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2013年12月 | ARCHIVE-SELECT | 2014年02月

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毎月分配金をもらうことと、定期的にファンドを解約することはまったく同じ理屈なのです


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

セカンドライフを迎える人にとって、
『定期的な収入』は日々の生活を支える大切な要素です。

おそらく多くの人が、
「一塊の資産」(ストック)をいかに
『定期的な収入』(インカム)に変換させればよいかで
頭を悩ませているのではないでしょうか・・。


そういう潜在ニーズにつけ込んだのが、
「毎月分配型ファンド」です・・。

わたしは日々の相談業務を通じて、
「毎月分配型ファンド」を買っている人がいかに多いかは
十分承知しているつもりですが、

最近ちょっと哲学的に?考えてしまうことがあります。

人は、
A 与えられるモノに価値を見出し、
B 自ら判断して得るモノを過小評価する。

ということです・・。


「投資信託」という商品の中で起こる、
毎日、毎月のよしなしごとは
私たちの日常とさして変わるものではありません。

要するに、良いこと(価格が上がる)が起これば、
悪いこと(価格が下がる)も起こるわけです・・。

あなたがファンドから『分配金』をもらうことと、
あなたがファンドを解約して『現金』を受け取ることは、

【ファンド内から自分の資金を引き出す】という意味で、
まったく同じ行為です。


(ここのご理解、とっても重要です。)


では、何が違うかというと、

商品提供側に
「毎月のおカネ」を作ってもらうのか、

あなた自身が「毎月のおカネ」を作るのかの
【違い】だけなのです。

Aは「毎月分配型のファンド」と呼ばれ、
Bは「あなたがファンドを毎月解約する」と言われますが、

どちらも同じ「毎月のおカネ」
= インカム です・・。


※ どちらも、良いとき(価格が上がる)も
悪いとき(価格が下がる)も、
【ファンド内から自分の資金を引き出していますね。】


公募の投資信託は基本的に、
『いつでも購入、いつでも解約』することができます。

したがって、ファンド側は解約に備えて
いつでも一定の『キャッシュ』を保有しています。

Bの、
あなた自身が「毎月のおカネ」を作るために
自分のファンドを「解約」することは、

言ってみれば
ファンドにとっては日常業務の範囲内であり、
プラスアルファの『仕事』が発生するわけではありません。

一方、Aの、
商品提供側に「毎月のおカネ」を作ってもらうことを、
まあ、「毎月分配金が出る」と形容するわけですが、

これは、
ファンドが『解約』に備えるのとは別に
「分配金の準備」のため、ファンド内に
プラスアルファのキャッシュ部分』を持つことです。

これって運用効率が落ちることだと思いませんか?

さらに、Aの場合、あなたはファンド側に
プラスアルファの『仕事』をさせることになります。

⇒ 運用するという仕事に加え、
毎月「分配金」を準備する・払い出すという仕事を
「させている」わけですから・・。

その結果、ファンドに支払う継続コスト(信託報酬)が
高くなるわけですね・・。(あなたは嬉しいですか?)


もう一度、
冒頭の文章に帰ってみましょう。

セカンドライフを迎える人にとって、
『定期的な収入』は毎日の生活を支える大切な要素です。

おそらく多くの人が、
「一塊の資産」(ストック)をいかに
『定期的な収入』(インカム)に変換させればよいかで
頭を悩ませているのではないでしょうか・・。

あなたのセカンドライフは、
あなた自身が形作るものです。

つまり、今現在、保有するご資産から、
毎月「いくらぐらいのお金」が必要かは、
あなたが・自分で・決めることです。


Bの、あなた自身が
「定期的に自分のおカネ」を作るケースだと、

毎月7万円を解約する、
半年に一回、50万円を解約する、
1年に一度、120万円を解約する、

あるいは、
2015年は大いに儲かったので、
年150万円解約しようとか、

2016年は成績が悪かったので、
80万円だけの解約に留めておこうとか、

どのように、
どれだけ『インカム』をもらうかは、
100%あなたの【自由】なのです・・


まさに、あなたが
あなたのお金の「手綱」を握っている状態です。


A 与えられるモノに価値を見出す
B 自ら判断してモノを得る


上記のどちらを選ぶかは、
(ちょっと大袈裟にはなりますが)、

セカンドライフにおける
あなたの・お金に対する
【価値観】そのものを示すものだとわたしは思います。

○ 運用効率から云っても、
○ コストの低さから云っても、
○ 日々のお金の管理のしやすさから云っても、

(低コストの)ファンドを長期で持ちながら、
定期的に『解約』(引き出し)を行っていったほうが
すこぶる合理的だと思いませんか・・?


