バークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)が、新たに14本の海外ETF を日本に投入します
こんにちは、
インデックス運用アドバイザーの カン・チュンド です。
消費者のニーズ を捉えて「品揃え」の充実を図り、
機会利益 を最大にしようと考えるのは、
どの業界でも同じだと思います。
その先導役が【販売窓口】だったり、
【メーカー】であったりする「違い」はありますが・・。
(実は)ETF という商品も同じです。
世界最大の【メーカー】(運用会社)である、
バークレイズ・グローバル・インベスターズ が
動き出すようです。
わたしはブログ
「敗者と勝者のゲーム」のエルさんの記事 で知ったのですが、
バークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)が、
新たに14本の海外ETF を日本に投入するとのこと。
(「ロイター記事」による・・)
わたしはさっそく
ロイター記事の「原文」を探してみました。
おそらく以下と思われます。
Barclays fund arm to boost ETF line-up in Japan
「ロイター記事」(日本語)では、
~ BGIが今回投入するのは、中国、ブラジル、南アフリカなど
新興国市場型が6本、先進国市場型が1本、高配当型が3本、
債券型が3本、オルタナティブが1本。~
というように、
本数をしっかり記述しています。
一方、「ロイター記事」(英文)には、
~The newly available ETFs include funds linked
to Chinese, South Korean, Brazilian and
South African stock indexes;
developed-market stocks and bonds;
and the alternative-asset
Macquarie Global Infrastructure 100 fund~
と記されています。
以下、わたしの推測ですが、
「ロイター記事」(英文)中の、
Chinese, South Korean, Brazilian and
South African stock indexes は
それぞれ、
FTSE/Xinhua China 25 Index Fund
(銘柄コード FXI)
MSCI South Korea Index Fund
(銘柄コード EWY)
MSCI Brazil Index Fund
(銘柄コードEWZ)
MSCI South Africa Index Fund
(銘柄コードEZA)
ではないかと思われます。
(でも4本ですから、2本足りませんね・・。
あと、メキシコ、台湾 でしょうか?)
それから、
developed-market stocks and bonds のところですが、
これは、
欧州株式指数との連動を目指す、
S&P Europe 350 Index Fund (銘柄コードIEV)
や、
オセアニア、シンガポール、香港などを組み入れた
MSCI Pacific ex-Japan Index Fund (銘柄コードEPP)
あたりが考えられますが、いかがでしょうか。
(それとも、先進国群を網羅した
トップ100株式のようなETF なのでしょうか・・)
債券 に関しては、
Lehman Aggregate Bond Fund (銘柄コード AGG)
や、アメリカ国債(満期期間別)のETF が考えられます。
■ 参照記事
【債券ETF のオンパレードです】
いや、(ちょっと待ってくださいよ)
もしかすると、
developed-market stocks のところは、
ロンドン証券取引所に上場するETF群 から、
ピックアップされているかもしれませんね。
i Shares(ヨーロッパ)
例えば、
iShares FTSE 100 (銘柄コード ISF) という可能性は
ないでしょうか・・。
実は「ロイター記事」(英文)に記されている
Macquarie Global Infrastructure 100 fund は、
ロンドン証券取引所に上場するETF
iShares FTSE/Macquarie Global Infrastructure 100
(銘柄コードINFR)
のことなのです(多分・・)
(先進国群のインフラストラクチャー関連企業に
投資するETF。でもなぜ「ロイター記事」(英文)では
the alternative-asset なんて 枕詞 がついているのだろう?)
まあ今の時点では 得られる情報に限りがあり、
この後の展開を予測しきれない面がありますが、
わたしは日本というマーケットが、
■ 輸入ETF の【宝庫】になる可能性があると思います。
私たちが今お話している海外ETF、
これらはすべて【輸入品】ですね。
例えばですよ、
先ほどご紹介したi Shares(ヨーロッパ)で
イギリスを選び、I am a private investor を選び、
iShares FTSE 100 (銘柄コード ISF) をクリックして、
Fund Factsheet を見ると、
FOR UK INVESTORS ONLY
と書かれているのが分かります。
(ということは)
このETFは他の国に輸出しないかぎり、
イギリス国内にいる人しか買えないわけです・・。
i Shares(アメリカ)
を見ても、ETF群のラインナップ は、
アメリカ国内の投資家を対象にしていることが分かります。
(アメリカのETFの場合、海外に口座を開くことによって
購入は可能になりますが・・)
つまり、
わたしが申し上げたいのは こういうこと。
輸入ETF(海外ETF)という【体裁】を取れば、
そのETF がアメリカ市場に上場しようが、
ロンドンに上場しようが、パリであろうが、
香港だろうが、オーストラリアであろうが、
メーカー(運用会社)が 同意 し、
販売窓口(日本の証券会社)が 同意 し、
当局(金融庁)が 同意 すれば、
これらETF を輸入し、
提供可能な【商品】とすることができるのです。
つまり、
■ マルチ・ナショナルな
ETF の「品揃え」が可能になる ということ。
また、今回は(たまたま)
バークレイズ・グローバル・インベスターズ
(BGI)のお話ですが、
「ロイター記事」(日本語)にある通り、
世界第2位のETFメーカー、
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ
(SSGA)も、日本にETFを投入することを計画しています。
となると、第3の雄、バンガードは?
となってきますよね・・。
つまり、
■ マルチメーカーの「品揃え」も可能 ということ。
何も難しくはないのです。
【伊勢丹 新宿店】と同じなのです。
??
例えばですよ、
アメリカの窓口に行けば、
アメリカで取り扱っているモノしか買えませんよね。
イギリスの窓口に行けば、
イギリスで取り扱っているモノしか買えません。
しかし【伊勢丹 新宿店】に行けば、
世界中の、選りすぐりの商品が揃っていると考えるのは
あまりにひいき目でしょうか・・?
ETF という商品も(日本において)
【選りすぐり】になる可能性があるとわたしは思うのです。
今現在、神戸という地方都市で、
一介のアドバイザーがこんな話をしているということは、
メーカー(運用会社) 販売窓口(日本の証券会社)
当局(金融庁)などの プレーヤー が、
すでに「ビジネスの陣取り合戦」を始めていて、
丁々発止のやり取りがなされている、
と考えたほうがよいと思います。
■ 品揃えの充実 こそが、
潜在ニーズ を進化させるのです・・。
(わたしはこの仕事を始めて7年になりますが、
今年は大きな「節目の年」になりそうな気がします・・)
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(んー、GWを挟むせいでしょうか、
ちょっと出足が鈍いですね・・)
でもお早めのお申し込みを。。
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