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祝!『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』10周年


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』は
2007年 3月15日に設定され、今月、
めでたく運用丸10年を迎えました。

「おめでとうございます!!」

10年という月日は、
投資信託という道具を評価するうえで、
大きな節目となる物差しでしょう。

(なにせ「辛いことも嬉しいことも
複数回乗り越えてきた」という証左ですから。)


しかも、普通の大手運用会社が
大きな『販売窓口』に支えられて
10年やってきたのとは、
ワケが違います。

まったくの新興勢力であり、
しかも、
メーカー(運用会社)が
直接】ファンドを販売するのです。


まさに草の根で、
1本、1本花を売っていくように
ファンド保有者を増やしてきました。

投信業界に風穴を開けたという意味では、
明らかに「さわかみファンド」の系譜を
引き継いでおり、

その功績は(今でもすごいのですが、)
あと5年、10年くらいあとに、
もっと【正当に】評価されることになるでしょう。

(米国の運用会社「バンガード社」が、
当該ファンドを通じて紹介されたことも大きいです)


また、
当該ファンドが分かりやすいのは、

〇 分配金を一度も出していないため、
〇 ファンドの価格が(すなわち)
  ファンドのリターンを表している


という点でしょう。


vanguardgraf.png
(画像元 セゾン投信サイト)


上記、青い折れ線グラフが
当該ファンドの『価格の推移』です。

セゾン投信のサイトを見ると、
当該ファンドの3月28日現在の基準価額は
13,163円と記されています。

投資信託はその価格が
『10,000円』からスタートしますから、

「おお、10年間で+31.63%の成績なんだな」
ということが直観的に分かります。

あっ、ちょっとスミマセン。

今のわたしの言い方だと、
ちょっと舌足らずかもしれませんね。


+31.63%の成績になるのは、
当ファンドが運用を始めたときに
一度に買って、ずっと持ち続けている人、です。

(つまり『一括投資』のパターン)

『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』を
買っている人の7割近くは

(一括ではなく)『つみたて』で
当ファンドを購入しています。


このブログを読んでいるあなたは
ご存じだと思いますが、

まったく同じ投資信託でも、

それを「一度に買ったか」
あるいは「積み立てで買っているか」で
見える景色はぜんぜん違ってきます。

★ 投資とは、
【何を買うか】と【どのように買うのか】の
『合作』ですから・・。


試しに、
『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』の
こちらのページを見てみましょう。

初回(2007年5月)から
毎月『つみたて投資』をした人の成績を
確認することが可能です。

<定期積立プランで購入した場合の平均取得単価と損益>
のところ・・。

損益は・・、
+42.01% となっています。

ちなみに平均取得単価は9,342円
(いずれも2月28日現在)

ん??

『一括投資』のパターンより、
よい成績ですね。



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「これって一体なぜなのでしょう?」

答えはカンタンです。

当該ファンドが歩んできた10年という月日は、
ファンド価格が低迷し、
砂を噛むような苦しい時期の連続だったためです。


vanguardgraf.png
(画像元 セゾン投信サイト)


青い折れ線(基準価額・推移)を
見ていただくと、

ざっくり言って2012年までは、
『良いことなんてひとつもなかったわ・・』
というセリフが似合いそうです。

2009年の1月には、
『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』の
価格は 6,300円を切っています。

また、ファンド価格の
安定的な上昇を経験するのは、
(ようやく)2013年に入ってから・・。


ここで『基本』に帰ってみましょう。

運用期間が丸10年を迎えた、
ということは、
【10年間の記録を振り返ることができる】ということ。

どうして ↑ これが重要なのか?

当該ファンドが経験してきた10年は、

運用会社の質、そして
ファンド保有者の質(クオリティー)を
決定づける、
大切な10年であったとわたしは考えます。


株式50%、債券50%という、
『ミドルリスク・ミドルリターン』を目指す
バランス型が当該ファンドの売りであるのに、

運用を始めて2年も経たないうちに、
基準価額が 6,300円を切っているのです。

これは運用スタート時から見て、
マイナス37%以上の成績を経験した。
ということ・・。



いくらメーカー(運用会社)が
『長期投資』『つみたて投資』を訴えても、

多くのファンド保有者が離れていれば、
当該ファンドの純資産額は減っていったはず・・。

運用会社(セゾン投信)

⇒ これはタイヘンなことになったぞ。
ここでお客様に踏み止まってもらうためには、
本当に真摯に、
長期投資の意味をお伝えしていかなければ。

ファンド保有者

⇒ これはタイヘンなことになったぞ。
いつまで下がり続けるんだ(ホントどうしよう!)

