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マイナス金利、安全資産はどうする?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

わたしは普段、相談業務の中で
なにげに「安全資産」「リスク資産」という
言葉を使っていますが、

かつての「安全資産」の定義は、
もはや過去のものになった・・
という認識でいます。

かつての【安全資産】
=多少の金利が付いて、
元本が確保されている資産。


今の【安全資産】
=リターンはほぼゼロ%。

(手数料等加味すると
若干のマイナスになる可能性も。)
価格変動はほとんどない。

では、具体的に
私たちの【安全資産】は、
どんなものが候補になるのでしょうか?


まず、「円建てMMF」については、
(そのすべてについて)
すでに繰上げ償還されることが
決まっています。

一方、「MRF」については、
『マイナス金利の適用外』となったことから、
当面、【安全資産】の置き場所としては
問題ありません。

ただし、
(一例ですが、)
野村MRF(マネーリザーブファンド)は

過去7日間平均の
【利回り推移】(課税前・年率換算)が、
5月下旬あたりからゼロ%になっています。

220018M.png

更新日:2016年7月28日


野村證券のサイトを見ても、

2016/07/28現在・課税前
ご参考実績(過去1週間の平均実績)

年換算利回り 年0.000%


と記されています。

(楽天証券サイトで、
大和のMRFも確認しましたが、
同じく 年換算利回り年0.000%でした・・)


fundimage_220018.gif


次に、
「日本債券インデックスファンド」です。

マイナス金利が常態化する中で、
(逆に)日本債券インデックスファンドの
基準価格』は上昇しています。

これは、
ファンドが保有する国債の価格が、

(金利が低下する中で)
上がっている】ためです。

しかし、ファンドが保有する
数多の国債は、
いずれ『満期』を迎えます。

すると、ファンド内で、
【国債の買い換え需要】が発生します。


より正確に言いますと、
ほとんどの
『日本債券インデックスファンド』が
連動を目指す、

【NOMURA-BPI総合】という
債券指数内では、

⇒ 国債の償還までの残り期間が
1年を切ると、

その国債は、
インデックス(指数)を構成する
「ポートフォリオ」から外されることになります。

ttl_indexes08.gif


当然、
『日本債券インデックスファンド』でも、

基準を満たさなくなった
国債を売るとともに、
新たに国債の買い入れを行います。

このとき、ファンドは、
金利が異常に低い、

あるいは
マイナス金利に陥っている国債を、
購入していかざるを得なくなるわけです・・。
(※ マイナス金利が続いている場合。)


ただ、ある日突然、
『日本債券インデックスファンド』が
保有するすべての債券が
『入れ換わる』わけではありません。

上記の【買い換え需要】は、
徐々に、ゆっくりと、
しかも断続的に発生していきます。


仮に
【マイナス金利が4、5年を超えて
長期で続く】なら、

徐々に
『日本債券インデックスファンド』の
運用の困難さが、
表面化してくる可能性があります。

わたしは、
今すでにお持ちの
『日本債券インデックスファンド』を
慌てて売却される必要はないと思います。


しかし、
マイナス金利が
長期で続くと思われるのなら、

今後の『つみたて』に関しては、
日本債券インデックスファンドから、

〇 MRF
〇 預金(普通預金・定期預金)
〇 個人向け国債10年物 などに
【商品】をシフトされるのも手だと思います。


たとえば
定期預金」を
『積み立て定期』で設定し、

国内債券のつみたての
『代用』とするのも一案でしょう。
(ただし、定期預金の金利も
ほぼゼロ%です・・)


あるいは、
1万円単位という制約はありますが、

個人向け国債10年物」を
毎月毎月規則的に買っていく、
というやり方もあります。


individual_bond_10.png


(※ 個人向け国債は、
数千円単位で売る、買う
ということは出来ないため、

ポートフォリオの
『リ・バランス』を行う際は、
預金との組み合わせで
【安全資産】と捉えるのが現実的でしょう)

