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2006年01月 | ARCHIVE-SELECT | 2006年03月

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コロコロ変わるのが【お金の価値】です


こんにちは、カン・チュンド です。

今となっては(懐かしい?)思い出ですが、
高校生の時に ちょっとした
「逃避行」をしたことがあります。

(まあ、世間では 家出 といいますが・・笑)

その時、
持っていたお金が確か 32,000円 でした。
(郵便貯金を全額引き出したので・・)

そのお金をポケットに忍ばせて(電車に乗って、)
とにかく 東 へと向かったのです。

外の景色 を眺めながら、
「やっぱり東京へ行こうか・・」
「働き口はどうやって探そうか・・」

などと、
まだまだ「幼い脳みそ」で
考えていたわけです(笑)

今から思うと、
「よく 32,000円 で 家出なんてしたなあー」
と思うのですが、

当時は、
「これで 当分はいろいろなことができる」
と本気で思っていたのです。
(つまり、32,000円 は 大金 だったのですね・・)

すごく大切なことですが、
◆ お金の価値 というのは
  あくまで「相対的」なもの です。

「あのー、カンさん。
わたしはほんと 大した資産 を持っていないので、
こういったご相談をしていいのかな、
と思ってしまうのです」

と、個別コンサルティングの中で、
おっしゃる方がいるとしましょう・・。

その方が、8,000万円の預貯金を
持っておられたりします。

あるいは、26歳の会社員Aさんが、
虎の子の50万円 をどう運用すればいいのか
ということで、
ご相談に来られたりします。

この場合、
8,000万円 と 50万円 の【価値】は
同じだと わたしは思うのです。

そして、お金というものは

◆ 最終的に その人に
【どう使われるか】によって、
その価値が「具現化」します。

つまり、

育てたお金 を【どう使うのか】で、
その人にとっての「お金の価値」
=「答え」が 明らかになる、
ということ・・。


(すみません、話題は急に変わりますが、)
わたしは1991年当時、フィリピンに居ました。
(確か アキノ大統領の時だったと思います)

ひとつの国 に長く居ると、
(言葉 とか 通貨 というものが)
自然に 体に染み込んできます。

当時(わたしの曖昧な記憶ですが)
1フィリピンペソ が 4円 くらいでした。
(今は大分 ペソが安くなっていますが・・)

そうすると、
食堂へ行って おかずとご飯を食べ、
20ペソ払うと「80円」って
計算してしまうのですね、最初は。

しかし、ペソという
通貨 が体に馴染んでくると、
ペソ で【モノの値段】を捉えるようになります。

(英語圏で 生活していると、
英語 で物事を考えるようになるのと同じです・・)

「サンミゲルのビールが 20ペソするのは
ちょっと高いかな」とか、

「フィリピンの乗り合いバス ジプニーの料金
2ペソ はやっぱり安いな」とか、

「ここのホテル 1泊 500ペソ もするのか」
と思ってしまうわけです。

その国の 通貨 で、
【お金の価値】を計ろうとするわけですね・・。

本来的に、
お金の価値の【座標軸】は、
複数あってよい。

それが 正解 なのです。



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| 投資の発想法 | 14:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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リターンの中身は リスク で見えてきます

こんにちは、カン・チュンド です。

さて、金融商品を用いた【投資】を、
リスク・リターンの 扉 から覗いてみますと・・。

あれれ?
何だかヘンな作業をしている人がいますよ。

実に多くの人が、
いびつなリスク を背中に背負いながら、
(なぜだか)微笑んでいます。

あれ?
まるで円柱のようなリスク を背負った人が、
それを支えきれなくなって 向こうで倒れていますよ。

結果、「悲惨なリターン」となってしまいました・・。
(でもまだ 微笑んでいます)

