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2012年12月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年02月

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新興国債券もポートフォリオに組み入れてよいのですか?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

人間の歴史に思いを馳せてみると分かりますが、
お金の貸し借りの歴史というのは、
株式の歴史よりもうんと長いものです。

実際、
世界中の資産を100としてイメージすると、

現金約27、株式約27、債券約46、不動産(リート)約0.3、
コモディティ(商品)約0.3というように、
債券市場のほうが、株式市場よりも【大きい】のです。

21世紀の高度資本主義社会においても、
株式を発行する、お金を出資するという
「ファイナンス」より、

お金を借りる、貸すという
古典的な「ファイナンス」のほうが
規模が大きいのですね・・。

さて、俗に【海外債券】という場合、
私たちは無意識のうちに、

「はい、(日本以外の)先進国債券ですね。」
「はい、新興国債券ですね。」
という「括り」でイメージしています。

現に、
「eMAXIS 先進国債券インデックス」という
ファンドがあるように、
「先進国債券」と謳っている投資信託が
いくつもあります。

しかし(ここ、重要なのですが)
「eMAXIS 先進国債券インデックス」をはじめ、

ほとんどの
「先進国債券インデックスファンド」が
ベンチマークとしている、

【シティグループ世界国債インデックス(除く日本)】は、
すでに「先進国」という概念から、
離れていく過程にあります...。

シティグループ世界国債インデックス(除く日本)は既に、
世界の主要国22ヶ国】と形容するのにふさわしい
「中身」に変わってきています。

では、実際の「中身」を確認していきましょう。
このPDFファイルは、

日本を含んだ場合の、
シティグループ世界国債インデックスに採用されている
【世界の主要国23ヶ国の内訳】です。

クリックしていただけましたか?
いかがでしょうか、
どう、お感じになりましたか・・。

「市場の平均値(指数)は、
 世の中の変化とともに新陳代謝する。」
の言葉どおり、

当該指数では、

2010年6月、 ギリシャが除外されました。
2010年10月、メキシコが追加されました。
2012年1月、 ポルトガルが除外されました。

そして、
2012年10月、南アフリカが追加されています。
(ポーランド、マレーシアは
上記以前にすでに組み入れられていた模様...)

まさに、新陳代謝が定期的に行われ、
【指数は生き物なんだ。】と実感させられます・・。

ところで、 
「シティグループ世界国債インデックス」を算出し、
日々管理しているのは、
シティグループなのですが、

このPDFファイルをご覧いただくと、
(シティグループ・グローバル債券インデックスのご紹介)
次のような【文言】が確認できます。

とても重要な部分なので、
以下、一部抜粋してみましょう・・。

ー世界国債インデックスに組み入れられるためには、
市場が3ヶ月連続で次の3つの採用基準を満たす必要があり、
その場合、翌四半期末から組み入れられます。

1.【市場規模基準】
市場の時価総額合計が500億米ドルを上回る

2.【信用格付基準】
組入れ時は、発行体の自国通貨建て長期債務の格付けが
S&P、あるいはムーディーズのA-/A3以上

構成国の格付けがS&Pとムーディーズ共に
BBB-/Baa3未満となった場合、翌月から除外

3.【市場参入障壁】
市場が海外投資家に対して閉鎖的な場合や、
方針に一貫性がない場合は、除外理由として考慮ー

・・要するに、
1~3の基準をすべて満たした場合にのみ、
【世界国債インデックス】に加えるよ、
と言っているのです。

※ もちろん、この場合の「市場」とは、
各国の「国債市場」という意味ですね..。

実は先日、相談業務の中で、
「シティグループ世界国債インデックス」に関して、
「カンさん。ポーランドやマレーシアが入っているのに、
どうしてインドや中国は入っていないの?」

