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2006年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2007年01月

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EAFE という ETF のお話、お話


こんにちは、カン・チュンド です。

あなたが意識する、しないに関わらず、
私たちは【東アジア】に住んでいますから、
まあ、日本 が「世界地図」の真ん中にあることに、
特に 違和感 を覚えないわけです。

ところが、アメリカ人はそうではありません。
(アームストロング家の子供部屋に貼ってある
「世界地図」を想像してみましょう・・)

イリノイ州に住む アームストロングさんは
わたしにそっと教えてくれたのです。

「カン、東アジアというのは我々から見れば、
 東の果て、【極東】なんだよ・・」
(ちなみに【極東】のことを Far East と云います・・)

なるほど、
◆ 地図 というのは「どこから見るかによって」
その 形状 が異なるのですね。

例えば、オーストラリアの人は、

「どうして私の国はいつも 下側 に位置しているの!
そもそも 南 が下側なんて、誰が決めたのかしら?」
と思っているんでしょう。

(もちろん オーストラリアでは 世界地図は
南が上になっている)

さて(イリノイ州に戻りますが)
アメリカ人が アメリカ以外の 先進国群の株式 に
投資する場合、

MSCI EAFE指数 という【物差し】をふつう用います。
MSCI EAFE INDEX

この EAFE、
は ヨーロッパ、 は オーストラリア、
FE は Far East(すなわち)極東アジア を指しているのです。

つまり、
アメリカ以外の【先進国たち】ですね。

この MSCI EAFE指数 との
連動を目指すETFが、
MSCI EAFE Index Fund(銘柄コードは EFA)なのです。

06年12月29日 現在、
国別の「株式組入れ割合」は、
イギリス 約24% 日本 約23% フランス 約9% スイス 約7%
ドイツ 約7% オーストラリア 約5%・・となっています。

(平たく言いますと)この EAFEは、
アメリカ人にとっての
(アメリカ以外の)世界株式指数 というわけです。 

アームストロングさんは、
この EAFE と、自国の株価指数 S&P500 との連動を目指す
SPDRs(スパイダーズ)を組み合わせて

「イェイ、世界に投資しているぜ」
とわたしに言いました。

(まあ、はっきり言ってこんな投資の仕方は、
20年前にはぜんぜん不可能だったんですけれど・・)

さて、ここで 命題 ですが、
もし東京都台東区に住む キリノさんが
無国籍人の感覚 を持ち合わせていて、

EAFE プラス SPDRs という「組み合わせ」で
投資を行ったとしても、
それはよいのでしょうか?

答え)よいのです。

アームストロングさんと
キリノさんは
住んでいる場所が違っているだけで
どちらも真摯に運用を行う者同士なのですから・・。



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わが愛しのETF チャイナ・トラッカーファンド その3)


こんにちは、カン・チュンドです。

中国株式 という投資対象は
(正直言いまして)ちょっと変わっています。

なんというか、
【いちば】の捉え方 が 一種独特 なのです。

「大陸のいちば」もあれば、
「香港市場」もあり、

「香港市場」は(やっぱり)
香港資本の会社がメインかというと
(最近は)そうでもなくなってきて、

代表的な【いちばの平均値】ハンセン指数 そのものにも、
10社以上の 中国企業 が採用されています。
 
まあ、中国政府 は
【香港のいちば】を上手に活用しながら、
その間に【大陸のいちば】を
育成したいと考えているようです。

(したたか・・)

さて、先日「わたしは 2003年の10月に初めて、
MSCIチャイナ・トラッカーファンド を購入しました」
とお話しましたね。
iShares MSCI China Tracker

あれから3年が経ち、
チャイナ・トラッカーファンド が組み入れる企業は
3年前の倍近く 63社 になっています。
(10月31日 現在)

もちろん一気に増えたわけではありません。

38社 40社 45社 52社 56社 61社 というふうに、
少しずつ増えてきたのです。

(1口当たりの価格も ナント倍以上になりました。
 わたしが買った時 22.1香港ドル。
 今年12/15 現在  47.6香港ドル。)

1日あたりの「売買高」を見ましても、
2003年当時は ハンセンH株指数ETF(2828)の
半分程度 しかありませんでしたが、

(正直 心配でした・・)
今では ハンセンH株ETF を凌ぐほどです。

ところで、

チャイナ・トラッカーファンド の
「組み入れ企業数」が増えたということは、
いったい何を意味するのでしょうか?

