あなたにも企業年金の運用は出来ます
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
現在は、下ろされた緞帳です。
過去は、前世の記憶に過ぎません。
未来のみが、投資家にとって意味のあるものです。
しかし、その未来はあまりに不確定で、
何がどのように起こるのかは
【誰にも分かりません・・。】
ネットを見ても、本を読んでも、
それこそ「何百種類の金融商品」があり、
「何十種類の投資スタイル」があります。
これらを見れば見るほど、
あなたの頭の中は <混乱> してしまいます。
◆ わたしはいったい
【どこに】投資をすればいいの?
具体的には、
『アセットアロケーション』の実際に
頭を悩ませることになります・・。
しかし、実は、
資産配分の「お手本」が、
身近なところに存在するのです。
その人は、
投資家としては 私たちの「先輩」です。
「えっ、それって誰?」
はい、それは【株式会社】です。
◆ 株式会社は、
私たちと同じく、利益を求める「生命体」です。
たとえば、個人投資家は
2013年に投資の収益がマイナスになっても
誰からも文句を言われませんよね。
しかし、株式会社がそんなことをすれば、
株主から「文句」を言われ、
「株価」が下がってしまいます。
会社という「生命体」は
常に外部の視線に晒されているのです。
それは、従業員の退職金原資を運用する、
【企業年金】も同じです。
10月24日の日経新聞に、
『企業年金 手探りの運用』(上)という記事が載っていました。
ーKDDIの年金基金が、日本株の運用をやめた。ー
あなたは「えっ?」と思われるかもしれません。
ーTDKの基金は資産区分を見直し、日本株を
「グローバル株式」に取り込んだ。ー
「えっ?」
ラッセル・インベストメントの調べによりますと、
年金資産に占める日本株の割合は
1999年度末に33%でしたが、
今年6月末は12%弱まで低下しているとのこと・・。
「それはなぜでしょう?」
★ 企業年金という運用主体が
東京湾ではなく、世界の海を見ているからです。
(ここ、とっても重要ですよ)
資産配分を作る視座として、
まず『世界の海』がある。
運用の骨格を『面』で捉えて、
複数の資産、複数の国・地域を「どのようなバランス」で
取り込むかのみに腐心しているのです。
「日本株式」を
ひとつのアセットクラスとして捉えれば、
そこに何割資産を振り分けるかという思考になります。
しかし、仮に
MSCIワールド指数に連動する「先進国株式」の中に
日本株を入れてしまえば、
MSCIワールド指数に占める日本株の割合は
10%未満という乾いた現実に直面します。
『iShares MSCI World ETF』
(これは『東京湾』を見捨てるということではなく、
『東京湾』を客観視する、ということなのです)
あなた自身が『東京湾』を眺める時も、
あくまで『世界の海』から見た
『東京湾』であると意識してくださいね。
それではなぜ、
企業年金はこのような思考法をするのでしょうか?
○ 今後、何十年にわたって、
従業員の退職金原資を運用し、安定的に
退職金・年金を支給し続けなければならないからです。
すなわち、
運用のビジョンが【超長期】である。
「細部」よりも【全体】の方向性に留意する。
これは、あなたの運用も同じですよね。
○ 今後あなたは、何十年にわたって、
あなた自身の年金原資を運用し、安定的に
「じぶん年金」を支給し続けなければならないのです。
したがって、マーケットの短期的な傾向から、
アセットアロケーションを決定することはないはず・・。
ひとつの『投資対象』に固執すると、
「全体像」が見えなくなってしまいます。
資産配分を決定し、
『面』として超長期の運用を続けるあなたには
オーケストラの指揮者のようなマインドが必要なのです・・。

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