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2015年02月 | ARCHIVE-SELECT | 2015年04月

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REITの宿命、3つ挙げます。 その2)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

ETFの中身は
株式や債券であり、運用スタイルとしては
「インデックス投資」です。

つまり、ETFは
【上場・インデックスファンド】と定義できます。

では、REITは・・?

REITの中身は不動産そのもので、
運用スタイルとしては
「アクティブ投資」です。

なぜなら、
REITというファンド内では、
より高いリターンを求めて、
不動産の入れ替えを行うためです。


⇒ つまり、
REIT(不動産投資信託)は
上場・アクティブファンド】と定義できます。


ETFもREITも
『ファンド』という形態ですから、
保有者には
けいぞくコスト】がかかってきます。

たとえば、
J-REITの代表格のひとつ、

『ジャパンリアルエステイト投資法人』の
第26期・資産運用報告」(PDFファイル)を
見ると、

【1 運用等に係る費用明細】という欄があります。
(25ページ 費用・負債の状況のところ)


reits1-269x300.jpg


世の中には、
たくさんのREITを組み入れた投資信託、
いわゆる『REITファンド』がありますが、

REITファンドとは(実は)、
ファンド・オブ・ファンズ』のことなのです。

また、REITのETFも同様に、
ファンド・オブ・ファンズ』と云えます。


つまり、
● REITの宿命、その2)

REITのファンドも、
REITのETFも、

多数の実物不動産を組み入れた
リートを、さらに多数組み入れる、
『二重構造』のファンドなのです。

(つまり、けいぞくコストが
『二重』にかかってくるということ。)



先ほどREITは、
【上場・アクティブファンド】と
お話ししましたが、

株式にも債券にも
『アクティブファンド』はありますね。

たとえば、
三菱UFJ 日本株アクティブ・ファンド』は、

運用チームの人たちが、
割安株をピックアップすることで、
中長期的なファンドの資産の成長を
目指しています。

hull-active-investing-small.jpg


日本株アクティブ・ファンドには、
『市場価格』というものはありません。
ファンドそのものは、
株式市場に上場していないため


しかし、ファンド内に組み入れる
個々の株式には、
毎日、毎日【値段】が付くため

日本株アクティブ・ファンドでは
日々、
ファンドの正味価値 基準価額
確認できます。


一方、REITはどうでしょう・・?

REITは
株式市場に上場した投資信託ですから、
【市場価格】は存在します。

ただし、
ファンド内に組み入れられる
ひとつひとつの不動産は、

毎日、毎日【値段】が付く、
という類の資産ではありません。



そもそも、
実物不動産においては、

「今日のNV高輪レジデンスの価格は?」
とか、
「今日の愛宕グレートオフィスタワーの値段は?」
みたいな、

毎日、毎日【値段】が付く、
マーケットそのものが存在しないのです



building-science-city.png


したがって、REITには
ファンドの正味価値【基準価額】という
概念がありません・・。

● REITの宿命、その3)

REITには正味価値【基準価額】
というものがない。

(この点、他のファンド形態の
金融商品とは異なります・・)


言い方を変えると、
REITの【市場価格】とは、

個別株の【株価】と同じように、
需給でアップダウンするものであり

必ずしもREITの正味価値を
示すものではない、ということ・・。


(蛇足ですが、ETFは
『上場インデックスファンド』であるため、
【市場価格】と【基準価額】の両方が
存在します。

また、需給によって基準価額から乖離した
市場価格は、裁定により
基準価額に収斂していく性格を持っています)


たとえば、
REITの【資産規模】というものは、
いったい何で計ればよいのでしょうか?

ひとつは『時価総額』でしょう・・。

『市場価格』が存在し、
『投資口数』が確認できますから、

個別株と同じように『時価総額』が
算出できます。


また、REITの中に組み入れられた
個々の不動産の【取得価格】を合計して
資産規模と捉えたり、

あるいは、
決算ごとに発表される個々の不動産の
鑑定価格】を合算して
資産総額と見なしたりもします。

REIT-comic-300x251.jpg


つまり、結局のところ、
● REITの宿命、その4)

REITそのものの価値の計り方は
複数存在する・・。


最後に、
REITは不動産という
実物資産から成るため、
資産の地域性、個別性が顕著です。

たとえば、
東京に一極集中したオフィスビル型の
REITがあるとします。

営業利益も出ており、
純資産(自己資本)も潤沢にありますが、

東京で【大地震】が発生し、
仮に、
そのREITが保有するビルすべてが

半壊、もしくは一部損壊の認定を受け
(注:建物が倒壊したわけではない)


すべてのビルのテナントが
一時的にせよ
使用不可能となった場合、

REITの【市場価格】は
いったいどうなるのでしょうか・・?


