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第7回『お客様からの質問コーナー』(日本脱出?)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

当オフィスのお客様から頂戴した
さまざまな『ご質問』に回答していく、
お客様からの質問コーナー!

第7回!
城 匡夫さま(仮名)40代 千葉県



【質問!】

「日本の10年後、20年後の雇用、経済、
社会保障に関する未来はどうなると思いますか?

つみたて投資を継続しながらも、
真剣に日本脱出を考えています。」



城さん、ご質問ありがとうございます。

おそらく多くの人が

「この先、日本の経済成長って
あまり望めないのではないか・・」
と感じているのでは?


人口減少、超高齢化、社会保障費の圧迫など
ファンダメンタルズから見た場合、
上記は的を得ている可能性が高いです。


ただし城さん、
それは「日本がエキセントリックな経済状況に陥る
という意味ではありません。

私たちは
さまざまな悪条件を寄せ集めてしまうと、
どうしても「ゼロ」か「100」かという
極端な予想、判断をしてしまいがちです。


たとえば城さんは、
世界の『GDPランキング』で
(日本は現在第3位ですが)

今後、第40位、50位と順位が下がり続け、
どんどん貧しくなっていくと思いますか?

これって極端ですよね・・。


ZOM83_machinakazombie20140503_TP_V.jpg


他の成長著しい国々と比べて、
相対的に見て
日本は緩やかに衰退していくだけで、

たとえ名目上の成長がゼロになっても、
前年度の「ボリューム」は維持されるわけです。

わたしは日本は
「人口が多めのイタリア」のような国になると思います。



GDPランキングでは
長い目で見て
10位~20位くらいになるかもしれません。

が、世界に誇れる技術、文化があって、
観光などで外貨を稼げて、

ある程度安全で、食が美味しくて
自分たちの国に誇りを持てている。

それでも十分ではないでしょうか?)


別にアメリカとか中国に対抗しようとする、
「総合商社」でなくてよいわけです。

たとえばイタリアって、
「どこかの国に負けてたまるか!」って
あくせくしていないですよね?


なにかひとつに秀でた、独自性のある
「ブティック型の国」でもよいわけです。


また城さんは、
雇用についても心配されていますが、

「労働生産人口」が激減するので、
「人手不足」がふつうになり、
特に若年層の人たちは貴重な働き手として
大切にされる可能性が大です。


anxious-man-biting-nails-worried.jpg


ところで、です。

こと資産運用という観点で見ますと、

名目上の成長がゼロになって
前年度の「ボリューム」が維持されるだけでは、
困るわけです。



インデックス投資って、
名目上の成長がプラスで推移し、

株式市場の上昇を通じて
ひとつひとつの国から
プラスのリターンの「おすそ分け」を
いただくという戦略ですから・・。



そういう意味では、
日本株式、先進国株式、
それぞれに〇〇パーセントという投資のしかたより、

「全世界株式インデックスファンド」のように
日本株式を含みながら、

しかしその組み入れ割合は、
他の国々(市場)との相対で変化する・・
という形のほうがベターだと思います。


最後に、ちょっと個人的な想像を。

以前、こちらの記事にも書きましたが、

『未来とは、
現在の単純な延長ではありません。』


予測しきれない部分にこそ可能性があり、
そこが「思いがけないリターンの源泉」にもなります。

世界でもっとも早く
高齢者が主人公の社会が到来する日本は、
(それ自体)ネガティブ要素で語られがちですが、

これが、
日本のアドバンテージになる可能性があります。


生物学的に見て
お金をあまり使わなくなる高齢者が

〇 意外なところで
〇 意外にお金を使いだすと、
〇 面白い現象(=新たな文化)が
出現するかもしれないためです。

たとえば、
70歳の人たちが
毎月5万円払ってでも楽しみたい!

と思える産業(エンターテインメント)が
出現したら?


高度なVR(仮想現実)ゲームが普及し、
70歳の人たちが、
いつでも22歳に戻れるとしましょう



image0212.jpg


22歳に戻ったわたくしカン(70歳)が
冒険ゲームや
恋愛シミュレーションゲームに夢中になって、
毎月5万円使ってしまう可能性は十分あります(^^;


経済とは生き物ですから、
社会のあり様によって
もっとも大きな産業も
大胆に変化していくのです。

城さん、あまり悲観し過ぎると、
冷めた視点を見失うことになってしまいますよ。

このたびはご質問、ありがとうございました!