個人向け国債10年物は
現在毎月発行されています。

額面価格が存在するのみで、
価格のアップダウンはありません。
現在の適用利率は 0.05%です。


最後に
たとえ期待リターンがゼロ%でも、
『安全資産』を一定割合保有しておくことは
たいへん重要です。

(リスクに晒さない資産と、
リスクを取る資産の『区分け作業』こそが、
ポートフォリオ運用の始まりだからです・・)

似顔絵




| 経済よもやま話 | 18:53 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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マイナス金利、皆でゆっくり沈んでいく?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

ご存じの通り、
日本では
『マイナス金利』が常態化しそうな勢いです。

10年物の国債の利回り
(= 長期金利)は現在、
マイナス0.24%!』(7月26日現在)

こんなことが
日本で起こるのは、
もちろん
史上初のこと・・。

ここしばらくは、
金利がほとんど付かない世界でしたが、

一気に
金利がマイナスになる世界に
突き進もうとしているわけです。


経済の常識】では、
2016年現在持っている
あなたの1万円は、

プラスの金利で
(ほんの少しですが)
増えるはずなので、

2021年時点では、
1万円が(たとえば)
1万200円になったりするわけです。

(お金が、
時間を味方に付けて、
ちょっとでも増えていくイメージ・・)


ところが、
【マイナス金利】が常態化してくると、

2016年現在持っている
あなたの1万円が

2020年時点では、
(たとえば)
9,920円 になってしまう、
ということが起こり得ます。

えっ!?

お金が、
時間を経ると、
減ってしまう?



ちょっと硬いことばで言いますと、

将来価値より、
現在価値のほうが
高くなってしまうということ。

(まさに「異次元」ですね)


以下、現実的には
ちょっと考えにくいのですが、

万一、私たちの預金に
【マイナス金利】が導入されれば、


あなたのイメージも、
もっと具体化されるはずです・・、

2016年現在持っている
あなたの1万円が、
2020年時点では
9,920円 になってしまうということが・・。


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【マイナス金利】がふつうになることで、
お金を借りる意欲が旺盛になり、
経済が活性化するという意見もありますが、

果たしてそうでしょうか?

貸し借りというものは、

「借りる側」と「貸す側」の
【合意】があってはじめて成り立つ

経済行為ですね。

【マイナス金利】になると、
貸す側の論理として、

「金利がまったく付かない、
もしくはマイナスになるなら、
お金など貸さないで、
そのまま置いておいたほうがよい。」

という理屈も発生します。


上記は
わたしが読んだ書籍、

マイナス金利―ハイパー・インフレよりも怖い日本経済の末路』 (徳勝 礼子 著)の中で
記されていたことです。

(実は、預金も
『銀行にお金を貸すこと』ですから、
同じ理屈になります。

万一、私たちの預金に
【マイナス金利】が導入されれば、


小口のお金ほど、
銀行に向かわず、
タンス預金に向かう可能性が高いでしょう。

これは世の中に出回らないお金に
なりますから、
文字通り「死に金」になってしまいます・・)


書籍『マイナス金利』の中では、
株価の理論価値についても
触れられています。

たとえば、
Aという会社の
10年後の収益50億円の
現在価値』は、

当然50億円より小さくなるはず・・。

ところが、
『マイナス金利下』では、

将来収益の
現在価値のほうが
大きくなってしまい、


株価は(理論的には)
際限なく上昇することになってしまいます。


つまり、
今まで当たり前に用いてきた、
【割引現在価値】という考え方が
成り立たなくなるわけです。

また、
「今はお金を使わずに、
(時間を味方に付けて)
お金を殖やしてから使おうよ。」

という、
資産運用の【前提】も
崩れてしまいますね。



2年後より、
今年の10万円のほうが
価値がある・・


ということになると、

「今日より明日がよくなるよ。」
という希望がなくなり、

ゆっくりと沈んでいく未来を
暗示されているような
気がしてきます・・。


資産運用を行う私たちにとっては、
安全資産部分の期待リターンが

【ゼロ】、もしくは【マイナス】になる、
ということですから、

たとえ、
リスク資産部分でプラスのリターンが
確保できたとしても、

トータル資産における
結果リターンは下がるわけです。

(これももちろん由々しき事態・・)