でも、積み立ては下がったときに
たくさん口数を買えるって言ってたな。
長期投資って多分、
ここで我慢することなのかな?

積み立てを止めるとか、
ファンドを解約してしまうとか
やっぱしないほうがいいんだろうな・・。


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誤解を恐れずに言えば、
リーマンショックをきっかけとして
ファンドの暴落を余儀なくされた
運用会社とファンド保有者の皆さんは、

長期投資の実践を、
【試されること】になったのです・・。



もし、
『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』が
初めから右肩上がりの成績だったとしたら、

途中で解約する人がそこそこ出現して、
純資産額の推移は、
今とは違ったカタチになっていた可能性があります。

(ファンド保有者の質は、
ここまで高くなっていなかったかも?)


わたしは
2008年のグローバル金融危機が、

運用会社(セゾン投信)
そしてファンド保有者の、

【質を高める】上で
重要な役割を果たしたと考えます。


(なんと言いますか、
期せずして、鍛えられたのです

このような辛さを乗り越えて、
当該ファンド保有者の質は維持されてきました。

(もしかすると、
『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』の
最大の資産は、ファンド保有者そのものなのかもしれません)


そして、
このようなホルダーの質の高さを嗅ぎ付けて?

新たにファンド保有者となる、
若い人たちも増え続けています。

(当該ファンドが運用を始めた当初、
年齢構成でいうと、
40代以下の人がおよそ70%を占めていました。

そして、10年経った今も、年齢構成が
「40代以下の人がおよそ70%」で
ほぼ変わっていないのです!)


以下、
『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』の
第2期 運用報告書の中から、
中野社長のコメントを一部引用させていただきます。

(※ 決算日 2008年12月10日
当該ファンドの基準価額は6,742円でした・・)

それでも相場が下落する度、
多くの皆様が頑張って資金投入を続けてくださり、

この環境下でも安定した資金流入が
年間を通じて続く稀有なファンドとして、

弊社が標榜する
本格的長期保有型ファンドの面目躍如と
改めて皆様に感謝申し上げる次第です。

長期投資家仲間の
良いお金に恵まれた当ファンドは、
やがて訪れる回復相場で
大いにその真価が発揮されるはずです。


わたしはつくづく思います。

★ 投資とは、
【何を買うか】、
【どのように買うか】、
そして【誰と買うか】の『合作』なのです。

似顔絵




| インデックス投資全般 | 12:22 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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インデックスとは? 現状の勢力図そのものであり、かつ常に変化していく運動体のこと


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

わたしは、
『イスラエル』に行ったことがありません。

(正直、)ふだんの生活の中では、
『イスラエル』を思い浮かべることは
あまりありません。

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しかし、
ウォール・ストリート・ジャーナルの
こちらの記事を読むと、

「イスラエルってすごいんだ・・」と
再認識します。

米国のナスダック市場には、
イスラエルの企業が
ナント93社も上場しています。

イスラエルの人たちは
起業家精神に富んでいて、

主にIT関係、
特にソフトウェア、セキュリティ関連で
次々と新しい技術、サービスを
生み出しているのです。

(ちなみにイスラエルの面積は
四国よりちょっと広い程度・・)


「よっしゃ!じゃあ、
イスラエルETFで一挙に100万円くらい
投資しようぜ!」

という考えは、
(残念ながら)
わたしがお伝えしたい
投資スタイル】とは異なります。

(すでにご存じですよね?)


イスラエルは
(たしかに)すごいです。

でも、『インデックス投資』の
大切な考え方のひとつに、

<『広く・浅く』投資する>
そして、

『差』を付けて投資する>
というものがあります。

『差』を付けて?

たとえば・・、

イスラエルには、
0.2%くらいしか投資しない。
でも、イスラエルにも、投資する。


という【感覚】です・・。
(ココ、伝わっていますか?)