あ




| 世界をメンタルに放浪すると・・ | 18:33 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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投資の社会的な意味について


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

国の数って、
私たちのイメージより多いのですね。

(なにしろ)190ヵ国以上ありますから!

ひとつ『例』を挙げてみましょう。

ベトナムと云えば、
(投資の世界では)
まだ『新興国株式』の範疇にも入っていません。

※ フロンティアマーケットの構成国です。


しかし、かの国は
経済発展に伴って、

たとえば
カンボジアやミャンマー、
バングラデシュなどにも、
積極的に投資を行っています。

⇒ あなたにイメージしていただきたいのは、
ベトナムという国も、

他の国々に「リスクマネー」を供する
立派な『投資国』だということ。



(で、もともと)
ベトナムという国に投資してきたのは?

タイや韓国や中国や、
もちろん「日本」です。

(2020年に営業開始を予定している
ホーチミンの地下鉄工事には
日本のゼネコンが参加しています)


グローバルに投資を行う私たちは、
世界がより『豊か』になることに賭けています。


では、
世界がより『豊か』になるって・・?

たくさんの国々の
投資の相関図』が
より深く、
より複雑に拡がっていくということ。


無題


(たとえば、ですが、
インドネシア
アフリカの「ニジェール」に
投資を行っているって想像できますか?
実は同じイスラム教国なのです)


さて、ちょっと昔に
タイムスリップしてみましょう。

日本がまだ「超新興国」だった頃。

具体的には1870年、
明治政府が
新橋~横浜間に【鉄道】を敷設するにあたり、

リスクマネーを供したのは
主に欧州の国々でした。

実は、
イギリスのシュローダーという資産運用会社が
『外債』発行の「主幹事」を務めていたのです。


時代は下って、第二次大戦後・・。

米国の著名な投資家、
ジョン・テンプルトンは
1950年代から日本株に投資を行います。

当時は
1ドル=360円の時代。

強いドルで、
まだ世界的に割安だった日本株に
投資が可能な状況だったのです。



翻って、今の日本は?

強い円で、
まだまだ発展途上の
世界の株式に投資が
出来る状況ではないでしょうか?


わたしはほんらい
『投資』とは、
お年玉みたいなものだと思っています。


まだ小さい頃、
お年玉をもらった。

その喜びを誰もが知っています。

自分がオトナになって、
かつてお年玉をもらった
喜びを憶えているから、

自分が誰かにお年玉をあげるときも、
嬉しさ」を感じるわけです。


そういう意味合いでいうと、
【投資】という行いも、
ある意味『順送り』みたいなものでは?

今日の日本の繁栄があるのも、
たくさんの国々、人々が
かつて『リスクマネー』を供してくれたから。

次は、自らが
『リスクマネー』を供することで、
世界がより豊かになることに
貢献することになります・・。



06.jpg


日本人の
個人金融資産は 1800兆円を
超えますが、

その多くが井の中に滞留しているのは、
世界的に見ても
「もったいない」話ですよね。


こと、日本国内で見れば
(あくまで「時系列」の立場に立ちますが、)

今の40代、50代以下の世代は、
リスクマネーを供すること(投資)を
生活の中で受け止め、学び、

それを初めて実践した世代として
のちのち記憶されることになるでしょう・・。


それは単にお金を殖やしたいという
短期的な、
かつ個人的な行為の範疇を超えた
社会的な行為」なのです。

あ




| 世界をメンタルに放浪すると・・ | 13:31 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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資産運用の根底には「自由」が流れています


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

たまに夜中に目が覚めて、
そのあと眠れなくなることってありませんか?

静まり返った夜の帳の中で
真っ暗な天井を眺めていると、

日常から少し遊離した
「自分」が見えてきます。

研ぎ澄まされる、
という感じなのでしょうか?

