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2016年02月 | ARCHIVE-SELECT | 2016年04月

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個人型DC(確定拠出年金)が日本語になる日・・


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

米国のファイナンシャルプランナーの
【相談事例】を見てみると、

必ずと云っていいほど、
IRA(個人リタイアメント口座)や
401(k)(確定拠出年金)が出てきます。

資産運用を行うなら
とにもかくにも、

上記のような税制優遇口座を
まずは利用しましょう!」という
暗黙の了解が出来ているのですね。


日本でも(少しずつですが)、
税制優遇口座としての
DC(確定拠出年金)の存在感が増しています。

特に【個人型DC】は
2017年度中には
制度改正の実現が見込まれ、

その【対象】が、
公務員、年金の第3号被保険者
(専業主婦など)にも拡充される予定です。

(これって大きいですよね)


個人型DCの最大の特徴は、
【所得控除】というメリットです。

あなたがある【制度】を利用して、
(その中で金融商品をピックアップして)
投資という『行い』を実践したとします。

~その行為の中で、
どのくらいのリターンが見込めるのか?~
という視点に立てば、

【所得控除】を受けられることそのものが、
立派な『プラスのリターン』であることが
分かりますね。



(ところで、)
今、欧州、日本で
【マイナス金利】が導入されています。

(そういえば、つい最近、
東欧のハンガリーでも
マイナス金利が導入されたのだとか【該当記事】)

これっていったい、
何を意味するのでしょうか?

欧州や日本といった国々で
それだけ『投資の機会』が減っている証左です。


私たちは今後、

安全資産と合わせた
資産全体の期待リターンを、
下方修正する必要があるかもしれません。


(※ 今後の動向として、
米国が順調に長期金利を「正常モード」に
戻すことができるか、

また、新興国全般で、
適度な金利水準を維持できるかどうかが重要。)


(仮に)運用そのもので
期待リターンが低下するとすれば、

【所得控除】が受けられる
個人型DCの重要性は増します。


私たちは普段、
どうしても運用の収益率のことに
目が行きがちですが、

(よーく考えてみますと・・)

収入を上げることや、
支払う税金を節約することも、
立派な【投資】ですよね。


(※ 収入を上げることに比べると、
また、運用の収益率を上げることに比べると、

所得控除による節税には即効性があり、
かつ確実性が高いです。)


もちろん、
個人型DCで
【改善してほしい点】もあります。

〇 ペナルティー料を払ってもいいから、
途中で資金を引き出せる『道』は
作っておいて欲しい。

これはわたしが常日頃思っていることで、
自分のお金なのに、
万一のとき、引き出せないというのは
【流動性の著しい欠如】だと思います。


〇 個人型DCの
商品ラインナップ】を増やして欲しい。

各運営管理機関の商品ライナップが
いかにも寂しいです・・。

まあ、金融機関の気持ちも
分からないではありません。

個人型DCに加入する人が
あまりに少ないため、

商品ラインナップという『インフラ部分』に
なかなか力を入れられない、
という事情もあるのでしょう。


この点、実は、

口座維持手数料がかかる
ということも同じで、

個人型DCに加入する人が
どんどん増えていけば、

もっと競争原理が働いて、
各種手数料は下がってくるはずです。



02_ph_costdown.gif


あくまで私見ですが、
上記のような点が改善されれば、

★ 日本における税制優遇口座の【主役】は
(NISAではなく)
個人型DC、企業型DCになるでしょう。

(政治的に見ても、
金融庁に比べ厚労省の影響力のほうが
大きいのでは・・)


