カン・チュンドのインデックス投資のゴマはこう開け!

日本で唯一のインデックス投資アドバイザーです。ETF、インデックスファンドを用いて、投資の【との字】をシンプル、かつ分かりやすくお伝えするのがわたしの仕事です。(インデックス投資とは? → 市場全体を保有する単純明快な投資スタイルのこと!)

FPは3重人格者?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

ファイナンシャルプランナーにとって必須のスキルは、
【KKS】です。
すなわち、書く(K)、聞く(K)、しゃべる(S)。

○ 書く   → 執筆
○ 聞く   → 相談業務
○ しゃべる → 講演・セミナー

もちろん、個々のFPによって
どの分野が得意なのかという違いはあると思いますが、
【KKS】のうち、たったひとつしか実践できないより、
3つとも出来たほうがいいですよね。

(K・K・S自体が
ひとつの「ポートフォリオ」なのです!)

かく言うわたしは、
しゃべる(S)ことがまあまあ得意です。
聞く(K)ことも好きです。

しかし、書く(K)ことは・・
ここだけの話、ちょっと苦痛です。
(いちばん苦手なのです..)

この仕事を12年もやっていますと、
書く(K)と、しゃべる(S)は
「対極」にあると実感します。

書くとは、どちらかというと、
内向き」にのめり込んでいく行為です。
(たったひとりで、
暗い空間を突き進んでいくイメージ・・)

逆に、そのような状況に自らを追い込まないと、
いい文章や表現に巡り会えません(注: わたしの場合。)

なんと言いますか、感覚的には「ネクラ」、
鬱っぽくなるわけです。

それに対して、
しゃべるとは、明らかに
外向き」に拡散していく行為です。

(テンションが上がって、
自ら周りを盛り上げていくイメージ・・)
感覚的には「ネアカ」、躁の状態ですね。

たとえば、
昨日はハイテンション(しゃべる)、
今日は引きこもってネクラ状態(書く)になると、
なんだか「二重人格っぽいなあ」と感じてしまいます。

しゃべる(講演)と、聞く(相談業務)の対比も
我ながら「面白いな・・」と思ってしまいます。

どちらも前に「お客様」がいるのですが、
わたし(FP)の在り様はまったく異なります。

しゃべる は、なんと言いますか、
男性的」なのです。
「オレについてこい!」的に
皆を引っ張っていくのですが、

聞くは、きわめて「女性的」です。
「大丈夫ですよ、すべてを受け入れますから、
どうぞおラクになさってお話ください・・」
みたいなイメージですね。

つまり、セミナーではワクワクしてもらい、
相談業務ではリラックスしてもらう必要があるわけです。

(わたしがするネクタイも
しゃべるのときは「暖色系」
聞くのときは「寒色系」と決まっています..)

わたくしカンを客観視してみると、
しゃべる と 聞く では、
自分の表情や姿勢まで違うことがわかります。

(「これが、同じ人間??」と、
たまに思ってしまったり・・)

そして、たとえば、1日のうちで、
(それはたいてい、土、日、祝なのですが)

書く、
しゃべる、
夕方 聞く、
という「スケジュール」があるときなど、

もう、なんと言いますか、
自分の頭と体が
ふんわり乖離するような感覚に襲われることがあります・・。

ファイナンシャルプランナーとは、
書く、聞く、しゃべるを旋回する人のことです。

書くことが、しゃべることの「インフラ」になり、
聞くことが、
書くことの「補強」になっていたりします。

まるで「三極」が、
お互いに引き合っているのです。
(さあ、これで今日の「書く」は終了です・・笑)

似顔絵




講師は芸人です! その3)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

わたしのセミナーを受けていただいたことがある方は、
なんとなくお分かりだと思いますが、
わたしの「しゃべりの師匠」は、

大前研一でも、ロバート・キヨサキでもなく、
桂 枝雀(落語家)です。

最初の頃は、
ひたすら枝雀のしゃべりをマネて、
セミナーの「シナリオ」を読んでいました。
(もちろん、べたべたの関西弁で・・)

そして、見た目はきちっとした
「スーツ姿」でいこうと決めたのです。
して、その戦略とは・・?

単純です。
スーツでビシッと決めているのに、
しゃべりはべたべたの関西弁・・という、
ある種の「ギャップ」を醸し出そうとしたのです。
(あっ、最大のヒミツを言ってしまった・・・汗、)

さて、聴衆に「付加価値」を感じてもらうための
3つのノウハウの三つ目は・・、

3.受講生を飽きさせない
変化パフォーマンス】を実践する、です。

たとえば、厚労省の役人の方が、
「えー、今後の確定拠出年金の普及と発展に鑑みまして・・・・・」
と話し始めた場合、
まるで棒読みで、もう面白くない、つまらない・・。

どうしてつまらないかというと、
(理由は単純で)【変化がない】からです。

言い方を換えると、
「技術」として面白い伝え方をするためには、
変化を付ければよい】ということになります。

まず、 声そのものに「変化」をつける。
声の大きさ・・大きい・小さいの「変化」をつける。
声の早さ・・ 早く・遅くの「変化」をつける。

実際の、しゃべり言葉では、
「大きい・早く」がワンセット、
「小きい・遅く」がワンセットになるケースが多いでしょう。

実際に、どのように試すかというと、
ふつうにプレゼンをしている最中に、

わざと、声のトーンを変え、意識して
声を小さく、かつゆっくり話してみるのです・・。
(聴いている方の「様子」が変わるのが実感できますよ)

声を小さく、かつゆっくりすると、
なんと言いますか、
聴衆の懐へ入っていきやすくなります。

(前回申し上げたように、これも
演じるから出来るのです・・)

