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インデックスファンドの低コスト競争と、商品の持続性はどっちがより重要なのか?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

以下、三菱UFJ国際投信の
発表(リリース)を受けて、
すでにさまざまな意見が飛び交っています。

インデックスファンド『eMAXISシリーズ』に、
業界最低水準の運用コストをめざす新たな仲間、
『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』を追加


上記リリースのポイントはここです。

他社類似ファンドの運用コストに注意を払い、
機動的に信託報酬を引き下げることによって、
業界最低水準を目指し続けるインデックスファンドです。


これは事実上、
「他社がコストを引き下げてきたら、
こちらはコスト最安に対応しますよ!」
という宣言です。

これは、
私たちはいつもコスト最低水準で!」
という意味であると同時に、

他社が動かなければ、私たちも動きません!」
という意味でもあります。


この発表を受け、
少なくとも4大資産(日本債券、先進国債券、
日本株式、先進国株式)については、

【インデックスファンドの低コスト競争】に
打ち止め感が出るとわたしは考えます。

なにせ、
<eMAXIS Slim シリーズ>の
三菱UFJ国際投信は
【最安】のボタンを握っており、

「(他社が動いてきたら)
いつでもスイッチ押しますよ」
と言っているわけです。


それを見ている、
<購入・換金手数料なしシリーズ>
ニッセイアセットマネジメント

<たわら ノーロード シリーズ>
アセットマネジメントOne

<iFreeインデックスシリーズ>
大和証券投資信託委託などの、
インデックスシリーズは、

(少なくとも)4大資産については、
コスト引き下げに動かない公算が
高いのではないでしょうか・・。


ところで、三菱UFJ国際投信が
わざわざ「Slim」という、
ひとつのブランド内で
新たなシリーズを立ち上げたのは、

信託報酬(運用管理費用)の
引き下げにおいて、
60を超える販売会社の同意を得ることが
できなかったためでしょう。

しかしながら、
マザーファンドも同じで、
まったく同じインデックスファンドなのに、

ひとつの「ブランド」内で、
継続コストがまったく違うというのは
いかがなものでしょう・・。



【ここからちょっと「寄り道」】

実はETFの分野では、
かつてi シェアーズが同じようなことを
やっています。

新興国株式ETFとして有名な「EEM」
i シェアーズ iShares MSCI Emerging Markets ETF
があります(年間経費率は0.72%)

ETFのコスト競争が激しくなったため、
2012年に、

ほとんど投資対象が同じの、
i シェアーズ コア MSCI Emerging Markets ETF
(IEMG)を上場させたのです。
こちらは年間経費率がなんと0.14%!

(厳密にはIEMGのベンチマークは
MSCI エマージングマーケッツ
インベスタブルマーケットインデックスで、
小型株も含むため、EEMより投資対象が
広範になります・・)

【「寄り道」おわり。】


eMAXISシリーズに戻りますが、
既存のファンド保有者は
(今回の「Slim」導入で)
蚊帳の外に置かれた格好になります。

このような
三菱UFJ国際投信の決断に対して
消費者がどう反応するのかは、

今後の「Slim」の資産残高を
見ていけば自ずと分かってくるでしょう。


Change-.jpg


三菱UFJ国際投信の
「低コスト競争でなんとか
生き残りを図りたい!」
という気持ちは分かります。

でも、

もう、
このあたりで、

【新規設定の低コストインデックスファンド】が
続々登場するのは、
終わりにしてもよいのではないでしょうか。

この数年を振り返って、
圧倒的に投資信託の継続コスト
(= 運用管理費用)が下がってきたことは、
素晴らしいことだと思います。

(声を上げれば、
ホントに物事は変わるんだ!
という実感もあります)


が、しかし、です。

広く投資信託というマーケットを見渡すと、
『インデックスファンド』は
まだまだメジャーな道具ではありません。

【新規設定の低コストインデックスファンド】が
どんどん増えるというのは、
一体どういうことでしょう?