建物はそこに現存し、
土地も変わらずそこに在っても、

『市場価格』が
どの程度下がってしまうのか
見当がつきません・・。

このあたりが
REITという資産の摩訶不思議さだと
わたしは考えます・・。


◆ 関連記事
【REITの宿命、3つ挙げます。 その1)】

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| 投資信託をディープに理解する | 19:03 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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日興アセットマネジメントが5本のETFを繰上げ償還へ


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

日興アセットマネジメントが運用を行う
以下の5本のETFが
「繰上げ償還」⇒「上場廃止」される模様です。

1316:上場インデックスファンド TOPIX100日本大型株
1317:上場インデックスファンド TOPIX Mid400日本中型株
1318:上場インデックスファンド TOPIX Small日本小型株
1544:上場インデックスファンド日本株式(MSCIジャパン)
1556:上場インデックスファンド日経中国関連株50



ETFは
投資信託が株式市場に上場したモノですから、
運用を中途で終了してしまう、

―つまり『繰上げ償還する。』―
というのが事の本質でしょう。

市場に上場する投資信託であるため、
『繰上げ償還』という行為の帰結として、
上場廃止』となるわけです。


delisting_l.jpg


まずは、
日興アセットマネジメントが出している
リリースをご覧ください。

「上場インデックスファンドTOPIX100日本大型株」
繰上償還および重大な約款変更に係る書面決議の基準日設定公告

(3.25)
<他の4本についても同様のリリースを発表しています>

繰上償還および重大な約款変更
(以下、付随する約款変更といいます。)を行なうべく、
書面決議の手続きを予定しております。



重大な約款変更とは、

通常、ETFの信託期間は
期間の定めのない=無期限ですが、

それを期間の定めがある旨に、
信託約款の変更を行うということでしょう。

そして同時に、
受益者に対して、
繰上げ償還の異議申し立ての機会を設ける。

この二つを合わせた
『書面決議』という意味ではないでしょうか・・。


ETF イメージ



一方、東京証券取引所は
日興アセットマネジメントの発表を受け、
上記5本のETFを
【監理銘柄(確認中)】に指定しています。

「マーケットニュース」
監理銘柄(確認中)の指定
—上場インデックスファンドTOPIX100 日本大型株ほか4銘柄—

(3.25)

日興アセットマネジメント株式会社は、本日、
受益者の承認を前提として

同ETFに係る投資信託約款において
投資信託契約の期間の定めを設ける旨の決定を行い、
その旨を発表しています。


受益者の書面による決議において、
投資信託契約の期間の定めを設ける旨の議案が
承認可決された場合には、

同ETFは上場廃止となることから、当取引所は、
当該発表をもって、同ETFについて
上場廃止となるおそれがあると認め、
監理銘柄(確認中)に指定します。



つまり、
約款変更、そして
繰上げ償還そのものが可決されれば、

その時点で、
運用会社は証券取引所に届け出を行い、

そして、
証券取引所が上場廃止を決定する
という流れになると思われます。


日興アセットマネジメントの
先ほどのリリース内では、

なお、当該繰上償還および付随する
約款変更にかかる書面決議が可決された場合、

平成27年6月5日に当局への届出を行ない、
平成27年7月6日付で約款変更を実施して、
平成27年7月8日を信託終了日として
繰上償還する予定です。


と記されています。

つまり、
上場廃止の決定は
6月5日になると思われます。

decided-header.png


上場廃止が決定すれば、
上記5本のETFは
【監理銘柄(確認中)】から【整理銘柄】となります。

(そして、7月3日が
取引所最終売買日の予定・・)


ところで、
上記5本のETFは現在、
【監理銘柄(確認中)】となっていますが、
売買は通常通り行うことが出来ます。

また、『繰上げ償還』⇒
『上場廃止』が正式決定したからと云って、

ETFの市場価格が
急にゼロ近辺まで暴落するわけではありません。


(ETFとは『ファンド』であり、
ファンド内には株式など現物資産の裏付けがあるため)