現状、
【預金】はマイナス金利には
なっていませんし、

現実的に【預金金利】そのものが
マイナスになる事態は、
わたしは想定していません。

しかしながら、
預金まわりの手数料
(口座管理手数料など)
が出現したり、

入出金、振込み手数料等を
高くすることで、
実質的に【マイナス金利】になる可能性は
高まっているのではないでしょうか・・。



そして、
実は【マイナス金利】が常態化することで
もっとも困るのは、

小口のお金ではなく、
大口のお金】です。


building-science-city.png


あなたが今、100億円持っていると
想像してみてください。

仮に【預金金利】が
マイナス0.5%になっても、
銀行にお金を預けないと、

100億円をキャッシュで持つというのは
どう考えても
保管コスト』がかかりすぎます。

(まさかタンス預金する、
というわけにもいかないでしょう・・)


【大口のお金】を集めて
商売をしている会社も困ります。

たとえば、保険会社です。

10年ものの養老保険は
貯蓄性商品の典型ですが、
「すでに機能していない。」
と云ってもいいでしょう。

(保険会社はほんらいの役割、
「保障を提供すること」に
回帰せざるを得ないでしょう・・)


銀行にしろ、
保険会社にしろ、

『プラスの金利』の世界では、
資金の規模が大切で、

たくさんたくさんお金を集めて、
できるだけ大規模に
利ザヤ獲得を目指したほうが、

―具体的には
自分たちが運用して稼いだ金利と、
顧客に支払う金利の差(利ザヤ)―

よかったわけです。
(効率的だった。)


ところが
『マイナス金利』になると、
歯車が逆回転し始めます。

資金をたくさん
集めれば集めるほど、
(逆ザヤの危険性と相まって)

身動きが取りにくくなり、
不利になってしまいます。


では、結局【マイナス金利】で
いちばん得をするのは誰なのでしょうか?


マイナス金利下では、

お金を増やしたい
あなたの1万円は、

来年
9,990円 になる可能性がある一方、

お金を借りている人にとっては、
借りたお金の1万円が、
9,990円 になる可能性が出てくるわけです。

<ぱっと思い浮かぶ
   『借金王』って誰ですか?>

そう、
政府(国)です。


マイナス金利下では、
(同じ借金の額でも)
利息も払わず、

返済元本が減るということが
起こり得ます。

書籍『マイナス金利―ハイパー・インフレよりも怖い日本経済の末路』は、

マイナス金利は
インフレタックスと同様である。


と喝破しています。


「マイナス金利」でお金を預けるとは、
私たちの資産が目減りするということ。

これは、
インフレによって
お金の実質価値が目減りするのと
同じ理屈です。

マイナス金利以上に、
物価上昇率(インフレ率)が
マイナスになるとは考えにくく、

実際のところ、
私たちは、

インフレ率 > 金利 という
「怪しい海」の状態に
両足を浸しつつあるわけです。



インフレ率に比べ、
名目金利が低い状態が続けば、

これは【金融抑圧】以外の
何ものでもありません・・。


(金融抑圧の詳細については
 こちらの記事を参照してください)


インフレ率に比べ、
名目金利が低い状態が続き、

かつ、
『インフレ率 - 金利』の 数値 が
大きければ大きいほど、

膨大な借金をしている
国の債務が、
(実質)棒引きされていくことになります。

言い方を換えれば、
ゆっくりゆっくりと、

国の借金が
私たちの資産によって、
埋め合わされていく、ということなのです。



そこには
劇場型の【ドラマ】はありません。


国債の暴落も、
金利の暴騰も、
ハイパーインフレも
見当たらず、

昨日と同じ風が
吹いているように見えつつ、

みなが
生ぬるい海の中に、
ゆっくりゆっくり沈んでいくのです。


『マイナス金利』の著者 徳勝さんは
アベノミクスを
太平洋戦争にたとえています。

すなわち、
「デフレ脱却で高成長」という目標を掲げ、
(「大東亜共栄圏」のように・・)