【供給】の本数が
どんどん増えるということです。


仮に、この日本で現在、
インデックスファンドに対する需要が
100あるとして、

4つのインデックスファンドシリーズで
その需要を分け合う状態であれば、
なんとか均衡を保てるかもしれません。

(かつ、商品提供会社としても
採算ベースに乗りやすいかもしれません)

しかし、
7つのインデックスファンドシリーズで
その需要を分け合う、

いや、
そのうち1社が、
同じようなラインアップを、
違う手数料で「品揃え」しているとすると、

実質8つのインデックスファンドシリーズで、
100ほどある需要を【分け合う】となると・・。

(※ 8つという数字は例として挙げたのみで、
具体性を示唆しているわけではありません)


最悪、どの運用会社も
目標の純資産残高に届かない。

ということが起こらないとは限りません。

もちろん、
これから【需要】も伸びていくでしょう。

しかし、ビジネス上の
投資時間の中で、


【供給】の増加に対し、
【需要】の伸びが果たして追いつくのか、
という『不安』もあります。


安さ安さの追求は、
それが一回完結型のサービス、

たとえば、
「グアム島3泊4日の旅」ならよいですが、

投資信託という商品のサービス完結は、
もう、とてつもなく、遠い地点にあるわけです

(長くサービス提供を続けてくれることが
大前提!)

繰り返しになりますが、
継続コストが安いことは重要です。

(バランスファンドなど、
もっと低コストを希求していただきたいです。

また、確定拠出年金用に作られた
超低コストのファンドを開放していただきたい
という気持ちも強いです)

しかし、

それ以上に重要なのは、
自分が保有するインデックスファンドの
「けいぞく・持続性」ではないでしょうか

尾瀬


★ なぜなら投資信託は、
何十年とそのプロダクトが存続して、
それと付き合い続けて、
そして徐々に解約をしていって、

はじめて
効用(効き目)が実感できるわけですから



今回の
三菱UFJ国際投信の決断で
見えてきたものがあります。

それは、
【販売会社】が絡んでいると、
運用管理費用の引き下げに困難が伴うということ。

ETFは販売会社を持ちませんし、
バンガードも直販のファンドだからこそ、
機動的に『継続コスト』を下げられた側面があります。


「カンさん、
低コスト競争と、商品の持続性どっちが
より重要ですか?」と問われれば、
わたしは迷わず【持続性】と答えます。

◆ 参照記事 
NightWalkerさん
3つのインデックスファンド

いっさん
【サスティナブル(維持可能)とフィデューシャリーデューティー(受益者のために働く者の義務)

似顔絵




| インデックス投資全般 | 18:08 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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松井証券が89本の投資信託を新規取扱い、(なんと)そのすべてがインデックスファンド!


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

あなたは『松井証券』と聞いて
どんな印象を持たれますか?

個別株を取扱っている証券会社、
というイメージではないでしょうか。

logo_color.png


松井証券では長らく
(投資信託では)
ドル建てMMFのみを扱っていました。

【その理由については
後述しますが、】

11月28日(予定)より、
松井証券は89本の投資信託の
取扱いを開始します。

それらの投信を覗いてみますと・・
驚くべきことに・・
すべて・・、

インデックスファンドです!
(もちろんすべてがノーロード型)

こちら
松井証券が新たに扱う全ファンドですが、

ご覧いただくとお分かりのとおり、
まるで投信ブティック
【インデックス】というお店に
入ったような雰囲気になります(笑)


何しろ新たに取り扱われる
『インデックスファンド群』は、

〇 i–mizuhoインデックスシリーズ
〇 購入・換金手数料なしシリーズ(ニッセイAM)
〇 たわらノーロード

〇 三井住友・DCインデックス
〇 eMAXISシリーズ
〇 SMTインデックスシリーズ
〇 インデックスe


といった、
『インデックスファンドシリーズ』の
オールスターたち。



わたしは
この仕事を始めて16年になりますが、

投資信託の販売会社で
インデックスファンドのみを取り扱う
販社というのは、ちょっと聞いたことがありません。

ところで冒頭、
松井証券は長らく
ドル建てMMFのみの扱いであった、
と述べました。

その理由とは・・。


ときは1990年代の終わり近く、

(今とは違って)
投資信託の『販売手数料』は
2~3%かかるのがふつうでした。

このとき、松井証券は顧客の利益を考え、
販売手数料を一律
『1%』に引き下げると発表したのです。


(ただ、少し、
時代的に早すぎたのでしょう・・)