繰り返しになりますが、
今回の事の本質は、
ETFというファンドの運用を中途で終了してしまうこと。
= 繰上げ償還)なのです。


ただし、
上場最終日が近づくにつれ、
市場価格とETFの正味価値(基準価額)の
乖離が大きくなる可能性がありますので、

上記5本のETFを
保有している方がおられましたら、
早めの売却をお勧めいたします・・。


そもそも今回の『繰上げ償還』は、
ETFの出来高が伸びず
したがって新たな【設定】(口数増加)がなく、

逆に【交換】(口数の減少)が進んで
その結果として純資産額が低下し、
運用会社が適切な運用の継続が出来ない
と判断したために起こったことです。


国内上場ETFの中には
出来高が少なく、
かつ純資産額が小さいものが少なくありません。

ETF最大のリスクである
『繰上げ償還』には、
今後も重々注意を払う必要があります・・。

◆ 参照 日興アセットマネジメント
コラム もっと知りたいETF!
上場廃止・繰上償還』(3.25)

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| ETFのお勉強 | 19:26 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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(久々に)ネット証券・投信積立・比較!


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

投資信託の積み立てにおいて、
【どこを窓口にするか】はたいへん重要です。

俗に『4大ネット証券』という
言われ方をしますが、

4大ネット証券とは、
SBI証券、カブドットコム証券、マネックス証券、楽天証券
のことです。(注:五十音順)

それぞれのホームページを見ると、

投資信託の積み立てというサービスに
各社がどのくらい力を入れているか
(あるいは入れていないか)が

如実に分かります。


まず、
どんな投資信託を扱っているか
についてですが、


index-funds.jpg


こと、
インデックス・ファンド、
インデックス型のバランスファンド
について言いますと、

各社ほとんど『品揃え』に差はありません・・

また、
インデックス・ファンド、
インデックス型のバランスファンドについては、

上記どのネット証券でも、
購入時手数料ゼロ」が当たり前になっています。


もちろん、
同じインデックス・ファンドなら、
けいぞくコストである運用管理費用も
(どこで購入しても)同じですから、

コストの面でも、
ネット証券間の違いはない
と云っていいでしょう。


(※「ポイント制度」については、
各社で違いはあるようですが、

そもそもポイントとは、
商品に付随してくる『おまけのサービス』ですから、
いつどのように変更されるか分かりません・・)


では、ネット証券の間で
何に違いがあるかというと、
積み立ての【利便性】に違いがあります。

当オフィスでは、
以下の【ふたつ】が、
積み立ての利便性を判断するポイントと考えます。

<どのネット証券を積み立て窓口にするべきか?>

1.銀行口座からの自動引き落としサービスがあるか。
2.500円ないし1,000円から投資信託の積み立てができるか。

以上。



1.が重要なのは、
手間ひまがかからない】という利便性を
重要視するためですね。

あなたの給与振込口座から、
ダイレクトに引き落としがなされ、
そのまま投資信託を買い付けてくれるのが
ベストだと思いませんか・・?

また、
2.が重要なのは、
ポートフォリオの多様性】を
担保できるからです。

仮に、
最低積立金額が「1万円以上」となると、

たとえば、毎月3万円の積み立てでは、
3つのファンドにしか分散が出来ません。
この【制約】は大きいのではないでしょうか・・。


そういう意味で云うと、
2015年3月現在、

⇒ あなたの『投信積立・窓口』は、
SBI証券、カブドットコム証券、楽天証券の
3つの中から選ばれればよいと思います。


まず、『楽天証券』を挙げます。

sec_rakuten.jpg

<1000円以上1円単位で積み立てが可能>


楽天証券のサイトでは、
投信積立のコンテンツが分かりやすく
掲載されています。

たとえば、
投信積立の「設定方法デモ画面」があります。

お取引を始めるには?:その他金融機関口座で積立設定
のページを見ていただくと、

STEP1~STEP10までをフォローすれば、
ネット上で『積み立ての設定』が
完了することが分かりますね。

楽天証券では、
全国200の金融機関から自動引き落としが出来ます。
詳細はコチラ
(その他金融機関から積立【お取引の流れ】)