インデックス投資は、
世界地図で確認できる、
ひとつひとつの国の上に、

『同じ大きさのピン』を
打つわけではありません。

〇 より大きな市場規模の国に
より大きく投資をし、

〇 より小さな市場規模の国には
より小さく投資をします。

株式を例に挙げますと、
各国の『株式市場の大きさ』に比例した
投資の配分
になるわけです。

(ある意味、冷酷な振り分けをします)


結果、
株式の市場の【現状の勢力図】に
沿うような投資の中身になります。


これが、
かの有名な?
【時価総額加重平均】

(じかそうがく・かじゅうへいきん)
という「考え方」です (^^;)

その心は?

広く・浅く、隈なく投資をし、
かつ(国ごとの組み入れには)
(銘柄ごとの組み入れには)
差を付ける、というもの・・。


02d928c.jpg


ちょっと「具体例」を挙げてみましょう。

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
ACWI)という指数が
分かりやすいと思います。

当該指数(インデックス)は、
先進国、新興国の株式、
つまり「世界株式」に広く・浅く
投資を行う際の、代表的な物差しとなります。

ETFでは、
こちらのような商品があります。

(わたしが知る限り、
投資信託ではまだ、MSCI ACWIとの
連動を目指すファンドはないはず・・)


現在『MSCI ACWI』に
採用されている国々は、

先進国 ⇒ 23ヵ国(日本も含む)
新興国 ⇒ 23ヵ国 
となっています(計46ヵ国です)

(※ 今年5月からパキスタンが
新興国に加わる予定)

組み入れられている企業数は
ナント2400社を超えます。


広く浅く』投資しますが、
同時に、『差』も付けるので、

MSCI ACWIの中身は、
以下のような、
国別組み入れ割合になっています。

オールカントリー
(2016年12月31日現在)
画像元 AGF Investments


んー、たしかに
イスラエルには、
0.2%くらいしか投資しないことになりますね。

また、先進国の割合は
9割近くになっています。
左が先進国、右が新興国


先ほどわたしは、

〇 より大きな市場規模の国に
より大きく投資をし、

〇 より小さな市場規模の国には
より小さく投資をします。

という言い方をしました。

しかし、これでは
インデックス(指数)の概念に
誤解が生じるかもしれません。


インデックス(指数)は別に、

各国の「組入れ比率」を、
杭を打って境界線を定めるように
【固定】しているわけではないのです

(もちろん、
先進国と、新興国の比率もです)

上記図表の「数字」は
常に【変動】しています


無題


仮に、
先進国の株式市場が伸びず、
新興国の株式市場が総じて
上昇を続ければ、

MSCI ACWIの中の
先進国と新興国の比率は、
【自然に】変わります・・。

仮に、
46ヵ国の株式市場の中で、
総じて
イスラエルの株式市場の伸びが
突出していれば、

MSCI ACWIの中での
イスラエルの比率も
【自然に】に上昇します

★ インデックス(指数)とは、
市場の変化を そのまま映し出す『』なのです。


『インデックス(指数)』の提供会社は、
一定のルールに従って、

〇 組み入れ国
〇 組み入れ企業を定め、
『指数』の数値を管理しているだけ・・。

毎日、指数の数字は変わりますし、
自然に、各国、各企業の
組み入れ比率も変わるわけです。

これを世の中では【新陳代謝】と云います。


つまり、
時価総額加重平均を採用する
指数との連動を目指す
「インデックスファンド」を持ち続ければ、

あなたは
株式市場の
中長期的な【勢力図の変遷】を、
そのまま・なぞることになります。



その『変化』とは、

1.組み入れ国の比率の変化
2.新たな組み入れ国、除外される国の変化
3.組み入れ企業の比率の変化
4.新たな組み入れ企業、除外される企業の変化

すべてを含んだ『変化』のことです。

2.の例で云うと、

新興国と先進国の入れ替えも、
(指数提供会社の判断によって)
不定期に行われています。

何を隠そう、イスラエルも、
2010年に
MSCIの新興国カテゴリーから、
先進国カテゴリーに移されたのです。


このように捉えると、
インデックス(指数)とは、
『生き物』なのだと実感できますね。


そして、
それとの連動を目指す
インデックスファンドも、
もちろん『生き物』であり、

時代の変化を、
刻一刻と、
如実に映し出す金融商品なのです。

(ちなみに1990年当時、
MSCI ACWIの
アメリカの比率はおよそ 34%
アメリカを除く先進国が 64%
新興国はたった 2%程度でした・・)