ただ、テクニカルな面でいうと、
金額ベースで「解約」(資金の引き出し)の
管理を行うよりも、

毎年「% パーセント」で
資産からの『引き出し』(解約)を行い、
長生きするリスクに対処することが重要と考えます。


一例ですが、たとえば、
毎年資産の『4%』を引き出しながら、
長期的に『4%』の結果リターンを得られれば、

名目上、ポートフォリオの価値は変わりません・・。
(※ ここでは税金は考慮していません)

当オフィスと10年以上お付き合いがあるお客様で、
毎年3%の【引き出し】(解約)を続けながら、
ご資産額そのものは
当初より増しているお客様が複数おられます。

(このようなお客様は
インデックスファンド、ETFのみで
ポートフォリオを組まれているのです)

『インカム』のもらい方は、
毎月分配型ファンドだけではないのですよ・・。

【参照記事】
吊られた男さん
分配金は部分解約と同じです - NISAも始まったし基本に立ち返る

似顔絵




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お金の原体験を辿るツアー その1


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

(突然ですが、)
あなたはよく「夢」を見ますか?

人が見る「夢」は、
その人の『潜在意識』を映し出すといいます。

あなた自身が持っている本性、
心の奥底で息づく澱(おり)のようなものが、
「夢」というカタチで垣間見られたりするらしいのです・・。

たとえば、
お金にまつわる「夢」なんて、見られることはありますか?

わたしの場合、時々ですが、
過去に体験した『お金に関わる出来事』の、
「断片」が夢に出てきたりします・・。

わたしの父は73歳になりますが、
今も婦人靴の工場を自営しています。
(わたしの弟も父の会社で働いています・・)

父は昔、経営していた婦人靴の工場を
倒産させたことがあります。

それで、小さい頃から
父と母の会話の中で、
『借金1おく円』という言葉が
たびたび登場していました・・。


父 「借金が今、これだけあるんや・・」
「借金返したら、○○も△△もできる・・」

みたいなことを知らず知らずのうちに、
何度も聞いていたように思います。

もちろん、借金の額が
本当に1億円だったどうかは分かりませんが、
父と母が上記のような会話を行う際、

必ず『家の話』
併せて登場していたのを覚えています。

母 「ふつうの家に早く住みたい!」
父 「借金返してからや!」
という会話です・・。

あのー、ふつうの家って??

あっ、すみません、
(実は)わたしは14歳まで、
ちょっと『変わった家』に住んでいました。

とある商事会社(合成皮革を扱う会社)の
2階に住んでいたのです。

1階には、
その会社の事務所、倉庫などがありました。

わたしは家に帰るとき、
いつも、その会社の勝手口のようなところから
出入りしていました。

そしてなぜか、
1階のコンクリート敷きの土間に
わが家の『洗濯機』があったのです・・。
(洗濯物は、勝手口が面している路地に干していました・・)

そして、わが家のお風呂場は、
1階の商事会社の給湯室のとなりに・・。

階段を上って2階に行くと
やっと『わが家』だったのです。

2階の空間はその昔、
商事会社の寮、倉庫として使われていたらしく、

まあ、広さはとても広かったのですが、
同時に、とっても古かったのです・・(^^;)

天井裏をよくネズミが走っていました。

母が 「ふつうの家に住みたい・・」と
口癖のように言っていたのも、
(今となってみると)大いに頷けます・・。


正直に言って、子ども心に
『ふつうの家』でないことに
多少のコンプレックスを抱いていました。

ただ、借金が1おく円あるということは、
(今から考えるとけっこう『ヘビーな話』ですが)、

当時は不思議と、
恥ずかしいとか、タイヘンだなあと
思ったことはありませんでした。

(普段の生活の中で、
ひもじい思いをしたことがなかったのも
大きかったと思います。
この点については、いまも両親に感謝しています・・)