積立金額の引落し日は、
毎月7日と24日のどちらかを選択できます。


続いてSBI証券です。

sec_sbi.jpg

<500円以上1円単位で積み立てが可能>


SBI証券もサイト上で
投信積立銀行引落サービス】の詳細を
アップしています。

ページ途中からの
「お申し込み方法」以下を見ると、

1 電子交付に関する承諾を行ってください。
  ↓
2 個人情報の第三者提供への同意を行ってください。
  ↓
3「投信積立銀行引落サービス約款」へ同意してください。
  ↓
4 利用金融機関を指定してください。
  ↓
5 利用金融機関のWEBサイトで登録手続きを行ってください。
  ↓
6 登録内容をご確認ください。
  ↓ 
7 サービスお申し込みの完了。
  ↓
8 サービス設定内容のご確認。


のように『デモ画面』が確認できます。


SBI証券では、
全国287の金融機関から自動引き落としが出来ます。
詳細はコチラ

積立金額の引落し日は、
毎月14日または27日のどちらかを選べます。

また、SBI証券では
積み立ての出口戦略である
投資信託定額売却サービス』にも対応しています。
(この利便性は大きい・・)


続いて、
カブドットコム証券です。
【ワンコイン積立(投信)】

sec_kabu.jpg

<500円以上1円単位で積み立てが可能>


カブドットコム証券は、
んー、以前と比べて、
投信積立のコンテンツが
簡略化された印象がありますね・・。

(いわゆる設定デモ画面や、
設定方法のフローチャートのようなものは
見当たりません・・)


カブドットコム証券では、
以下の7つの銀行口座からの自動引落しが可能です。

・三菱東京UFJ銀行
・三井住友銀行
・みずほ銀行
・ゆうちょ銀行
・ジャパンネット銀行
・スルガ銀行
・大垣共立銀行

(うちWeb申込みが可能なのは、
三菱東京、三井住友、ジャパンネットとなっています)

積立金額の引落し日は、
自分で自由に設定が可能です。

また、カブドットコム証券では、
投資信託の問い合せ専用フリーダイヤル
投信あんしんダイヤル」を設置しています。


上記いずれのネット証券でも
基本的にWeb上で
投資信託の『積立設定・変更』が可能であり、

インフラはひと昔前に比べて
格段に良くなっていると感じます・・。


ところで、
お勧めのネット証券に
どうしてマネックス証券を
挙げなかったかというと、

まずはマネックス証券
積み立て対象ファンド一覧】をご覧ください。

マネックス証券では、
1,000円から積み立て可能な
ファンドの多くは、

○ マネックスの
証券口座から。

もしくは、
○ セゾンカードの
代金引落し口座から。
に【限定】されてしまっているのです。

850__brief_encounter_blu-ray_01.jpg


また、銀行口座からの
引き落としは、
「2パターン」に分かれています。

「メガバンク3行+楽天銀行」からの
引き落としでは、

積立て対応の投信本数は多いですが、
ほとんどが
最低積立金額は1万円から
、となっています。
(Web上での申込み可能)


しかし、上記銀行以外では、
そもそも申込みが「書面」であり、

最低積立金額は
すべて1万円からとなっており

また、対象投信本数は120本もありません。

(うち、インデックス・ファンドは
たった19本のみです・・)

わたしは長年マネックス証券の
『投信積立ページ』を見てきていますが、

インフラ状況で云えば、
他の3社と比べて
周回遅れになっていると言わざるを得ません・・。


最後に、お勧めネット証券3社の
資本構成を整理しておきますと、

カブドットコム証券は今年4月に
三菱UFJ証券ホールディングスの
子会社となる予定です。

また、SBI証券は
SBIホールディングス傘下の証券会社であり、
楽天証券は楽天株式会社の100%子会社です。

これから積み立て投資を始めるあなたは、
【窓口選び】にも気を遣ってくださいね・・。

似顔絵




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| つみたて投資 | 13:43 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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投資は必要な人が必要に迫られて行うものです


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

コンサルティングの仕事を始めて
今年の7月で丸15年になりますが、

いまだに100点満点のコンサルティングを
したことがありません・・(-_-;)

わたしにとって
100点満点のコンサルティングとは、

『右脳』と『左脳』の両方で、
お客様が満たされる状態を指します。 


まず、
左脳(= 論理)のところで、

「お客様が納得される具体的なアドバイス」を行う。
それはもちろん、お客様が即、
実行できるモノでなければなりません・・。

また、
右脳(= 感情・創造)のところで、

「お客様がどうして投資を行うのかという
意義・意味付け・感情付け」が
しっかり為されている状態になることも大切です。


Topic_Passions_Homepage.jpg



意外に思われるかもしれませんが、

「左脳」のところでの納得より、
「右脳」(= 感情・創造)の納得のほうが、
ハードルは高いものです・・。


まあ、考えてみますと、
あなたもわたしも、
「論理」があって「感情」が湧くのではなく、

「感情」がまずあって、
それから論理的に事を進めていく生き物ですよね。


もう10年以上も前の話ですが、
当時、若かったわたしは
(かつ、経験不足だったわたしは)