似顔絵




| インデックス投資全般 | 18:10 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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インデックスファンドの低コスト競争と、商品の持続性はどっちがより重要なのか?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

以下、三菱UFJ国際投信の
発表(リリース)を受けて、
すでにさまざまな意見が飛び交っています。

インデックスファンド『eMAXISシリーズ』に、
業界最低水準の運用コストをめざす新たな仲間、
『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』を追加


上記リリースのポイントはここです。

他社類似ファンドの運用コストに注意を払い、
機動的に信託報酬を引き下げることによって、
業界最低水準を目指し続けるインデックスファンドです。


これは事実上、
「他社がコストを引き下げてきたら、
こちらはコスト最安に対応しますよ!」
という宣言です。

これは、
私たちはいつもコスト最低水準で!」
という意味であると同時に、

他社が動かなければ、私たちも動きません!」
という意味でもあります。


この発表を受け、
少なくとも4大資産(日本債券、先進国債券、
日本株式、先進国株式)については、

【インデックスファンドの低コスト競争】に
打ち止め感が出るとわたしは考えます。

なにせ、
<eMAXIS Slim シリーズ>の
三菱UFJ国際投信は
【最安】のボタンを握っており、

「(他社が動いてきたら)
いつでもスイッチ押しますよ」
と言っているわけです。


それを見ている、
<購入・換金手数料なしシリーズ>
ニッセイアセットマネジメント

<たわら ノーロード シリーズ>
アセットマネジメントOne

<iFreeインデックスシリーズ>
大和証券投資信託委託などの、
インデックスシリーズは、

(少なくとも)4大資産については、
コスト引き下げに動かない公算が
高いのではないでしょうか・・。


ところで、三菱UFJ国際投信が
わざわざ「Slim」という、
ひとつのブランド内で
新たなシリーズを立ち上げたのは、

信託報酬(運用管理費用)の
引き下げにおいて、
60を超える販売会社の同意を得ることが
できなかったためでしょう。

しかしながら、
マザーファンドも同じで、
まったく同じインデックスファンドなのに、

ひとつの「ブランド」内で、
継続コストがまったく違うというのは
いかがなものでしょう・・。



【ここからちょっと「寄り道」】

実はETFの分野では、
かつてi シェアーズが同じようなことを
やっています。

新興国株式ETFとして有名な「EEM」
i シェアーズ iShares MSCI Emerging Markets ETF
があります(年間経費率は0.72%)

ETFのコスト競争が激しくなったため、
2012年に、

ほとんど投資対象が同じの、
i シェアーズ コア MSCI Emerging Markets ETF
(IEMG)を上場させたのです。
こちらは年間経費率がなんと0.14%!

(厳密にはIEMGのベンチマークは
MSCI エマージングマーケッツ
インベスタブルマーケットインデックスで、
小型株も含むため、EEMより投資対象が
広範になります・・)

【「寄り道」おわり。】


eMAXISシリーズに戻りますが、
既存のファンド保有者は
(今回の「Slim」導入で)
蚊帳の外に置かれた格好になります。

このような
三菱UFJ国際投信の決断に対して
消費者がどう反応するのかは、

今後の「Slim」の資産残高を
見ていけば自ずと分かってくるでしょう。


Change-.jpg


三菱UFJ国際投信の
「低コスト競争でなんとか
生き残りを図りたい!」
という気持ちは分かります。

でも、

もう、
このあたりで、

【新規設定の低コストインデックスファンド】が
続々登場するのは、
終わりにしてもよいのではないでしょうか。

この数年を振り返って、
圧倒的に投資信託の継続コスト
(= 運用管理費用)が下がってきたことは、
素晴らしいことだと思います。

(声を上げれば、
ホントに物事は変わるんだ!
という実感もあります)


が、しかし、です。

広く投資信託というマーケットを見渡すと、
『インデックスファンド』は
まだまだメジャーな道具ではありません。

【新規設定の低コストインデックスファンド】が
どんどん増えるというのは、
一体どういうことでしょう?