この発表のあと、
すべての運用会社が
商品の供給をストップしてしまいます。


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このあたりの経緯は、
2012年当時の
松井証券松井社長のインタビュー記事
ここが変だよ日本の投資信託』に詳しいです。

(ぜひ、ご一読を。)


ところで、
さまざまな『インデックスファンドシリーズ』を
網羅する89本の投資信託ですが、

なぜかインデックス型のバランスファンド
見当たりません・・。

これはわたしの推測ですが、

松井証券は
個々のインデックスファンドを組み合わせ、
ポートフォリオを作って管理する、
という投資スタイルを勧めたいのでしょう。


というのも、
実は松井証券では、
投資信託の新規取扱いと併せて、

ポートフォリオ提案サービス
『投信工房』をスタートさせるのです。
(いわゆるロボアドバイザー)

ニュースリリースはこちら(PDFファイル)


この『投信工房』、
手数料は無料で、

ポートフォリオ提案をはじめ、
ポートフォリオを最適化しながら積立てをする
「リバランス積立」(特許出願中)や、

毎日少額から積立できる
毎日積立」のサービスもあるのだそう・・。
(ちなみに積立ては500円から対応!)

リリース内でも明確に、

最近話題になっている
ファンドラップに対抗するサービスであり、

投資信託による
長期的な資産運用をサポートします。


と謳っています。


negosyo-seminars.jpg


かつて、
個別株の取引においては
その売買委託手数料が
1/30、1/40に下がった
『激烈な競争』がありました。

(もちろん松井証券も参画しました)

今度はそれを
投資信託の分野で起こそうという
決意表明であると
わたしは推察します。


今後の課題は、
個別株(現物・信用取引)
FXといった、トレード嗜好の顧客が多い中、

インデックスファンドによる
長期投資を、
どのように根付かせていくのか・・。

また、同じ投資対象の
インデックスファンドが多数重なる中、
果たして89本もの
ラインナップが必要なのかという疑問も残ります。


最後に、
2012年6月の
松井証券松井社長のインタビュー記事より
引用いたします。

カルテル破りは
干されるのが世の道理である。

結局当社は断腸の思いで
投信の販売自体を諦めることにした。

社員には投信を購入してくれた
お客さんのところにおわび行脚をしてもらい、
泣く泣く他社を紹介した。

300本近い投信を扱っていたが、
2年かけて移管した後、

投信の販売はドル建てMMF
(マネー・マーケット・ファンド)などを除き、
一切やっていない。

「なぜ松井さんは、
こんなに儲かる投信を扱わないのか」

とよく聞かれるが、
私には私の矜持(きょうじ)がある。

自由競争ができるような環境が整ったら、いずれ再開したい。


(まさに)有言実行ですね。

今後の松井証券の動きに注目したいと思います。

似顔絵


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| インデックス投資全般 | 17:35 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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リレー投資にさよならを


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。


リレー投資とは?

リレー投資は、
インデックスファンドを積み立て投資していき、
まとまった金額になったら
ETFにリレーするという「投資手法」のことです。

インデックスファンド(つみたて)
    ↓
    ETF

「これはいいやり方かも!」ということで、
これまで多くのインデックス投資家の
注目を浴びてきました。

(もともと、内藤忍さんが書籍の中で
提唱されたのが最初だったと思います)


インデックス投資10年選手の人には
ご理解いただけると思いますが、

インデックスファンド界隈から見ると、

当時のETFの【けいぞくコストの低さ】は、
ピカイチだったのです
(まさに光り輝いていました・・)

(それだけ、
インデックスファンドとETFの
けいぞくコストの差が存在していたということ。)