よく考えてみますと、

○ 貧しさも、豊かさも、
その社会、あるいはその地域における、
『相対的な物差し』」によって測られます。

比較的貧しい地域に育ったわたしとしては、
貧しさを卑下するような気持ちも、
生まれにくかったのでしょう・・。

実は、より強烈に、
わたしの心を捉えているのは、
今からお話しするエピソードのほうです・・。


●「母のお金を盗んで散財・・。

子どもにとって、母親の財布というものは、
『特別な意味』を持っています。

なぜなら、そこから
自分の「お小遣い」が発生するからです。

今でも自分にとって
【苦い記憶】として残っているのは、
母の財布からお金を取って、友達と散財したことです。

母親の財布は
いつもタンスの上に置かれていました。

小学校3年生になったわたしは、
タンスの上にも手が届く身長になっていたのです。


わたしは母親の財布の中から
3回、いや4回くらい
500円札、1000円札をかすめ取っていました。

(一度に2000円も取るとバレると思ったのでしょう。
いつもお札を一枚だけ抜き取っていました・・)

親から盗んだお金を持って、
どこへ行っていたかというと、

友だちと
【駄菓子屋兼ゲームセンター】に行っていたのです。

「おい、ゲームしようや。
今日はぼくがお金持ってるから・・。」


皆さんにも覚えがあると思いますが、
小学生のころの「友人関係」には、
微妙なヒエラルキー(階層)が存在します・・。

ポケットの中に
たくさんお金を忍ばせていたわたしは、

友だちに対して、
普段は味わえないような
【優越感】を抱いていました・・


○ 自分が、友だちをコントロールしている、
○ お金の存在によって自分は大きくなっている。

そんな心持ちでしょうか・・。

その種の感覚は、
小学校3年生のわたしにとっては
言いようのない『快感』だったのです。

(この感覚が忘れられずに、
わたしは何度もお金を盗んだのだと思います・・)


一方で、わたしは、
お金とはなんと『刹那な存在』だと感じました。

なにせ、小学生にとっては大金の
500円や1000円が、
あっという間になくなってしまうのですから・・。

ちょうど当時は
「インベーダーゲーム」のはしりの頃で、

私たちは【駄菓子屋兼ゲームセンター】で
ゲームをすることに夢中になっていました。

しかし、
友達との楽しい時間も、そしてお金も、
【消費され、一瞬のうちに消えてしまう存在】だったのです。


話は2014年に戻ります・・。

わたしは現在、
『お金の相談業務』(コンサルティング)という仕事を通じて、

さまざまなお客様の、
お金が触媒となって起こった「出来事」「体験」、

そしてそれに伴う、
お客様の中の『心の澱(おり)』のようなものを、
垣間見る機会があります・・。

もしかすると、
あなたがこれから先、
お金とどんなふうに付き合っていくのかの
ヒント』は、

これまで、あなたが
お金をどのように捉えてきたのかという
【過去、パーソナルヒストリー】の中に
隠されている可能性があります・・。

当オフィスでは、
あなたとお金の親密度を測るための55の質問】を
サイト上で公開しています。

(この中の、13、16、17だけでも結構ですので、
一度、昔の淡い記憶と共に、
答えてみられてはいかがでしょうか?)

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投資信託の顔が見える情報開示とは?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

最初にお断りしておきたいのですが、
金融業界のブラックホール、生命保険商品に比べると、
投資信託の【情報開示】は格段に優れています。

購入時の手数料はちゃんと
パーセンテージで明示されますし、
決算期ごとの「トータルコスト」(信託報酬含む)も
運用報告書を見れば、誰でも確認することができます。

しかし、それは
投資信託というプロダクトの概略を知るうえでの
「ハードとしての情報開示」であり、

「ソフトの部分の情報開示」は
まだまだ発展途上と言わざるを得ません・・。

・・カンさん、ソフトの部分って?