わたしはセミナーの中で、
「リスクとリターンは 互いに引き合っています」
とお話します。

ローリスクには ローリターン。
ハイリスクには ハイリターン。

「まさに 自然の摂理ですね」
とも申し上げます。

しかし 実際の世界 では、
釣り合いが取れていない
【リスク・リターンの関係】の方が多いのです。

つまり、
大きな不確実性(リスク)を引き受けてはいるが、
堅実なリターン を伴っていない 例 ですね。

本人は
「ふむふむ、これはまっとうなリスクだ」
と思っていても、

(実は)その正体は
「奇抜なリスク」だったりするのです。

もしかしたら 私たち運用者は
【ものごとの本質】を見誤っているのかもしれません。

例えば、
目的地A に辿り着くまでの「道順」は
何十通りも考えられます。

しかし、いちばん短くかつ 早く行ける「道順」は
たった 一種類 しかありません。

それと同じように、
10%のリターン を実現する「投資の仕方」には
(それこそ)何十通りもあります。

しかし そのうちの多くは、
「なにもそこまで 重たい荷物 を背負わなくても!」
と思ってしまうような、

「奇抜なリスク」を背負っての
10%リターン だったりするのです。

このような「奇抜 かつ大きなリスク」を背中に背負って、
ひとたび「リスク」が 発生 してしまうと・・。

はい、結果 が
悲惨になるのは ご承知のとおりです。

晋陽FP事務所HP
「今週の一家言」に

リスクはいつも
発生するとは限りません。

潜んでいるからこそ
リスクなのです。
と書いてあります(笑)

同じ 10%のリターン を実現させるためには、
背中に背負うリスク(= 潜んでいるリスク)を

「奇抜 かつ大きなモノ」より、
できるだけ「コンパクトなモノ」にした方が
よいと思いませんか?

(ハイ、)
その方が 合理的 ですよね?

実は、
リスクとリターンの【釣り合い】が取れるのは、
たったひとつの「ケース」に限られるのです。

  それは、
◆ 一定の 期待リターン のもとで、
  最小のリスクを背負う場合 です。

これを 運用の世界 では、
「投資の最適化」と呼んでいます。
あっ、ビジネスでもよく使いますよね(笑)

では皆さん、
素敵な週末 をお過ごしください。



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| 投資の発想法 | 14:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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AさんとBさん、どちらと結婚しましょうか?


こんにちは、カン・チュンド です。

あなたには
今つき合っている男性がふたりいます。

A君は地方公務員です。
現在の年収は800万円。
将来の「収入」の 確実性 は非常に高いですね。

(言い方を変えると)
期待収入の 不確実性 が低い と云えます。

一方、B君は SEに特化した
人材派遣の会社を2年前に興しました。
B君自身の年収は 現在300万円。

自分でビジネスを行っているため、
将来の「収入」の 確実性 は非常に低いです。

(言い方を変えると)
期待収入の 不確実性 が高い と云えます。

ところで、
投資の世界 では、
この「不確実性の大きさ」のことを【リスク】と捉えます。

したがって、

A君 は「ローリスクな」お相手
B君 は「ハイリスクな」お相手 
と云うことができるでしょう。

(ちなみに これはワタシの持論ですが、
人生最大の投資 は【結婚】です・・笑)

しかしですよ、
B君のポテンシャル(潜在成長力)が
高いのも 事実 です。
(B君が成功すれば、収入はうなぎ上り・・笑)

つまり、期待リターン は
A君よりもB君の方が「高い」と云えます。

しかし、
「どう転ぶか分からない」という
不確実性(= リスク)も 高い のです。

そうです、
ハイリスク・ハイリターン ですね。
世の中、うまく出来ています(笑)

ちなみにA君を選べば、
ローリスク・ローリターン ですね。

考えてみますと、
私たちは日常生活の中で、
数限りない【選択】を繰り返しています。

そして絶えず、
リスクとリターンを【天秤】にかけているのです。
(意識するしないに関わらず・・)

例えば、今日
傘を持っていくべきか否か。

(傘を持っていかない場合のリスクは?
 傘を持っていった場合の報い(リターン)は?)

阪急梅田から 御堂筋線 に乗るべきか、
JR大阪から 乗るべきなのか。
(リスクとリターンを天秤に掛けて 
どちらの選択がベターなのか?)

クライアントに(最初に提示する)見積もり金額 を
120万円
115万円
110万円

いずれにすべきか?
(複数のリスク・リターンが予想されますね・・)

日産のマーチと、
ホンダのフィット、
どちらを選ぶべきなのか。

上司に 有給休暇の話 を切り出すのは、
今週中がいいのか、
来週に入ってからの方がベターなのか・・。

そもそも、
この会社に 6月末まで在籍するのか。
いや(ボーナスのことも考えて)
9月末までいることにするのか。

(それぞれの場合に考えられるリスクとは?)

そして、
ワタシの結婚相手は、
A君なのか、
それともB君にすべきなのか・・。

私たちの人生は【選択】の連続です。

日々、何らかのチョイスを行って
(つまり【投資】をして)
リスク・リターンの【結果】を
日々受け入れているのです。

それは明日も、来月も、10年後も
続いていきます。

すなわち(ここ、大事です)
【投資】とは、私たちの日常生活に
含まれる「行為」なのです。


金融商品を用いた【投資】とは、
人生という トータルな【投資】作業 から見れば、
ほんの一部に過ぎないのですね。
       (ここ、重要!)



