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2005.02.28 Mon
こんにちは、カン・チュンド です。
実は水曜日に 県民労働大学講座 というところで
「確定拠出年金」についてお話をしてきました。
皆さんは 年金 と 資産運用 は、
パン と 本棚 くらいに
「まったく関係がないもの?」と
思っておられますか?
(実は)年金制度 というものは
(フタを開けてみると)
資産運用 そのものなのです。
例えば、
今までの会社の退職金制度 とは?
→ 会社が約束した利回りで、
従業員ひとりひとりの退職金の原資を運用すること。
確定拠出年金制度 とは?
→ 会社が拠出する掛金(退職金の原資)を、
従業員ひとりひとりが自ら運用すること。
(従って利回りは不確定・・)
さて先日は、
<保険会社 は
契約者からより多くのお金を集めたいのです>
というお話をしました。
保険会社は長年、
保険(保障を買う)という商品概念に、
必死で「貯蓄部分」を割り当ててきましたが、
なんと、『超長期・積立て・貯蓄商品』
というものまで編み出しているのです・・。
それが【個人年金保険】です。
(堂々と 保険 という名前まで付けている!)
上記は 保険(保障を買う)
という商品ではなく、
まさしく「積立て貯蓄商品」なのです。
(そして保険会社さんで売っている!)
【個人年金】とは?
→ 毎月の「掛金」を保険会社に貸し続けて、
何十年か後に(利息を付して)
返してもらう商品です。
(イメージとしては 20年、30年満期の預金・・)
この、何十年か後に
お金を返してもらう時に、
保険会社さんが
【年金のカタチでもらえる仕組み】も
作ってくれているので、
「個人年金」と呼ばれているのです。
(実態は、超長期の積立て貯蓄・・)
ところでこの「個人年金」、
最初からどれくらいのお金が将来
返ってくるかが決まっています。
25年満期の「定期預金」で、
はじめから「利息」の額 が決まっている、
とイメージしてみてください。
(固定金利、ですね)
★ 世の中がこんな超低金利の時に、
この低金利をもとに決まった「利息」に
ナント25年間も
縛られるとしたら、あなたはどう思いますか?
これは明らかに、
・個人年金契約者に【不利】であり、
・保険会社に【有利】です。
そして先日の復習・・。
○ 銀行の「定期預金」を
途中で解約すると → 元本は保証される
○「個人年金」を中途解約した場合
→ 元本割れになる恐れ!
(超長期の契約となるため、
保険会社は中途解約に対して『ペナルティー料』を課すのです)
そして(まだあります)
私たちがお金を【貸した】先 が
万一「破たん」したらどうなるでしょう?
○ 銀行預金 →
1000万円とその利息は最低限保護される
○ 個人年金 →
最低限の「保護のしくみ」は実質上なし!
です(シンプルですね)
なぜ、わざわざデメリット満載の
【超長期・積立て・貯蓄商品】を買い求められるのですか?
わたしなら単純に 定期預金、
円建てMMF(日本債券ファンド)の積立などをします。
(さらに)
商品の本質を噛み砕いてみますと、
保険会社さんが
【年金のカタチでもらえる仕組み】まで
作ってくれているので、
その分余計な「コスト」が
乗っかっている ということです・・。
仕組みを作る人が儲かるしくみ ですね(笑)
(あまり考えたくないのですが)
誰しも仕事を引退すれば、
手持ちの資産を
取り崩していく生活になります。
(例えば)5,000万円の資産 を、
決まったパーセンテージで
毎年引き出していく。
引き出したお金は
向こう半年、1年間、
銀行預金 で管理していく。
これで立派な
【年金のカタチでもらえる仕組み】
ができます(笑)
自分で出来ますよね?
自分で「仕組み」を作れば、
無駄なコストもかかりません・・。
【追記】
過去、千代田生命、協栄生命等の
『破たん』が起こったときに、
個人年金保険を契約していたお客様で、
年金額を3割削減された、4割近く削減されたという例が
実際に起こっています・・。
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| 金融機関にモノ申す
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2005.02.23 Wed
こんにちは、カン・チュンド です。
人はお金がないから
「運用したい!」と思うのでしょうか?
それとも、
お金が目の前に溢れているから
「運用しないと!」と
思うのでしょうか・・?