年上のお客様に向かって
ずいぶんずけずけと、
【右脳】(= 感情・創造)部分の質問
投げかけていたのです。


仮に、大島さん(仮名)としましょう。
大島さんは
当時66歳になられる男性のお客様でした。

「大島さん!
毎月のフローで見ても、
ストックベースで見ても、

別に投資をされなくても、
セカンドライフのニーズは十分満たされます。
資金が枯渇する可能性もほとんどありません。



より多くのご資産を
次の世代に残したいという
明確なご希望がない限り、

特に投資の必要性、
―この場合は論理(数字)から見た必要性― は、
ないと思いますよ・・。」

こんな感じのことを、
大島さんにお話ししたのです。


「大島さんがどうして
投資に興味を持たれているのか、
心を惹かれるのか・・、

その辺りをよーく考えたうえで
投資を行うか否かを決めましょう。」



するとしばらくして、
大島さんから
以下のようなお便りをいただきました。


いろいろとお話を伺い、
自分の気持ちを整理するのに、
非常に参考になりました。

特に、クライアント個人の
運用の目的に対する率直なご指摘を
いただいたと思います。

確かに、資産を残す子供もなく、
リスクを最小限に止めたいならば、
何もしないというのも選択肢です。


現状の資産状況と
キャッシュフロー予測を見れば
もう十分ともいえます。

他の、もっと有意義な事をすればいいわけです。

では、なぜ、「資産運用」にこだわるのか、
決して綺麗事の「知的好奇心」ではなく、
それは「欲」です。

リスクを取っても、
資産を増やしたいからだと気が付きました。
(定年で、時間が余った老人が陥りやすい罠ですね。)


この気持ちがある限り、
カンさんのホームページに書かれている
長期的視点の運用方針には
合わないのではないかと思いました。

この気持ちが、現状、
自分の中でも整理し切れていません・・。

このまま工程に則って、
コンサルテーションを続行しても、

上記の気持ちがある限り、
うまく行かないような気がします。


従って、顧問契約については、
少し時間をおいて、
自分の気持ちを整理してみてから、
改めて考えてみたいと思っております。

以上、どうぞよろしくお願い致します。



・・・・・結局、
大島さんからその後、
ご連絡はありませんでした。

110510_095910.jpg

わたしは、
それはそれでよいと思います。

(おそらく、投資は行わないという
選択をされたのでしょう・・)


わたしの仕事は
あなたを投資に駆り立てることではありません。

あなたに投資が必要かどうかの
『リトマス紙』(触媒)の役割を担いたいだけなのです・・。

似顔絵




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| わたしのFP修行 | 13:13 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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下落相場を望む = 決してM体質ではありません・・



こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

わたしは生まれてこのかた
サーフィンはやったことがありませんが、
想像するに、

サーファーの人にとって、
「波」は【必要条件】です。

そもそも「波」(リスク)が存在しないと、
波乗りの爽快感(リターン)は得られません・・。

BLOG-hawaii-wave-surf-picture7-300x240.jpg


これは【投資】も同じでしょう。

市場のアップダウンがあってこそ、
リターンという結果が導かれます。

ところであなたは、
どんどんと上昇する相場を、
「なんだか居心地悪いな・・」と感じ始めていませんか?

もしあなたが
「YES」と頷いているなら、
もう、あなたは
ホンモノの『長期投資家』と云えるでしょう。


あるいは、

「あーあ、ダダーンと
大きく下落する局面が訪れてくれないかな・・」

と待ち焦がれるようになったら、

(それも)
ホンモノの『長期投資家』の証しです・・。


今、米国において、
利上げの時期】が取り沙汰されていますが、
わたしは早めの利上げを決断すべきだと思います。

それはなぜか?
バブルの芽を摘むため』です。

金利を引き上げることは、
経済が好調である証拠・・。
(これ自体、『良いこと』!)