えー、つまり、

その投資信託にどんな人が携わっているのか、
そのファンドをどんな気持ちで運用していて、
そのファンドの運用ポリシーはいったい何で、

運用チームの人たちの「顔」はどんなで
そしてその経歴はどうで、
その人たちはいったい何年間、
そのファンドに携わっているのか・・

という類の【情報】のことです。

(すみません、
もっとダイレクトに申し上げましょう、)

要するに
『運用者の顔!』(ハートの部分)の開示が
ほとんどないのです。



長期投資仲間通信「インベストライフ」
『三人の有識者に聞く、「投信の質」の見分け方』の中で、
ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子さんは
「5つのP」で運用の一貫性をみよう!と言われています。

「5つのP」とは?

① Philosophy(フィロソフィー);運用理念・投資哲学
② Process(プロセス);運用スタイル・投資プロセスは明確か
③ Portfolio(ポートフォリオ);①②に沿った中身になっているか、
どのようなリスク・リターン特性があるか
④ People(ピープル);運用体制や運用担当者の経歴は、人材は定着しているか
⑤ Performance(パフォーマンス);運用実績


フム、まさにこれこそ、
ファンドの『顔』の部分ではないでしょうか・・。

その中でも、
わたしがもっとも重要だと思うのは、
④ People(ピープル)の部分です。

あなたが保有している投資信託の、
ファンドマネージャーをはじめ、

運用チームの人たちの
「運用経験の履歴」「経験年数」、

ファンド運用における「役割」などを
明記してくれたほうが、
より、投資信託の『顔』が見えてくると思いませんか?

たとえば、以下はある投資信託の
【月報】(運用レポート)の一部ですが・・。

運用状況

【12月の騰落率は4.14%上昇。ベンチマークであるTOPIXを0.68%上回る】
(1)今月の運用成果とその要因
12月の騰落率は、ベンチマークであるTOPIXが
前月末比3.47%の上昇であったのに対し、当ファンドは4.14%の上昇となり、
ベンチマークを0.68%上回りました。

ベンチマークを上回った要因は、業種配分が
マイナスに影響したものの銘柄選択がプラスに寄与したためです。

業種配分においては、卸売業をオーバーウェイト
(投資比率を基準となる配分比率より多くすること)
としていたことなどがマイナスに影響しました。

銘柄選択においては、「マツダ」、「日立国際電気」などが
プラスに寄与しました。
設定来(2000年10月31日~2013年12月30日)では、
ベンチマークが5.99%の下落であったのに対し、
当ファンドの基準価額は58.77%の上昇となっており、
ベンチマークを64.75%上回っております。


んー、なんだか
『客観的事実の羅列』ですね・・。

もちろん、このコメントを
誰が書いたのかという署名もないですし、

運用レポートのどこにも、
ファンドマネージャー、運用チームの人たちの
「名前」「顔」とも載っていません。

(万一、4月からファンドマネージャーが
代わる予定があっても、
今のファンドマネージャーの名前さえ、
あなたは知らないのです!)


さらにいえば、
そのファンドを運用している会社の経営陣、
そして、ファンドマネージャーはじめ
運用チームの人たちが、

【自分たちが作っている投資信託を買っているのか否か、
買っているなら、何口くらい保有しているのか】の
情報開示もありません。


(こういうのって、
『ファンドの顔』の見せ方のひとつだと思います)

たとえば、
高円寺の「しょうゆラーメン」の店主は
自分のラーメンを数え切れないくらい食べているはず。

「このラーメンの隅から隅まで知っているのは
オレだ!」という自負もあるはずですよね。

また、東芝の電気洗濯機の開発者は、
自分が作った洗濯機を何度も何度も使っているはずです。

投資信託の運用者が
自身が作って運用を行うプロダクトを保有することは
しごくまっとうなことであり、
とても評価されることであるはずです。


であれば、
運用会社の経営陣、
ファンドマネージャーなどが、

【自分たちの投資信託をどれくらい買っているのか】は、
ファンドのハートの部分を伝えるうえで
とても大切な情報開示のひとつだと思うのです



透明な箱に入った投資信託は、
不特定多数の人にその姿を晒しますから、
運用者は自分たちの『投資ポリシー』を
常に意識せざるを得ません・・。

(それは結果的に一貫した運用姿勢につながり、
そして結果的によい成績につながるのではないでしょうか・・)