例えば、
生命保険会社というところは、
人の「生き死に」に関するリスクを引き受けます。
事故があった場合は、
何千・何万人の方からいただいた掛金を元に、
はじめて「商品」(= 保険金)を納品します。
保険に入る私たちとしては、
わずかな掛金で
「万が一の保障」が買えるわけですから、
便利な道具 と云えるでしょう。
ところで、
保険の概念 が広がってくると、
保険に加入する人(掛金を払う人)が急増します。
(今の中国 がよい例です・・)
生命保険会社には、
たくさんの小粒なお金が
山のように積み上がっていきます。
この時、
お金が目の前に溢れているから
「運用しないと!」と
保険会社の方は思うのでしょうか?
(多分、思うのでしょうね)
保険会社 とは(半ば必然的に)
リスク裁断業 から 資産運用業 に
変貌していくのです。
人からもらったお金を
「資産運用する」ことで殖やし、
利益 を上げることができれば、
「おお、これも立派な仕事じゃないか!」
と思い始めます。
ただ「万が一の保障」のために
わずかな掛金 を集めているだけでは、
運用できる「元手」はしれていますよね。
そこで保険会社は考えました。
「保障」を売るだけでなく、
貯蓄になる「保険」も作って、
それを売ればいいのだ。
それが 終身保険 です。
終身保険 とは
(同じ1000万円の保障でも)
「掛金の一部を積立てる」保険です。
正確にいえば、
保障のしくみの中に一部
「貯蓄の部分」が備わっているのです。
つまり、
私たちにとってはその分、
掛金(保険料)が高くなる ということ・・。
一方、保険会社にとってはその分、
「より多くの掛金が集められる」というわけです。
(ここ、ポイント!)
人からもらったお金を
「運用する」だけでなく、
人に返すべきお金も「運用していく」と
引き受けるリスクの量は
かなり大きくなります。
(が、期待収益の大きさも大きくなる・・)
わたしは今、
「人に返すべきお金」と言いましたが、
終身保険の場合、皆さんは
掛金の一部を 保険会社 に
【貸して】いることになるのです。
(ここ、重要!)
この、保険の「貯蓄部分」ですが、
◆ 要は 銀行 に預金するのと同じことです。
銀行預金 では、
皆さんは 銀行 にお金を【貸して】います。
銀行も保険会社も(何もなければ)
当初約束した利息を付けて
「お金」を返してくれます。
さて、そのお金を
【貸して】いる期間 なのですが・・、
銀行預金 では、5年(定期)ぐらい?
(一方)終身保険 では、30年?
(ずいぶん長い期間ですね・・)
【貸した】側からすると、
少々不安になってしまうかも?
(皆さんはなりませんか?)
もし途中で解約したら、
どうなるのでしょう?
銀行預金 → 元本は保証される
終身保険(貯蓄部分)→ 元本割れになる恐れ!
もう一度整理しておきますが、
生命保険会社が「貯蓄部分」も含めた
商品を販売したがるのは、
◆ 保険契約者から
より多くのお金を集めたいからです。
(保険会社が運用会社である、
と理解すればわかりやすいですね・・)
そして、もう1点。
私たちがお金を【貸した】先が
「倒産」したら、
どうなるのでしょう?
銀行預金 →
1000万円とその利息は最低限保護される
終身保険 →
最低限の「保護のしくみ」はなし!
わたしの答えはシンプルです。
◆ 保障を買うなら 保険会社 で。
貯蓄するなら 銀行 で。
私たちは知らない間に
「保険」という商品を、
拡大解釈してしまっているのですね・・。
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| 金融機関にモノ申す
| 15:30
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2005.02.15 Tue
こんにちは、カン・チュンド です。
(突然ですが)
未来はあらかじめ決まっているものでしょうか?
答え)決まっていない・・。
会社の「退職金制度」も、
会社が従業員のために用意したものであり、
(あなたにとっては
変わってほしくはないでしょうが)
実は変わることもあるのです。
「わたしは○○○万円くらいもらえるかしら・・」
と思ってきた退職金。
じゃあ今まで会社は【退職金の原資】を
会社の金庫の中に入れて
保管してきたのでしょうか?
答え)それは違います・・。
会社は会社の能力を動員して、
皆さんの退職金の原資を
【運用】してきたのです。
運用?