【供給】の本数が
どんどん増えるということです。


仮に、この日本で現在、
インデックスファンドに対する需要が
100あるとして、

4つのインデックスファンドシリーズで
その需要を分け合う状態であれば、
なんとか均衡を保てるかもしれません。

(かつ、商品提供会社としても
採算ベースに乗りやすいかもしれません)

しかし、
7つのインデックスファンドシリーズで
その需要を分け合う、

いや、
そのうち1社が、
同じようなラインアップを、
違う手数料で「品揃え」しているとすると、

実質8つのインデックスファンドシリーズで、
100ほどある需要を【分け合う】となると・・。

(※ 8つという数字は例として挙げたのみで、
具体性を示唆しているわけではありません)


最悪、どの運用会社も
目標の純資産残高に届かない。

ということが起こらないとは限りません。

もちろん、
これから【需要】も伸びていくでしょう。

しかし、ビジネス上の
投資時間の中で、


【供給】の増加に対し、
【需要】の伸びが果たして追いつくのか、
という『不安』もあります。


安さ安さの追求は、
それが一回完結型のサービス、

たとえば、
「グアム島3泊4日の旅」ならよいですが、

投資信託という商品のサービス完結は、
もう、とてつもなく、遠い地点にあるわけです

(長くサービス提供を続けてくれることが
大前提!)

繰り返しになりますが、
継続コストが安いことは重要です。

(バランスファンドなど、
もっと低コストを希求していただきたいです。

また、確定拠出年金用に作られた
超低コストのファンドを開放していただきたい
という気持ちも強いです)

しかし、

それ以上に重要なのは、
自分が保有するインデックスファンドの
「けいぞく・持続性」ではないでしょうか

尾瀬


★ なぜなら投資信託は、
何十年とそのプロダクトが存続して、
それと付き合い続けて、
そして徐々に解約をしていって、

はじめて
効用(効き目)が実感できるわけですから



今回の
三菱UFJ国際投信の決断で
見えてきたものがあります。

それは、
【販売会社】が絡んでいると、
運用管理費用の引き下げに困難が伴うということ。

ETFは販売会社を持ちませんし、
バンガードも直販のファンドだからこそ、
機動的に『継続コスト』を下げられた側面があります。


「カンさん、
低コスト競争と、商品の持続性どっちが
より重要ですか?」と問われれば、
わたしは迷わず【持続性】と答えます。

◆ 参照記事 
NightWalkerさん
3つのインデックスファンド

いっさん
【サスティナブル(維持可能)とフィデューシャリーデューティー(受益者のために働く者の義務)

似顔絵




| インデックス投資全般 | 18:08 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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松井証券が89本の投資信託を新規取扱い、(なんと)そのすべてがインデックスファンド!


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

あなたは『松井証券』と聞いて
どんな印象を持たれますか?

個別株を取扱っている証券会社、
というイメージではないでしょうか。

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松井証券では長らく
(投資信託では)
ドル建てMMFのみを扱っていました。

【その理由については
後述しますが、】

11月28日(予定)より、
松井証券は89本の投資信託の
取扱いを開始します。

それらの投信を覗いてみますと・・
驚くべきことに・・
すべて・・、

インデックスファンドです!
(もちろんすべてがノーロード型)

こちら
松井証券が新たに扱う全ファンドですが、

ご覧いただくとお分かりのとおり、
まるで投信ブティック
【インデックス】というお店に
入ったような雰囲気になります(笑)


何しろ新たに取り扱われる
『インデックスファンド群』は、

〇 i–mizuhoインデックスシリーズ
〇 購入・換金手数料なしシリーズ(ニッセイAM)
〇 たわらノーロード

〇 三井住友・DCインデックス
〇 eMAXISシリーズ
〇 SMTインデックスシリーズ
〇 インデックスe


といった、
『インデックスファンドシリーズ』の
オールスターたち。



わたしは
この仕事を始めて16年になりますが、

投資信託の販売会社で
インデックスファンドのみを取り扱う
販社というのは、ちょっと聞いたことがありません。

ところで冒頭、
松井証券は長らく
ドル建てMMFのみの扱いであった、
と述べました。

その理由とは・・。


ときは1990年代の終わり近く、

(今とは違って)
投資信託の『販売手数料』は
2~3%かかるのがふつうでした。

このとき、松井証券は顧客の利益を考え、
販売手数料を一律
『1%』に引き下げると発表したのです。


(ただ、少し、
時代的に早すぎたのでしょう・・)

