中国株式は本当に半値になったのでしょうか?
こんにちは、
インデックス運用アドバイザーの カン・チュンド です。
この4月に誕生日を迎えられた方、おめでとうございます。
ところで、おいくつになられましたか?
「・・・・」 (放っておいて!)
えー、この1年は、長かったですか、
それとも短かったでしょうか?
いろんなことが起こりましたか?
それとも無事平穏な1年でしたか・・。
同じ1年でも、凪の1年もあれば、嵐の1年もあります。
(それは株式市場も同じです・・)
先日、セミナーを行った際に、参加者の方にこう訊かれました。
「カンさん、中国株式ETFをお持ちですよね。
ものすごく値が下がって、たいへんでしょ?」
んー、果たしてわたしはたいへんなのでしょうか。
確かに、大陸中国の市場を代表する【平均値】
上海総合株価指数は、
最高値からその価値が「半分」になりました。
いや、正確にいいますと、
07年4月の 3,100ポイント台から、
同年10月終わりの 6,000ポイント台で「約2倍」になり、
(その間、たった7ヶ月です)
それから、08年4月22日に、
2990ポイントまで急降下していますから、
(わずか6ヶ月の間に)
指数の価値は「半分」になっています。
結果、この1年間でいいますと、
若干のマイナス という成績ですが、
まあ、ナガシマスパーランド顔負けの
「ジェットコースター」ぶりです。
一方、わたしが投資を行っている
MSCI チャイナ・トラッカーファンド は、
07年5月の18.68香港ドルから、
同年11月には、32香港ドルまで上昇し、
その後、08年3月の終わりに19香港ドル台にまで
下落しています。
(MSCI チャイナ・トラッカーファンドは、
香港市場 に上場する中国企業(H株・レッドチップ)の中から
銘柄を抽出している MSCI China 指数 との連動を目指します)
この1年間でいいますと、
チャイナ・トラッカーファンドは
利益も損失もなし、という状況ですが、
直近の5ヶ月に限ってみれば、価格が40%も下落しています。
上海株価指数に近い「ジェットコースター」ぶりです。
しかし、同じ「ジェットコースター」でも、
上海株価指数のそれと、
チャイナ・トラッカーファンドのそれとは、
「質」が異なるとわたしは思います。
大陸と香港市場の違い
そもそも大陸中国のマーケットは、
ほぼ国内の投資家のみを対象とした市場であり、
■【窓が外に向かって開かれて】いません。
大陸のマーケットは未だ「官製市場」であり、
政府のさじ加減ひとつで、マーケットの状況が変わります。
(従って、わたしは大陸中国の株式市場には投資していません)
中国政府はかつて、
大陸の株式市場に特別な「囲い」を作って
B株市場 を創設しましたが、
今やその存在価値はほとんどなくなっています。
わたしは、B株市場がメイン市場(A株市場)に吸収され、
大陸のマーケットが、外国人に解放された時にはじめて、
投資を行うことを検討し始めるでしょう・・。
同じ中国の企業が上場するマーケットとして、
「香港市場」が挙げられますが、
実は 大陸 と 香港 の間には、
【深くて長~い河】が横たわっているのです。
大陸市場に上場するハードルと、
香港市場に上場するハードルとでは、
その「高さ」が異なります。
中国企業がめでたく香港市場に上場しても、
香港マーケットでは世界中の投資家の目に晒され、
また、迅速な情報開示が求められます。
それでも、香港市場に上場する中国企業は
「中国の会社」ですから、
大陸中国のマーケット状況に影響を受けるのです。
注・・)
なぜ、わたしが冒頭のような
「数字」を羅列したかといいますと、
長い投資生活の中では
【こんなこともあり得るのだ】ということを、
生きた教材の「1ページ」として
あなたに覚えておいてほしかったからです。
(これから20年投資を行うということは、
嵐か凪か、上昇気流かという1年を、
20回も繰り返すということですから・・)
さて、あなたははじめて中国株式に投資を行う
ビギナーですか?
もしそうであれば、わたしは
香港市場の「核」そのものに投資を行う
トラッカーファンド オブ ホンコン(銘柄コード 2800)
をおすすめします。
このETFは香港市場の「核」である
ハンセン指数 との連動を目指し、
香港市場を代表する43社を組み入れています。
10年前に比べますと、
ハンセン指数の「中国企業化」は進んでいますが、
それでも組み入れ銘柄43社のうち、
H株、レッドチップなどの中国企業は19社です。
(ハンセン指数の過半は、
香港資本の企業によって占められているのです)
そのハンセン指数ですが、
07年4月の 19386ポイントから、
同年11月初めには 31958ポイントまで上昇し、
08年3月には 21,084ポイントまで下落しています。
(上昇率64%、下落率33%です・・。
それでもリスクが大きい投資であることに
変わりはありません・・)
くれぐれも投資を【ポートフォリオ】で捉えていただき、
中国株式は「ひとつのパーツ」として扱ってください。
そうすれば、あなたのポートフォリオそのものが
半分になってしまうことはありません・・。
■ 関連記事
中国のポテンシャル(潜在力)について その3)
わが愛しのETF チャイナ・トラッカーファンド その2)
500年振りに中心が東アジアに帰ってきます
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