かつては日本株式でも、
ETFとインデックスファンドの
信託報酬の差が0.4%くらいあるのが
ふつうでした。

また、外国株式などでは、
ETFとインデックスファンドの
信託報酬の差が

0.5%、0.6%程度あることも
珍しくなかったのです。

しかし、
それもこれも
懐かしい思い出話』になろうとしています。

個々のインデックスファンドの
信託報酬が劇的に下がってきて、
インデックスファンドとETFの
けいぞくコストの差はどんどん縮まっています。


ybさんは
ニッセイAMが展開するインデックスファンドシリーズ
7商品の信託報酬を引き下げ。その時投資戦略はどうする?」


という記事の中で、
次のように言われています。

日本株式クラスの場合、
私がリレー先にしているのは
(1306)TOPIX連動型上場投資信託です。

信託報酬率は0.11%。
ニッセイTOPIXとの差は僅か0.07%です。
1,000万円投資して年間7,000円の差。


⇒ たしかにそうですね。

ここまでインデックスファンドが
追いついてくるなんて、
わたし自身、想像もしていませんでした。

また、ybさんは
次のようにも言われています。

リレー時のコスト
(売買手数料やリレー時の税コストや
リレーしたことによる将来発生する税コスト)や

分配金の事を考えると
日本株式クラスについては
リレーをする必要は
なくなってきているような気がします。


⇒ わたしも同感です。


ETFなの、インデックスファンドなの?

では、外国株式はどうなのでしょうか?

一例ですが、
「バンガード FTSE Developed Markets ETF」 (VEA)

こちらは、
米国を除く先進国株式ですが、
年間経費率は0.09%です。

一方、
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式ンデクスファド
は、信託報酬が0.216%です。
(税込。11月22日より・・)

まだ、コスト差はあります。

新興国株式に限っていうと、
まだETFのほうが
インデックスファンドのけいぞくコストを
大きく下回っています。


ただ、
両者の優劣を比較するのに
【けいぞくコストの差】のみに着目するのは
よくないと思うのです。

ETFは売買委託手数料がかかったり、
分配金が必ず払い出されたり、
(そのために分配金の再投資のために
コストがかかったり)、

金額ベースでの売買が出来なかったり、
自動積み立てには
対応していなかったりするので、

手間ひまのかかり具合】も、
考慮に入れるべきでしょう・・。


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★ そもそもETFは、
自分で自分の資産運用を組み立てたい人向けです。

買い注文を自分で出していることに
喜びを感じるくらいでないと、
ETFを用いた投資は長続きしないのでは


とわたしは思います。

反対に、
インデックスファンドは、
資産運用をある程度「しくみ」に任せたい人向けなのです

特に『自動つみたての仕組み』に
有形無形の価値を感じる人は、
(ETFより)インデックスファンドのほうが
道具としてふさわしいと云えるでしょう・・。


そもそもリレー投資は、
ETFとインデックスファンドの間で、

ある程度の【けいぞくコストの差】が
あり続けるよね・・、
という前提での投資手法です。

その意味では、
リレー投資の歴史的な役割は
終わりつつあるとわたしは思います。


ただし、
(コスト的な損得ではなく)
インデックスファンド
⇒ ETFという【リレー】を行うことで、

自分オリジナルの運用プロセスを
踏んでいると実感し、

その満足感そのものが
投資を続けるインセンティブになっている人も
わたしは知っています・・。

(投資スタイルの選択においては、
気持ちの満足感が重要なのです)

似顔絵




| インデックス投資全般 | 18:22 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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ネバダ州のスティーブさんは、インデックス投資家の鏡


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

はい、
たしかに『デル』のパソコンです。

モニターはふたつありますが、
ふつうのデスクトップ型のパソコン。
(モニターから配線が何本も伸びていますから・・)

その部屋にいるのは、
スティーブさんというアメリカ人です。
(ちなみに建物は平屋です・・)

スティーブさんはノータイで、

休みの日にはふつうに
家でビールを飲んで
フットボールの試合を観戦しているような、
そんな中年のおじさんです。

ランチはタッパーに入れた、
昨日の残り物やサラダで、

奥さまが作ってくれた
BLTやツナのサンドイッチが入っていれば、
その日は『素晴らしい日』になるのだそう・・。

スティーブさんはこう言います。

「1回の昼食に10ドルも使いたくない」


ちょっと、
インデックス投資家っぽくないですか?