この発表のあと、
すべての運用会社が
商品の供給をストップしてしまいます。


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このあたりの経緯は、
2012年当時の
松井証券松井社長のインタビュー記事
ここが変だよ日本の投資信託』に詳しいです。

(ぜひ、ご一読を。)


ところで、
さまざまな『インデックスファンドシリーズ』を
網羅する89本の投資信託ですが、

なぜかインデックス型のバランスファンド
見当たりません・・。

これはわたしの推測ですが、

松井証券は
個々のインデックスファンドを組み合わせ、
ポートフォリオを作って管理する、
という投資スタイルを勧めたいのでしょう。


というのも、
実は松井証券では、
投資信託の新規取扱いと併せて、

ポートフォリオ提案サービス
『投信工房』をスタートさせるのです。
(いわゆるロボアドバイザー)

ニュースリリースはこちら(PDFファイル)


この『投信工房』、
手数料は無料で、

ポートフォリオ提案をはじめ、
ポートフォリオを最適化しながら積立てをする
「リバランス積立」(特許出願中)や、

毎日少額から積立できる
毎日積立」のサービスもあるのだそう・・。
(ちなみに積立ては500円から対応!)

リリース内でも明確に、

最近話題になっている
ファンドラップに対抗するサービスであり、

投資信託による
長期的な資産運用をサポートします。


と謳っています。


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かつて、
個別株の取引においては
その売買委託手数料が
1/30、1/40に下がった
『激烈な競争』がありました。

(もちろん松井証券も参画しました)

今度はそれを
投資信託の分野で起こそうという
決意表明であると
わたしは推察します。


今後の課題は、
個別株(現物・信用取引)
FXといった、トレード嗜好の顧客が多い中、

インデックスファンドによる
長期投資を、
どのように根付かせていくのか・・。

また、同じ投資対象の
インデックスファンドが多数重なる中、
果たして89本もの
ラインナップが必要なのかという疑問も残ります。


最後に、
2012年6月の
松井証券松井社長のインタビュー記事より
引用いたします。

カルテル破りは
干されるのが世の道理である。

結局当社は断腸の思いで
投信の販売自体を諦めることにした。

社員には投信を購入してくれた
お客さんのところにおわび行脚をしてもらい、
泣く泣く他社を紹介した。

300本近い投信を扱っていたが、
2年かけて移管した後、

投信の販売はドル建てMMF
(マネー・マーケット・ファンド)などを除き、
一切やっていない。

「なぜ松井さんは、
こんなに儲かる投信を扱わないのか」

とよく聞かれるが、
私には私の矜持(きょうじ)がある。

自由競争ができるような環境が整ったら、いずれ再開したい。


(まさに)有言実行ですね。

今後の松井証券の動きに注目したいと思います。

似顔絵


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏┛ ̄ ̄┗┓  今年のお悩みは・今年のうちに!
┣┳┳┏┻┃   2016 西日本
┃┃┃┗┳┛  【出張・コンサルティングの旅】♪
┗┻┻┫┃    【名古屋】12月23日、24日
…… ┃┃     【大阪】 12月25日、26日、27日
…… ┃┃     【広島】 12月28日
…… ┗┛     【福岡】 12月29日  




| インデックス投資全般 | 17:35 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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リレー投資にさよならを


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。


リレー投資とは?

リレー投資は、
インデックスファンドを積み立て投資していき、
まとまった金額になったら
ETFにリレーするという「投資手法」のことです。

インデックスファンド(つみたて)
    ↓
    ETF

「これはいいやり方かも!」ということで、
これまで多くのインデックス投資家の
注目を浴びてきました。

(もともと、内藤忍さんが書籍の中で
提唱されたのが最初だったと思います)


インデックス投資10年選手の人には
ご理解いただけると思いますが、

インデックスファンド界隈から見ると、

当時のETFの【けいぞくコストの低さ】は、
ピカイチだったのです
(まさに光り輝いていました・・)

(それだけ、
インデックスファンドとETFの
けいぞくコストの差が存在していたということ。)


