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2010年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年11月

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トルコは大切な国です


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

「婚約しているのに、結婚してもらえない・・」

これは、EU(欧州連合)に対するトルコの立ち位置を示す、
有名なたとえ話です。

昨今では、婚約したことさえ反故にされそうな雰囲気が
(欧州内には)漂っています。

まあ、「ユーロ危機でそれどころではないよ」という
声も聞こえてきそうですが..。

欧州連合とは、
老齢化するヨーロッパを蘇らせるための秘策です。
途中、東西冷戦の終結という歴史のサプライズがあり、
EUは東ヨーロッパも巻き込んで拡大しています。

(現在、ポーランド、チェコ、スロバキア、
ハンガリー、ルーマニアなどもEUの加盟国です)

ではなぜ、トルコはEUに加盟できないのでしょう。
財政赤字など、経済的な問題のため?
(んー、表向きはそうかもしれません)
しかし、最大の障害は 宗教 なのです。

これまでヨーロッパは
キリスト教という文化が根付く共同体でした。

1000年に及ぶキリスト教とイスラム教を巡る
戦いの歴史が、
イスラム教の国たるトルコを、
EUに加盟し難くしているのは事実だと思います。

しかしながら、
現在68歳のヨーロッパを若返らせ、
新たなエネルギーを吹き込むには
トルコが欧州連合に加盟することが必須と考えます。

インデックス投資を実践していると、
国・地域をひとつの風呂敷に包み込む
「指数」というものに関心が行きます。

地域の「指数」はふつう、
私たちが慣れ親しんだ【区分】を採用します。

たとえば、ヨーロッパ株価指数であったり、
ラテンアメリカ株価指数であったり、
先進国指数であったり、新興国指数であったり..。

これって、
「地域はこんなふうに分かれていますよね、」
という 暗黙の了解 に基づいています。

たとえば、
MSCI ACアジア・パシフィック指数は、
東アジア、東南アジア、インドを含めた指数ですが、
オーストラリア、ニュージーランドも含まれます。

オセアニアが【アジア】であることは、
この10年ですっかりコンセンサスとなりました。

あるいは、
(日本以外の)先進国の指数である
MSCIコクサイ指数には
今年からイスラエルが加わっています。

「欧州連合」(EU)にトルコが加盟すれば、
ヨーロッパは新たな概念を獲得することになります。

◆(政治経済の実態に少し遅れますが、)
ヨーロッパ株価指数にトルコが加えられる日も来るでしょう。

少し視点を転じてみてください。
中東、北アフリカを見れば、

経済発展が続くことで、政治と宗教が分離していき、
(トルコが採用しているような)世俗主義を採用する
イスラム国家が増えることが予想されます。

トルコが名実共に欧州に加わることで、
ヨーロッパと周辺イスラム国との関係強化が図れるはずです。

トルコは今後、
地政学的にますます重要な国になるでしょう。

(そういえば、
NYSE Liffeプレゼンツ【どうなる欧州経済!? Vol.1】
で、竹川美奈子さん、rennyさんと
パネルディスカッションをしたとき、

rennyさんが、
「欧州サッカー連盟(UEFA)に、トルコは入っているんです」
と言われていたのが印象的でした..)

◆ 参照記事
ユーロの意味、欧州連合の意味・・

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ゴッホの親族から投資を学ぶ(価値あるものを見極め、それを残し、伝えようとする行動)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