また、話し方に「変化」を持たせるために、
声の大きさ、早さだけでなく、
誰に向かって話しているか、
というのを意識することも重要です。

わたしはよく、
・・・「大きい輪」に向かって話す
・・・「小さい輪」に向かって話す
という言い方をします。

この「ふたつ」を意識して、使い分けましょう。

大きい輪」で話すときは、後方を意識して、
全体を包み込むように・・。
(声は自然と大きくなります)

小さい輪」で話すときは、
真ん中より少し手前を意識して、
特定の2、3人を囲うように・・・。
(声は自然ゆっくりになります・・)

こういう「演技」は、
自分の中で何度もリハーサルしてみてください。
(もちろん、鏡の前で!)
そのうち、自分の体の中にしみ込んできます・・。

また、「変化」をつけるという意味では、
ジェスチャーも大切です。

まず、顔全体ですが、
これは「ソフトアイ」と呼ばれる、
なんと言いますか、「慈悲の顔」を意識しましょう。

お母さんが子どもを慈しむような顔です。
「すべてOKよ。
わたしに任せておけば大丈夫よ・・という顔。」

(プレゼンが始まる前から「慈悲の顔」を
意識しておいてくださいね)

それから「動く」「移動する」ということも大切です。
聴衆はずっと静止している状態ですね。

講師、プレゼンターも静止してしまうと、
聴衆の「視線」が単純な一方向に終始してしまいます。
そうすると、
飽きてくる、眠たくなる・・という症状が起こります。

必ず、左右に動いてください。
スクリーンの左に立つ、右にも立つ。
(もし可能ならば)前にも移動する・・。

○ 前に移動する際は、
スクリーンを振り返って、
(つまり、聴衆と同じ方向を向いて)
重要なポイントを話せれば、
パフォーマンス効果が上がるでしょう。

「変化」という意味では、
参加者に質問することも重要です。

今までつらつらと述べてきましたが、
「変化を付ける」もっとも強力な武器は
なんといっても「間(ま)」です。

間(ま)というのは、
プレゼンという生き物の「呼吸」なのです。

間(ま)は意識して、はじめて作られます。
(もちろん、あなたによって!)

「間(ま)」は(実は)、
講師が「主導権」を保つための、大切なスキルなのです。

プレゼンに間がない、というのは、
「参加者に主導権を握られている」ということ。

○ 間(ま)を恐れない。
つまり、なにも言わない「空間」を作ることで、
参加者の注意を引き、
また緊張感を高めることができます。

間(ま)の「演技」も、
自分の中で何度もリハーサルしてみてくださいね。
(また間があれば、
参加者に考える時間を与えることにもつながりますよ!)

追記)

そういえば生前、桂 枝雀が言っていました。
「笑いの原理」とは、緊張と緩和 であると・・。




講師は芸人です! その2)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

・・プライベート的告白)
わたしはこの5、6年で「お笑い」に目覚めた人間のひとりです。
(このことは、わたしの中ではけっこう大きな事件なのです..)

具体例を挙げてみましょう。
2007年のM1グランプリで、
敗者復活組から見事に優勝したサンドウィッチマンという
漫才コンビがいました。

当時、M1グランプリを観ていて
そのネタの完成度の高さと、
ふたりの息の合った掛け合いに賞賛の拍手を送ったものです。
(どちらかというと正統派漫才です..)

昨日、講師が聴衆に
「付加価値」を感じてもらうための
3つのノウハウをご紹介しました。

その中のふたつ目。
2.聴衆の印象に残る【独特のキャラクター】を持つ!
は、実はお笑いと関係しています。

(先ほどのサンドウィッチマンではないですが)
漫才コンビ、コントグループ、ピン芸人、
とにかく売れている芸人さんの中で  
誰ひとりとして「誰かと同じような人」はいません。

なぜなら、売れている芸人は
それぞれ「個性的なキャラ」を持っているからです。
(換言すると、誰かとカブッているような芸人は
決して人気は出ません・・)

お笑いの世界は厳しく、
彼ら/彼女らは常に他者と「差別化」しないと
生き残っていけないのです。

○ 講師(プレゼンター)も同じではないでしょうか・・。
自分にしか出せない「オリジナリティー」を積み上げることが、
聴衆に支持される近道だと思います。

嗚呼、もっとはっきり言ってしまいましょう!
講師、プレゼンターは全員、
独自のキャラを持った「芸人」を目指すべきだと思います。

○ セミナー、プレゼンは「舞台」であり、
  講師とは「芸人」です。

プレゼンターが
正しい情報をきちんとお伝えするのは、
ある意味「当たり前」のこと・・。

それにプラスして、
楽しくワクワクするような「空間」を、
意図的にお届けできるのが、
真のプレゼンターではないでしょうか。

たとえば、あなたが皆さんの前に出るとき、
「田中一郎」という個人が前に出てしゃべるのですか?
(いいえ、違います・・)
あなたは実は「かぶり物」をしているのです。

たとえば・・、
かぶりもの たいやき
わたしは「たいやき」です、とか。

かくいうわたくしは、
いつも「落語家FP」というかぶり物をしています。
(ホントです!)

ここ大切なのですが、
皆さんの前に出てしゃべっているのは、
カン・チュンドではないのです。
(そんな恥ずかしいことわたしには出来ません!)

○ 良い意味で、
すべてのプレゼンターは
「かぶり物」を被るべきなのです。

そしてその「かぶり物」に
名前、芸名を付けてあげてください。
たとえば、素敵な笑顔を大切にしているなら、
「スマイルハンター田中」とか・・。

要するに、皆さんの前に出てしゃべっているのは、
自分じゃないのです! 
役柄を演じていると思ってください。
そう思うと 緊張 しません・・・。
のびのびとパフォーマンスできます。

たとえば、ちょっとお酒が入ってくると、
物まねをしちゃう方がいますね。
あのノリです。
物まねって、
人が何かを演じる「基本形」だと思います。

たとえば、誰か有名人のマネをしながら、
プレゼンの「シナリオ」をしゃべってみる。
(もちろん鏡の前で!)

