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おススメです! 藤野 英人 著【投資家が「お金」よりも大切にしていること】


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

(突然ですが・・)、
今、この時点で投資を行っているあなたは、
立派な「アーリー・アダプター」です。

あーりー・あだぷた??

あっ、すみません・・、

アーリー・アダプターって、
マーケティングの世界で
しばしば用いられる言葉です。

たとえば、
ある画期的な【タブレット端末】が
発売されたとしましょう・・。

最初、
○ 「イノベーター」と呼ばれる人たちが、
他者に先じて、それを購入します。

彼ら/彼女らは 冒険心にあふれ、
新しいものに目がありません..。
まさに、「列の先頭に並ぶ人たち」ですね。

(イノベーターは市場全体の 約2.5% と言われます)


次に、
○ 「アーリー・アダプター」 がいます。
イノベーターと同じく、
時代の空気、流行に敏感です。

情報収集を行って、
自ら判断できる人といえるでしょう。

(アーリー・アダプターは
市場全体の 約13.5% と言われます)


今お話しした
「イノベーター」と「アーリー・アダプター」は
合わせて市場全体の約16%にすぎませんが、

このふたつの層に
商品、サービスが普及するかどうかが、

その後、「マーケット」が
大きく成長するかどうかの
【分かれ目】となります・・・・。


(ちょうど、日本では
「投資」という行為に
手を染めている人が15%程度、

すなわち、
「イノベーター」と「アーリー・アダプター」のみが
市場に参入してきている、という状態ではないでしょうか)


さて、ではあなたは
「投資」という分野でどうして、
アーリー・アダプターになれたのでしょうか?

もちろん、個々人の中で、
投資を始める個人的な「理由」、
「動機」というものが存在すると思いますが、

あなたは【想像力】に長けていたから、
アーリー・アダプターになれたのだと
わたしは思います。

想像力??
はい、そうです。

具体的には、
「お金」というものが持つ効用、
多層的な意味合いを、理解されているからです。


間違っても、

~人が生きるって、
1.貧しくても清く生きる!
2.お金持ちになるために汚く生きる!

この、「2パターン」しかないよね。~
みたいな、

陳腐な二元論で
「お金」を捉えていない人なのです、
皆さんは!


では反対に、
なぜ、投資を行っている人が、
いまだ10%台かというと、

お金を稼ぐこと、
お金を育てていくことの
深い意味合い、

それらが結局のところ、
善い行い】であることに
気付いていない人が、あまりにも多いためですね。


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わたしがなぜこのようなことを
述べているかというと、

先日読ませていただいた
藤野英人さんの本、
投資家が「お金」よりも大切にしていること

に触発されたためです。




以下、わたしの勝手な想像ですが、

おそらくあなたは、
投資という行いを、

あなたが主人公の、
一方的な、
とても小さな地理的範囲で為されるもの、
ではなく、

投資という行いを、
相互の、かつ、波及作用のある、
壮大な行為」として
想像されているはずなのです・・。

だから、
あなたは
「アーリー・アダプター」になれたのです。


もちろん、
あなたは「投資」という行いを、
単に金融商品を買うという範囲だけで考えていません。

広く「お金」を有効に活用する、
その 一手段 として捉えているはず・・。

○ 考えてみますと、
【お金に関わる行為】って、
私たちの生活の中にたくさんあります。

1.たとえば、「仕事」をする、

これをもう少し具体的に言えば、
「会社」に所属して生産活動を行い、
付加価値の創造に努める、

ということですね。


2.あるいは、税を支払う
3.あるいは、消費を行うということ。
(消費することも、立派な意思表示のひとつです)

4.あるいは、寄付をする
5.あるいは、贈与すること。

すべての行為に
「お金」が、有形無形に関わっています。


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世の中の多くの人は、
生産活動の拠点である「仕事」に関しては、

もっとも時間を割き、ノウハウも持ち、
広く俯瞰する、
ある種の「懐の深さ」を持っています。

しかし、消費や、
寄付や、
ましてや投資をする、
ということに関して、

その意味合いを、
あまり深く捉えない傾向にあるのです。
<これって、いったいなぜなのでしょう・・?>


○ わたしが思うに、

労働し、「生産活動」に携わること、
モノ・サービスを消費すること、
寄付することと、

投資という行為が、
うまく【リンクできていない】
からではないでしょうか...。


藤野英人さんは、
著書【投資家が「お金」よりも大切にしていること】
の中で、

本来あるべき金融教育とは、
働くことに価値があり、
その価値ある労働の延長に企業の利益があり、

その利益の将来価値が
会社の価値を形成していると理解することです。


と述べています。

(いい、言葉ですね....)