というご質問がありました。

インド、中国の国債市場はおそらく、
3.の、市場参入障壁のところで、
シティグループの採用基準をクリアしていないと思われます。

ここから少し、
「中期的な視点」で見ていきましょう。

「シティグループ世界国債インデックス」に採用される
新興国が増えている【理由】は、
上記、3つの「採用基準」に習えば、

1.新興国の国債の市場規模が拡大し、
2.新興国の信用格付けが改善され、
3.新興国の国債市場の参入障壁が
  下がってきているため、

であります。

現状、世界の国債マーケットにおける
新興国のプレゼンス(シェア割合)は
限られていますが(10数%程度)、

今後の「債券市場」を展望しますと、
あなたは先進国、新興国、どちらのほうが、
「国債の流通量」が伸びていくと思われますか?

(新興国、ですよね・・。)

それは何を意味するかというと、
世界の「国債マーケット」の中で、
⇒ 新興国の占める割合が徐々に
  増していくということです・・。

そもそも多くの【先進国】では、
財政赤字が常態化し、
その赤字が累積しており、

国債の更なる発行によって、
借金を積み重ねていく「余裕」がなくなりつつあります。

国債の発行は(今より)抑えていくというのが、
中長期的な傾向でしょう・・。

一方、新興国はどうでしょうか?
多くの新興国では
財政状況が(先進国と比べて)健全であり、

また、インフラ整備、産業振興をはじめ、
資金需要が伸びるのは【これから】と思われます。

国家の規模が大きくなる中で、
国の歳出が毎年増えていくのは、
(ある意味)自然なことですよね...。

その結果として、
国債の「発行額」も
増加していくと考えるのが自然でしょう。

つまり、株式と同じように、
「債券」というマーケットにおいても、

新興国の【プレゼンス】(シェア)が
増していくことが明確になりつつあると考えます。

話は変わりますが、
米国市場に上場する

iシェアーズJPモルガン・
米ドル建てエマージング・マーケット債券ファンド
(EMB)という、
新興国債券ETFをご存知でしょうか?

当ETFは、楽天証券、
SBI証券などのネット証券で
購入が可能ですが、

そもそも、なぜ「米ドル建て」
エマージング・マーケット債券と
銘打たれているのでしょうか?

あなた自身が
【新興国】であると想像してみてください・・。

これまで、多くの新興国債券は、
USドル建てのものが主流でした。
それは【なぜ?】

理由はカンタンです。

新興国の国々はかつて格付けが低く、
信用力に劣っていたため、
自国通貨建てで国債を発行し、
(それを消化してもらうことが)困難だったためです。

したがって、
米ドルやユーロや(あるいは円建て)などで、
発行せざるを得なかったのです。

と・こ・ろ・が、
昨今、この状況が【逆転】しつつあります。

つまり、
新興国全体の「国債発行残高」の中で、
USドルやユーロ建てのものより、
自国通貨建てのほうが多くなってきているのです。

(これは大きな【潮の目】の変化ですね..)

また、数多の新興国において
格付け状況の改善も見られます・・。

さらに(先ほども述べました通り)、
先進国に比して
財務状況が健全である新興国が多いため、

財務的に見た国債の「発行余力」は、
実は新興国のほうが大きいのです・・。

「でも、カンさん。
カンさんは、ポートフォリオの中に
「新興国債券」は必要ないって言ってきたじゃない!」

はい、言ってきました..。
(わたくしの「言い訳」は次回に・・)

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| ポートフォリオ運用 | 16:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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13年前に流行したあの投資信託はどこに


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

カネダくん、
時々テレビでやっている「あの人は今!?」って
知っていますか?