真珠湾攻撃のように
「2年で2倍」という奇襲攻撃を仕掛け、

当初は株高などの戦果を上げますが、
成長率もインフレ率も上がらず、

苦しまぎれのまま戦線を拡大し、
なかなか撤退できない・・。

私たちはかつてない、
異常な状態に置かれているのです。






| 経済よもやま話 | 15:07 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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金利がマイナスになる世界って、これまでの延長で捉えていいの?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

今から20年後、
地方都市の駅前にあるパチンコ店などは
姿を消していて、

そこには
シルバーハイツ喜寿や、
ファミレスならぬ「シニ・レス」や、

病院やデイケアセンターなどが
建っているとわたしは思います。


日常の「変化」というものは、
毎日毎日、ほんの1ミリずつ起こりますね。

ですから、
ずっとその事象を見続けていると、

【かえって変化に気付きにくくなる。】
というパラドックスが存在するのです。

(たとえば、

「ワタシ、仕事の関係で
毎年2月に20日間前後だけ、
日本に滞在していますよ。」
という人のほうが、

日本の【本質的な変化】に
気付きやすいのではないでしょうか・・)


今、日本で、
どんな『本質変化』が起こっているのか、
その指標となるのが、

【金利】です。

そう、あの【金利】です。

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日本では『マイナス金利』が導入されて、
クルマのローンや
住宅ローンの金利が下がってきています。

これで、
「高額なモノが買いやすくなるよね!」と、
消費が盛り上がったりするのでしょうか?

あなたはどう思いますか?

(ワタシはNO、だと思います。)


あなたもわたしも、
心のどこかで、

お金を借りるのに
ほとんど金利が付かないという世界に、


【怪しさのようなモノ】
感じているのではないでしょうか。


そもそも、
ですが、

【金利】って、
いったい何なのでしょうか?



誰かがお金を借りるときには、
必ず相手方として貸す人がいます。

お金の貸し借りの際に、
金利が付く】ということは、

「お金という『商品』に、
何らかの価値があるよね」と、

貸す人、借りる人が、
同意している証しではないでしょうか。


~【金利】とは、
お金の【レンタル料】のことです。~


(そして【金利】が付く、
ということが、

広い意味での
『資本主義のスタートであった』と思います)


発展途上の国々では、
インフラ、生活必需品など、
モノ・サービスの需要が旺盛です。

お金を借りる人は、
金利】を払ってお金を調達しても、

その金利分を上回る
収益】が見込めると算段しているわけです。

そう、
支払い金利 < 期待収益 の世界・・

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また、一般的に、

★ お金を殖やすほう、
そして借りるほう、
両方の【物差し】になっているのが、

長期の金利』です。

(ふつう、
「新発の10年物の国債の利回り」が
【長期金利】の指標となります。)


ちなみに、
★ 2月19日の
日本の長期金利は・・、

ナント0.011%でした。
(ここ、もっと驚いてください!)


以下、
あくまで架空の話ですが、

仮に、
住宅ローンの金利が0%になって

「借りたお金だけ
返してくれればOKですよ。」


という事態が起こったら、

<一大住宅ブーム> とか、
起こるのでしょうか・・?

(あなたはどう思いますか?)


たとえば、
長期金利が「3%」程度あれば、

お金を貸すほうにしたら、

「まあ、長期でお金を貸すなら、
年率3%プラスアルファの利息を
取らないとダメだよね」

ということになります。

では、借りるほうは?

長期でお金を
年率3%プラスアルファで借りても、

収入も増えるだろうし、
インフレも進むだろうし、
大丈夫、なんとかなるよ。」

という心境なのではないでしょうか。


現に金利が付く、ということは、

私たち生活者の
未来に対する【期待】の表れ、
なのです。

(金利 < 期待収益 の世界・・)


hope.jpg


逆に【金利が低い】とは・・?