今、お話ししたのは
わたしの空想ではありません。

ウォール・ストリート・ジャーナルの記事
【3.6兆円運用担当者は1日何しているか 「何も」】
に基づいています。

実は、
スティーブ・エドマンドソンさんは
個人投資家ではありません。

運用総資産350億ドルを誇る
【ネバダ州職員退職年金基金】の
最高投資責任者(CIO)なのです。

そう、
仕事として投資を行っている人なのです。

もちろん、ネバダ州に住んでいます。
(でも、そんなに偉そうには見えない・・)


わたしは今朝、
上記記事を読んだのですが、

この記事内に書かれている一行一行が、
まるでインデックス投資の【エッセンス】を
ギューッと凝縮した
金言』のように思えてきたのです・・。


まず、記事の一行目から、
いきなり、
インデックス的パンチがさく裂します(^^;)


スティーブ・エドマンドソン氏には同僚がいない。


えっ!?

image.jpg


運用総資産は、
(日本円でいうと)
3.6兆円規模の年金基金なのですよ。


そして、こちらも
ちょっとじーんと来るような二行の文章が・・。

エドマンドソン氏の日々の投資戦略は、
取引を最小限に抑えるというもので、通常は何もしない。




何もしない。


わたしはネバダ州に行ったことはないですし、
スティーブさんにお会いしたこともありませんが、
すでに『お仲間』のような意識が芽生え始めています。


たとえば、
6月のイギリスの国民投票、
―EUを離脱するのか残留するのかー
この結果が知れ渡った日も、

スティーブさんは定時(5時)で
帰宅されたのだそう・・。


英国のEU離脱(ブレグジット)が決まった日、
同氏はいつも通りの時間に眠りに落ちていた。


株式市場で数パーセントポイントの急落があっても、
「私の心拍数が増加することはないだろう」と同氏は言う。


嗚呼、ますます
インデックス的ストレートさが伝わってきます!


同氏にとってニュースはあまり重要ではない。

2016年の米大統領選挙は
同氏のポートフォリオに影響するだろうか。「ノー」

原油価格はどうか。やはり「ノー」だ。


もう、惚れ込んでしまう?


無題


こんなに【動かない投資】をして、
成績は大丈夫なの?」
思われるかもしれませんが、

『ネバダ州職員退職年金基金』の
直近10年間の運用実績は、

米最大の公的年金基金である
カリフォルニア州退職年金基金(カルパース)や

その他の州で多くのスタッフを抱えている
年金基金の運用実績を
上回っているそうです。


実は、
スティーブさんが2005年に、
ネバダ州職員退職年金基金に
アナリストとして採用されたとき、

保有する株式の約60%がすでに
「インデックスファンド」に組み込まれていました。

2012年にスティーブさんがCIOに就任すると、
彼はその運用をさらに『パッシブ』にシフトさせ、
外部の運用マネジャー10人を解雇したのだそう

記事の最後は、
次のような文章で結ばれています。

仮にネバダ州職員退職基金が
典型的なウォール街の運用会社に委託していたら、
年間の運用委託料は
約1億2000万ドルになっていただろう。

同年金基金の2016年の運用手数料は
1800万ドルである。


(何もしないことが、低コストにつながっているのです)

2015年には、
基金が保有するすべての株式と債券を
パッシブファンドに組み入れる決断を
スティーブ・エドマンドソンさんは行っています。

(ポートフォリオに変更を加えるのは、
1年に1度ぐらいなのだそう・・)


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○ 運用の母体は、
大きければ大きいほどいいの?
○ たくさん働く人がいればいいの?

○ 頻繁に情報をチェックし、
○ 頻繁に意思決定(売買)をしたほうがいいの?

○ できるだけ遅くまで
オフィスにいたほうがいいの?

○ 洒落たレストランで、
 業界内の人たちと情報交換しながら
 ランチしたほうがいいの?

○ 重要なイベント、
大きな出来事があるたびに、
何か【意思表示】をしたほうがいいの?