面白おかしく誰かの「まね」をしてみることで、
今まで気付かなかった、
あなた自身の 面白いキャラ が 
見つかる可能性があります。

○ 大切なことは、演じる自分を楽しむこと。
(もうノリは下北沢の劇団員ですよ!)

もし、機会があれば、
会社の同僚や、友人・知人に聞いてみてください。
あなたの性格、良いところ、面白いところ、
たとえば、あなたの声や表情にどんな「特徴」があるのか、

客観的な意見を複数聞いてみることで、
自分独自の「キャラ」が見えてくるかもしれません。

(深刻に考えず、)
○ 会議室の中で新プロジェクトのプレゼンをする
○ A会社の様子とその反応を、5分程度で同僚に報告する
○ 渋谷T’Sフラッグで
  アルバイト希望者に仕事内容の説明をする

そんなときに、ほんの少し
心の中で【かぶり物】をしてみてください。
そして楽しく演じてみましょう。
(慣れてくるとクセになるかも、です…)




講師は芸人です!


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

S&S investments 代表の岡村聡さんは、
その著書『20代で知っておきたいお金のこと』の中で、
これからの時代に必須な3大ビジネススキルとして、
英語」「IT」「プレゼン能力」を挙げています。

皆さんどう思われますか?
英語やITについては
「そうだな、やっぱ必要だよな」と同意しつつも、

えっ、プレゼン能力?
それってそれほど重要??
と首をかしげる人もいるのではないでしょうか..。

プレゼン能力とは・・、
【自分が伝えるべき内容を、
簡潔、明瞭に、分かりやすく伝える能力】のことです。

プレゼンテーション能力とは
単に【説明能力】のみを指すのではありません。

できるだけ簡潔、明瞭に、
分かりやすく伝える、には、

伝え手であるあなたが、
【演じる能力】
パフォーマンスする能力 も問われるのです。

「おいおい、ぼくは別に演劇部じゃないよ。」
と逃げたりしないように・・。

○ プレゼン能力とはまさに、
説明力 + パフォーマンス能力 なのです。

実際、欧米の優秀なプレゼンターは、
まるで「舞台」の上を練り歩く「役者」のようです・・。

(ボーダレスな時代においては、
どんな仕事をしていようが、
誰もが一介の「プレゼンター」になります..)

○ 会議室の中で新商品のプレゼンをするあなた
○ A会社の様子とその反応を、
5分程度で同僚に報告しているあなた

○ 30人を相手に、
渋谷のT’Sフラッグで講演しているあなた

いずれも等しく、
「プレゼンテーション」しているあなたです。

誤解を恐れずに言えば、
「誰かの前に立って、なにやらしゃべる行為」は、
誰にでも出来ると思います。

しかし、聴いている相手を楽しませ、
納得させ、
「いや、よく分かったよ」と言わせるためには、
ある種の【スキル】が必要なのです。

わたしは講師という立場から、プレゼン能力
特に「パフォーマンス力」についてお話したいのですが、

講師という立場上、
いつも思っていることがあります。
それは「よい講師」をイメージするためには、
「ダメな講師」を思い浮かべればよい、ということ。

ダメな講師・・・

・面白くない
・変化がない
・何となく偉そう
・ムスッとしている
・早口だ
・語尾があいまい(〜ということもあります。
〜の可能性もあります)

これを「間逆」にすると、

・面白い
・変化がある
・何となく親しみやすい
・ニコッとしている
・ゆっくり話す
・語尾が明瞭

となります(これが「よい講師」ですね)

はっきり言って、
情報(コンテンツ)を伝えるだけなら、
ロボットにも出来るわけです。

講師がプレゼンターとして
聴衆に「付加価値」を感じてもらうためには、

1.コンテンツを「加工・編集」して、
自分オリジナルの【作品】に昇華する能力

2.聴衆の印象に残る
【独特のキャラクター】を持つ

3.聴衆を飽きさせない
【変化パフォーマンス】を実践する
ことが求められます。

まず、1.についてですが、

これは、コンテンツそのものを
いわゆる「しゃべり言葉」として、 
しっかり加工・編集する必要があるということ。

具体的には、
プレゼンのシナリオをしっかり書いて、
情報を「自分の作品」に仕立てる必要があるのです。
(これって、けっこう時間と労力を要します)

たとえばわたしの場合、
セミナー、講演に関して、
ほぼ一言一句「シナリオ」を事前に書きます。

(一言一句書いていきますので、
2時間セミナーだと、
A4で50枚、60枚にもなります・・)

付加価値としての
コンテンツを練り上げるわけですから、
この「シナリオ構築」を疎かにすると、
よいプレゼンは到底できません...。

2.聴衆の印象に残る【独特のキャラクター】を持つ
これについては次回、お話しましょう・・。




成功報酬は甘い罠?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

セミナーを行っているときのわたしと、
コンサルティングをしているときのわたしはまったく違う人です。

まず、ネクタイの色が違います。

セミナーではお客様の気を惹くために
講師はある意味、的(まと)になる必要があります。
したがって、暖色系のネクタイをします。

逆にコンサルティングでは、
お客様にリラックスしていただくことが何より重要です。
(胸の内につかえているお悩みを
 お話いただく必要がありますから・・)

この場合、お客様が主人公であり、
わたしは目立たないよう、
落ち着いた寒色系のネクタイをします。

(もう一度、セミナーに戻りますが)
セミナー内では
「はっきりモノを言う、講師の主張を明確にする」
 ことが大切です。
(だって、それを求めて
 わざわざ参加費を支払われるわけですから・・)

しかし、コンサルティングでは
「明快な理論」が必ずしも正しいとは限りません。
(ここでもお客様が「主人公」です)