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| 投資の発想法 | 14:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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バケツの中で 世界 はどう動く?


こんにちは、カン・チュンド です。

@この冬は近年にない寒さですね。

飛行機で8時間ほどかかるインド北部でも、
70年ぶりの寒波が襲っているそうです。
(逆に、オーストラリアは 猛暑 らしいです・・)

皆さんお気づきのように、
この4、5年、世界的に「異常気象」が続いています。

「異常気象」の定義は、
・平年の天候状態から大きくかけ離れた状態 を指します。

正式には、
・30年間に1度起こるかどうかの
異常な天候状態のことを指すそうです。

30年間に1度??
ちょっと待ってください。

「異常気象」は
もう何年も続いていますよね。

そうすると、
ほんらいの 異常気象 の「定義」が、
現状 にそぐわなくなってきていると
思いませんか?

(異常 が 異常 でなくなってきている?)

(これは別の話 になりますが)
ある地域 で起きる「異常気象」は
別の地域 の「異常気象」と連動して起こる
傾向 があるそうです。

これを「遠隔影響(テレコネクション)」
と言います。

確かに、地球のA地域の「異常気象」が、
C地域や F地域 に波及しているケースは
よくありますね。

わたしは 気象の専門家 ではありませんが、
(私見として)

昨今の「異常気象」では、
・暑さ 寒さの【振れ幅】が
大きくなってきていると思います。

この原因が
「地球の温暖化」によるものなのかどうか、
わたしには分かりませんが、

地球の「気象状況」が、
以前とは違った状態になりつつある、
ということは確かでしょう。

過去 何百年の「気象状況」とは、
異なった「ステージ」に向かいつつある、
という意味です。

◆ 世界を「ひとつの大きなバケツ」に喩えると、
 (気象の世界 では)

・バケツに入った水が、
 以前よりも大きく波打ちながら、揺れている状態
 と云うことができるでしょう。

では、
【経済の世界】はどうなのでしょう。

「ひとつの大きなバケツ」は、
この10年以上 アメリカという
「極」を中心に動いてきました。

今から 14年ほど経った 2020年ごろに、
バケツの内情 が どうなっているかは分かりませんが、

「バケツ」は今よりも大きくなり、
バケツの中 で、
【複数の極】がうごめいていることでしょう・・。

  そうです、
◆ 世界は今、多極化 に向かう
 「プロセス」の最中にあるのです。

2020年になっても、
アメリカ・拡大ヨーロッパ等 は
世界経済 にとって重要ですが、

中国・インドなどの 存在感 が、
今よりずっと大きくなっているでしょう。

あるいは 現在は「後進国」とされる 国々の中にも、
経済発展 を遂げる 地域 がいくつも出てくるでしょう。

参照)昨年12月、ゴールドマンサックスが
BRICs に続く経済発展の可能性がある国々として、
Next Eleven を発表しています。

バングラデシュ、エジプト、インドネシア、韓国、
イラン、メキシコ、ナイジェリア、
パキスタン、フィリピン、トルコ、ヴェトナム

  2020年の 世界 は、

◆「バケツ」自体 が今より大きくなり、
  大きく波打ちながら、
揺れている状態 になるのです。

それは、今まで私たちが
経験したことがない「世界像」です。
・暑さ 寒さの【振れ幅】が 今よりも大きくなっている。

つまり、
マーケットのアップダウンの「振れ幅」が、
今よりも大きくなっている とわたしは予想します。



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| 世界をメンタルに放浪すると・・ | 14:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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当たり前のことを 当たり前にお話する勉強会です


こんにちは、カン・チュンド です。

わたしは 本 を読むのが好きなのですが、
今、セブンイレブン会長の 鈴木敏文氏 が書いた、
【商売の原点・商売の創造】という本を読んでいます。
(2冊1セット)

この本は、

セブンイレブンの創業以来、
30年にわたって東京の本部で
毎週行われている「全体会議」の中で、
筆者 が述べてきた話を編集したものです。

たいへん読みやすく、
かつ「基本的なこと」に終始した
商売のイロハ・ノウハウ本 と云えるでしょう。

氏は、小売業の四原則を、

・品揃え
・鮮度管理
・クリンリネス(清潔)
・フレンドリーサービス
 と捉えています。

例えば、
クリンリネス(清潔)の一環として、

「向こう三軒両隣り を含め、
店の前をきちんと掃除して水をまく」
ということを挙げていますが、

これって、
簡単そうでなかなか難しいことですね。

(ついつい「直接 売り上げに関係してくるの?」と
思ってしまいがちなことですし・・)