もっともっと、
「パッション」や「共感」が伝わってくるような
ファンドの情報開示を期待したいと思います。

似顔絵




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| 投資信託をディープに理解する | 13:04 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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『インデックス投資ナイト』 第3部はいかがでしたか?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

昨日(1月11日)新宿のFACEにて
『第6回 インデックス投資ナイト』が開催されました。

毎年申し上げていますが、
このイベントは個人投資家の有志による
「手作りのイベント」です。
(出演者も全員、手弁当で参加しております)

インデックス投資ナイト2014

このようなイベントが回を重ねて6回目を迎えたこと、
そして、今年から会場を400名収容の「大きな箱」に移して
盛大に開催できたこと自体、
(ホントに)素晴らしいことだと思います・・。

さて、わたくしは第3部
新時代のインデックスvsアクティブ最終決戦」の
司会をさせていただきましたので、
こちらに絞ってお話をしたいと思います。

(1/2くらい、司会者の立場を忘れながら?)
4名のパネラーの皆さんのお話を興味深く伺えて、
(単刀直入に)面白かったです!!

第3部の概要は
『"いい投資"探検日誌 from 新所沢』のm@さんが
コチラでレポートされています(まずはご覧ください)


わたしは
「インデックスvsアクティブ」の論戦を
激しく!行うことには
大いなる意味があると思っています。

このような論戦を通じて、
少しでも多くの人が、投資信託そのもの、
そして資産運用に深く関心を持つ
「きっかけ」になると考えるためです・・。

まず、藤野さんが(アクティブファンドの運用者でありながら)
90%のアクティブファンドはダメだ」と喝破されていました。
(驚き!)

これって、
日本の運用業界の問題の根深さを示すものだと思います。

(以下、m@さんの記事を随時引用させていただきます)

藤野:本当のアクティブが少ない。
インデックスに近い運用をしながら
アクティブの信託報酬をとっている。
ほとんど一緒なのに信託報酬が高い。そういうのが多い。


今井:今の会社に来る前に銀行系研究所にいた。
日本株旗艦ファンドを調べたが愕然とした。
アクティブリスクが低すぎる。

指数に対してどのくらい違う銘柄構成や値動きなのか?
あまりにく低かった。
インデックスファンドに近いファンドも多かった。
それで1.5%とるのはどうかと思った。


(※ アクティブリスクとは、そのアクティブファンドが
指数に対してどのくらい違う銘柄構成や値動きなのか?を
示す指標のこと)

平山:周りを見て運用する人が多いから。
競争相手は他社。
そうすると他人よりちょっとよければよい。大損したらやばい


んー、要するに、アクティブファンドの【評価軸】が
「他者と比べてどうか?」に偏ってしまっているのですね。

(相対評価!)

これってちょっと寂しいことです・・。

運用会社のほとんどが、
経営の自由度が制限される
大手金融グループの子会社(いわゆる「系列」)
であることが関係していると思います。

人と違っているのが
「アクティブのアクティブたるゆえん」
だと思いますし、
それを目指すためには、
もっと独立系の運用会社が増えてしかるべきですね。

また、ファンドマネージャー、そして
運用チームの皆さんの【評価制度】【報酬制度】を

もっとインセンティブが働くような、
『仕組み』に変えていく必要があると思います。
(要は頑張った人が報われるしくみ!)