コンサルティングは、
論理的な正しさの優劣を測ることが目的ではないのです。

その方法論を実践するのはあくまで「お客様」であり、
そのやり方が
お客様の日常に【フィット】していなければ、
結局意味がありません・・。

◆ 理論上のベストを目指すより、
  お客様が実践でき、継続できるベターを採用する。
  これは、コンサルティングの鉄則であると思います。

このように、
コンサルティングというサービスは
とてもセンシティブな面があるのですね。

「じゃあ、報酬体系ってどうするの?」
ということも、
(サービスの一環として)いつもわたしの頭をもたげます。

当オフィスのサービス料金が
シンプルな【時間ベース報酬】になっているのは、
それなりに理由があります。

お客様のお悩みに「傾向」こそあれ、
その相談内容に「制限」はありませんから、

アドバイザーが目指すべきは、
【間口が広いご相談】に
できるだけバイアスなく対応することだと思います。

たとえば、金融商品の仲介業をしていると、
金融商品の販売によって
コミッション(手数料)が入ってきますから、

たとえば【間口】の左のほうにおられる、
リスク資産をほんとうに保有しようかどうかで悩んでいる
お客様に、
バイアス(偏見)のないアドバイスをすることが
難しくなってしまいます。

(だって、リスク資産を販売したほうが、
自分の利益が増えるわけですから・・。
まあ、これはわたしの心根が弱い、
という証拠でもありますが・・)

当オフィスの場合、コンサルティング内で、
「熟慮の結果、○○さんに投資は必要ないと思いますよ。」
といったアドバイスを行うことは、
しばしば、とまではいきませんが「たま」にあります。

◆ シンプルな「時間ベース報酬」にしているのは、
【お金に関するお悩み】に対して、
できるだけ「広く・平等に」対応したいと考えるからです。

しかし、事務所の発展も考えると、
たとえば将来的に、法律的な要件を整え、
成功報酬的なサービス体系を導入し、

より長く、かつ継続的にお客様とお付き合いしていく、
という【考え】が浮かばないわけではありません。

【成功報酬】は、
お客様が儲からない限り、
アドバイザーの収入も増えないわけですから、
利益の相反がきわめて抑制されている
サービス体系であると思います。

しかし、しかし、です、
【成功報酬】にも甘い罠があって、

成功報酬は、
お客様の資産が殖えた分に対して
たとえばパーセンテージで
サービス料金を請求するわけですから、

◆ お客様の【リスク許容度】を超えて
よりアグレッシブなポートフォリオを提案し、
お客様の資産額がより殖えてほしいと
(どこかで)願ってしまう可能性もゼロではないと思うのです。

(繰り返しになりますが、
わたしの心根が弱い、ということが主要な原因なのですが・・)

今のわたしにとって
「成功報酬」は甘い罠です。
シンプルな【時間ベースの報酬】に徹したいと思います..。




【アメリカ視察 第2弾】FP事務所には椅子ではなくソファを置くべき?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

引き続き、米国のファイナンシャルプランナーの大会、
FPA Conference 2011」のレポートです。

ファイナンシャルプランナーとして、
日々お客様のご相談をお伺いしていると、
そのこと(つまり、コンサルティングそのもの)が
日常の業務となってしまい、

たとえば、FPに「相談すること」を決意して、
「その日」がやってくるまでのお客様の心境や、
心の葛藤、もろもろの【ストレス】について
FP自身が真摯に考える機会がありません・・。

講師のJohn Grable氏にズバリこう言われました。
FPに会うことは、たいへんなストレスなのです・・
(えっ?つまり、FPが顧客にストレスを与えているってこと?)
⇒ 実際、そうなのです。

Grable氏は
「FPに会うとは、歯医者に行くようなものです」
と言っていました。

ところで皆さんは、
皮膚温度」って聞いたことがありますか?

体内温度と違って、
「皮膚温度」が下がるということは、
ストレスが増している証拠なのだそう・・。

例によってアメリカ人は統計・データが好きですから、
実際に「実験」を行ったわけです。

< 実験具体例 >
ファイナンシャルプランナーのオフィスを模した
研究所内で、ふたつのパターンの事務所を再現しました。

1.机と椅子を置いた事務所
2.机とソファを置いた事務所

40名を超える被験者は、はじめてFPと出会い、
はじめてコンサルティングを受けます。

あとの条件はすべて同じです。
オフィスの内装も同じ、
質問事項、相談の内容、実際に相談を受けるFPも同じです。

パターン1とパターン2で
被験者の「皮膚温度」を調べたところ、

ソファに座った場合より、椅子に座ったほうが
「皮膚温度」の下がり方が大きかったそうです
(特に女性の場合、その傾向が顕著であったとか・・)

実験は、FPに「はじめて」相談するケースですから、
2回、3回と面談を重ねた場合は
また違った実験結果になる可能性があります。

あるいは、
実験ではパターン1とパターン2で
「置かれている机」は同じだったのですが、

これが、ソファのケースでもっと低い机を置いたり、
また、机を置かなかったりすると、
結果が多少変わる可能性もあります。

◆ しかし、椅子に座っていただくより、
ソファに座ったほうが
「ストレスレス」なのは間違いないようです..。

結局、
このような【実験】をやってみようと思えるのは、
(大元に帰りますが、)

そもそもFPと会うことが
お客様にとって「ストレス」である、
という前提があるからなのでしょう。

また、もうひとりの講師Britt氏は、
「FPのストレスは、顧客に伝染する」と言っていました。

つまり、「皮膚温度」が下がっているFPが
お客様と相対すると、
お客様の「皮膚温度」を下げることにつながる・・。

アドバイザーは常に「平常心」を保ち、
お客様の心の葛藤、ストレスを思い描きながら、
お客様にリラックスしていただけるよう、
心を砕くことが必要なのですね・・。

Sonya Britt氏と、John Grable氏のセッション

「Pictures of Physiological Stress:
How Financial Planners Can Reduce Client Stress
and Increase Client Trust」
(FPはどうやって顧客のストレスを減らし、信頼を高めるのか)