未来に対する【成長期待】が
低いということに他なりません・・。


今、2016年2月18日現在の
米国の長期金利は・・、
ナント1.724%です。

2015年1月には、
スイスで歴史上はじめて

長期金利がマイナスとなりました。

(日本もすでに、
長期金利のマイナスを経験しています)


長期金利がマイナス!』

これって実は
驚愕に値することであり、
人類史上初のことなのです・・。

わたしはこれを、
単に景気循環的な現象として
見てはいけないと思います。


私たちは、
(欧州の人たちもそうですが、)

明らかに、
今まで開いたことのないドアを開けています。

それは、
【金利が付かない世界】への扉です。


【金利】が、
お金の『レンタル料』だとすると、

長期金利がマイナスになるとは、

「お金という『商品』に、
価値なんてなんにもないよね。」
と言われているようなものです・・。


仮に、
住宅ローンの金利が
0%になる世界が出現すれば、

それは、

★ たとえば3000万円を貸す「貸し手」が、
この先デフレの世界が続いて、

3000万円という『債権の価値』が
実質増えていく、
と予想していることにならないでしょうか。


わたしの専門である
資産運用の世界】で言いますと、

たとえば、
長期金利が「3%」程度あれば、

お金を殖やす人は、

「10年くらい運用するなら、
最低年3%くらいのリターンは見込めるよね。」
と算段するはず・・。


私たちの周りにある、

たとえば、
あなたの年金保険料を運用するGPIFや、
企業年金(確定給付型)なども、

そこそこ「長期金利」が付いていた頃の
【感覚】を引きずって、
資金運用の見通しを
立ててしまったりしています。

(もちろん、
私たち個人投資家もそのきらいがあります。)


マクロ的に見ると、

〇 多くの先進諸国が
ゼロ金利にあえぎ、

資産運用を行う際の「期待リターン」が
下がっているにも関わらず、

長期金利が高いときのイメージで
「これくらいのリターンは獲得できるはずだ」
的に年金運用が行われ、

その運用の成果を当てにして、
そこからの引き出しを待っている
年金受給者の数が、

増加の一途を辿っているという
『現実』があります・・。

⇒ この【ミスマッチ】って、
けっこう深刻な問題ではないでしょうか・・。



「えーっと、カンさん。
なんか今日はちょっと悲観的だよね。

でも、このマイナス金利って、
自然にそうなったのではなく、

中央銀行による
金融緩和政策の一環なんでしょ?」

はい、
それは、その通りです。


では、
何のために、
中央銀行は、


この、究極の
金融緩和策を行っているのでしょうか?

【インフレ】を起こすためです。
(あるいは通貨高を防ぐため。)

img_5.jpg

今日はちょっと堅苦しい展開で
恐縮なのですが、

そもそも、ですよ、

中央銀行に
人為的にインフレなんて
起こせるのでしょうか・・?


(たとえ起こせたとしても、
そのインフレーションを、
人為的にコントロールできるのでしょうか?)


続きは次回に・・。


あっ、今回の記事は
以下の【ふたつの書籍】に触発されて書きました。








| 経済よもやま話 | 18:50 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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(マイナス金利雑感。)いずれ安全資産はコストを払って利用しなければならなくなる?

 

こんにちは。

インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

 

日銀が『マイナス金利の導入』を決定した後、

私たち消費者の

【安全資産】の運用に影響が出始めています・・。

 

まず、運用会社11社で実質、

円建てMMF

新規購入の受付が停止されています。

 

MMF、全社で購入できず 野村アセットなどマイナス金利で

 

一方、MRFについては

新規買付けの停止措置は

(まだ)取られていない模様・・。

 

こちらも日経新聞ですが、

 

投資信託協会そして大手運用会社が、

マイナス金利政策からMRFを適用外とするよう、

日銀に要望したと伝えています。

 

一部の口座で適用外を要望 投信協など

 

MRFほとんどの証券会社で、

『証券会社版・普通預金』として使われています。

 

すなわち、

有価証券を売ったお金を待機させたり、

有価証券を買い付ける際のお金として

利用されているわけです。

 

仮に、

MRFの年換算利回りがマイナスになってしまうと、

(その可能性はけっこう高いですが、)

 

証券会社としては、

口座に待機させる資金の

システムを変更する必要があり、

大きな問題となり得ます。

 

(あるいは、MRFのままにしておいて、

マイナス分は証券会社が補てんする?)