「インデックス派のカンさんが、なぜそんなこと云うの?」
とあなたは思われるかもしれません。

でも、これって
インデックス投資に大いに関係アリなのです。

健全なアクティブファンドが多数存在してはじめて、
健全なインデックスが存在するからです。


次に、今井さんに
『インデックス運用で楽しいことってあるんですか?』
と伺いました。(これ、ぜひ聞きたかったのです)

今井:自分は実はパッシブ運用をした経験がない。
そこで当社のFMに事前に聞いてきた。共通していたのが
エキサイティングではない。単調の繰り返しで。

大きなファンド、小さいファンド、
伸びている、伸びていないとある。

目立たないのをコツコツヤルのがいいという人も
注目をあびるのがいい人もプレッシャーでやだという声もある。
草食系志向がつよいひと・・


(やっぱり、あまり面白くないんだ・・)

そして、わたしも思わず苦笑いしたのが、
平山さんの発言です。

平山:アクティブのほうが人間っぽい濃い顔をしている 
インデックスは平安時代のような人 
飲みに行ったりまったくしません。宗教違いますから。


アクティブ ⇒ 人間っぽい濃い顔の人
インデックス ⇒ 平安時代のような人 ← 薄い顔?(笑)

(わたしって、平安時代っぽいですか・・?)

実は上記発言は、わたしが平山さんに
「インデックス運用している人と、アクティブ運用している人は、
夜、一緒に飲みに行ったりするのですか?」
と質問させていただいた回答の部分です・・。

インデックス

続いて、藤野さんの「市場の非効率性のお話」も
興味深かったです・・。

藤野:アメリカ株はかつ自信が無い。効率的だから。
日本の場合はあと10年は勝てると思っている。
そこまで効率的でない。機関投資家の質が低い。

個別に会うといい人ががんじがらめの中で非効率的な運用をしている。
マーケットに巨大な非効率がある。
アメリカの本を見ると市場は効率的と書いてあるが、
日本を見るとそうであった時期はなかった。

しかもここ10年は非効率がつよまってきた。


藤野さんは、リーマンショックのあと、
小型株運用を行う人たちの90%が解雇され、

小型株にアクティブ投資する人がいなくなり、
そこに『非効率性の巨大な穴がある』と
発言されました。


また、投資信託業界では
もうひとつ『大きな問題』があります。

藤野さんの発言によると、
投信の販売部門に重点が置かれてしまった結果、
優秀な人、資金などが
「販売部門」に偏ってしまっているとのこと。

投資信託という商品の、あらゆる意思決定において、
「販売部門」に権力・パワーが集中し過ぎている、


(これが結果的に、投資家の潜在ニーズを捉えた
商品設計につながらない最大の原因だとわたしは思います)

換言すると、
【作り手】である運用会社がほんらい持っている
「メーカー」としての個性が失われてしまっているのです。

さらに藤野さんの発言は続きます・・。

藤野:ふえたし、でかい会社の経営者の質が低い。
そういう会社はめちゃくちゃパフォーマンスが悪い。

そこを除くとパフォーマンスがいいのに。
かなりだめな経営者でも首にできない。
ドコモや三菱UFJGなどは株価が劇下げしてるのに
2期4年やって会長をやっている。

アメリカなら首になる。アクティブなFMが少ないので
お前はくびだという人がいない。だから非効率があがる。


なるほど・・。

本当にアクティブな、
【アクティブファンド】が多数あれば、

銘柄選択を通じて「あなたはクビですよ」と、
ダメな企業に印籠を渡すことができるのですね。
(つまり、市場の【新陳代謝】が働くということ・・)

そして、わたしは今井さんに
「市場の非効率性について、
インデックス派はどう思いますか?」と伺いました。

今井:効率性が高まっているかはよくわからないが。
今の価格を受け入れてるだけ。アクティブ運用は価格を疑っている。
アプローチの違いだと思う。


はい、インデックス投資とは
良い意味でも悪い意味でも
【受け身】なのです・・。⇒ だから「パッシブ」

(わたしはよくセミナーで、
「インデックス投資家は世の中を達観しています」
という言い方をします・・)

※ 「あれ?文中で、山崎さんの引用部分がないよ」
と思われる方がいるかもしれません。

山崎さんの絶妙の突っ込みは
文脈上でお読みいただいたほうが腑に落ちると思います。
⇒ m@さんの『レポート』で。


また、平山さんは
チャールズ・エリスの「敗者のゲーム」を
引き合いに出して次のように述べられました。

平山 アクティブがいいときとわるいときが
繰り返すとおもっている。

いまはアクティブがいいとき。だいたい20年単位。
アメリカも80-90年代だめだった。
右肩あがりで金利が下がっている時。

敗者のゲームを書いたのはこの時期の話。
2000年代をアップデートした本を読むと違った議論がされている。


(これも興味深いですね・・)