たとえば、
雲のはるか上で
何十羽と飛んでいる渡り鳥や、

海のそこで優雅に泳ぐ
巨大な烏賊の姿が想像できたりします。


無題


シンガポールの高層ビルの一室で、
巨大なファンドを組成するチームが、
次に買うべき
商業用不動産を物色していたり、

ナイジェリアの携帯電話会社が
新たに導入するアプリについて、
あれこれ議論していたり、

中国のOLの間で流行っている
月型のイヤリングのことを、
パリのジュエリーメーカーの人たちが
気にしていたり・・。


小さな取引から、
大きな売り買いに至るまで、
人間の毎日は『商行為』の連続です。

〇 人が何を欲するのか、
〇 どこにバリュー(価値)があるのか、
〇 次に、どんな行動を人が起こすのかに
思いを巡らすことは、

広く【人間・観察業】と
いえるのではないでしょうか・・。


たとえば、
従業員24,000人の会社の中で、

残業ついでに
ちょっと試してみた、
ケリーさんの「何気ない行動」が、
その会社の
6年後の新製品の開発につながったりします。

〇 モノ・サービスを生み出す者と、
〇 その動きを予想して、
自身のお金を西に東に移動させる者。

人間の思惑が巡りめぐって、
さまざまな資産価格が
ときに激しく上下します。


syoutokutaisi01.jpg


資産運用は、
明日以降の
【未来の動き】にお金を託す行為です。


【より儲けたい】という
利己的な欲求のもと、
さまざまな主体が
明日以降の【未来】を予想します。

もちろん、
その【未来】とは(固定ではなく)
刻一刻と変化します。


なぜなら、
人間の取捨選択の行動が、
刻々と変わるためです。

だから、
資産運用を行う人は
未来のことを想い、
いつも頭の中で汗を掻いています。



各国で、各人が、
どんな未来を予想しようと、
まったくの【自由】ですね。

(そこには制約がありません・・)

わたしが
資産運用に魅力を感じるのは
この【自由】があるから・・。



厚生年金の受給額の計算には
自由がありません。

それは厚生労働省のお役人によって
決められたり、変更されたりします。

しかし、運用は違います。

【不確かな未来】そのものは、
会社にも国家にも予測し切れません。


自分の考えにしたがって、
誰からも束縛されることなく、

あなたは、
あなたのお金の置き場所を
自由】に決められるのです。


そういう【自由】って、
何より尊いものだと思いませんか?

似顔絵

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| 世界をメンタルに放浪すると・・ | 17:47 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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新興国株式ってホントに必要なの?(YESです)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

ポートフォリオ(資産配分)に関する
ご相談の中で、
しばしば聞かれるのは、

「カンさん、
先進国株式と新興国株式の比率は
どう捉えたら良いのですか?」


というものです。

これって難しいですね。
(一筋縄ではいきません・・)


たとえば、
この2、3年のように
新興国経済が振るわないと、

新興国の割合って少しでいいよね
と思われがち・・。

〇 新興国経済が振るわない
   ↓
〇 新興国の割合を低くしておく

えー、
果たしてこれでよいのでしょうか?


⇒ 上記のように、
経済の【現状】を追認する形で
資産配分を決定(変更)するやり方は

典型的な【後追い現象】となってしまい

あなたのポートフォリオの
期待リターンを引き下げることにつながります。

(あっ、なので、

〇 新興国経済が絶好調
   ↓
〇 新興国の割合を大きくしよう!

も同じように
『よろしくない』のですよ・・)


【資産配分】(ポートフォリオ)とは、
少なくても向こう5年、10年を見据えた
あなたのお金の振り分け方の
基本方針】であるはず。

(とにかくどっしり構える必要があります)


ところで、
あなたは
長い時間スパンで見て、

【経済の主役】が
ほんとうに、
先進国から新興国に
バトンタッチされると思いますか?


YES? NO?


具体的に言うと、
たとえば、
フォーブス誌が発表する
『世界の株式会社上位2000社』のうち、

新興国群の企業が半分を占める時代が、
本当にやってくると思いますか?


(ちなみに『フォーブスグローバル2000』の
2015年版はこちらです)

まさか、ね。

でも、いつか来るのかな・・。


はい、↑ 上記の心持ちのことを、
世の中では【変化】と呼んでいます。


資産配分の決定が難しいのは、
本質的な【変化】が
どのくらいの時間をかけてやってくるかが
分からない点でしょう・・。

そう、
ここからは、
あなたの【年齢】と
【バトンタッチまでの時間】の関係論ですよ。

もし、あなたが今年67歳で、
かつ、

【経済の主役】が
先進国から新興国にバトンタッチされるのに
相応の時間がかかる(30年、40年?)
と思われるなら、

新興国の比率は少なめで
よいと思います。


逆にあなたがまだ30歳で、

【経済の主役】が
先進国から新興国にバトンタッチされるのは
自明の理と考えるなら、

新興国の比率は、
先進国と同程度でもよいのではないでしょうか。
(※ 注 あくまでひとつの考え方です・・)

