アフリカETFは遠いですか?
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
最近、楽天証券が海外ETFの取扱い本数を増やしていますね。
新たにシンガポール市場へのアクセスが可能になり、
シンガポール上場のETFが46本取引可能になっています。
またドイツ銀行が運用するETF(db xトラッカーズ)が
4本追加になっています(香港市場上場)
あるいは米国市場に上場するヴァン・エックのETFも
6本追加されました。
今日は(新たに取引可能になった)
ヴァン・エックが運用するETFの中から、
アフリカ株式ETFにフォーカスしたいと思います。
○ マーケット・ベクトル
アフリカ・インデックスETF(銘柄コード AFK)
○ ここで突然ですが【クイズ】です。
アフリカ大陸にあるアンゴラと、
南米大陸にあるボリビアとは、どちらのほうがより遠いですか?
答え) それはボリビアです。
しかし、心理的な距離としてはどうでしょう?
アンゴラもボリビアも(あまり変わらず)
【遠い】と感じてしまうのではないでしょうか..。
とくに「アフリカ」は、
アンゴラやチュニジアやモザンビークといった
「ひとつひとつの国」で語られることが少なく、
具体的な印象がなかなか浮かんできません..。
なんと言いますか、
アフリカだけは「アフリカ!」と、
ひと括りにされてしまうのですね。
アフリカそのものに対する印象も
サバンナを駆けるシマウマがいて、
まだまだ発展途上で、恐怖政治で、
AIDSが恐くて・・みたいな、
旧来の「ステレオタイプ」が過半を占めています。
マーケット・ベクトル アフリカ・インデックスETF
の詳細を見れば、アフリカは経済成長真っ盛りで
たくさんの元気な株式会社が存在すると実感できます。
(NYSE Arca 上場。USドル建て。継続コストは0.78%)
下記は、当該ETFの上位組入れ10社です。
(12年1月末現在。全組入れ銘柄は51)
Tullow Oil PLC TLW(イギリス市場上場)6.99%
Nigerian Breweries PLC NB(ナイジェリア)6.82%
Orascom Construction Industries S.A.E.(エジプト)5.40%
Attijariwafa Bank ATW(モロッコ)5.07%
Old Mutual PLC OML(イギリス市場上場)4.68%
Maroc Telecom IAM (モロッコ)4.32%
Guaranty Trust Bank PLC GUARANTY(ナイジェリア)3.98%
Zenith Bank PLC ZENITHBA (ナイジェリア)3.81%
First Quantum Minerals Ltd. FM(カナダ市場上場)3.67%
Randgold Resources Ltd. ADS GOLD(アメリカ市場上場)3.67%
組入れ国は、
南アフリカ 25.1%
ナイジェリア 18.3%
エジプト 17.3%
モロッコ 12.6%
ケニア 1.2% となっています。
(他はイギリス、カナダなど
先進国市場に上場する銘柄)

米国ヤフーファイナンスによりますと、
純資産額は6900万USドル
(1ドル80円換算で約55億円..)
直近3ヵ月の1日あたり売買高は約16,000口
(もう少し、純資産、売買高ともに欲しいところ..)
このETFの指数である
Dow Jones Africa Titans 50 指数にも
なぜか「ファクトシート」があり、
それに拠りますと、指数は
2005年の12月31日に設定され、
これまでの年換算リターンは 8.33%となっています。
(アフリカは着実に成長しているのですね..)
いや、より正確に言いますと、
このETFは
南アフリカ・ナイジェリア・モロッコ・エジプトETFであり、
他のアフリカ諸国との経済格差は未だ顕著に存在します。
また、株式市場が未だ整備されていない国も多く、
今後の課題といえるでしょう。
(ちなみに、MSCIフロンティアマーケット指数に
採用されているアフリカの国々は、
ボツワナ、ガーナ、ジンバブエ、
ナイジェリア、ケニア、モーリシャス、チュニジアとなっています)
※ 南アフリカ、エジプト、モロッコは、ひとつ上の
「エマージングマーケット指数」に採用されています。
ETFという道具を用いれば、アフリカがほんの少し
身近に感じられるのではないでしょうか..。
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