はい、その「運用」とは、
シンガポールのリンさんが
老後の生活費のために
自身のお金を【運用】するのと
何ら変わりはありません。
(それは、会社の場合は
運用の規模が大きいですし、
生保会社や信託銀行に運用の実際は
任せていたかもしれません・・)
それにしても、
会社は従業員の皆さんに(例えば)
5.5% の利率で 原資 を殖やすことを
約束してきたのです。
(これって結構シビアな約束です・・)
もし 5.5% で
【運用】ができなければ、
その不足分は、
会社の利益の中から充当されるのです。
(誤解を恐れずに言えば)
会社というところは本業のほかに
「資産運用」という仕事も
担ってきたのですね・・。
確かに昔は
(わたしの言う昔とは
20年以上前のむかしのことですが)
目を瞑っていても
5.5% で運用できる時代がありました。
日本が若く、設備投資意欲が旺盛で、
総じて「高金利体質」だったからです。
が、それにしても、
会社が「退職金の原資」をすべて
預貯金に預けていたわけではありません。
債券 も買っていたし、
株式 も買っていたのです・・。
(すなわち リスク を取っていたのです)
あなたのお父様やお母様が
当てはまるかもしれませんが、
「わたしは株なんて
バクチみたいなもの、やりません!」
と言っている人の退職金も、
株 で大きくなったかもしれないのです(笑)
Time goes by ・・
わたしはとある大手メーカーの
ライフプランセミナーに
しばしば講師として出向くのですが、
その会社では(福利厚生の一環としてナント)
7.5% の社内貯蓄制度が存在していました。
(上限はありましたが・・)
今のご時世では無リスクで
7.5% の運用ができるはずもなく、
従業員に約束した利率との
「差額」は 会社が負担していたのです。
(この制度、現在はもうありません・・)
わたしはこう思います、
今まで会社は 一人格 として、
ハイリスク・ハイリターン の
事業という「投資」を行ってきました。
それに比べると、
人(従業員)は あまりにも
ローリスク・ハイリターン に
近い構図ではなかったかと・・。
会社 も ひとりの人間 も、
そんなに変わるものではありません。
所詮は人が、
会社という人格 を作っているのですから・・。
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| 確定拠出年金(iDeCo、企業型)
| 15:43
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2005.02.08 Tue
こんにちは、カン・チュンド です。
今日もお仕事ご苦労さまです。
毎日毎日単調な作業の繰り返しで、
嫌になったりすることってありますよね。
でも「変化」は
たまに吹く生暖かい風のように
突然 やってきます。
会社での昼休み、
同僚の山本さんがあなたに耳打ちしました。
「ねえねえ、うちの会社の年金、
確定拠出年金 ってヤツに変わるらしいわよ」
「なんなの!? それ」
あなたはびっくりしました。
まず、山本さんが言った
「会社の年金」ってなんでしょうか?
・・・?
ある人はそれを
「退職金」と言いますし、
またある人はそれを
「企業年金」と呼んだりします。
どちらが正しいのでしょう?
答え)どちらも正しいのです(笑)
要するに、企業が今まで
勤めてくれた従業員の方々に
「ご苦労さま」という意味合いを込めて
渡すお金のことを
【退職金】= 【会社の年金】といい、
それを「一時金のカタチ」で支払うのか、
「年金のカタチ」で支払うのかの
違いがあるだけなのです。
(ここ、重要!)
そして、この会社の【退職金】制度 は、
その会社独自のものですから、
「ウチは そんなものないよ」
というところもあれば、
「私どもはこれぐらいございます・・」
という会社もあるのです。
さて、この【退職金】制度
= 【会社の年金】制度 ですが、
あなたの会社でどうやら
「大きな変化」が起こっているようです。
今までは「一時金のカタチ」であれ
「年金のカタチ」であれ、
会社が掛金を積立て、
会社が決まった「利回り」で
運用してくれていました。
ですから、
「○○君はもし15年間わが社に勤めたら、
退職金が○○万円くらいもらえるよ」
ということが
予め決まっていたのです。
このようなしくみを
【確定給付】制度 といいます。
→ いくらくらいもらえるかが
予め「決まっている」ということ。
じゃあ、さっき同僚の山本さんが言った
確定拠出年金 って何なのでしょう?