かつては日本株式でも、
ETFとインデックスファンドの
信託報酬の差が0.4%くらいあるのが
ふつうでした。

また、外国株式などでは、
ETFとインデックスファンドの
信託報酬の差が

0.5%、0.6%程度あることも
珍しくなかったのです。

しかし、
それもこれも
懐かしい思い出話』になろうとしています。

個々のインデックスファンドの
信託報酬が劇的に下がってきて、
インデックスファンドとETFの
けいぞくコストの差はどんどん縮まっています。


ybさんは
ニッセイAMが展開するインデックスファンドシリーズ
7商品の信託報酬を引き下げ。その時投資戦略はどうする?」


という記事の中で、
次のように言われています。

日本株式クラスの場合、
私がリレー先にしているのは
(1306)TOPIX連動型上場投資信託です。

信託報酬率は0.11%。
ニッセイTOPIXとの差は僅か0.07%です。
1,000万円投資して年間7,000円の差。


⇒ たしかにそうですね。

ここまでインデックスファンドが
追いついてくるなんて、
わたし自身、想像もしていませんでした。

また、ybさんは
次のようにも言われています。

リレー時のコスト
(売買手数料やリレー時の税コストや
リレーしたことによる将来発生する税コスト)や

分配金の事を考えると
日本株式クラスについては
リレーをする必要は
なくなってきているような気がします。


⇒ わたしも同感です。


ETFなの、インデックスファンドなの?

では、外国株式はどうなのでしょうか?

一例ですが、
「バンガード FTSE Developed Markets ETF」 (VEA)

こちらは、
米国を除く先進国株式ですが、
年間経費率は0.09%です。

一方、
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式ンデクスファド
は、信託報酬が0.216%です。
(税込。11月22日より・・)

まだ、コスト差はあります。

新興国株式に限っていうと、
まだETFのほうが
インデックスファンドのけいぞくコストを
大きく下回っています。


ただ、
両者の優劣を比較するのに
【けいぞくコストの差】のみに着目するのは
よくないと思うのです。

ETFは売買委託手数料がかかったり、
分配金が必ず払い出されたり、
(そのために分配金の再投資のために
コストがかかったり)、

金額ベースでの売買が出来なかったり、
自動積み立てには
対応していなかったりするので、

手間ひまのかかり具合】も、
考慮に入れるべきでしょう・・。


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★ そもそもETFは、
自分で自分の資産運用を組み立てたい人向けです。

買い注文を自分で出していることに
喜びを感じるくらいでないと、
ETFを用いた投資は長続きしないのでは


とわたしは思います。

反対に、
インデックスファンドは、
資産運用をある程度「しくみ」に任せたい人向けなのです

特に『自動つみたての仕組み』に
有形無形の価値を感じる人は、
(ETFより)インデックスファンドのほうが
道具としてふさわしいと云えるでしょう・・。


そもそもリレー投資は、
ETFとインデックスファンドの間で、

ある程度の【けいぞくコストの差】が
あり続けるよね・・、
という前提での投資手法です。

その意味では、
リレー投資の歴史的な役割は
終わりつつあるとわたしは思います。


ただし、
(コスト的な損得ではなく)
インデックスファンド
⇒ ETFという【リレー】を行うことで、

自分オリジナルの運用プロセスを
踏んでいると実感し、

その満足感そのものが
投資を続けるインセンティブになっている人も
わたしは知っています・・。

(投資スタイルの選択においては、
気持ちの満足感が重要なのです)

似顔絵




| インデックス投資全般 | 18:22 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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ネバダ州のスティーブさんは、インデックス投資家の鏡


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

はい、
たしかに『デル』のパソコンです。

モニターはふたつありますが、
ふつうのデスクトップ型のパソコン。
(モニターから配線が何本も伸びていますから・・)

その部屋にいるのは、
スティーブさんというアメリカ人です。
(ちなみに建物は平屋です・・)

スティーブさんはノータイで、

休みの日にはふつうに
家でビールを飲んで
フットボールの試合を観戦しているような、
そんな中年のおじさんです。

ランチはタッパーに入れた、
昨日の残り物やサラダで、

奥さまが作ってくれた
BLTやツナのサンドイッチが入っていれば、
その日は『素晴らしい日』になるのだそう・・。

スティーブさんはこう言います。

「1回の昼食に10ドルも使いたくない」


ちょっと、
インデックス投資家っぽくないですか?