「えっ、知らないですけど。」

昔、一世を風靡したタレントさんが
今、どうしているのか?という企画です。

実は投資信託でも、
販売当初大々的に取り上げられ、

その後、忘れ去られてしまったファンドが
いくつもあります。

カネダくん、いわゆる使い捨て的な
投資信託の製造は、もう止めるべきだと思いませんか..。

第67回 日経新聞「電子版」コラム【はじめての投資信託】
13年前に流行したあの投資信託はどこに

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| コンサルティングのお知らせ | 07:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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銀行、証券会社のアドバイザーの人たちにモノ申す


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

あなたは今、大きく深呼吸して、
目の前に広がる
顧客マーケット」という裾野を見渡しています。

(今日は晴れていて、景色がとてもクリアです)
⇒ 5キロ先の山の麓まで、
とりあえず草木が生えている状態ですね。
まだまだ刈れる草も木もあります・・。

⇒ しかし、山を越えた向こう側の平野は
一面の荒野で、
まったく草木が生えていません・・。

さて、ここで「質問」です。
あなたなら、
以下の【ふたつの選択肢】のうち、
どちらを選びますか?

A とりあえず、5キロ先まで存在する
草木を刈ることに専念する・・。


B 今ある草木はやがてなくなってしまうから、
山の向こうに、地道に草木を育て始める。



いかがですか?
どちらを選びたいですか?

答えは明白ですね。
あなたは「」を選ぶに違いありません。

なぜなら・・、
「B」のほうが理に適っているからです。

○ ビジネスという行為は、
【育てる】ことと
【刈り取り】の同時進行です。

「育てる」ことをしなくなれば、
相手にできるお客様は
やがてゼロに近づいていきます・・。

ゼロになれば?
その業界は、死んでしまいますね・・。


(ところで、)
立派な店舗を構えた銀行や証券会社が
これまで相手にしてきたのは、
どんなお客様なのでしょうか?

・お金をたくさん持っている方?
・(年齢層でいうと)ご年配の方?

一説によると、
大手3大証券会社の
平均顧客年齢は70歳を超えているのだとか・・。

たいへん不謹慎な話で恐縮ですが、
将来的に、
今のお客様がお亡くなりになられ、
【代替わり】が起こったときに、

その娘さんや息子さんは、
引き続き「御社」を選ばれると思いますか?


(いや、もっと具体的にいうと)
その娘さんや息子さんが、
引き続き、あなたの銀行や証券会社に
【お金を預けてくれ】、

引き続き、
同じような【金融商品】
保有してくれるのでしょうか?

「・・・・。」

(そうですね、
あなたは薄々感じているはずです、)
多くのお金が
流出する可能性が高いことを。

そのときになって慌てても、
もう、あとの祭りです・・。


きっと、多くの人が、
「先々のことを考えると、
今のうちに、なんとかしないといけないなあ。」
と感じているはず・・。

「しかし、何を具体的に
すればいいか分からない・・」
と悩んでおられるのではないでしょうか。

ちょっと、
頭の中を【真っ白】にしてみましょう。

今の時点から、
未来のことだけを考えるのではなく、
まずは【後ろ】をしっかり振り返ってみてください。

あなたが今まで「何を」してきたのかを、
しっかり見定めてください。


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たとえば、これまで、
既存のお客様が
「他のお客様」を紹介してくださり、

半径500メートル程度の裾野だったものが、
「口コミ」によって
徐々にお客様の層が広がってきた・・
という【経験】はおありですか?

ん? あまりない?

それは残念です・・。
では、どうして今まで
口コミ」がなかったのでしょうか?

金融商品という商品を販売する、
あるいは仲介するという仕事の中で、

(もしかすると、)
お客様の【満足度】が低かったのでは..。


たとえば、このサービスは
この商品は、
「誰かに勧めたいなあ」という、
口コミに至る【原動力】があれば、

ビジネスでいうところの、
「育てる」行為は
自然に出来上がっていたはずです..。

(それが出来ていない、
というのはどうしてでしょう?)

このようなコラムの席上ですから、
ズバリお伺いしますが、

今まであなたが行ってきた「サービス」は、
どんな内容でしたか?

たとえば、ご友人から
同じ主旨の相談(運用相談)を受けた場合に
答えられる内容と

【同じ内容】を、
あなたはお客様に
アドバイスしてきましたか?