 

あるいは、

証券口座の待機資金がMRFでなくなり、

金利が付かない、

ただの「預り金」扱いになる可能性もあります。

 

 image.jpg



今のところ、

安全資産を保有する候補としては、

 

個人向け国債10年物(変動金利)や、

国内債券インデックスファンド、

普通預金などが挙げられます。

 

ただ、黒田日銀総裁は、

物価目標達成のために何でもやる

という姿勢を見せていますから、

 

―これって、

実は恐ろしいことなのですが、―

 

マイナス金利の幅を

さらに拡大させる(更なる金融緩和)

可能性があります。

 

そうすると、

いったいどんなことが起こるのでしょうか?

 

 

現時点でも、

日本国債の利回りは

このような状況」になっていますが、

 

10年物の国債の利回り(=長期金利)が

マイナスになることも、

奇想天外な話ではなくなってきます。

 

 

これは今すぐ、

という話ではありませんが、

 

仮に、

マイナス金利が常態化し、

そのマイナス幅も

今より大きくなったとしたらどうでしょう?

 official_charts_company_logo_detail.gif

 

個人向け国債も、

新規受け付けを取りやめる可能性があります。

 

国内債券インデックスファンドも、

新規の購入が出来なくなる恐れがあります。

 

そうなると、唯一、

【預金】が安全資産の待機先となりますが、

 

その【預金】も、

直接間接に消費者に

コスト負担を強いるようになるでしょう。

 

(※ これこそ、実質的な

マイナス金利のスタートです・・)

 

 

たとえば、

あくまで『一例』ですが、

 

100万円以下の預金しか持たない人には、

【口座管理手数料】を課す、

ということも十分考えられます。

 

まったくの私見ですが、

 

わたしは日銀の

『マイナス金利の導入』をきっかけとして、

 

★ 銀行は、

預金者の『セグメント化』に

乗り出すのではないかと考えています。

 

すなわち、


【すべての預金者に、

一律同じサービスを行う、

ということがなくなる】ということ・・。

 

(これは海外の銀行では

ふつうに行われていることです・・)

 

 

日経ビジネスの

こちらの記事によりますと、

 

実際、スイスの銀行

Alternative Bank Schweizでは、

 

今年から小口の個人向け口座で、

マイナス0.125%の金利


10万フラン以上の現金はマイナス0.75%)を

導入する旨を発表しているのだそう・・。

 

(スイスでは現在、長期金利が

マイナス0.2%台になっています。こちら

  

このような【日常世界】とは、
いったい
何を意味するのか?


ズバリ、

安全が、タダではなくなる。

ということです。

 

大事なことなので、

もう一度言います。

 

安全が、タダではなくなる。

ということ・・。 

(※ 安全資産+リスク資産からなる
私たちの『ポートフォリオ』も、
期待リターンが下がることは否めません・・)

 

まとまったお金を置いておく、


あるいは決済を行うために

銀行にお金を置いておくこと自体に、

【コスト】がかかってくる。

安全資産の置き場所は限られ、
その期待リターンは
若干マイナスになる可能性がある。

 
そんな新たな日常が(意外とすぐに)

出現するかもしれません・・。


【追記】

ウォールストリートジャーナルでは、
こんな記事も。
(マイナス金利なのに、住宅ローン金利を引き上げ?)


【追記 16.03.17】

MRFマイナス金利適用外、信託銀の苦悩は続く(ロイター)

  似顔絵

 

 

| 経済よもやま話 | 17:20 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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ときに、日本の財政危機について考えてみる その3)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

前回の続きとなります・・。

日本の【財政危機】は、
グローバルな視点から見れば、
日本だけの危機ではありません。

歴史を振り返ってみますと、
世界のあちこちで、

もう、借金は返せません!」と、
いろいろな政府が
何度も何度も白旗を挙げてきました。

(一国の政府のデフォルトは、
決して珍しいものではありません。

しかし、その政府は倒れても、
(別の政府が立ち上がり)
国そのものは存続してきたわけです・・)


もし、あなたがパリの住宅地
パッシーに住むフランス人だとしたら、

日本の『財政危機』が深刻化して、
日本が【財政破たん】することを望みますか?