これらすべてに対して、
スティーブさんは平常心で明るく
「NO」と云っているわけです。


これぞ、
【市場にすべてを委ねる】
インデックス投資の真髄ではないでしょうか。

ウォール・ストリート・ジャーナル
【3.6兆円運用担当者は1日何しているか 「何も」】

似顔絵




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ニッセイアセットマネジメントが再度、信託報酬を引き下げ!(低コスト競争はいよいよ最終局面に)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

本日のプレスリリースで
ニッセイアセットマネジメントが、

<購入・換金手数料なし>シリーズ
7本のインデックスファンドの
信託報酬引下げを発表しています。
【リリース】はこちら


<購入・換金手数料なし>シリーズの
手数料引き下げは、
15年の11月に次いで2度目となります。

以下、各ファンドの
引き下げ後の信託報酬(運用管理費用)です。
(数字は税抜きです)

<購入・換金手数料なし>
ニッセイTOPIXインデックスファンド
0.18%(変更日 11月18日)

<購入・換金手数料なし>
ニッセイJPX日経400インデックスファンド
0.195%(変更日 11月22日)

<購入・換金手数料なし>
ニッセイ国内債券インデックスファンド
0.145%(変更日 11月22日)

<購入・換金手数料なし>
ニッセイ外国株式インデックスファンド
0.20%(変更日 11月22日)

<購入・換金手数料なし>
ニッセイ外国債券インデックスファンド
0.17%(変更日 11月22日)

<購入・換金手数料なし>
ニッセイ Jリートインデックスファンド
0.25%(変更日 11月22日)

<購入・換金手数料なし>
ニッセイグローバルリートインデックスファンド
0.27%(変更日 11月22日)


これで、国内債券を除いて
業界最低水準のコスト体系となります。

kenzさんが
10月15日にアップされた記事、
主要資産クラス毎の信託報酬最安のファンド一覧】と
見比べてみると分かりやすいですよ。


今回のニッセイアセットさんの行動は、

業界最低水準の手数料を設定して
新たにインデックスファンドを
立ち上げるのとはわけが違います

既存のインデックスファンドの
信託報酬率を引き下げるためには、
販売会社、受託会社の『了解』を
取り付ける必要があるためです。


(そういう意味でも、
ニッセイアセットマネジメントの
【本気度】が伝わってきますね)


business_crowdfunding.png


これでインデックスファンドの
『低コスト競争』は、
いよいよ最終局面に
近づいてきたのではないでしょうか・・。

ただし、
新興国株式(MSCIエマージングマーケッツ指数)
については、
まだ引き下げの余地がありますし、

国内株式(TOPIX、日経平均株価)については、
規模の大きなマザーファンドを用いれば、
0.1%程度の信託報酬も可能であると考えます。


大まかな点で見れば、
今後、低コスト競争の主戦場は
「バランスファンド」に移っていくと考えます。

アルパカ2号さんが、
低コストとは言えないセゾン投信の資産残高が増えるのはどうしてか?】の記事内で、
以下のように言及されていますよ。

たわら・グローバルバランスファンド、
ニッセイ・グローバルバランスファンド、
iFree・グローバルバランスファンドが見てみたい物です。

決して不可能ではないはずです。
そして信託報酬は
おそらく0.2〜0.3%ぐらいで設定可能でしょう。


(わたしも見てみたいです!)


とにもかくにも、
新しい【標準】が
多くの消費者に
「当たり前」になってくれば、

サービス提供側の意識も、
もっともっと変わってくると思います。

わたしは今回の決断により、
<購入・換金手数料なし>シリーズの
販売会社が増えるかどうか
に注目しています。


最後に、
ふと、2010年に実施された

「STAMインデックスシリーズ(現 SMTインデックスシリーズ)」の、信託報酬引き下げを思い出してしまいました。
(こちらは税込み)

STAM TOPIXインデックス・オープン 
0.483% → 0.4725%
STAM グローバル株式インデックス・オープン 
0.777% → 0.63%
STAM 国内債券インデックス・オープン 
0.462% → 0.42%
STAM グローバル債券インデックス・オープン
0.672% → 0.5775%
・・・・・・・・・

いやはや、隔世の感あり、です。

【追記。16年11月5日】

<購入・換金手数料なし>
ニッセイ日経平均 インデックスファンドが
新たに設定されます。信託報酬0.18%(税抜)
詳しくはこちら
(なお、ベンチマークは日経平均株価(配当込み)です)

◆ WATANKOさんの以下記事も秀逸。
【(続)ニッセイ、信託報酬最安値の座 2016】

似顔絵




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50歳になったら『引き算』生活の始まり?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

若いときは
まだ自分が出来上がっていないですから、

あれもしたい、
これもしてみよう、
こんなことにもトライする!

