続けます。

「あなたがA社の財務諸表を読み込んだり、
他の誰かがA社のチャートを分析したりして、
必死にA社を【評価】しようとします。
そして、株の売り買いをしますね。

そのように、
何千、何万の人が必死の思いで
株式を評価し、株の売買を行えば行うほど、
株価は【適正価値】に近づいてしまうのです。

つまり、
他者を出し抜いて儲けてやろうという、
あなたのような人間が多くなればなるほど、

市場は【効率的】になっていく・・、

結果、他者を出し抜いて儲けることが
難しくなるのですよ。」

はあー、なんだか、
興ざめしてしまいますね。


もちろん、
今日の市場(マーケット)においても、
投資家の実際の行動には
『非合理的な側面』が多々あります。

瞬時に伝わらない情報もあり、
市場(マーケット)には
「効率」だけでは説明できない
大いなる変則性 =【アノマリー】も存在します。

しかし、ファーマさんは
それまで当然と思われていた
ヒトが何かを選ぶ投資
自分は他者を出し抜けるという考え】に
はじめて疑問符を投げかけたのです。

そうです、
歴史的に見て、
インデックス投資のアイデアは
アカデミックの分野からやって来たのですね・・。

似顔絵




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インデックスファンド、今昔物語。


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

(わたしの勝手な想像ですが、)
このブログをお読みになっている相当数の方が、

すでに「インデックス投資」を
実践されていると思います。

すなわち、
○ どこかのネット証券に口座を開き、
○ネット証券という「ひとつの窓口」で、

○ たくさんのラインナップが揃っている
「インデックス・ファンド」を、
自分の好みに応じて「セレクト」し、

ポートフォリオを組んでいるわけです。


(もちろん、)
・購入時の手数料は「ゼロ円」で、
・信託報酬(運用管理費用)も
年0.8%以下くらいで、

おまけに、
・給与口座からの「自動引き落し」が出来て、
ラクラク積み立て投資が実践できている・・・。

【上記に当てはまる人、手を挙げて!】
と呼びかければ、
(このブログ内でも)

100人くらいの人の手が
挙がるのではないでしょうか・・。


「カンさん。なに言っているの??
そんなの 当たり前のインフラじゃない・・」
と、あなたは思われるかもしれません。

まあ、(今となっては)
たしかに「当たり前」なのですが、
ここに辿り着くまでには、

ひと言では語りきれない
さまざまなドラマ】が存在したのです・・。

わたしは
インデックス投資アドバイザーである前に、
「インデックス投資家」です。

1990年代の終わりから、
2000年代前半にかけて、
実にさまざまな「インデックスファンド」と
出会ってまいりました。

あれ??

実にさまざまな
「インデックスファンド」と
出会わないといけないって、
それって、どういう状況なの?

はい、(実は)今ほど、
インデックスファンドをめぐる
インフラ環境】がよくなかったのです・・(^^ゞ  


たとえば、
国内債券、海外債券(先進国債券)
国内株式、海外株式(先進国株式)の、

4つの【インデックス・ファンド】が
きれいに、
それも一度に「揃う」なんて、
(まるで)夢のような話でした・・。

わたしは、
「投資信託 四季報」で知ったのですが、
日興アセットマネジメントが

【パレット】という、
「インデックス・ファンドシリーズ」を
出しているのを知りました。

「パレット」は、
販売手数料なし(ノーロード)で、
信託報酬も当時としては「割安」で、

画期的な
「インデックスファンド・シリーズ」だったのです。

商品としては、

・日本株式インデックス225  0.7%(信託報酬)
・日本債券インデックス    0.47%
・海外株式インデックス(ヘッジなし) 0.82%
・海外株式インデックス(ヘッジあり) 0.82%

・海外債券インデックス(ヘッジなし) 0.7%
・海外債券インデックス(ヘッジあり) 0.7%
・パレットマネー           0.3%

という「ラインナップ」でした。


それに加え、
このシリーズは、
日興アセットマネジメントの「直販」であり、
(ナント!)