カンタンです。
【いちば そのもの】に含まれる「会社の数」が増えた、
ということです。

ここでいう【いちば】とは、

MSCI(モルガン・スタンレー・
キャピタル・インターナショナル)が構成する
「MSCIチャイナ」という 狭義の【いちば】を指します。

MSCIチャイナ は、香港市場 に上場する
H株 レッドチップ から「銘柄」をピックアップしますから、

(別の観点から云うと)
■ 香港市場に上場する 中国企業 が
(この3年で)急激に増えた ということになります。

H株     141社
レッドチップ 79社 (12月15日 現在)

これはいったい何を意味するのでしょうか?

香港市場の 大陸中国化?
大陸中国の 香港化?
(わたしはどちらも「真なり」であると思います)

■ 要するに 香港の【いちば】は、
  中国株式 の「前線基地」なのです・・。

そして【大陸のいちば】では
香港上場 を目指して、
たくさんの 中国企業 が切磋琢磨しています。

皆さん、もうイメージできますよね?

中国 では、
■【いちば】そのものが日に日に大きくなり、
  厚みを増しているのです。

新陳代謝 もあります。

毎週 新たな顔ぶれが【いちば】に上場し、
【いちば】そのものを刺激します。
成績が悪い会社は
【いちば】から退場を余儀なくされます。

そうです、
中国経済の成長 とともに、

【いちば】に組み入れられる「企業」は変遷し、
その「数」も増えていくことになるのです・・。
(ここ、重要!)

つまり【いちば】とは、
それ自体が“生き物”なのですね。

ちょっと想像してみてください。

【いちば】に含まれる会社の「株価」が上昇すれば、
【いちばの平均値】も また上昇しますね。

敗戦後、焼け野原から復興した、
東京証券取引所 や フランクフルト証券取引所 では、
【いちば】そのものの価値が 何十倍にもなっています。

わたしは新興国、
あるいは新興国群への投資こそ、

【インデックス運用】を用いることが、
いちばん合理的 かつダイナミックな
「投資のやり方」であると考えます・・。

(逆の言い方をすると)
【いちば そのもの】に投資しないことには、
(その国の)経済成長のダイナミズムを捉えきれない
と考えます。

ベトナムでは
2000年に ホーチミン証券取引所 という
【いちば】が出来たところです。

上場会社たった5社からスタートし、
2006年8月現在、
48の会社が【いちば】に上場しています。

皆さんは グルジア という国を知っていますか?
(ロシアの南、トルコの北側にある小さな国です)
ここにも株式市場という【いちば】があります。
 
(株価があり、銘柄コードがあるのです・・笑)

数多の会社がこれら【いちば】で 資金調達 をし、
発展へのいしずえを築いています。

また数多の人が【いちば】で 投資 を行い、
資産形成の一助としています。

もはや 株式市場という【いちば】は、
トヨタや ウィンドウズや
ビッグマックや ノキアの携帯 と同じように、
世界中に根付いている 経済の「一風景」なのですね。

世界の証券取引所(英語) 


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わが愛しのETF チャイナ・トラッカーファンド その2)


こんにちは、カン・チュンドです。

7日のコラム】で
MSCIチャイナ・トラッカーファンド は、

香港市場に上場する
H株、レッドチップ から「銘柄」を選んでいますが、
上海B株、深センB株も指数の対象としており、

中国株式の将来を見越した、
もっとも網羅的な【いちばの平均値】であると思います。
とお話しましたね。
iShares MSCI China Tracker

中国株式が上場する【いちば】には、
香港の「いちば」
上海の「いちば」深センの「いちば」がありますが、

実は 香港 と 大陸中国 の【いちば】の間には、
「深くて大きな河が流れている」
と言ってもいいくらい、大きな違いがあります。

それは、
■ 歴史 と 信頼度 の「違い」です。


大陸中国の【いちば】は
誕生してからまだ15年しか経っていません。

一方、香港証券取引所
(香港交易所といいます)は
1891年に開設されました。

また、
「この【いちば】に上場する会社は、
本当の情報を開示しているだろう」

あるいは、
「この【いちば】では
売り買いの執行が 公正になされるはずだ」

という【市場に対する信頼度】も、
香港市場の方が 圧倒的に高いのが現状です。


実際、
MSCIチャイナ・トラッカーファンド に
組み入れられている銘柄はほとんど、
香港の【いちば】に
上場している 中国の会社 です。

(ちなみに香港市場に上場する中国企業は
大きく【H株】【レッドチップ】という種類に分かれます・・)