今、お話ししたのは
わたしの空想ではありません。

ウォール・ストリート・ジャーナルの記事
【3.6兆円運用担当者は1日何しているか 「何も」】
に基づいています。

実は、
スティーブ・エドマンドソンさんは
個人投資家ではありません。

運用総資産350億ドルを誇る
【ネバダ州職員退職年金基金】の
最高投資責任者(CIO)なのです。

そう、
仕事として投資を行っている人なのです。

もちろん、ネバダ州に住んでいます。
(でも、そんなに偉そうには見えない・・)


わたしは今朝、
上記記事を読んだのですが、

この記事内に書かれている一行一行が、
まるでインデックス投資の【エッセンス】を
ギューッと凝縮した
金言』のように思えてきたのです・・。


まず、記事の一行目から、
いきなり、
インデックス的パンチがさく裂します(^^;)


スティーブ・エドマンドソン氏には同僚がいない。


えっ!?

image.jpg


運用総資産は、
(日本円でいうと)
3.6兆円規模の年金基金なのですよ。


そして、こちらも
ちょっとじーんと来るような二行の文章が・・。

エドマンドソン氏の日々の投資戦略は、
取引を最小限に抑えるというもので、通常は何もしない。




何もしない。


わたしはネバダ州に行ったことはないですし、
スティーブさんにお会いしたこともありませんが、
すでに『お仲間』のような意識が芽生え始めています。


たとえば、
6月のイギリスの国民投票、
―EUを離脱するのか残留するのかー
この結果が知れ渡った日も、

スティーブさんは定時(5時)で
帰宅されたのだそう・・。


英国のEU離脱(ブレグジット)が決まった日、
同氏はいつも通りの時間に眠りに落ちていた。


株式市場で数パーセントポイントの急落があっても、
「私の心拍数が増加することはないだろう」と同氏は言う。


嗚呼、ますます
インデックス的ストレートさが伝わってきます!


同氏にとってニュースはあまり重要ではない。

2016年の米大統領選挙は
同氏のポートフォリオに影響するだろうか。「ノー」

原油価格はどうか。やはり「ノー」だ。


もう、惚れ込んでしまう?


無題


こんなに【動かない投資】をして、
成績は大丈夫なの?」
思われるかもしれませんが、

『ネバダ州職員退職年金基金』の
直近10年間の運用実績は、

米最大の公的年金基金である
カリフォルニア州退職年金基金(カルパース)や

その他の州で多くのスタッフを抱えている
年金基金の運用実績を
上回っているそうです。


実は、
スティーブさんが2005年に、
ネバダ州職員退職年金基金に
アナリストとして採用されたとき、

保有する株式の約60%がすでに
「インデックスファンド」に組み込まれていました。

2012年にスティーブさんがCIOに就任すると、
彼はその運用をさらに『パッシブ』にシフトさせ、
外部の運用マネジャー10人を解雇したのだそう

記事の最後は、
次のような文章で結ばれています。

仮にネバダ州職員退職基金が
典型的なウォール街の運用会社に委託していたら、
年間の運用委託料は
約1億2000万ドルになっていただろう。

同年金基金の2016年の運用手数料は
1800万ドルである。


(何もしないことが、低コストにつながっているのです)

2015年には、
基金が保有するすべての株式と債券を
パッシブファンドに組み入れる決断を
スティーブ・エドマンドソンさんは行っています。

(ポートフォリオに変更を加えるのは、
1年に1度ぐらいなのだそう・・)


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○ 運用の母体は、
大きければ大きいほどいいの?
○ たくさん働く人がいればいいの?

○ 頻繁に情報をチェックし、
○ 頻繁に意思決定(売買)をしたほうがいいの?

○ できるだけ遅くまで
オフィスにいたほうがいいの?

○ 洒落たレストランで、
 業界内の人たちと情報交換しながら
 ランチしたほうがいいの?

○ 重要なイベント、
大きな出来事があるたびに、
何か【意思表示】をしたほうがいいの?


これらすべてに対して、
スティーブさんは平常心で明るく
「NO」と云っているわけです。


これぞ、
【市場にすべてを委ねる】
インデックス投資の真髄ではないでしょうか。

ウォール・ストリート・ジャーナル
【3.6兆円運用担当者は1日何しているか 「何も」】

似顔絵




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