あと【指数】に関しての藤野さんの発言。

藤野:東証や日銀にも
オールジャパンインデックスを作って欲しいと言っている。
日本証券取引所の全てに。JASDAQやマザーズまで含めて。

これ一番いいじゃないですか。時価総額加重平均にしないと
運用上の問題があるので。二つあればいい。

オールジャパンと
上位100社のぞいた中小型株があればいいと思ってる。
それができたらそれと戦うのはいやだ。


ほおー『オールジャパンインデックス』と、
『上位100社のぞいた中小型株指数』ですか・・。
(買ってみたい気がします!)


★ お読みいただくとお分かりの通り、
「アクティブ」について考えるとは、
「インデックス」を再考することであり、

「インデックス」について思慮を巡らすことは
「アクティブの本質」にたどり着くことにつながるのです。

最後に、これは
今井さんに質問したことなのですが、
インデックスファンドはどうしても、
【手数料】の比較のみで取捨選択されがちです。

なるほど、インデックス商品は、
キャッチコピーひとつ考えるだけでも
一苦労なのですが、

『手数料の安さ』以外のセールスポイントを
マーケティングと絡めて希求していく必要があると感じました。

(山崎さんも言われていた通り、
「インデックスにはまだまだ可能性がある」と
わたしも思います・・)

どうでしたか・・。
当日のイメージの幾ばくかでも伝わりましたでしょうか?


【おまけ】

実は第3部出演者の集合時間は15時で、
4名のパネラーの皆さんとの『大いなる雑談』も
けっこう楽しかったです・・。

(日本の大学の現状、教育制度全般、
仕事(労働)やお金に対する価値観について、

あるいは格差社会の行く末など、
座談会とは関係のない内容ですが
大いに盛り上がりました・・)

4名のパネラーの皆さま、
お忙しい中、本当にありがとうございました!

・今井 幸英さん
日興アセットマネジメント株式会社ETFセンター長

・平山 賢一さん
東京海上アセットマネジメント投信チーフストラテジスト

・藤野 英人さん
レオス・キャピタルワークスCIO

・山崎 元さん
経済評論家 楽天証券経済研究所客員研究員


最後に、えんどうやすゆきさんはじめ、
運営実行委員会の皆さん、そしてサポートスタッフの皆さん、
本当にほんとうにお疲れさまでした!!

【追記。2014.5.11】

こちらの完全レポート記事も必見です。
(隅から隅まで第3部を再現してくれていますよ)


【インデックス投資ナイト2014エンドロール】





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らくご3分動画【投資信託・ハテナ?】とは?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

今から10年後の2024年ごろには、
ネット上に溢れる情報のうち、
かなりの部分が『動画』になっている可能性があります。

まだまだ『実験段階』なのですが、
今年は「動画サービス」に力を入れていこうと思っています。

その一環として、
【投資信託・ハテナ?】という「動画」を作り始めました。

投資信託を
【カンタン・面白く】ご理解いただくために、
あえて【落語】仕立てにしました・・(^^;)。


投資信託・ハテナ? その4 〜運用管理費用その1〜



投資信託・ハテナ? その5 〜運用管理費用その2〜




実は『iMovie』というソフトを用いて
iPhoneやiPadで誰でもカンタンに動画が作成できます。

YouTubeの動画編集機能も格段に向上しており、
今後「動画サービス」の充実を図っていきたいと思います。

カン・チュンドの動画チャンネルをすべて
ご覧になりたい方は【コチラ】をクリックしてください。

(音が出てくるので ↑ご注意を。)

いやはや、便利な時代になったものですね・・。



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| 投資信託をディープに理解する | 19:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ブルームバーグで国内、海外ETFの『かい離率』をチェックできます