しかし、

当たり前のことを、
当たり前に「続けていけるかどうかで」
店の売り上げ、信用というものが違ってくる。
と氏は述べています。

各エピソードは短く
(内容はぎゅっと詰まっています)
従って電車の中で読むのに 最適 です(笑)

あらゆる 商売 に携わっている方に
お勧めの本 です。

(頭の中が真っ白の状態になって
ゼロの地点に戻れるような、
そんな 本 なのです・・)

あっ、すみません、
話を「本題」に戻しますが、

わたしの 専門 は
資産運用について、30、40代のビジネスパーソンに、
その【本質】を分かりやすくお伝えすることです。

さっき、
「頭の中が 真っ白の状態 になって、
ゼロの地点に戻れるような、」
と言いましたが、

弊所がお届けする【マネーの缶詰めスクール】は、
まさに そんな「勉強会」なのです。
(無理やり ここに持ってきた? 笑)

では、
この【勉強会】に参加されることで、
あなたが得られる メリット をご紹介しましょう。

・「お金の流れ」を 有機的 に理解できるようになります。 
・私たちの両親とは異なる「ライフスタイル」を発見します。
 (特に マイホーム について・・)
・お金の立場を規定するのは「あなた自身」と気付きます。

・投資 に関して必要のない情報
(全情報の9割がそうなのですが)を
「ゴミ箱」に捨てることができるようになります。
 (ああ、これですっきり。夜ぐっすり眠れます 笑)
・(日本以外の)世界 に投資する大切さを痛感します。
 
・個別株 をあれこれ選んだり、 
 市場タイミング を気にしたり、
 株価の上下 に気をもんだりすることは、
 「百害あって一利なし」と理解するようになります。

・(投資においては)
 自分の「感情リスク」こそが
 最大の敵 と感じるようになります。

・資産運用 は、
 (実は)コツコツ型で慎重なワタシにこそふさわしいのだ、
  と実感できるようになります。

 そして あなたは、
 ライフプランと投資の【新実】に出会うのです。



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農民が 労働者 になった日


こんにちは、カン・チュンド です。

わたしには好きな 映画監督 が何人かいます。
その中のひとりが ロマン・ポランスキー です。
 
ポランスキー監督の新作
「オリバー・ツイスト」が今、上映されていますね。

 この映画を観ると、
19世紀前半のロンドンの様子がよく分かります。

主人公のオリバー少年の 境遇 を振り返るまでもなく、
当時は「貧富の差」が激しい、
けっこうギスギスした世の中 だったのです。
(産業革命後の、工業化社会の黎明期 です・・)

この時代、人は
動く機械 という【道具】を手に入れました。

この【道具】を用いることで、
人は「モノを生産する能力」を
飛躍的に高めることが出来るようになったのです。

行き交うヒト、モノ、カネ が格段に多くなりました。
世の中全体がにわかに慌しくなります。

今までとはまったく違った「スピード」で、
社会が動くようになったのです。

機械設備などの 資本 を提供した【資本家】は、
大量生産によって発生した 利益 によって、

更に 資本 を積み上げていきます。
(そう、設備投資 です・・)

更なる「技術革新」が更なる「投資」を呼び、
【資本家】たちはその 富 を
ますます膨らませていきます。

一方、「土を耕す」という
生産手段 を失った 農民 は、
途方に暮れます。

彼らは着の身着のまま「農村」を離れ、
まったく不慣れな 都市 という 密集地 に移り住みました。

そして 己(おのれ)という 肉体資本 を唯一の元手に
【労働者】となったのです。
(というか、それにしか成りようがなかった・・)

ここに、
「地主」と「小作人」という 関係 が、
【資本家】と【労働者】という 関係 に
転化していく様子が伺えます。

工業社会の黎明期 においては、
【労働者】の 待遇 は「小作人」のそれと、
あまり変わりがありませんでした。

元小作人 の【労働者】としては、
(なにしろ)初めて体験することばかりだったので、

ストレスの大きさは
いかほどであっただろうかと想像されます。

何しろ今まで
「機械」に囲まれたことなどなかった訳ですから!!

「生まれたら」、今日のご飯 のために働き、
(当時は 子どもも立派な 労働者 でした、)

働いて 働いて、
子どもが結婚するかしないかの内に、
「死んでいく」。
そんな 人生 が大半だったのです。

したがって【老後】という 概念 はなく、
まして【青春】など、
まったく 及びもつかないことでした・・。

実は【青春】という 概念 が
広く認識されるようになるのは、
第二次世界大戦後 のことなのです。



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