(ここで突然ですが)
人は自分が持つ「情報量」が少ないモノに、
捉えがたい 不安感 を抱くものです。
・ウチの会社ってだいじょうぶなのか?
・わたしの年金、大丈夫なのかしら?
(そうです、)私たちは
手探りで冷たい物に触れるように
確定拠出年金 というモノを見ているのです。
でも実体はこうですよ。
以下、確定拠出年金の本質 です。
1.会社が掛金を積立ててくれます。
(これは変わらず)
2.どの運用商品を選んで、
どんなふうに運用するかは「あなた」が決めます。
3.(しがって)将来どれくらいのお金がもらえるかは
「決まって」いない。
注)企業型の確定拠出年金の場合
要するに、
いくら掛金を出すのか(拠出するのか)
のみが決まっていて、
将来いくらくらいもらえるのかは
予め「決まっていない」制度 なのです。
(【確定拠出】制度、ですね)
少しは「自分にも関係のあることだな」
と思い始めましたか?
それはよいことです(笑)
なにしろ「あなたのお金」の話なのですから・・。
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| 確定拠出年金(iDeCo、企業型)
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2005.02.07 Mon
こんにちは、カン・チュンド です。
かつてフランスの高名な作家が
「幸せの総量 は決まっている」と云いましたが、
わたしもそれに賛同する部分があります。
(こう見えても 観念的 なところがありまして・・笑)
例えば、今年 65歳 の
Aさんが生まれたのは 昭和15年 です。
Aさんが10歳の時、
日本は戦後間もない 昭和25年 でした。
当時の日本は今から想像もできないほど貧しく、
みな生きていくのに必死でした。
そのような世代の方々が老齢になられて
国からそれなりの「お返し」を
してもらうのは当然のことです。
(社会福祉を考える上で、とても大切な視点だと思います)
一方、わたしは
昭和43年生まれの 37歳 です。
生まれた時に(家に)テレビ があった世代です。
なに不自由なく成長してきました。
(買ってもらった)おもちゃの数は
ひとつやふたつではありません。
カラフルな服を着て、ジュースを飲み、
ハンバーグもたくさん食べてきました。
今までの何不自由ない生活を振り返ると、
これからの 後半生 は
「なかなかたいへんだろうな・・」と
妙に納得してしまうのです。
(「幸せの総量 は決まっている」に 触発 されている部分あり)
(つまり)冷静に、
今までの 半生 と同じような
(順風満帆な)後半生 を期待するのは
オカシイ と思ってしまうのです。
わたしのように
恵まれて育ってきた人間は、
今日と同じように 明日 が来るだろう、
明後日 もその続きだろう、と
(何の疑いもなく)思いがちです。
しかし、
■ 未来 は、過去の単純な延長線上にあるのではありません。
特にこれからの20年は、
大きな変化の波にさらされ、
物事の基軸が変わってしまう可能性が 大 です。
(事実、この20年でも
物事の基軸 は大いに変わりました・・)
といって、わたしは決して
「日本の財政が破たんする」とか、
「大恐慌が起きる」とか、
そういうことを言っているのではありません。
(大げさかつ単純な変化イメージは、
小学生が発想することです・・)
わたしの「具体的なイメージ」はこうです。
現在の生活レベルを維持するのに、
たいへんな労力を費やすことになるだろう。
つまり【緩やかな衰退】のイメージです。
今から20年後、
北朝鮮やキューバで行われている
「独裁政治」は間違いなく倒れているでしょう。
水(ウォーター)を巡る
「戦争」が起きているかもしれません。
日本の大都市でマグニチュード7~8級の大地震が
起こっている可能性も 大 です。
(ひょっとすると)世界のどこかに
巨大隕石 が落下しているかもしれません。
「アジア人です」という言い方は
滑稽ではなくなるでしょうし、
日本でも、ある程度資産を持った
移住者(出て行く方)が増えているでしょう。
コンピュータチップは限りなく小さくなって、
(あたかも水や空気のように)
生活の中に溶け込んでいるでしょう。
脳のメカニズムが
すでに明らかにされているかもしれません。
クルマを運転するのに
もはや免許はいらないでしょう。
人工生命を創ることも
不可能ではなくなるかも?