「本当はもっと違うアドバイスをしたいけれど、
これは仕事だから・・」
と割り切ってしまい、

売るべき商品を
提案したりしませんでしたか?

(お気に障ったらすみません・・)


あるいは、
まとまったお金が入った
お客様のところに馳せ参じ、

その月のノルマをなんとか達成した、
という経験はありませんか?

(わたしはこのようなコラムを以前書いて、
銀行の投信販売姿勢を批判したことがあります)
 
サービス業ではよく
お客様の側に立って
という言い方をしますが、

あなたはお客様の
時系列に沿った「トータルリターン」を
数字で出してみたことがありますか?

もしかすると、
お客様の結果リターンよりも、
支店の売上げ、会社の営業利益の「数字」を
覚えていたりしませんか?


あなたはもう、
すでに気付いているはずです・・。

【この調子で刈っていくだけでは、
やがて・刈るべきものが・なくなってしまうと。】

これまで、
新しいお客様に会うことばかりに熱心で、

御社の商品、サービスに満足せず、
(あるいは失望され、)
投資の現場から立ち去っていった、

何十人、何百人の人のことを
忘れてしまっていた「事実」を、
今、改めて思い返してみるべきでしょう。


あなたはこれまで、
金融商品の販売に携わる中で、
「良心の呵責」を感じたことはないですか?

つまり、
本心ではこんな商品は売るべきではないと
感じていながら、

会社の論理で
売らざるを得なかったという「苦悩」を
抱えたことはないですか?

もし、そのような経験があるのであれば、
そんなあなたの苦悩は、

大なり小なりお客様が
あなたの表情から感じ取っています

それは結局、お客様自身の、
銀行、証券会社に対する「不信感」を
醸成してきたのではないでしょうか。


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もう一度、
最初の質問に還りましょう。

A とりあえず、5キロ先まで存在する
草木を刈ることに専念する・・。

B 今ある草木はやがてなくなってしまうから、
山の向こうに地道に草木を育て始める。

あなたはBのほうを選ぶはずです。

○ 資産運用のビジネスというのは、
本来的に【農耕型】なのです。

お客様を育て、
お客様の層を育て、
徐々にお客様の数を増やしながら、
長きにわたってお客様と付き合い続ける・・。


会社に入ってくる資金が
徐々に多くなることで、
会社が潤い、またそのお金で
お客様を育てていくための
【投資】を行うことができます。

○ 銀行、証券会社の
営業パーソンの「報酬体系」を、
抜本的に変えるべきではないでしょうか。

あの商品を売った、
この商品を売ったということで
得られる手数料から
営業パーソンを評価するのではなく、

商品を買っていただき、
その後のお預かりする資産の額と長さで
営業成績を評価する・・。

それは「今の瞬間」だけを見る経営から、
未来」を見据える経営への転換でもあります。

資産運用の特長を生かすような
成果の仕組み(ストラクチャー)を作れば、
案外、運用業界の景色は
あっさり変わってしまうものだとわたしは思います。

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| 金融機関にモノ申す | 10:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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個人金融商店って、どうやって始めるの?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

あなたの前に
ファイナンシャルプランナーが現れたとします。
いや、
フィナンシャルアドバイザーですと言って
笑顔を振りまいているとしましょう。

いや、その人から、
マネーアドバイザーという名刺を渡されたとしましょう。

あなたがまず見ないといけないのは、
その人が、【お金の相談業】をしているのか、
【金融商品の販売業】をしているのかということです。

(どちらが良い・悪いという問題ではありません)

たとえば、わたしは
晋陽FPオフィスという事務所を主宰しています。
自分では【個人金融商店】だと思っています。

同じ「個人金融商店」でも、
同じ「ファイナンシャルプランナー」でも、

【お金の相談業】がメインなのか、
【金融商品の販売業】がメインなのか、
人によって異なっています。
(「色合い」が違うといってもいいでしょう)

