洋服の組み合わせのように、インデックス投資もコーディネートが大切
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
相談業務を行っていますと、
(しかもわたしのように)
インデックス投資アドバイザーを名乗っていますと、
相談の【傾向】というものが、
わりとはっきり見えてきたりします。
以下、
ひとつの『典型例』ですよ。
★ 資産形成層のあなたが、
これから運用を検討しているとしましょう。
〇 通常つみたてをする
〇 個人型DCもする
〇(もちろん)NISAも活用する
とあなたは考えます・・。
そう、
(いろいろメリットがあるので)
「みんな・やるべき!」
と思っているわけです。
あっ、それが
「悪い」というわけではないのですよ。
やみくもに、
果たしてベストの選択なのか。
ココをよーく、
考えてみて欲しいのです。
今の状況を
【洋服】にたとえてみますと・・。
「ジャケットは○○がイイよね。
パンツは△△、
そして、靴は断然□□・・。
みんないいモノだから。」
みたいに、
ひとつひとつのモノのみを見て、
ジャケットとパンツと靴を、
エイヤーッと、
買っちゃってもいいのでしょうか。
つまり・・、
『通常つみたて』
『個人型確定拠出年金』
『NISA口座』
それぞれ「単体」で見ると、
それぞれ大事で、
メリットもあって、
「みんなやる」ことが、
前提のように思えてしまいますが、
深く考えずに、
取りあえず
「みんなやってしまう」と、
あなたの中で、
【収拾がつかなくなる恐れ】が出てきます。
「えっ、それってどういうこと?」
つまり、
運用資産全体としての、
【バランス認識】が難しくなる
可能性があるということです。
【ファッション】とは、
単体の服、
単体のアイテムが重要なのではありません。
〇「あなたという人体に、」
〇 「トータル」で見て、
〇「組み合わせ」として、
〇 あなたに
【合っているかどうか】が
もっとも重要なわけです。
(そうですよね?)
資産運用も同じです・・。
〇 「トータル」で見て、
〇「組み合わせ」として、
その投資実態が、
〇 あなたに【合っている】ことが、
資産運用を長く続けるために
もっとも重要なことです。
まず、
NISA口座ですが・・。
この制度は、
長期投資家にとって、
現状、使用されるメリットはないと考えます。
(仮に)私たちの願望に反して
NISA制度の
恒久化がなされなかった場合、
= 制度が2027年で終わる。
(いや、終わらなくても、
5年だけ延長みたいな、
お茶を濁したような事態になった場合)、
結局のところ、
どんな投資になってしまうのでしょう?
「1年ずつズレた、
5種類の、
【5年間の非課税期間の中で】、
常に、
えーっと、
今売却したら、
「非課税になるんだよな・・」
みたいな
【誘惑】と戦いながらの、
つまり、
いつもマーケットを気にしながらの、
資産運用になってしまう可能性が高い。」
とわたしは考えます・・。
このデメリットは案外
大きいのではないでしょうか。
「手間をかけない、
放ったらかし投資をしよう!」という、
あなたの投資の本筋に、
NISA制度は
一年ずつズレた、
5年間を武器に、
「今売ったら非課税ですよ・・」
という甘い言葉を掛けてきます。
つまり、
あなたの投資ポリシーが
変節してしまうことが
(アドバイザーとして)
いちばん心配なのです。
◆ 参照記事カテゴリー
次に、
「通常つみたて」
(ふつうに特定口座でする
『つみたて投資』のことです)と、
個人型DCという窓口の
【バランス】についてです。
よく、
通常のつみたてと、
個人型DCを合わせて、
という言説を目にします。
とくに、
確定拠出年金は、
(60歳以前には引き出せないし、
売却益は繰り延べされるので)
『株式ファンド』のみを保有すればよい、
とも言われたりします。
しかし、
これって本当に
ベストな選択なのでしょうか?
特に通常のつみたてと、
個人型DCの毎月の『拠出額』が
あまり変わらない場合、
【ひとつのポートフォリオ】として認識し、
そこで『リ・バランス』をしようとすると、
結局、通常つみたての
毎月の「配分割合」を変えたり、
個人型DC内でも、
債券ファンドを
保有する必要が出てきたりして、
資産管理が(逆に)
煩雑になる可能性があります。
◆ 参照記事はこちら。
「個人型DC」を
うまく【コーディネート】するためには、
【それぞれで、
同じポートフォリオを作る。】ほうが、
(一見ややこしく見えて、)
実は管理がしやすかったりするのです。
ちなみに、
同じ個人型DCでも、
個人事業主で
6.8万円の枠がある場合と、
会社員で
2.3万円の枠のケースでは、
運営管理機関の『選び方』は
違ってくると思います。
〇 口座維持手数料が安い
SBI証券、スルガ銀行は、
2.3万円の枠の個人型DCでお勧めでしょう。
(年間の投資金額に対する
口座維持手数料の割合を、
抑えることが重要であるためです)
一方、
6.8万円の枠を
まるまる使えるようなケースでは、
口座維持手数料がある程度かかっても、
年間投資金額に対する
手数料割合は小さく抑えられます。
ですので、
実際の商品ラインナップ(ファンド)の
信託報酬の安さを優先してよいでしょう・・。
〇 そういう意味合いでいうと、
野村證券やりそな銀行が候補に挙がります。
今は、
【自分で複数のインデックスファンドを
組み合わせる】
という前提でお話ししましたが、
たとえばあなたが、
楽天証券を窓口に
「通常つみたて」で
『世界経済インデックスファンド』を
積み立てているとしましょう。
資産管理をシンプルに、
かつ、継続しやすいものにする、
という『意味』では、
たとえ、
口座維持手数料がある程度かかっても、
三井住友信託銀行を
【運営管理機関】にして、
同じ
『世界経済インデックスファンド』を、
個人型DCでも積み立てる、
というのもアリだとわたしは思います。
繰り返しになりますが、
〇 「トータル」で見て、
〇 あなたにフィットして、
〇(あなた自身が)管理しやすいかどうかが、
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