というふうに、
どんどんやることを
『足し算』していくわけです。

すると
頭の中で自分の可能性が開けて、

目の前に見える景色が
ぱあーっと広がっていく感じになります。


たとえば、
新興国に住む若者などは、
『足し算生活』の典型でしょう。

「来年から給与が上がりそうだから、
iPhone7買っちゃおう。」

「今度の休みは友だちのクルマを借りて
みんなでバーベキューだ。」

「転職のとき有利だから
コンピュータ言語2級の試験を受けておこう。」

やがて好きな人ができて、
一緒になって、

クルマを持とう、
家も買いたいな、
あれも欲しい!これも必要!

子どもが出来たら、
あんなことさせたい!
こんなふうに過ごしたい・・!

人生の途中までは
足し算の思考』で、
私たちの生活はどんどん広がっていくのです。


と・こ・ろ・で、
ワタシはあと2年で
50歳になります・・。

(もう、気持ち的に)
あれもしたい、
これもしてみよう、
こんなことにもトライする!

という『足し算的思考』では
なくなりつつあります。

(決して『消極的になっている』
という意味ではないですよ。)


これから先、
やることをどんどん積み上げていく、
というよりは、

ほんとうに必要なもの、
ほんとうにやるべきことを選んで、
取捨選択していく、

という気持ちになっています。
(『引き算』のイメージなのです)


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考えてみますと、
インデックス投資】も
引き算の思考で成り立っているのでは?

1.真に大切なことに照準を定め、
2.重要でないところはそぎ落とし、
3.対象を最大公約数化して、
4.誰にでも分かる形に昇華させたもの


それが、
『市場平均』への投資だとわたしは思っています。


そして、
これはわたしの私見ですが、

『引き算的思考』は、
人が豊かになった結果表れた、
ひとつの「洗練のカタチ」ではないでしょうか。


たとえば、
ココ・シャネルです。

シャネルはそれまで
飾り立て、きらびやかで
まるで観賞用のようであった女性の服に、

『引き算の思考』を持ちこみます。

有名なジャージー素材の
シャネルスーツは、

女性をコルセットから解放し、
機能的で柔軟な動きを可能にしました。


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あるいは、
1923年に建てられた
ル・コルビュジエ
「ラ・ロッシュ邸」はどうでしょう。

コルビュジエはその著作の中で、
住宅は住むための機械である
とまで言った人です。

(「家」を工業製品として
はじめて設計した人ではないでしょうか・・)


実はわたしはパリを訪れた際、
この「ラ・ロッシュ邸」を見学しました。


ラ・ロッシュ邸


吹き抜けの解放感。
水平の連続窓から差し込む光。
(照明がいっさい付いていませんでした)

シンプルかつ機能的で、
まるで昨年作られた家のように
現代的なのです・・。

「家」が主張するというよりは、

人がその中に、
「○○なスタイル、
△△なスタイルを実現させたい」と
思わせるような空間でした。



考えてみれば
インデックスファンドも、
どこか『工業製品的な匂い』がします・・。

それそのものが主張するというより、
各人が
自身の生活スタイルに、

インデックスファンドを
はめ込むイメージでしょうか・・。


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最後に、
人生時間そのものを、
引き算』で捉えることも大切です。

元気に動けて、
頭の中が活発で、
という状態を、
仮に70歳くらいまでとすると、

・・・・・・50歳・・・70歳

わたしの場合、
もう20年ちょっとしかありません。

そこから、
仕事の分量を考えて、

ボリューム的に、
どれくらいのことが出来るのかを推し量り、

そこから、
ほんとうに必要なもの、
やるべきことを絞っていく・・。


プライベートもそうです。

行きたい場所。
やりたいこと。
やらないといけないこと。

それらに『優先順位』を付け、
ほんとうにやることを
「現実化」させないと、


あとになって『後悔』だけが残ります。


人が死ぬ前に後悔するのは、

○ 他人がどう思うか、気にしすぎなければよかった
○ 他人がどう思うかではなく、
自分が思い描く人生を歩めばよかった

という普遍的なことのようですから・・。

似顔絵




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