*********************
マネーを学べば、世の中の見方が変わります。
              晋陽FPオフィス
*********************
10月2日(日) in 東京・大井町【アドバンスコース 残席 2】
10月30日(日)in 東京・大井町【スタンダードコース
11月27日(日)in 東京・大井町【ファンド特化コース




いちばん多い相談パターンは? 引越しのしかたです・・


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

たとえば、―このポートフォリオは正しいー
と「認知」することと、

―じゃあ、そのポートフォリオを作ろうー(「実践」する)
ということの間には、深くて大きな河が流れています。

なぜかというと、先に「別のカタチのポートフォリオ」を
作ってしまっているケースがあるためです。

一例ですが、銀行の窓口で、
「どれがおすすめですか?」と聞いてしまった方がおられます。

あるいは、証券会社の担当者に
「このファンドがおすすめです」と言われ、
紹介されたものをそのまま購入してしまった方がいます。

たまに、「もう少し早くカンさんと出会っていたら・・」
というメールをいただくのですが、ぜんぜん大丈夫ですよ。
いつでも【軌道修正】できます。

なぜなら、
< あなたはまだ、投資を始められたばかりではないですか!>

(いや、もう8年も経ってしまっていて・・。
いえいえ、でも、今まで投資を行った年数より
これから投資を続ける年数のほうが長いですよね?)        
          ↑ ここ、重要!

さて、当オフィスの【典型的ご相談パターン】は
以下の通りです。

1.(今から思うと)「買ってはいけない金融商品」を購入した

2.自分の資産全体を見るにつけ、
ポートフォリオ(資産の配分)をもっと適切なものに変えたい
と考えている

3.保有する金融商品もインデックス・ファンドに変更したい
と思っている

でも、
4.買ってしまった株、投資信託が値下がりしてしまい、
【動こうにも動けない・・】

「さて、どうしたものでしょうか?」と
ご相談に来られる方がけっこう多いのです。

つまり、これは(シンプルに言ってしまうと)
引越し作業】のご相談です。

引越し??

○ 今、持っている金融商品から、
ほんらい持つべき金融商品への【引越し】

○ 今現在の資産配分から、
ほんらい在るべき資産配分への【引越し】ですね。

ご相談者にとってのネックは、

(今、保有している金融商品が)
購入時よりだいぶ値が下がってしまい、
また、購入時に手数料も支払っているため、
【買い換えるとなると、だいぶ損をしてしまう】ということ。

ご心情としては、
⇒ 「今、売るのはちょっと出来ない。」
⇒ 「損がなくなったら売ろう。」というものです。

(お気持ちはよく分かります・・)
しかし、相談者はまったく違った【心情】も、
同時に抱えておられます。

⇒ 「このまま放っておいても高いコストがかかる。」
⇒ 「買い換えの時期が 先延ばし になればなるほど、
ほんらいのカタチで投資を行う【時間】が短くなってしまう。」
              ↑ ここ、重要!

よーく考えてみましょう。
あなたの相談の「目的」は、
自分にふさわしくない金融商品を【売る】ことですか?

(いいえ、そうではありません)
あなたの「目的」は、
引越し作業】そのものですね。

別にあなたは、
これで資産運用を止めてしまうわけではありません。
(どちらかというと)
投資という旅に出発し直すのです。

そこには【売却】と【購入】というふたつの作業が伴います。

よく、いつ【引越し作業】をすればいいですか?
と聞かれるのですが、
それは、「今」です。

でも、売却のタイミングを考えないと・・・。
えっ? 果たしてそうでしょうか..。

これは【引越し作業】ですから、
かつて住んでいた「ポ」から、
ほんらい住むべき「ポ」へ移るわけです。

それは【同時進行】ですよね?

※ たまに、今持っている商品が十分上がって、
そしたら売って、で、
買うべきものは安くなったら買います。
という方がいますが、
【それを待っていたら2020年になってしまうかもしれません!】

既存の金融商品を解約する作業と、
インデックス・ファンド、ETFを購入する作業は
同時】に行うわけです。

言い方を換えますと、
既存の金融商品を売らない限り、
あなたにふさわしいファンドは買えないわけです・・。

※ ほんとうは売りたいけれど、
まだ売れない金融商品を保有しながら、
インデックス・ファンド、ETFを買ってしまうと、
背中に背負うリスク量が過大になってしまいます

売り、買い、【同時進行】、タイムラグを空けない、
ということはたいへん重要で、

売りに続いてすぐ買いを行えば、
安く売らざるを得なかった
⇒ でも、安く買えた ということになりますし、

(逆に)高く売れたよ、
⇒ でも、そこそこ高く買ったよ ということになります。

売り時、買い時に「恣意性」を与えず、
システマティックに作業を行えば、
【引越し作業】とは結局、損も得もない
ニュートラルな作業となるはずです・・。

ただし、一度に売り、一度に買うを行うのは、
あまりにも投資の執行時期が「一点」に集中するため、

たとえば、10ヶ月をかけて毎月
売りの作業・・・・・・・・10回
買いの作業・・・・・・・・10回
というように、

等分で分割「売却」分割「購入」の時期を決め、
予め【工程表】まで作ってしまえばよいと思います..。

(毎月の「売り」と「買い」の執行日は、
手帳に書いてしまうぐらいのシステマティックさが必要)

まるで会社の定例会議のように、
この【引越し作業】は「予め決まっていること」と
思えるようにしましょう。

もちろん、あなたには
それなりの決意と時間とエネルギーが必要ですが、
この【引越し作業】が済んでしまえば、
あなたの気持ちはうんと楽になるはずです・・。

繰り返しになりますが、
今まで投資を行った年数より、
これから投資を続ける年数のほうがうんと長い
のですから・・。




【目盛り】を換えながら、コンサルティング?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

お金に関するお悩み事というのは、
アドバイザーの思惑を超えてはるかに「多様」です。

わたくしという人間(アドバイザー)の物差しで
お客様の悩みを測ろうとすると、
これは間違いなく × になってしまいます。

ただ、その方のお話を聞き、
スポンジが水を吸い込むように吸収して、
話の内容を咀嚼しながら、
そのお客様にふさわしい【物差し】を想像してみる・・。

この場合、【物差し】とは、
アドバイザーがどの程度噛み砕いて
お客様に「事象」をお話するのかという【目盛り】のことです。

目盛り??