この仕組みそのものも斬新で、
目を見張るものがありました。


index-funds.jpg


しかし、わたしにとっての大きなネックは
運用期間が「有期限」で、

1998年10月から、
2008年10月までの
「10年間のみ」というところでした。

結局、この最後のところが
(ワタシ的には)気に入らず、
パレットは購入するに及ばなかったのです・・。

ということで、
国内債券・海外債券(先進国債券)
国内株式・海外株式(先進国株式)を、

それぞれ「バラ」で探し求める、
という日々がスタートしたのです・・。

いちばん苦労したのが、
「海外株式」でした。
これも、いろいろと検討した結果、

「MSCIインデックス・セレクト・ファンドシリーズ」の
中の、

MSCIインデックス・セレクト・ファンド コクサイ・ポートフォリオ】という、海外株式インデックスファンドが良いだろう、
という結論に至りました。


このファンドには、
2.1% の「販売手数料」を払っていました。

また当時、
販売会社は「大和証券」のみで、

わたしは、神戸三宮にある
大和証券に行って、
わざわざ購入したのを覚えています。

そして、
【MSCIインデックス・セレクト・ファンド コクサイ・ポートフォリオ】の「信託報酬」は年0.945% でした。
(運用開始は1997年11月)

この、年0.945%という「信託報酬」も、
まあ、こんなものだろう」と、
(当時は)高いとは・まったく・思っていなかったのです。


2001年になると、
ソニー銀行で
「中央三井インデックスファンドシリーズ」の
取扱いが始まったので、

わたしは、中央三井外国債券インデックスファンド
(現:外国債券インデックスファンド)を購入しました。

当時は(これまた、)
「販売手数料」がかかったのですが、

これも、「まあ、仕方がないな」くらいで、
ふつうに思っていたのです。

(今ではちょっと考えられないですが・・。
また、信託報酬は0.74%ですごく安いと感じました..)


そうそう、
ソニー銀行といえば、
「MONEYKitスタンダード」という、

これまた、
斬新なインデックスファンド・シリーズを
ラインナップしたりしていましたね。

運用会社はなんと、
バークレイズ・グローバル・インベスターズ
(BGI)だったのです。

このシリーズも、
販売手数料がかかりましたが、
しかし、とても洗練されていたのを覚えています。

(ソニー銀行の、
MONEYKitのページ自体が、衝撃的でしたから・・)

しかし、
インデックスファンドの有用性について知る人が
今よりも、うんとうんと・少なく、


メディアでの露出もほとんどなかったため、
なんと「MONEYKitスタンダード」は
2004年に早々と、
「繰り上げ償還」になってしまいます・・(涙)

今でも、検索すると
ちゃんと「その事実」が出てきますよ。

(ソニー銀行サイト)

「MONEYKitスタンダード」繰上償還(予定)のお知らせ
掲載日:2004年6月 7日

「MONEYKitスタンダード」(BGI日本株式インデックス)
(BGI日本債券インデックス)(BGI外国株式インデックス)
(外国債券インデックス)の投信会社である
バークレイズ・グローバル・インベスターズ株式会社において、
2004年7月26日に同ファンドの繰上償還が予定されています。

これに伴い2004年6月7日解約申し込み分より、
解約時における信託財産留保額を下記の通り変更いたします。


⇒ 今から振り返ってみますと、
繰り上げ償還とか、

突然、自分が注目していた
「インデックスファンド」が扱われなくなったとか、

自分が「これは!」と思っていた販売会社が
お店を畳んでしまったりとか、 
とにかく、いろいろなことがありました・・。

たしか、Eトレード証券で2000年に登場した、
「プルメリカ・グローバル・インベストメント
・マトリックス・シリーズ」という、

インデックスファンドシリーズも、
繰り上げ償還? で、
途中からその姿を見なくなりました。

東京海上・シュワブ証券は、
たしか1年も経たないうちに店じまいしました。

わたしが個人的に
その「コンセプト」を絶賛していた、
野村ファンドネット証券は、
たくさんの恨みを残して廃業してしまいました・・。

(野村ファンドネット証券は、
はじめてインデックスファンドの品揃えを充実させた、
投資信託専門のネット証券会社だったのです!)


今、あなたが手にしている、
おそらく世界でも随一の
「インデックス投資のインフラ」、
そして「つみたて投資のインフラ」は、

この10年間の、業界の、
あるいは、
孤独なひとりひとりの投資家の、

試行錯誤の結果、・・・
やっとの思いで存在しているのです。


「ステート・ストリート外国株式インデックス・オープン」の、
販売手数料 2.1%
信託報酬  0.9975%
があったからこそ、

世界経済インデックス・ファンドの、
販売手数料 0%
信託報酬  0.525%

に「辿り着けている」わけですから・・。
(まさに)光陰矢のごとし、ですね。

◆ 参照 水瀬ケンイチさんの記事
【外国株式インデックスファンド放浪記(まとめ)】

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