いや、ですよね。

自分の国に、
そして、自分の生活に、
【悪影響】が及ぶ可能性がありますから・・。


現実問題として、
昔のように、

一国の危機が、
その内部だけの問題で済んでいた時代は
とうに過ぎ去っています。

世界第3位の経済大国が
仮に【財政破たん】してしまえば、
世界経済に与える影響は計り知れません。


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日本の消費が極端に落ち込めば、
さまざまな国の商品・サービスが
それだけ売れなくなり、
困ってしまう人がたくさん発生します。

日本円が極端に弱くなれば、
そのとばっちりで、
どこかの通貨が過剰に買われ
『通貨高』となってしまいます。

あるいは、
日本の企業が生産している
高度な機械部品の生産が落ち込めば、

世界のサプライチェーンに
影響を与えてしまいます・・。

(もしかするとアメリカは、
日本が保有するアメリカ国債のことが
気になってしょうがないかもしれません・・)


つまり、
日本が『財政破たん』してしまうことは、

世界の国々、人々にとって
とても【迷惑】なことなので、

仮に日本が『財政危機』に陥れば、
諸外国は「干渉」せざるを得ない
わたしは思います。

※ 2010年~2012年にかけての、
ギリシャ、南欧の財政危機で、
あれだけの騒ぎになったのですよ。

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そして、
【財政危機】に晒された日本は、
まさに『外圧』に直面することになります。

わたしは、

<日本は、
【財政破たん】させてもらえない。>
と考えています・・。


なぜなら、
世界経済に与える影響が
甚大すぎるためです。


【財政危機】が現実化し、
すさまじい『外圧』に晒されることではじめて、

国は、
ほんとうの改革を、
断行できるようになるのではないでしょうか。

つまり、

★ 【財政危機】に陥ることで、
【財政破たん】しないための、
諸々の政策が実施しやすくなる、

ということです。
(ヘンな日本語ですが、そう思います)


財政危機が表面化。
国債価格が暴落。
借金の利払いが急増。

仮に万一、短期的に
利払いの原資が、
あるいは
借り換えの費用が不足するようなら、

世界主要国(G20)、IMFなどが
緊急協調融資】を実施するのではないでしょうか。


また、
政府は政府で、

「今、日本は危機の状況にあります。
財政破たんを避けるためには、
国民が痛みを分け合う必要があるのです。」

という訴えのもと、
大々的な【国債購入キャンペーン】を
繰り広げる可能性もあります。

Campaigns.jpg

(有名人が駆り出される可能性も・・)


書店に並ぶ『破たん本』では、
国債価格が暴落すると、

まるで一直線に
財政が破たんするような
書き方がされていますが、

リスクとリターンを天秤にかけて、
利回りが上昇した日本国債を
購入する投資家も、
相当割合出てくるのではないでしょうか?

(国内、海外を問わず・・)

国債価格(利回り)は中期的に、
アップダウンを繰り返す可能性が高いと思います。


また、
財政危機の話になると、
必ず『ハイパーインフレ』という言葉が
出てきますが、

たとえば【ギリシャの例】を見ると、
国債価格は暴落し、
長期金利は2012年に急騰します。

金利は今でも
10%超と高いままですが、


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(金融危機以降)
一貫して高インフレにはなっておらず、
どちらかというとデフレ傾向にあります・・。


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私たちは
未だ経験したことがない事象に対して、
ある意味、分かりやすいシナリオを
想起してしまいがちです。

しかし、
どのようなことが起ころうとも、
実際は、さまざまな思惑が交錯して、

行きつ、戻りつというような
『振り子的な現象』が
相当期間続く可能性が高いとわたしは考えます・・。

似顔絵




| 経済よもやま話 | 13:39 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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ときに、日本の財政危機について考えてみる その2)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

突然ですが、
日本では、

赤ちゃん向けのオムツより、
大人向けのオムツの販売量のほうが
多くなっています。


これ・・・、
人類史的な出来事です。

赤ちゃん用の紙おむつ市場は
2011年で約1400億円。

2012年には、
大人向け紙おむつ市場が1500億円に達し、
逆転したのです。

そう、これこそ
超少子高齢化社会』の象徴ですね。


先日、
日本の財政について、

預貯金等によって
国の借金は賄われている
。』
とお話ししましたが、

『超高齢化社会』が進展すると、

―具体的には、
1949年生まれの団塊の世代の方が、
後期高齢者になるのが2024年ですが、―

預貯金は、
徐々に取り崩されていきます・・。


今のところ予想されているのは、
2020年代のどこかで、

【預貯金の総額が減り始める時期】が来る、
ということ。

これも・・・、
衝撃的な事実です。
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つまりは、国の借金が、
預貯金等で賄いきれなくなる日が来る、
ということです。