これも、良い・悪いの問題ではありません。

わたしは
「金融サービス業」という大きな範疇の中に、
【お金の相談業】も、
【金融商品の製造業】も、

【金融商品の販売業】も、
【金融商品の保管業】(実物、データとも)も
全部含まれると考えています。

(どれにも普遍的なニーズがあり、
かつどれも必要不可欠な仕事です)

ただ、わたしがやらせていただいている
【お金の相談業】は、
(他の金融サービスと比して)

たとえば日本の高度成長期には
存在しない類の仕事でした。

ひと言でいうと、
【お金の相談】というニーズが興るためには、
世の中がある程度多様化し、
かつ高度化している必要があります。

誤解があるかもしれませんので、
注記しておきますと、
これは私たち消費者が持っている
お金の「多い・少ない」の話ではありません。

【お金の用い方】の多様化があることが、
【お金の相談業】の顕在化につながるのです。

じゃあ、お金の用い方、
お金の扱い方が多様化するって
どういうことなのか・・?

それは、
「人が成熟すること」と関係があると思います。
(人の人生がより「自由」になり、
「選択肢」が増えている状況ですね・・)

私たちは【お金の潜在可能性】について、
少なくとも(私たちの両親の世代よりも)
真剣に、かつ広範に
考える必要に迫られています・・。

(たとえば、今ある400万円のうち、
・いくらを直近の消費に充て、
・いくらを貯蓄に充て、
・いくらを遠い未来に消費する用(投資)に充て、

また、
・いくらを万一の保障に充てるのか・・、
これらをすべて、
今後の時代状況を頭に置きながら、
【決定】する必要があるのです)


つまり、
○ 【お金の相談業】というニーズは、
 「時代の産物」であるといえるでしょう..。

あなたは
自分の価値観、生き方にふさわしい
「お金の用い方」を、
どう決定すればよいかに【悩んでおり】、

前にいるアドバイザーらしき人に、
その「具体的な解決策」を
提示してもらいたいと思っています・・。

この、
【お悩みがある】⇒【解決策を具体的に提示】
というのが、
お金の相談業」の本質であり、

そのあとに、
(たとえば、金融商品を扱っている人が)
金融商品をお客様に購入してもらう・・
というのは、付け足しにすぎないと考えます。

・・・・・

「付け足しにすぎないと考えます。」
という言い方をすると
誤解を生むかもしれませんが、

少なくとも、↑当オフィスでは
そのように考えています・・。

「いやいや、カンさん。ちょっと待って!
わたしは
【金融商品の販売】をしていますが、
お客様の「相談」にもちゃんと乗っていますよ・・」

という人もいるでしょう。

その人にとっては、
サービスのウェイト、つまり、
付加価値の【比重】というものは、


【金融商品の販売】>【お金の相談業】
であるのではないでしょうか・・?

(実際、報酬として入ってくるお金も、
おそらく
【金融商品の販売】>【お金の相談業】
だろうと思われます・・)

ここも、誤解が生じる可能性があるので、
申し上げますと、

付加価値の「比重」として、
【金融商品の販売】>【お金の相談業】が
「良くない」と申し上げているのではありません。

【金融商品の販売業】というサービス、
その付加価値の大きさ、

【お金の相談業】というサービス、
その付加価値の大きさ、

どちらが大きいかを決めるのは
・・「お客様」自身なのです(ここ、重要!)

