チャールズ・シュワブが自ら運用する「シュワブETF」の手数料を引き下げ
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
(えー、今からお話するのは、
あくまで米国マーケットでの話ですが・・)
こんなにETFが出揃ってしまいますと、
(なんと言いますか、)
顧客に訴える「手段」が限られてきます。
たとえば、
分かりやすいのは【コスト】の希求でしょう。
年間経費率がすごく低いですよ・・・
あるいは、
売買のとき、手数料がかかりませんよ・・
という「訴え」になってきます。
バンガードのお話をずいぶんしてきましたが、
(実は)バンガード社は運用会社としてだけでなく、
「証券会社」としても機能しています。
(別会社を絡ませているのだそう・・)
つまり、バンガード(証券会社部門)を通じて、
すべての個別株、すべてのETFを売買できるわけです。
しかし、もし自分のところのETF(バンガードETF)を
選んでくれたら、売買委託手数料はゼロにするよ、
というサービスを実施しています。
(これは運用会社の【証券会社化】の例です..)
一方、チャールズ・シュワブ証券のように、
証券会社が「運用会社部門」を作って
自らETFを組成し、運用を行うところも出てきています。
(これは証券会社の【運用会社化】ですね・・)
チャールズ・シュワブは自ら運用を行う
すべてのETF(Schwab ETFs)について、
年間経費率を引き下げました。
(なにやらコスト戦争の様相を呈してきましたね..)
チャールズ・シュワブの「こちら」のページを
ご覧いただけるとお分かりのように、
シュワブは如実に
バンガード、そしてスパイダーのETFと
コスト比率を比較する表を作成し載せています。
以下、「シュワブETF」の変更後の年間経費率です。
Schwab U.S. Broad Market (SCHB) 0.06% → 0.04%
Schwab U.S. Large Cap (SCHX) 0.08% → 0.04%
Schwab U.S. Large Cap Growth (SCHG) 0.13% → 0.07%
Schwab U.S. Large Cap Value (SCHV) 0.13% → 0.07%
Schwab U.S. Mid Cap (SCHM) 0.13% → 0.07%
Schwab U.S. Small Cap (SCHA) 0.13% → 0.10%
Schwab U.S. Dividend Equity (SCHD) 0.17% → 0.07%
Schwab International Equity (SCHF) 0.13% → 0.09%
Schwab International Small Cap Equity (SCHC) 0.35% → 0.20%
Schwab Emerging Markets Equity (SCHE) 0.25% → 0.15% (バンガードより低い!)
Schwab U.S. TIPS (SCHP) 0.14% → 0.07%
Schwab Short-Term U.S. Treasury (SCHO) 0.12% → 0.08%
Schwab Intermediate-Term U.S. Treasury (SCHR) 0.12% → 0.10%
Schwab U.S. Aggregate Bond (SCHZ) 0.10% → 0.05%
Schwab U.S. REIT (SCHH) 0.13% → 0.07%
Index Universe のこちらの記事によりますと、
チャールズ・シュワブが自らETFの運用を始めたのは
2009年の11月で、
Index Universeのデータでは
「シュワブETF」の15本の純資産残高は
2012年9月20日現在、およそ63.3億ドルとなっており、
まだまだ小粒であることが分かります。
チャールズ・シュワブ証券としては、
ETFを【呼び水】に、
・より多くの顧客がシュワブで口座を開設する
・既存顧客がETFのみならず、
他の個別株、投資信託を売買してくれることを狙って、
ETFビジネスに力を入れているのだと思います。
(当面、チャールズ・シュワブとバンガードの
コスト最安値競争が続きそうですね・・)

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