FC2ブログ

2007年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2007年12月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

そして、上証50ETF事件が発生しました・・


こんにちは、
インデックス運用アドバイザーの カン・チュンド です。

さて、今日のお話は
「ETF の値段はふたつある?」の続きとなります。
 
上記記事の中でわたしは、

ETF は【いちばそのものを保有する】金融商品ですので、
多少の誤差はあっても その価格【取引値】は、
【正味価値】(基準価格)に収斂していくことが知られています。

とお話しました。

例えば、【青い大きなフクロ】の中に、
上海市場に上場する50社の中国企業が詰まっている、
とイメージしてください。

この投資信託、名前は上証50ETF
(正式名称 上証50連動型上場投資信託 銘柄コード 1309)
といいますが、
このETFにも当然「ふたつの値段」があります。

【基準価格】= 正味価値(NAV)と、
【取引値】です。

ちなみに【取引値】は「こちら
【基準価格】は「こちら」です。

んー、やはり 誤差 はありますね。

(わたしが見た時点では)
正味価値【基準価格】よりも、
【取引値】が低い値で取引されていました。

しかしながら、
このETF が上場した 10月23日から数日間は
もっとひどい状況だったのです。
誤差 が著しいという意味で・・

上証50連動型ETF<1309.OS> がストップ高、
       中国株の先高観で


上記ニュース記事は、

原指数の上証50指数は24日午後2時現在で
1.42%の上昇にとどまっている。
それに連動するETFが12%以上も上昇し、
ストップ高となることは 理論的には考えにくい。

と伝えています。

まさにおっしゃる通り。

指数が1.42%の上昇なのに、
ETF が12%も上昇したら、それはもはやETF ではありません。

なぜなら、ETF は
【市場の平均値】と同じ動きとなるよう
運用される金融商品なのですから・・。

「すごい、上証50ETF がストップ高だって!
よほど注目を浴びている金融商品なんだね。」

と感じられたとしたら、それは(残念ながら)間違いです。
⇒ ETF は インデックス・ファンド なのです・・。

実は 上証50ETF は
信用取引で信用買いは出来るのですが、
貸借銘柄ではないので、信用売りが出来ません。

したがって、
「ETF の値段はふたつある?」の記事中でお話した
【裁定】が働きにくくなっているのです。

ただし、理由はそれだけではありません。

(以前、わたしはこのブログ中で
3種類のETF がありますよ、とお話しました・・)

1.純輸入型・・文字通り海外に上場するETF を
在日本の証券会社を通じて購入する

2.純国産型・・在日本の運用会社が運用し、
日本の証券取引所に上場するETFを購入する

3.並行上場型・・海外に上場するETF が
日本の証券取引所にも上場し、
在日本の証券会社を通じて購入する。

上証50ETF はまさに
2.純国産型 のタイプで、

まったくゼロの地点から、はじめてETF を設定し、
よーいドンで運用を開始したのです。
それも 海外の指数に連動するETF をです。

(ちなみに運用会社 は 野村アセットマネジメント・・)

ちょっと想像してみてください。

最初の原資産
(青い大きなフクロに入っている中国株式のイメージです)
があまりにも小さく、したがって
設定された口数も限られている状態で、

上証50ETF が上場され、よーいドンで
マーケット上で売り買いが開始された・・。

ん? 10/23 といえば、
中国本土の市場が加熱していた時ですね。

上場した 上証50ETF には
売りを大きく上回る買いが殺到し、
正味価値から離れた「取引値」がついてしまった・・。

やはり、
最初の原資産 = 純資産残高が少なかったことは、
大きな要因だと思います。

野村アセットマネジメントの「このページ」を
ご覧ください。

いちばん下のところ、

10月26日と
11月2日の純資産総額を比べると、
2倍強になっていますね。

(たしか運用を開始した10/23 時点の純資産総額は、
50数億円だったと記憶しています・・)

つまり、野村アセットは
2回 口数を追加設定することで、
2度にわたって 純資産総額 を増やしたのです。
(たった10日あまりの間に!)

追加設定に伴う上場受益権口数の変動について
 上証50連動投信 10/24
 
追加設定に伴う上場受益権口数の変動について
 上証50連動投信 10/26

なんともお粗末な対応だと思いませんか?

そして、このETF で注意しなければならないのは、
中国A株 という特殊な資産を対象にしているところです。

中国A株は(基本的に)外国人は保有できません。
一定の資格を持った機関投資家だけに
保有が認められているのです。

つまり、現物資産として保有するには限界があるため、
実は このETF は上海市場に上場する
50社の中国株式という【現物資産】の裏づけがないのです。

??

正確に言いますと、
当ETF は、上海市場に上場する50社の中国株式に
直接投資しているわけではなく、

上証50指数 に連動することを目的として発行された有価証券
(一種の債券です)に投資を行っている、
いわば【変則型のETF】なのです・・。

わたしは今後も、
当ETF の正味価値【基準価格】と
【取引値】の誤差、
そして「売買高」を注意深く見守っていきたいと思います。

追記) 12月8日
ブログ「中国株と国際分散投資でのんびり資産運用しよう!」
さますのさんによりますと、

上証ETFは 12/3から空売りもできるようになったとのこと。
(貸借銘柄に認定された・・)

上証50ETF 詳細情報(PDFファイル)


以下「マネーの缶詰めスクール」からのお知らせです。

********************

12月16日の【スタンダードコース 大阪】は
残席 1 です。

12月23日の【アドバンスコース 大阪】は
残席 8 です。

1月27日の【スタンダードコース 東京】は
残席 10 です。

2月2日の【アドバンスコース 東京】は
残席 10 です。

お早めのお申し込みを・・)




関連記事

| ETFのお勉強 | 18:28 | comments:4 | trackbacks:1 | TOP↑

| PAGE-SELECT |