わたしは12年間、
自分にそう言い聞かせて、
【お金の相談業】を営んできました。

【お金の相談業】というからには、
自分がひとつの悩みに執着しているときに、

自分が思いもつかない、
「森全体」、つまり俯瞰された
「マネー地図全体」を提示してくれ、
ここの部分の考え方を、

ほら、こう変えたら、
枠組みがこんなふうに変わって、
まったく違った景色が見えてきますよ、
と「提案」して欲しいと願っているのです。

【お悩みがある】⇒【解決策を具体的に提示】
の部分に、

あなたが付加価値を認めるのか、
金銭を支払ってよいと思えるかどうか、
そこがもっとも重要です。

あなたが
【お悩みがある】⇒【解決策を具体的に提示】
の部分に、

付加価値を認め、
金銭を支払ってよいと思えたときにはじめて、
「お金の相談業」が成り立ちます。

(少なくとも、
「お金の相談」部分を 無料 にしているのは、
「お金の相談業」ではないと断言できます..)

そういう意味で、
このビジネス【お金の相談業】はまだ黎明期にあり、
イメージとして
昭和40年代のイタリア料理に近いと思います。

(まだ、多くの人がその存在を知らず、
かつその付加価値もまだ十分認識されていない・・)

サービス提供側からすると、
まだ昭和40年代のイタリア料理ですので、

【お悩みがある】⇒【相談受けますよ】
⇒【解決策を提示します】の部分を、

「無料」の形で行ってしまったほうが、
あるいは「安価」でしてしまったほうが、

個人金融商店としては、
手っ取り早いというか、
楽な部分があると思います..。

(利益は金融商品の販売で上げればと考えてしまう)

しかし、それを行う限り、
「お金の相談業」という
産業は発生しませんし、
質の向上も起こりえないのです..。

【個人金融商店】を始めるうえで、
上記の理解はたいへん重要であると考えます。

似顔絵




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| わたしのFP修行 | 12:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ファンド保有者の「つながり」が投信業界を変える


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

カネダくん、今回はまったく違う視点で、
投資信託の原点についてお話してみましたよ。

「なんですか、原点って・・

(実は)投資信託の存在そのものが、
一種の共同体(コミュニティー)なのです。

今回のコラムでは、
鎌倉投信の受益者総会、
コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ、

そして、インデックス投資ナイトや
投信ブロガーが選ぶ fund of the year 2012について
触れています。

第66回 日経新聞「電子版」コラム【はじめての投資信託】
ファンド保有者の「つながり」が投信業界を変える

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VWOの名称が「バンガードFTSEエマージングマーケッツETF」に変更


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

昨年の10月に、
バンガード社がインデックス・ファンド22本
(ETFを含む全シェア・クラス)の「ベンチマーク」、
つまり使用する「指数」を変更することを発表しましたが、

(中でも目玉は)
バンガード・MSCIエマージングマーケッツETFの
【指数変更】でした。

(MSCI指数から、FTSEエマージング指数
変更することを決めたのです)

実は「指数」の本格的な移行はこれからですが、
バンガード社は1月10日に
VWOの名称変更を発表しています。

新しい名称は、
バンガードFTSEエマージングマーケッツETF」(VWO)です。
(参照記事はIndex Universe内のこちら

MSCIエマージングマーケット指数には
「韓国」が組み入れられていますが、
FTSEエマージング指数には「韓国」が
まったく組み入れられていません。

早急な「指数変更」は、
大規模な銘柄入れ換えを伴うため、
コスト負担が重くなってしまいます。

そのため、
バンガード社は10月のリリース通り、
VWOについて6ヶ月程度、
FTSEエマージングトランジション指数
との連動を目指すとしています。

FTSEエマージングトランジション指数」は
いわば6ヶ月程度の「時限指数」であり、
徐々に韓国の組み入れ比率を下げながら、
最終的に「FTSEエマージング指数」と合致するようになります。

では、売却した韓国株はどうなるのか?

Index Universeの記事は、
バンガード MSCI EAFE ETF(VEA)が遠くない時期に
FTSE指数に鞍替えすれば、
当該ETFが2%程度韓国株を保有することになる、
と記しています。

(なおVWOについては、機関投資家が指数の変更を嫌い、
昨年秋から年末にかけて資金流出があった模様・・)
指数を変えるというのは「一大仕事」なのですね。

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