宇宙旅行は産業となり、
バーチャルと現実は
限りなく重なりを深めていくことになるでしょう。
(バーチャル映像は新たな 芸術 となります・・)
地理的な距離が
それほど意味をなさなくなれば、
人間の暮らしは もっと自由になっているはずです。
えっ、金の価格はどうなっているか?
ダウ平均は10万ドル?
世界連邦の創設?(これは難しい?・・)
中国の内戦?
円のデノミ、
原油価格はどうなるのか?
外為法を再改正して、預金を国内に閉じ込める?
などなど。
ひとつだけ言えることは、
未来は 現在 とは異なる ということです。
イギリスのサッチャー元首相は
【サッチャーの法則】としてこう云っています。
それは、
(人間が生きていく中では)
必ず【予想外のことが起こる】というものです。
皆さん、人生は長いですよー。
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| 抱負・個人的に思うこと
| 08:14
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2005.02.04 Fri
こんにちは、カン・チュンド です。
さて、自分を鍛えるための
最後の「発想」ですが、
5.毎年リ・バランスする です。
この「リ・バランス」という作業は
人間でいうと、
・自分自身を振り返る
・姿勢を正す
・たまには分厚い本を読んでみる
・「基本」に戻る
という類のことです(笑)
毎年一度行う リ・バランス は、
あなたの 投資割合 を
元のカタチに戻す作業 です。
株式であれ、債券であれ、
「いちば」というところは
アップダウンを繰り返しますから、
(当初決定した)資産配分 に
「偏り」が生じます。
その「偏り」を
元の組み入れ割合 に戻すのです。
注)わたしは毎週、毎週
資産配分の「偏り」を直しましょう!
と云っているわけではありません。
この作業は、半年に一度、
あるいは1年に一度で十分です・・。
さて、運用という長い作業の中で、
リ・バランスすることが
【幸せな習慣】であることは
疑う余地がありません。
なぜならリ・バランスとは、
「高くなったものを一部売って、安くなったものを買い増す」
行為だからです。
(これはアメリカの例ですが)
確定拠出年金プランを持つ
従業員のうち6割以上の人が
(いったん運用を始めると)
ほとんど「取引」をしないそうです。
どういうこと?
(つまり)最初に決めた 投資割合 で
運用をスタートさせますよね。
(毎月定額で 複数の運用商品 を
買い付けていきます)
それ以外は「何もしない」
= ほったらかしにする ということ・・。
(冷静に考えてみると)
ある運用商品は
その価格が上がったり、
別の運用商品は値が
下がってしまったりするでしょうから、
「何もしない」と、当初想定した
「組み入れ割合」が変わってしまう、
ということなのです。
晋陽FP事務所では、
当初の「組み入れ割合」を堅持することが
(= ポートフォリオを維持することが)
資産形成 に至るいちばんの近道と考えます。
具体例 を挙げてみましょう。
あなたは今、
投資総額のうち 約20% を
トピックス連動型の
日本株式インデックス・ファンドに投資しています。
そして2006年、
(突然)「幸せな1年」がやってきました(笑)
日本の株式市場は大きく上昇し、
あなたのポートフォリオに占める
日本株式インデックス・ファンドの割合が
35% に上昇しました。
さて、あなたはどうしますか?
1.「やったー!」と言って祝杯を上げる
2.当初の投資プランからずれてしまったな、と認識する
(もちろん)
2.が正解なのですが、
上記をそのままにしておくと、
「偏り」が生じたポートフォリオ となり、
あなたは当初想定していた以上の
リスクをその背中に背負うことになります。
さて、何をすべきなのか?
(カンタンです)
あなたは ポートフォリオに占める割合 が
(元の)20% になるように
日本株式インデックス・ファンドを
一部「売却」し、
(当初の)組み入れ割合 を下回っている
運用商品を 元の割合 になるように
「買い増し」するのです。
これが リ・バランス と呼ばれる作業です。
■ その心は、
ポートフォリオの安定性、
適度な「分散」を保つ ということ・・。
確定拠出年金プラン では、
ミスを犯すことは(驚くほど)簡単です。
そして、多くのプラン加入者が
「ミスを犯している」と
自覚さえないことが真の問題なのです。
少しずつで結構です、
確定拠出年金という作業を通じて、
投資 を真摯に学びましょう・・。
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| リ・バランスとは?
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