はい。 たとえば、コンサルティングの中で
10程度の情報をお伝えする必要があるとします。

頭の回転が早い方は、
1.3.6.10 くらいの【リズム】で
アドバイザーが話す程度で、
アドバイスの全容を理解されたりします。

お客様の【物差し】に合わせて、
たとえば、
1.2.3.4.・・という【リズム】が
ふさわしい場合もあれば、

1.5  2  2.5  3  3.5  4・・という
【リズム】がふさわしい場合もあります。

◆ アドバイザーはお客様に合わせて
瞬時に【目盛り】の切り換えを行う必要があるのです。

また、10程度の情報をお伝えする必要があり、
10の部分が「コンクルージョン」(結論)だとすると、

1.2.3.4.・・10 という「正攻法」が
正しい場合もあれば、

10. そして、1.2.3.4.・・というように、
最初に「結論」の部分をお話したほうが
ベターな場合もあります。

上記は、
アドバイザーが判断するというよりは、

お客様の【特性】に合わせ、
アドバイザーが瞬時に、いかに【反応できるか】という
反射神経の問題です。
(少なくともわたしはそう思っています..)

あるいは、5.6.あたりを最初に投げ掛け、
そのあとに、
1.2.3.・・と続けるのがベストの場合もあります。

コンサルティングとは、
貴方というたったひとりのお客様を前にした
究極の「ライブ」なのかもしれません。

その際、アドバイザーはまるでカメレオンのように
その立ち居、姿、話す【目盛り】を変えるのです。

今日も、この当たり前のことを忘れないように
コンサルティングに臨みます・・。




相談業務に欠かせないのは、リスク許容度とライフイベントのヒアリング その2


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

以下の文章は、
Financial Adviser」(近代セールス社)2011年4月号
のインタビュー記事

「インデックス投資アドバイザー カン・チュンド氏に聞く」の
後半部分です。
(皆さんの資産運用の一助になれば幸いです・・)

カン もう一つ、重要なことがライフイベントの確認です。
お客さまの今後の人生で、どんなライフイベントが発生し、その際にどんな資金ニーズがあるのか。

この点をお聞きすることで、
投資に回してよいお金と回してはいけないお金をしっかり線引きしていただくわけです。

ライフイベントをもとにした
資金の線引きとリスク許容度は、たがいに呼応し合っているとも言えます。

具体的には、家族構成(夫婦それぞれの両親、兄弟含む)、
住宅購入の予定、子息の独立予定や結婚予定、ご両親の住まいなどをしっかりヒアリングします。

家族構成や住宅等資産状況をお聞きするのは、
相続後の資産の移動まで考慮しながら、
現在の資産運用を検討しなければならないからです。

例えば、一般的に
人生で最も大きなライフイベントはマイホームの購入ですが、お客さまは、住宅ローンを組んで不動産を購入することと、リスクをとって投資信託を購入することを全く別のイベントと考えがちです。

ところが、
ファイナンシャル・プランニングとしては、この二つのイベントは大きく関係があるわけですね。

一方で住宅ローンを組む、もう一方で
リスクのある投資信託を購入する、これはふたつのリスク資産(不動産、投資信託)を同時に保有することです。

この場合、投資信託を購入するより、
住宅ローンの繰上げ返済を行ったほうが得策ではないでしょうか。

また、こんな例もあります。
お客さまに家族構成をうかがうと、ご夫婦ともに一人っ子でそれぞれの両親が持ち家に住んでいるというケースです。それならば、お客さまは本当にいま住宅購入を行う必要があるのか? 

マイホームではなく賃貸で暮らせば、
家計収支の範囲内で賃貸費用をまかなえて、その分、リスク許容度が上がって資産運用に回せるお金が増えるかもしれませんね、といったアドバイスにつながっていくわけです。

このように、資産運用のアドバイスといっても、
コンサルティングの段階でお客さまと話し合うのは、インデックス投資そのものよりも、もっと大きな視点で見たお客さまのライフプランニングがテーマになっているということです。

ポートフォリオは安全資産も含めて考える

――資産運用アドバイスでは
リスク許容度の確認が重要とのことですが、
投資信託というと、個人投資家の中には、どうしても値下がりが恐いというように、極端にリスク回避的な人もいると思います。そのような人には、どのようなアドバイスが適切でしょうか。
 
カン 「資産運用が大切なことはわかるけれど、
できるだけ損はしたくない」と考える人は少なくありません。

そのようなお客さまには、
ポートフォリオの組み方として、余裕資金500万円のうち200万円だけを投資に回にして、300万円を安全資産に預けておきましょうといった提案を行うのも一つの考え方です。

さらに、投資する200万円についても、
すべてを株式ファンドに投資するのではなくて、他の資産に分散投資をしてできるだけリスクを抑えていきます。

このように、まず運用の対象とする資金を一体化して、
その中で、さらにリスク資産の割合を小さくしていくと、リスク資産の価格変動を無リスク資産を含めた資産全体で見ることになるため、実際の価額変動の大きさがリスク資産の中だけで見るよりも小さく見えることになります。

価額変動そのものが小さくなるわけではありませんが、
価額変動に敏感なお客さまに対しては、こうしたポートフォリオの見方の提案は効果的ではないかと思いますね。

――お客さまの中にはここ数年人気を博している
高分配型ファンドについてアドバイスを求めてくる方もいるのではないでしょうか。カンさんは、分配型についてどのようなアドバイスをされているのでしょうか。