濁流の中からすくい上げた、わずかな水。
それが、私たちの知る「過去」です。

掌からこぼれた、ほとんどの過去は、
誰にも記憶されることなく暗い澱の中に沈んでいきます。

言い方を換えると、
今、私たちが事実として認識している過去は、
ある意思を持って【残された過去】といえるでしょう。

たとえば、1600枚の絵を描いた画家がいるとします。
生前に売れた絵はわずか1枚で、
その画家は37歳で自殺してしまいました。

そんな無名の画家が後年、
何億という人々に記憶されることってあるのでしょうか..。

画家が残した膨大な意思(作品群)は、
はじめの10年は、画家の労苦を
あるいは才能を信じる親族によって保管されるでしょうが、

時が経ち、画家の息遣いを知る人がいなくなれば、
粗大ゴミとなって消えるのが自然の流れです。

そうならなかったのは、まさに
フィンセント・ファン・ゴッホの天分と云えるでしょう。

ゴッホの絵を生涯にわたって支えたのは、
弟のテオです。
(テオは、経済面、精神面の双方で兄を支え続けました)

ゴッホとテオの往復書簡集を読むと、
ゴッホの絵は、まさに弟テオとの合作であることが分かります。

そして、もうひとり、
テオの妻ヨハンナの存在も忘れることはできません。
(実はゴッホが死んだ翌年、
弟のテオはあとを追うように亡くなってしまいました..)

テオの妻ヨハンナは、
ゴッホとテオの膨大な書簡を読み、またゴッホの作品に触れ、
この義兄がただならぬ才能を持った人物であると確信します。

いや、より正確にはヨハンナは、
義兄が残したものの【価値】を、
世の中に伝える義務を感じた
、と云うべきでしょう。 

ヨハンナは、ゴッホとテオの間に残された膨大な手紙を整理し、
1914年に書簡集を出版します。
また、ゴッホの絵の展覧会を幾度も開催します。

その意志は、ヨハンナとテオの息子、
フィンセント・W・ファン・ゴッホに受け継がれ、
この博士は、生涯をかけて
伯父ゴッホの作品・資料の保存にあたります。

そして、ゴッホのコレクションを集約した、
ファン・ゴッホ美術館の設立にこぎつけるのです。
ファン・ゴッホ美術館】(アムステルダム)
 
2010年の今、を見るのではなく、
20年、30年後の世の中を見据えて、
【価値】あるものを見極め、それを残し、伝えようとする行動・・

◆ これこそが、
根源的な【投資】であるのではないでしょうか。

ゴッホの作品は、テオと共に創られ、
ヨハンナによって世に伝えられ、
そして、その息子によって完成するのです。
今年はゴッホ没後120年にあたります..。

◆ 参照記事
ゴッホはなぜ、耳を削ぎ落としたのか?
絵の役割は時代とともに変わってきた・・



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不動産ファンドと不動産ETFは違う? その2)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

昨日は、実物不動産を組入れた
【不動産アクティブ・ファンド】が株式市場に上場して、
REIT(リート)になる、とお話しました。

では、日本には一体どれくらいのリート
= 【上場・不動産アクティブファンド】が存在するのでしょうか..。

東京証券取引所のサイトを見ると、
東証リート 銘柄一覧 36銘柄

ほおー、ずいぶんありますね。

それぞれのリートは個性を持っており、
オフィスビル系、賃貸住宅系、商業施設系などに分けられます。

なにせ36個もありますから、
東京証券取引所では
「東証REIT用途別指数」というものを作って、
さまざまなリートを、

「東証REITオフィス指数」
「東証REIT住宅指数」
「東証REIT商業・物流等指数」の3種類に分けています。

その詳細が確認できるのが、
東証REIT 用途別指数シリーズ構成銘柄」です。
(平成22年7月30日現在。PDFファイル)

さて、ここであなたにイメージしていただきたいのは、
【上場・不動産アクティブファンド】が36銘柄もあれば、
それは立派にひとつの「市場」ではないですか、ということです。

わたし、今、なんて言いました?
36銘柄もあれば、ひとつの「市場」

じゃあ、
36個のリート =【上場・不動産アクティブファンド】を集めて、
そこに「ひとつの市場」があると想定すれば、
それで「市場の平均値」=【指数】が作れますね?

いや、失礼。
もう、すでに作っています。

【東証REIT指数】という、
リート市場全体の値動きを示す、
「市場の平均値」が存在します。

この【東証REIT指数】は2003年に、
東京証券取引所によって組成され、算出が始まりました。

今日のお話の「意図」が見えてきましたか?