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

ETFとは、市場平均を捉える金融ツールです。
そのパフォーマンスを評価する際に、

「プラスだからいい成績!」
「マイナスなので、ダメな成績!」
と判断するのは、ちょっと思慮が足りません・・。

なぜなら、ETFは
ベンチマークとなる『市場平均』と
どれだけ同じ値動きをしているかで
評価される道具であるためです。


ベンチマークの成績が-24.5%
ETFの成績が-24.4%ならば、
評価としては「良し!」なのです・・。

より正確に言いますと、
ETFの理論的な価格「基準価額」と、
ベンチマークとしている指数の【かい離】が
小さければ小さいほど良いのです。

このふたつの指標の「かい離」を
トラッキングエラー】といいます・・。


また、ETFの実際の「取引価格」と
ETFの本来的な価値『理論価格』(基準価額)との
差も、ETFにおける問題のひとつです。

ETFは証券市場に上場する「銘柄」ですので、
本来価値よりも高く買ってしまうリスク、
また、安く売ってしまうリスクが存在するのです。

この、取引価格と理論価格の差を
【かい離率】といいます・・。

先日、
国内ETFのこれって地味で大切な情報源!「適時開示情報閲覧サービス」』という記事を書かせていただきましたが、

その記事のコメント欄に、
Banさんが貴重な情報を寄せてくださいました。

海外ETFのかい離率(日次)データについてはBloombergで確認できますよ。
例えば、TOKのデータアドレスは以下の通りです。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/quote?T=jp09/quote.wm&ticker=TOK:US


ブルームバーグですか・・。
さっそく調べてみました。

ブルームバーグのサイト「分析ツール」から
「銘柄検索」のページに行くことができます。
強化モード On にしてみてください・・)

該当ページには次のように記されています。

「銘柄コード検索」機能で、全世界20万を超える株式、投資信託、
指数などの各銘柄を、データベースから検索いただけます。
銘柄コードがご不明の場合、および、銘柄、指数の
キーワードの一部から検索をされる場合は、ぜひご利用ください。

銘柄名が全て分からない時は、名前の始めの一字を入力し、
上場されている国名または指数を選択し、[GO]をクリックすると、
その文字が含まれる銘柄名のリストがご覧頂けます。


いくつかのETFの銘柄コードを入れてみると、
海外ETFだけでなく、
国内ETFでも『カイ離率』のチェックができる
ようです。

(※ ただし国内上場ETFのうち、JDRのETF、
外国籍のETFについてはN.Aの表記となり、
数字は確認できませんでした・・)


また、海外ETFでは、米国上場のETF、
香港上場のETFで『カイ離率』が確認できます。

今後も必要に応じて、
このブルームバーグの「銘柄検索」ページ
使っていこうと思います。


ところで、
冒頭の【トラッキングエラー】の話に戻りますが、

たとえば、
米国上場の「i シェアーズのETF」では
そのサイト上で『トラッキングエラー』が確認できます。

一例ですが、
i シェアーズMSCIコクサイETF」(TOK)を挙げます。

上記ページの
Total Returnsの、『TOK』『Index』のところで、
それぞれのリターンが数字で出ています。
(この場合の『TOK』は取引価格のリターンのことでしょう・・)

実はこのTOKは、国内に上場する1581、
「i シェアーズ先進国株ETF」と同一のETFです。

続いて「スパイダーのETF」を見てみましょう。
例として「スパイダー S&P 500® ETF」(SPY)を挙げますが、
こちらのページでは、

「理論価格」と「取引価格」と「指数」の、
それぞれの時系列のリターンが
比較しやすいように掲載されています


では、バンガードはどうでしょう?
例として
バンガードFTSE Emerging Markets ETF」(VWO)
を挙げます。

こちらもページをスクロールしていくと、
「理論価格」と「取引価格」と「指数」の、
それぞれの時系列のリターンが掲載されています。

ここでひとつ思うこと。

国内ETFの運用会社さんに要望したいのは、
・すべてのETFについて
「運用レポート」を定期的に発行していただきたい。

・そして「運用レポート」の中で、
ベンチマーク(指数)、ETFの取引価格、
そして理論価格のリターンの
時系列の数字を公表していただきたい、

ということです。

これらの情報は、ETFのインフラと云うべき
【大切な前提情報】だと思います。
どうぞよろしくお願い致します・・。

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