つまり、
投資うんぬんという流れの【起点】には、

まず「働くこと」が
あってしかるべき、
なのですね。

「生産活動」=「投資」

そして「会社」が、
社会に付加価値を提供する器であり、

「利益」を得ることは、
社会を持続可能なものとするために
必要なことですよ、

という【認識】があってしかるべきなのです。

(その結果として「投資」がある・・)


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あなたも、
自身のお仕事を通じて、

人やモノ、あるいは社会そのものと
【静かに関わり合っている】を、
大なり小なり感じたことがありませんか?

○ 藤野さんは同書の中で、
投資を以下のように定義されています。

ー投資とは、
今、この瞬間にエネルギーを投入して、
未来からのお返しをいただくこと。ー


とっても広く、↑
かつ勇気が出る定義ですね。


エネルギーを投入し、
明日以降、何らかのお返し(便益)を
いただくということは、

労働し、生産活動を行うことでも、
また、子育てを行うことでも、

あるいは、寄付をすることでも、
地域社会で何らかの役割を
担うことでも可能です。

つまり、
上記はすべて「投資の一種」なのです・・。


そして、
モノ・サービスを消費することすら、
その消費を【意識的に】こなせば、
「投資」になります・・・(ホントです!)

世の中における
「お金の使い方、使われ方」を、

会社、消費者、政府 という「立場」ごとで、
網の目のように結んでいくと、

まるで、
小学校1年生の子どもが描く絵のように、
どんどん関係性が広がって行きます・・。


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○ この壮大な、
お金の使い方、
使われ方の「相関図」そのものが、
経済 なのです。

○ そういう意味で、
お金をうまく使いこなすためには

わたしやあなたが
【世の中と関わり合っている】と感じられる
「想像力」が必要なのです..。

○ わたしが、
藤野さんの本を読んで、
「なるほどなあ」と思ったのは、

私たちが普段なにげなく行っている
【消費】という行為が、

社会に対する
「意思表示そのもの」であり、

今の世の中の在りようは、
私たちがどんな消費を行ってきたかという、
【結果】であると
喝破されているところです。


一例 を挙げてみましょう。

たとえば、
新幹線に乗って長野に行き、
長野駅の前に降り立てば、

駅前にはマクドナルドがあり、
ドトールコーヒーがあり、
大手消費者金融があり、
セブンイレブンがある。

まさに、画一的ですね。

しかし、それは、
私たちが「画一的な消費」を行ってきたから
そうなったのであり、

今、全国にあふれている
「画一的な風景」は、
私たちの画一的な消費の【結果】ともいえます。


sky-business-stock-bubble.jpg


別の言い方をすると、

個々人がもっと、
自身の価値観、考え方に基づいて、
【自発的な消費】を行っていけば、

日本にあふれる商品、サービスは
その内容が変わってくる・・、

具体的には、もっと個性的に、
かつ、多様化していくはずです....。


このように、
モノ・サービスを消費することを、
「社会還元的」に捉えれば、

○ 消費するという行為が、
限りなく「投資」に近いということが、
お分かりいただけると思います。

「消費活動」=「投資」


藤野さんは同書で、
ー消費活動とは、社会貢献活動であるー
と述べています。

(これも、けっこう意味深い...)

この本を読むと、

ああ、お金のことを真面目に考えている自分は、
「決して間違っていなかったんだ。」
と安心できることでしょう。

もう一度、
お金の原点について考えてみたい、
投資を行っている「意味」を再確認したい、
という方におススメの本です。

(あっ、新書なので、たったの886円ですよ!)




なんだか、勇気をもらえる一冊です。。




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