金利を引き上げるとは、
お金の行き来に
適度な【ハードル】を設け、

巡航速度内で経済が進むように
【調整弁】を付けることなのです。


たとえばこれが、

「短期金利を
2%から2.25%に引き上げるよ。」
という政策の変更なら、

【通常下における、通常の金利引き上げ。】
となります。

しかし、
今回のケースは(正直)・・、
かなり特殊】です。

何しろ米国において
短期金利がゼロ周辺に居座っていたというのは、

1940年代、
第2次世界大戦以来のことなのです。


当時は戦争の費用を賄うため、
多額の「アメリカ国債」が発行されていました。
(映画「父親たちの星条旗」に詳しいですよ。)

FRBは多くの短期国債を買い取って、
金利を意図的に低位に保っていたのです。

(その後、1940年後半から、
金利を引き上げていきました・・)


さて、
金利がゼロを這っている状況下、
このゼロから離れて
プラスの世界に戻る、
というのは、

【特殊状況】から、
【フツーの状態】にシフトさせる
最初の一歩となります。

これって、病人だった人が
久しぶりにフツーの服に着替え、
何年か振りに
病院の外に出る瞬間のようなもの・・。


この過程で、
過剰に『株式』に流れ込んでいたお金が、
債券や通貨などに分散され、
株式マーケットが下落する可能性があります。

また、
金利を引き上げたアメリカに
資金が回帰し、

たとえば、新興国のマーケット環境が
悪化する恐れがあります。

「えー、それって、悪いことなの?」

いいえ、
わたしは【良いこと】だと思います。


経済に適度な『ハードル』を設けて、
自律的な成長を促す・・。
(何事も甘やかし過ぎはよくないのです)


先ほど、
「ダダーンと
大きく下落する局面が訪れてくれないかな・・」

と言いましたが、

マーケットが下がるのを
そわそわしながら待ち焦がれるあなたは、
決して『M体質』ではありませんよ。


長期投資家にとって、
下落】は
チャンス以外の何ものでもありませんから・・。


今、
「ダダーンと
株式や債券が下落すると


あなたの保有するファンドは下がってしまい、
あなたは表面上、
『不納得』な状況になります。

Crash.jpg


でも、ですよ、
その月に積み立てる「5万円」は、
より多くの口数を買うことができます。

(その次の月も、下落が続けば、
また、より多くの口数を買うことが可能です)


「うわあー、そんなのが何カ月も続いたらイヤだ。」
あなたは今、思われていますか?

それとも、
「いや、もっともっと下がってくれていいよ。」
と思われますか?


「もっともっと下がってくれていいよ。」
という気持ちも、
決して『M体質』ではありません。


たとえば、アメリカダウ平均が
10%、20%調整するような局面になれば、

果敢なあなたは、
毎月の積み立て金額を
(逆に)増やしてしまうかもしれません・・。


「えっ、なんでそんなことするの?」

あっ、これも、
決してM体質ではありません。
(逆にS体質なのかも?)


★ マーケットがどんどん下がる状況には
【不納得】であっても、

将来の状況に対しては
納得】しているから、
あなたは下がったときに投資信託が買えるのです。


市場全体が
下がっていく過程で、
より安く買えることに
喜びを見い出せるようになれば、

あなたはもう、立派な【長期投資家】です。

リスク(波)を引き受けるとは、
「勇気があるか、ないか」という問題ではありません。

それは空気のように存在しますから、
「克服」するものではなく、
いかに「共存」していくか、という課題のものなのです。

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『投資の交流会』のひとコマ


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

私たちは日頃、
雑多な情報に囲まれています。

【投資】と呼ばれる、
ちょっと変わった?行為は、

その効き目が現れるまで
時間がかかるため、
自分ひとりで黙々と行っていると
とかく『挫折』しやすいもの・・。


自分の身近に、
自分と同じように
【真摯に投資を実践している人】がいる・・。

そのことに気付くだけで、
投資の【持続力】は格段にUPする


わたしは思うのです。

以下、3月7日(土)に
実施させていただいた【投資の交流会】の
ひとコマです。

20150307 202231


(あっ、懇親会の前には、
「プライベートセミナー」と題して、
ちゃんとお勉強もしていますよ・・(^^;)

わたくしにとっては
大事な大事な『お客様☆感謝デー』なのです。

もし、あなたが、
自分の投資のやり方に迷いそうになったら、

すぐお近くで、
自分と同じように
コツコツ投資を行っている【仲間】がいることを、
思い返してみてくださいね。

似顔絵




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