カン 分配金の説明をするときは、
できるだけ具体例を用いてわかりやすく話すようにしています。

例えばこうです。仮に基準価額1万円で、
毎月分配金を60円出す外国債券ファンドがあるとします。毎月60円ということは年720円、つまり、このファンドは年7・2%の分配金実績です。

このファンドが将来にわたって
年7・2%の分配金を出し続けるためには、毎年7・2%以上、ファンドの価値を上げなければなりません。

これはどういうことかというと、
外国債券で7・2%の利益を出すのか、あるいは為替が円安になって為替の利益を分配金の原資とするのか。

仮に外国債券で4・0%、
円安で3・2%の利益を出すとします。ところで、円安が毎年ずっと続くなんて現実的でしょうか…。

このように説明すると、多くのお客さまが、
ファンドが高分配を長く継続していくことの難しさをよく理解してくださいます。

分配型ファンドについては、
運用会社の立場で毎月分配の手間を考えてみることも、分配型が果たして効率的なしくみなのかどうかを考えていただくためのきっかけになると思います。

販売金融機関の窓口はいま、
どんな投資信託がトクなのか?という観点で、ファンドをお客さまに紹介するだけの機関になってしまっています。

これは販売する側の行職員にとっても、
購入する側のお客さまにとっても、どちらにも残念なことではないでしょうか。

お客さまはなぜ窓口に来ているのか。
何か不安や悩みを抱えていて、それを解決したいために訪れているのではないでしょうか。

そうしたお客さまの潜在的な声に耳を傾けて、
お客さまの悩みを解決してあげる商品を提案できれば、それが顧客満足につながり、ひいては、金融機関がお勧めしたい商品の販売も、その延長線上で実現していくのではないでしょうか。

そして、販売金融機関においても、
リスク許容度やライフイベントに基づいた資産運用のアドバイスに今まで以上に取り組んで、お客さまとの長い期間にわたる信頼関係を築いていってほしいと思います。
 
FPという存在はお客さま自身を映す鏡

――超低金利が続くなか
資産運用の必要性を誰もが感じ、それが投資信託などリスク性商品を活用した資産運用につながっています。

今後、家計の収支予測が難しくなる中で、
今まで以上にライフプランに基づいた資産運用が大切になってくるのではないでしょうか。FPの役割はますます重要になってくると思いますが、いかがでしょうか。

カン FPとは「お客さま自身を映す鏡」なのではないでしょうか。
リスク許容度もライフイベントも、それらを含めて自分自身のすべてを客観視する、俯瞰することはなかなか難しいことです。

例えば、今月の給料が
先月よりどれだけ上がったかはチェックするけれど、5年後10年後のライフイベントにどれだけの資金が必要かには考えが及ばないものです。

だからこそ、お金を払ってでも
自分のマネー状況を第三者に客観視してもらう、その役割を担うのがFPではないかと思います。

そう考えると、FPはお客さまに選ばれる職業、
サービス業と言えるかもしれません。お客さまが複数のFPの中から、この人に相談しようと思えるFPを選ぶとするなら、FPはもっと個性を表に出してよいのではないでしょうか。

例えば、私の場合はインデックス投資を推奨します。
別に、アクティブファンドを勧めるFPがいてもいいのです。

マイホームについても
持ち家派のFPがいても賃貸派のFPがいてもよい。要するに、お客さまが共感できるような考え方を表に出せるようなFPが世に多く出てくること、それが多様性ということであり、結果としてお客さまに対するFP全体のサービスが向上していくことにつながるのではないでしょうか。

その中で私は、今後も
インデックス投資を中心としたアドバイスを展開しながら、お客さまの不安や悩みを解決していけるFPサービス業に取り組んでいきたいと思っています。




相談業務に欠かせないのは、リスク許容度とライフイベントのヒアリング その1


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

「Financial Adviser」2011年4月号に掲載された
わたくしのインタビュー記事を、
出版社の承諾を得て当ブログに掲載させていただきます。

(皆さんの資産運用の一助になれば幸いです・・)

以下の文章は、
Financial Adviser」(近代セールス社)2011年4月号

特集「総点検! 投信セールス&アドバイス」
インデックス投資アドバイザー カン・チュンド氏に聞く
に掲載された文章の全文です。

【出典元】 「Financial Adviser」4月号

―ここ数年、個人投資家の資産運用において、
通貨選択型やハイイールド債、新興国、リート等を投資対象とした、比較的ハイリスクな高分配型ファンドに人気が集中しています。

一方、一部の投資家の間で、
ETFやインデックスファンドを活用した「インデックス投資」が拡がっており、資産運用に堅実に取り組む動きもあらわれています。

本企画では、
CFPでインデックス投資アドバイザーのカン・チュンド氏に、インデックス投資をアドバイスしていくことの重要性についてお話を伺いました。
  
FP資格取得を機に投資の世界へ

(編集部)――カン・チュンドさんは現在、
東京都港区に晋陽FPオフィスを構え、
独立系のファイナンシャル・プランナー(以下、FP)として、
相談業務を行っていらっしゃいますね。

さらに、インデックス投資アドバイザーとして、
セミナーを数多く開催したりインデックス投資に関する入門書を著すなど、インデックス投資の教育・啓蒙に尽力していることでも有名です。

はじめに、カンさんが
インデックス投資に注目をされたのはどんなきっかけからでしょうか。お聞かせください。

カン 私がCFP資格を取得したのは、1999年のことでした。
その後の日本においてお金の相談に関わる仕事が間違いなく重要になるのではないか、そう考えたことが自身のキャリアとしてFPを選択した大きな理由でした。

現在、弊所に訪れるお客さまに
インデックス運用を中心とした資産運用アドバイスを行っていますが、そもそもFPになるまでは「資産運用」については全く知りませんでした。FP資格をきっかけに資産運用の勉強を始めたわけです。