私たちが想像し得る
【不動産ETF】って一体なんなのでしょうか。

◆ 実は「不動産ETF」は、
実物の不動産を
直接組み入れているわけではありません。

◆ 不動産ETFは、
その器の中に、
たくさんのリート =【上場・不動産アクティブファンド】を
組み入れているのです。

◆ 換言すれば【不動産ETF】は、
多数の「実物不動産」を組み入れた「リート」を、
さらに「多数」組み入れている
【二重構造のファンド】といえるでしょう。

もちろん、【不動産ETF】は、
「リートという市場全体」を保有することになります。
(したがって、立派な「インデックス投資」になるのです..)

具体的には、先ほど挙げました
「東証REIT指数」との連動を目指す
【不動産ETF】が存在します。

NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信
※ 銘柄コードは1343です。
この【不動産ETF】自身も、東京証券取引所に上場しています。

このETFひとつ保有するだけで、
東京証券取引所に上場するリートすべてを、
(すなわち、リートが組み入れている実物不動産すべても)
まんべんなく、保有することになります。

ETF【NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信】の
今の取引価格は1口 = 約1000円で、
売買単位は 10口単位ですから、

1万円あれば、日本の不動産ETFが購入できるのです。
(プラス、売買委託手数料がかかりますが..)

ところで、カンさん。
青い大きなフクロの中に、
すべてのリート =【上場・不動産アクティブファンド】を
組み入れた、

「東証REIT指数」との連動を目指す、
【ふつうのインデックス・ファンド】ってないの?

答え)あります。

一例を挙げますと、
STAM J-REITインデックス・オープン】です。

こちらは【ふつうのインデックス・ファンド】ですので、
一部ネット証券では、
1,000円から積立投資が出来ますし、
また、販売手数料を「ゼロ」
(= ノーロード)とすることも可能です。

ETFと(一般の)投資信託ってつながっているのですね..。
(本日のブログはメルマガの内容を編集してお届けしました)

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なんと、もう「餅つき」ですか・・


先日、妻と久々に「銀ブラ」しました。
なんと、炉端焼のお店の前で
【餅つき】をしているではありませんか。

威勢のいい掛け声が通りに響き、
なんとも粋な瞬間でした...。


IMG_6807.jpg




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不動産ファンドと不動産ETFは違う?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

ETFとは「市場平均」を内包したバスケットです。
多くの人はETFというと、株式ETFを思い浮かべますが、
市場の平均が存在するのは、なにも株式だけではありません。

たとえば、
3年B組の「平均身長」も立派な市場平均です。

複数の「投資対象」があり、
それらが数字を持ってその価値を表明していれば、
そこには【ひとつの市場】が創出し、
そして「市場平均」が生まれます。

もちろん、
不動産を対象とした「市場平均」も存在します。
(したがって【不動産ETF】も生まれるわけです)

「不動産ETF」は2000年に米国ではじめて登場しました。
その中身を解くカギは、
投資信託 = ETFという概念の中にあります。

投資信託とは?
青い大―きなフクロです。

この「大きなフクロ」は、
1.伸縮自在で、
2.株式、債券、不動産、商品など、
さまざまな資産を詰め込むことができます。

青い大きなフクロに
「たくさんの不動産」が入っているとイメージしましょう。

たとえば、
二子玉川の東急ハンズ、
虎ノ門のオフィスビル、
神田神保町のオフィスビル、
高輪の高級賃貸レジデンスをはじめ、

何十という「実物不動産」が、
青い大きなフクロに詰まっているのです。

これが【不動産ファンド】ですね。
(仕組みは「株式ファンド」「債券ファンド」と同じです)

たとえば、株式ファンドの場合、
株式アクティブ・ファンドもあれば、
株式インデックス・ファンドもあり、その数は膨大です。

では、不動産ファンドは?
(実は)不動産ファンドは少し特殊です。

1.(まず)インデックス・ファンドがありません。
「えっ!?」
2.(つまり)すべてアクティブ・ファンドなのです。

(そして)その【不動産アクティブ・ファンド】は、
株式市場に上場することを目指します。
??