じゃあ、国債価格の暴落。
長期金利の急上昇。

国は、借金の利払いが急増して、
もう、にっちもさっちも行かなくなり、
やっぱり『破たん』してしまうのでしょうか?

いいえ、物事は
そんなに単純には進まないと思います。


国債価格の暴落。
長期金利の急上昇。

国は、借金の利払いが急増・・
の状態になると、

文字通り、
財政危機】が表面化することになりますが、

(実は)ここで、
【財政危機】を名目として、
国に出来ることがあるのではないでしょうか。


国の『財政問題』を解決するためには、

1.収入を増やす ⇒ 増税
2.支出を減らす ⇒ 構造改革
3.人為的にインフレを起こす

しか、ありません。

3.は今、
まさにやろうとしていますが、
うまく機能しているとは言えません。


1.については、
消費税の増税は既定路線です。

(もちろん、
「収入を増やす」には、
国の「経済成長率」を
引き上げることによって、

「税収」(法人税・所得税等)を増やす、
ということも含まれます)


また、2.を行うためには、
具体的には【社会保障費の見直し】
着手する必要があります。

(何しろ、国の支出の3割以上は、
医療、年金、介護などへの出費ですから)

しかし、たとえば
「公的年金の削減」などは、
受給者の【財産権】に関わることですから、
平常時にはなかなか触れにくいものです。


逆説的になりますが、

● 政治の常として、
【危機的な状況】にあるからこそ、
【聖域】に踏み込める、という側面があります。


日本の「財政問題」を
突き詰めていくと、
結局のところ、社会保障関連費、

特に、
・公的年金を縮小できるか、
・医療費負担を抑えることができるか、

という「命題」に行き着くのではないでしょうか。

(もちろんそれは、
個人の負担増につながりますが・・)

このような痛みを伴う改革は、
【財政危機】を名目にしないと、
着手できないと思うのです、政治的に・・。

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また、
国債価格の暴落。
長期金利の急上昇。

借金の利払いが急増。
株安、円安の状態が続き、
経済状況が悪化し続けることで、

(逆説的ですが)
国は『大胆な行動』が
取りやすくなる面があると思います。

たとえば、

1.国が保有する資産を売却する。

国が保有する土地、建物はもちろん、
国立病院、国立大学、国立の各種公的機関など。

また、
国の補助金でもっているような
公的な組織、機関も一部解散させる。
特殊法人も廃止。

また、
国の政策融資で生き残っている会社も売却。
各種天下り団体も廃止。


2.支出の圧縮をする。

地方交付税交付金の削減。
特別会計にメスが入る。
国家公務員の削減、給与の引き下げ。
社会保障費の圧縮。

社会保険料の更なる引き上げ
年金支給の更なる繰り延べ
年金支給額の減額


3.増税政策を実施する。

消費税の更なる増税
各種控除、優遇措置の縮小・廃止
新しい税の創設?

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たとえば、
「公的年金の縮小」を例に取ると、
仮に将来の時点のどこかで、

【日本を財政破たんさせますか?
それとも(国民が痛みを分け合い)
社会保障費の削減に同意しますか?】

というような、
【決断】を迫られる場面が
来ないとも限りません・・。

(現実問題として、
財政が破たんしてしまうより、
年金の削減のほうが「まし」なわけです)


【財政危機】が表面化することは、
もちろん深刻なことですが、

『財政破たん』に至るまでに、
1.~3.のように、
国に出来ることは実にたくさんあります。

わたしは、
【財政危機】が表面化することと、
【財政破たん】してしまうことの間には、
大きな大きな『距離』があると考えます・・。

似顔絵




| 経済よもやま話 | 19:03 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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