金融商品は自分で購入して保有してみないとわかりません。
そこで、投資信託、個別株、外貨預金など、様々な金融商品を実際に購入してみたのが、自身の資産運用のはじまりです。

はじめに、
国内外の株式を投資対象とするファンドを購入してみたものの、当時は分散投資なんて考えもしませんでしたし、
自身のライフプランに沿った投資という観点もありませんでした。ただリスク性商品を購入して、日々、値動きを眺めていたに過ぎません。

そうしているうちに、
「アクティブファンドは値動きが激しいんだな」「アクティブファンドは市場平均にはなかなか勝てないんだな」
ということを体感するようになっていきました。

そんな経験を積み重ねていく中で、
市場平均を指標に投資を行うインデックス投資に収斂していったというわけです。

インデックス投資を行う金融商品は、
しくみがシンプルでわかりやすく、個人が資産運用を行ううえでたいへん有効な金融ツールであると考え、多くのお客さまにインデックス投資を推奨しているところです。

――投資とは、自身の金融資産を殖やすために、
数多くのファンドや株式の中から商品や銘柄を選択し資産を殖やしていく行為とも言えます。

インデックス投資は、
そうした投資手法と根本的に異なるのでしょうか?

カン 投資対象を選択するアクティブファンドは、
そもそも市場平均以上の運用成果を求めているために、価格変動が市場平均を目指すインデックスファンドより大きくなるわけです。

そのため、マーケットが上昇しているときは
アクティブファンドはインデックスファンドよりよく見えます。

ところが、マーケットが下落しているときは逆に
アクティブファンドの下落が大きく見えてしまいます。これが投資対象を選択するアクティブファンドの特徴です。

これに対し、インデックス投資は、
投資対象が市場平均を示す指標という点でとてもわかりやすいです。購入時の手数料や信託報酬などのコストが
アクティブファンドに比べて相対的に低いことも挙げられます。

そして何より、分散投資をして継続をすることを前提に
大きく負けにくい投資であるだろうと私は考えます。これらがインデックス投資の特徴と言えるのではないでしょうか。

では、FPとして、あるいは一投資家として、
インデックスファンドとアクティブファンドのどちらが自分自身に合っているかと言えば、これは個々人の性格にもよるでしょうが、

私の場合は、「収益はほどほどでよいかわりに、
時間もコストもかけずに持ち続けられるファンドが良い」ということで、インデックスファンドを選択しました。

インデックス投資は、
どのような人に向いた資産運用かというと、
資産運用が必要と思っているけれど、本業が忙しく、時間もエネルギーも資産運用に傾けることができない。そういう人に最もふさわしいツールと言えます。

リスク許容度と
ライフイベントがコンサルティングの主要な話題


――相談に来られるお客さまには、
具体的にどのように資産運用アドバイスを行っているのでしょうか?

カン FP事務所を開業して10年、
インデックス投資アドバイザーとして4年が経ちました。長く開業していることもあり、お客さまは主に弊所のホームページをご覧になってから訪れる方が多いです。

FP相談に来られるお客さまというのは、
複数のFPのホームページを見たり、ブログを読んだりしながら、どのFPに相談に行こうか判断しているわけです。

その中で、弊所を選んでくださる方は、
そもそもインデックス投資を推奨しているFPなんだということをわかって来られます。つまり、その時点で一定のスクリーニングがなされているわけですね。

「インデックス投資を行おうと思っているのだけれど、
本当にやっていいのかどうか話を聞いてみたい」、

「銀行で高分配型ファンドを勧められたのだけれど
自分はインデックスファンドがいいと思っている。
自分にはどちらが良いだろうか?」など、自身の商品選択について、アドバイスを求めたいといったお客さまが多く来られます。

したがって、FP相談の現場では、
インデックスファンドってなに? ETFってなに?というような商品説明に時間を割くことはあまりありません。

商品の内容よりも、リスク許容度とライフイベント、
この二つに関する話し合いに時間の多くをとっています。

――具体的に、どのような話をされるのでしょうか。

カン まず、リスク許容度についてですが、
お客さまがリスクのある金融商品に投資をする場合にどれくらいの価格変動に耐えられるのかというのがリスク許容度です。

この点については、お客さまの考え方をしっかりヒアリングし、
具体的に数字で示しながら、ご自身のリスク許容度について認識していただきます。

例えば、お客さまはいま、
余裕資金を500万円持っているとします。
このお金は他のライフイベントに必要なお金を除いたお金であり、5年10年運用に回せるお金です。

余裕資金で資産運用というと、
ほとんどのお客さまが、このお金が将来右肩上がりで増えていくイメージを持たれます。もちろん、資産運用を行うわけですから増えてくれないと困りますが、

リスク許容度を考える際には、
運用の結果、大きく損失が生じてしまったという最悪の事態を想定するところからお客さまに考えていただくようにしています。

例えば、500万円が6年後に
580万円に増えたと仮定します。

ところが、
その直後に世界経済にとって悪いイベントが起こってしまい、運用していたファンドの基準価額が軒並み3割減り、その結果トータルで406万円に下落したとします。

毎日、新聞を開くと世界の株価が下落しているニュースが目に入る。
さて、あなたはこんなときどうしますか? 
こんな例をもとに、お客さまに尋ねてみるわけです。

お客さまによっては、下落に耐えられず
持っているファンドの半分でも売ってしまおうという方もいます。また、どんなに下落しても「投資ってそうしたものなんでしょう?」と平然としている方もいます。

つまり、リスク許容度とは理屈ではなく、
その人の価格変動に対する耐性と言ってよいかもしれません。

したがって、
お客さまごとに異なるリスク許容度をしっかり把握し認識することは、どんな投資対象のファンドで資産運用を行うのかポートフォリオを構築するためにも避けて通れない作業となります。

(続く・・)



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