ふつうの【不動産アクティブ・ファンド】が、
たとえば、東京証券取引所に上場すると、
不動産投資信託 = REIT(リート)という呼び名に変わります。

※ リートというファンド内では、
より高いリターンを求めて、不動産の入れ替えを行います。
したがって、すべてのリートは
【アクティブ・ファンド】なのです。

この「リート」って、
ふつうの【不動産アクティブ・ファンド】が
株式市場に上場したもので、
ローソンの株と同じように「ひとつの銘柄」として、
市場の中で売買されるのです。

ちょっと硬いですが、しっかり定義してみましょう。

◆ REIT(リート)
= 上場【不動産アクティブ・ファンド】のことです。

リートになると、何が便利かというと、
株式市場が開いている間は、
いつでも「取引価格」が分かりますね。

売り買いする機会が豊富にあり、
いつでも購入できる、売却できるという
「安心感」が醸成されます。

それに、購入価格も、
港区赤坂のワンルームマンションを買うより
ずっと低く抑えられます。
(たいていのリートは、
数十万~80万円程度で売買できますから。)

続きは次回に..。

本日のブログは、
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あの手この手の不動産チラシとは・・


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

郵便物の集合ポストには、
実にさまざまな「チラシ」が投げ込まれます。

中でもいちばん多いのは「不動産のチラシ」でしょう。
物件情報がシンプルに掲載されているもの、
「売り物件求ム」という類のチラシが多いのですが、
中には【具体的なストーリー】を持ったチラシもあります。

具体例1)

当センターにて長期所有されていた450坪の
土地と建物を売却された法人が、
昨年までに事業用不動産を2棟購入されました。

しかしながら税金の関係上、
あと3億2,000万円分購入しなければなりません。
「引渡しは半年くらい先でも問題ありません。」

・・「あと3億2,000万円分購入しないといけない。」
一度は言ってみたいセリフですね。

具体例2)

上海・マカオにて日本料理店を経営しているオーナー様が
ベトナム料理店出店を計画しております。
そこで、自身の自宅兼ゲストルーム及び社宅用に
10部屋購入を希望しています。

・・社宅用に買ってしまうのですね(太っ腹です。)

具体例3)

「9月中には決めたい! とお急ぎです。」
現在、香港に赴任中ですが、
急遽年内に帰国されることになりました。

10月からイギリスへ短期で行くため、
一時帰国される9月中には目途をつけたいとお探しです。

<※限られた時間でお探しのため、気に入った物件であれば
即決されるとのことです。>
※「港区」が第1希望です。

・・不動産所有者の心をくすぐる文章ですね。

不動産売買の仲介業者は、
売主の事情、そして買主の事情をすり合わせ、
契約条件、取引価格を調整するような仕事と解されていますが、

◆ そもそも、売主、買主双方の利益を重んじることって
  可能なのでしょうか?

あなたがプロ野球の選手とします。
来年の年棒交渉のため、弁護士を代理人に立てます。
その弁護士が、球団側の代理人も兼ねているなんて、
ちょっと想像できませんよね。

なぜなら(年棒において)
あなたと球団の利害は同じではないからです。

不動産売買の仲介においても、

売主の利益を求め、保護するよう活動する不動産業者なのか、
買主の利益を求め、保護するよう活動する不動産業者なのか、
明確な【線引き】が必要だと思います。

売主、買主の仲介を兼ねることを「禁止」する動きは、
以前から何度か出ていますが、
不動産業界の政治力によって阻止されています。

このような既得利権の温存で、
損をしているのは・・、
結局のところ不動産の売買を行う本人なのです。

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