たしかに
『経済の規模』では、
先進国の存在感がまだまだ圧倒的です。

しかし、
世界経済の『成長』に占める、
新興国の比率は年々大きくなっています。


emerging-markets.jpg


ところで、
先ほど、

【資産配分】(ポートフォリオ)とは、
向こう5年、10年を見据えた
あなたのお金の振り分け方の【基本方針】、
と言いましたが、

若い人にとってのポートフォリオとは、
まずは
【毎月のつみたての配分割合】のこと・・。

新興国株式は、
もっともアップダウンの振れ幅が
大きい資産ですから、
もっとも【つみたて投資】に向いていると云えます。


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ちょっと想像してみてください。

たとえば、
新興国の中から
世界的な下着メーカーが現れたり、

新興国の中から
有名な投資信託運用会社が現れたり、

バーチャルリアリティーの会社や、
ロボットの会社や、
スマホの画期的なアプリ開発会社や、

新しいスポーツや、
最先端のファッションや、
世界的にヒットする映画や本やマンガが、

新興国の中から
数多出現する現実が来ると、
あなたは思えますか?


(わたしは断然YESです。)


「カンさん、
なんでそんなに楽観しているんですか?」

ハイ、
【時間】が
【変化】を醸成してくれるからです


(いつの時代もそうでしたね・・)


『オンリー・イエスタデイ―1920年代・アメリカ』
(ちくま文庫)という本があります。



この本の中には、
有名な一節があります。

時の流れはしばしば同じ道筋を取るが、
それはいつも新しい方向に進んでいく。


経済発展の【段階論】で言いますと、

19世紀に新興の工業国であったドイツが
先進国になったり、

貧しかった韓国、台湾などが
貿易立国で
中進国の仲間入りを果たした、
というプロセスと、

これから先、
新興国の国々が
より豊かになっていくプロセスは、

同じ【道すじ】を取りますが、
明らかに【異なる点】があります。

それは何かというと、
<情報・ノウハウの蓄積の量> であります。


私たちはどうして、

★ これまでの30年の変化より、
これからの30年の変化のほうが
大きいだろうと感じるのでしょうか?

それは【情報技術】が、
加速度的に積み上がっており、

かつ、その情報技術が
瞬時に世界を駆け巡る世の中になっていると
自覚しているためです。

一例ですが、
資産運用の分野でいいますと、
たとえば『ロボアドバイザー』は

中国でもインドでも
ふつうに登場してしまうことでしょう。

なぜなら、
このような最先端の技術も
容易に(世界に)拡散するためです。

上記のようなメリットは、
昔の新興国(発展途上国)は
享受できませんでした・・。


また、
大きな変化のうねり』を感じるときに
重要なのは、

今(現在)を過大評価しない、
ということです。

今は2016年で、
私たちはこの現在を、
時代の最先端と認識していますが、

これは半分当たっていて
半分はウソです。

なぜなら、
時間は冷酷に過ぎ、

2016年もほどなく、
ひとつの『過去』になってしまうからです。


time-management.jpg

どうか、
投資家として見聞きする日常の澱と、

太く長い帯のような
長大な時間の流れを、
見比べてみてください。

(いつの時代も)
時間が変化を醸成してきました。
と申しましたが、

その時間の積み重なりは、
増えることはあれ、減ることはないのです。


(変化のスピードが上がり、
その効用が放射状に伸びるのも頷けますね。)

そして、
これら【変化】の化学反応の中で、
【成長】は起こるものなのです・・。

時の流れはしばしば同じ道筋を取るが、
それはいつも新しい方向に進んでいく。


◆ 参照記事【マネックスラウンジ】
ETFで新興国株式を網羅する」 ETF解体新書
(MSCIエマージングマーケッツ指数について書いています)

似顔絵




| 世界をメンタルに放浪すると・・ | 19:32 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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金 VS. 株式 『Market Battle~どっちに投資SHOW~』


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

WorldinvestorsTV.プレゼンツ
【Market Battle~どっちに投資SHOW~】第20回が
がYouTubeで公開されています。

【Market Battle~どっちに投資SHOW~】
第20回 やっぱコレでしょ!対決!!(2013/9/2放送)

⇒ 世の中にはたくさんの金融商品があります。
その金融商品を対決させて
どっちが投資として『うまみ』があると思うか?

視聴者の皆様に考えていただく
投資エンターテイメン­ト番組です!

第20回目の対決は?? 
さて、本日の勝者はどちらに・・?