要するに 中国の会社 にとっては、
香港の【いちば】に上場することが
ステイタス なのですね・・。

(数多の投資家から
資金調達を行うことが可能になりますし・・)

一方、私たち運用者は、
「おー、高いハードルを乗り越えて
香港の【いちば】に上場してきた会社なのだな」

と認識するわけです。


さて、2001年11月に設定された
MSCIチャイナ・トラッカーファンド ですが、

当初組み入れ企業は
(ナント) 28社 のみでした。

わたしの事務所の
収納ファイルにしまっておいた
チャイナ・トラッカーファンド関連の
書類をひっくり返すと、

2003年6月30日 現在の
【組み入れ銘柄表】が出てきました。
(ちょっと覗いてみましょう・・)

⇒ 組み入れ企業は全部で(たった) 34社
 (H株が17社。レッドチップも17社です)

当時驚いたのが、

⇒ 組み入れ1位 チャイナモバイル(中国移動)の
  ファンドそのものに対する【組み入れ比率】が
  27.03% もあったことです。

また、

⇒ 2位のペトロチャイナ(中国石油)も
  10.57% を占め、

  この2社だけで(ナント)
  ファンド全体の 37.6% を占めていました・・。

(んー、投資信託の 資産構成 としては
 いかにもいびつですね・・)

要するに、この2社の規模が
いかに突出していたかということ。


別の視点から見ると、
(香港に上場する中国企業の中で)

スケールメリットのある会社が、
いかに少なかったかという証拠でもあります。

ではなぜ、
こんなことが起きたのでしょうか?

(その前に)
MSCIチャイナ・トラッカーファンド とは、

(そもそも)どんなインデックス・ファンド
【ETF】なのでしょうか・・?

MSCIチャイナ・トラッカーファンド は、
MSCIチャイナ指数 という
【いちばの平均値】に連動するように
運用されるETFです。

では、
MSCIチャイナ指数 とは・・?

はい、これは当然
中国株式の【平均値】(指数)なのですが、

 (その特徴 として)
■ 外国人がアクセスできる中国株式の中から
  銘柄をピックアップして【指数】を構成する

  という点が挙げられます。


中国株式そのものは
大陸の【いちば】を併せると相当数に上りますが、

・外国人がアクセスできる、
・浮動株の比率が一定割合を超えている など、

さまざまな 制限 をかけると、
【指数】にピックアップされる
銘柄候補自体が非常に限られてしまうのですね。

(まあ 端的に言いますと)

MSCIチャイナ指数 とは、
ほんとうに小さな小さな【いちばの規模】の中での、
【いちばの平均値】であったことが分かります。


しかし、しかしです。

まだ香港の【いちば】に登ることはできないが、
潜在成長力のある会社が多数、
大陸に【予備軍】として控えているのも事実なのです。

わたしはそんなことを考えながら、
(もちろん 資産構成のいびつさも気にしながら)

2003年の10月に初めて、
MSCIチャイナ・トラッカーファンド を購入しました。

似顔絵

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トウシとの初恋を成就させる 黄金ルール17

  1月28日(日)10:00 ~ 17:00
  東京・大井町「きゅりあん」4F

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楽天証券でも、チャイナ・トラッカーファンド(ETF)の取り扱い開始(12/13より)


こんにちは、カン・チュンド です。

楽天証券 でも、
MSCIチャイナ・トラッカーファンドの
取り扱いを始めるようです。
iShares MSCI China Tracker

詳しくは【こちら

これで楽天証券での
中国株式ETF取り扱いは

トラッカー・ファンド・オブ・ホンコン
ハンセンH株指数ETF
i Shares FTSE/新華 A50 チャイナ・トラッカー
と合わせて4銘柄となります。

(2007年は 海外ETF元年になりそうな予感・・)



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