【出演】
コモディティ代表:國谷 和啓さん (UHG CSD 東京)
株代表:カン・チュンド (晋陽FPオフィス 代表)

わたくしカンは、
新興国株式、フロンティア株式の優位性について
解説させていただいております・・。





| 世界をメンタルに放浪すると・・ | 08:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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どの国に投資するべきかについてのゆる~い「考察」


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

わたくしは投資の方法論として、
「ひとつの国」に賭けることはお勧めしていません。

先進国群の株価指数や、
新興国群の株価指数を指標として、

国・地域を跨いで「広く・浅く」投資を行うことが
「リスク管理」の要諦だと思っています。

しかし、読者の中には
国ごとの投資」に心惹かれる人もいるでしょう。

あるいは、ポートフォリオのメインは
広く・浅くのインデックス投資だが、
サブとして(リスクテイクを行う部分として、)

1ヵ国への投資」も
一部加えたいという人もいるでしょう。

そんなとき、
どの国に投資するべきかを計る
【物差し】のようなものはあるのでしょうか?


(いきなりですが、)
ひとつ【クイズ】を出してみましょう。

皆さんは 経済 が発展する条件として
ヒト・モノ・カネ のうち、
どれがいちばん大切だと思いますか?

(ファイナンシャルプランナーが訊いているのだから・・)
「当然 お金?」

いえいえ、(当然)ヒト です。

戦争が終わった直後の日本には
モノも、カネも ありませんでした。
お腹をすかせたヒトがいるのみだったのです。

それでも
優秀なヒトがいれば
→ モノやカネを呼び寄せることができます。

逆に、モノ・カネがあっても、
→ それを使うヒトがだらしなければ、
結局(モノ・カネ)はなくなってしまう・・。

たとえば、ロシアなどで、
カネを生み出す「製造業・サービス業」の裾野が
なかなか広がらないのは、

原油や天然ガスで、
カネ儲けが出来てしまうからではないでしょうか・・。

ここ、よく考えてみましょう。

地下に原油や天然ガスが埋蔵されているのは、
ロシアの人々が努力したからですか?

(いいえ。)
それは、単なる偶然ですね・・。

天然資源で一度、
おいしい思いをしてしまうと、

―具体的には2006年、2007年のような
天然資源価格の高騰で莫大な収入を得てしまうとー

無から有をコツコツ積み上げ、
創意工夫を行って

産業を発展させようということが
馬鹿らしく思えてしまうのです。

ということは・・?

「資源」があるということは、
(必ずしも)経済発展に良いとは言い切れません。
(特に長期で見た場合・・)

・資源に頼っている国には投資しない


上記のことを勘案すると、
実は ヒト という資産が、
もっとも【期待収益】が高いのではないでしょうか。

では、優秀な人材がいるという仮定で、
どのような国が(成長を)見込めるのでしょうか?

まず「四季」があったほうがいいですね。
(三季でも構いません)

「季節 と 経済成長 になんの関係があるの?」
と思われるかもしれませんが、
キーワードは【変化】です。 

温度が変わる・・、
芽吹く植物が変わる・・、
空の色も変わる・・。

目に見える景色が(1年のうちで)
何度も華麗な変身を遂げます。

季節があれば、
旬の食べ物が変わり、
「さて、今日は何を食べようか・・」

季節があれば、
まとう衣服が変わり、
「今日はなにを着ていこうかしら・・」

このような「変化」が脳を活性化させ、
新しいアイデアの呼び水になると
わたしは考えます。

暑さにも、寒さにも
(忘れず)適応するということは、

それだけ、
思考の柔軟性に幅が出てくる、ということ。


それから「言葉」です。
できれば共通の言語が
あった方がいいでしょう。

コミュニケーションのコストは
低いほうがよいのです。

それから、
宗教」においては
深刻な対立がない方がよいです。

また「政治」が安定していること、
過去に「試練の歴史」を持っていることも
重要だと思います・・。

「試練の歴史」というと、
なにか仰々しく聞こえるかもしれませんね。

シンプルに申し上げると、

〇 ヒトは抑圧され、
苦い思いをしたことがあるほうが、
跳ね返ったときのエネルギー量が膨大になる、

すなわち、ヒトとしての
ポテンシャル(潜在可能性)が大きくなり

現出しやすくなるとわたしは考えます。
(要するに「頑張れる」ということ・・)

また、ある程度「公正な競争機会」が
保たれていることも重要です。

そして何より、
豊かになること」が
是として受け入れられていることが必要でしょう。

(そして最後に、)
実際の投資執行においては、

その国の株価が割安であるほうがよいことは
云うまでもありません・・。


【蛇足】

今から20年後くらいには、
現存するほとんどの国に「株式市場」が存在し、

そこに世界各地からアクセスできるインフラが
整っていることでしょう・・。

似顔絵




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