【閑話休題・・】

(まあ、あまり難しく考えず)
私たち運用者は、

『通常のつみたて』と、
『DCという名のつみたて』を、
うまくバランス付けて利用すればよいのです。

その際は、
こちらの記事でもお話ししたように、

通常つみたてと、
DCで『ひとつのポートフォリオ』を
作るのではなく、

それぞれの窓口で、
同じポートフォリオ』を作ったほうが、
(結果として)管理がしやすいと考えます。


仮にあなたが
もっとシンプルな
『資産管理』を目指すなら、

〇 通常つみたて ⇒ バランスファンド
〇 個人型DC  ⇒ バランスファンド

という【カタチ】でもぜんぜん構いません。

その際は、
(両方で)『同じバランスファンド』を
持つのがベストですが、

先述した通り、
DC制度では
『商品ラインナップ』が乏しいのが現状です・・。

したがって、
現実的な対応策として、

〇 通常つみたて ⇒ 『Aバランスファンド』
〇 個人型DC  ⇒  『Bバランスファンド』


という【カタチ】も
(もちろん)アリだと思います。

balanced-mutual-fund.jpg


ちょっと
具体例』を挙げてみましょう。

たとえば、

1.「通常つみたて」
毎月3.3万円 【カブドットコム証券】にて。

2.「個人型DC」
⇒  毎月2.2万円 【SBI証券】にて。


1.では、
eMAXIS バランス(8資産均等型)」
をつみたて。

2.では、
個人型DCラインナップの中から、

「SBI資産設計オープン(資産成長型)(愛称:スゴ6)」
をつみたて、とします。

「SBI資産設計オープン(資産成長型)」は、
基本組み入れ比率が、

〇 国内株式   20%
〇 先進国株式  20%
〇 国内債券   20%
〇 先進国債券  20%
〇 国内REIT  10%
〇 先進国REIT 10%

となっています。


今の場合、
「通常つみたて」+「個人型DC」で、
トータルの運用資産と捉えていますから、


毎月のつみたてのうち、
「通常つみたて」が 60%、
「個人型DC」が 40% となります。

つまり、
ふたつのバランスファンドを
合わせた、

【5.5万円分の、
つみたての内訳】はおよそ、




というようなイメージになります。

※ eMAXIS バランス(8資産均等型)は、
8資産それぞれが12.5%の組み入れです。

また『平均・運用管理費用』は
年0.61776%(税込)になります。

( eMAXIS バランス 年0.54%(6割)
SBI資産設計オープン 年0.7344%(4割)
のため・・。)

このように運用管理を行えば、
リ・バランスも不要ですし、
何に何%投資しているというのが明確ですね。


「通常つみたて」+「個人型DC」でも、
煩雑でない、
シンプルな資産管理は可能なのです・・。


ちょっと希望的な観測ですが、
おそらく今から5年くらい経てば、

朝の情報番組内で、
個人型DC(確定拠出年金)の話題が
上るようになるのでは・・。

(そうすれば、
個人型DCっていう言葉も、
ふつうの日本語になりますね・・)

◆ 参照記事
日経電子版『マネー研究所』
個人型DC、結構多い「古くて残念な品ぞろえ」】

似顔絵




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| 確定拠出年金(iDeCo、企業型) | 19:34 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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EEMから『たわらノーロード 新興国株式』までの13年の道のり・・

こんにちは。

インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

 

椅子に座るとき、または

椅子から立ち上がるとき、

 

(言わないでおこうと)

意識しているはずなのに、

つい、声に出してしまう・・。

  

「よいしょっと。」

 

 

あなたには、

そんな経験ないですか?

 

なんというオープニング!!>

 

 hl22_03.gif

 


「嗚呼、

人はこうして年を重ねるのだなあ」と

とみに思うのですが、

 

最近「年いったなあ」

「年月が経ったんだなあ」と実感するのは、

 

インデックス投資ブロガーの皆さんが

すごい勢いで増えているのを

目の当たりにするときです。

 

【隔世の感、あり・・。】

 

 

すでに多くのブロガーさんが

インターネット専用のファンドシリーズ

たわらノーロードシリーズ』に、

 

【たわらノーロード 新興国株式】が

加わったことを伝えてくれています。

(運用そのものも、

314日からスタートしました!

 

運用会社は、

DIAMアセットマネジメントさん。

 

 

この継続コストが非常に低い

画期的なインデックスファンドについては、

 

kenzさんの

たわらノーロード 新興国株式 信託報酬0.495%と最安の新興国株式インデックスファンドとして登場
という記事に詳しいです。

 

kenzさんの記事によりますと、

 

『たわらノーロード 新興国株式』は、

マザーファンド形式であります。

 

(ここ、重要!)

 

『たわらノーロード 新興国株式』そのものは、

ひとつのベビーファンドなのですね。

 


以下、略して

『たノ 新興国株式』としますが、

 

『たノ 新興国株式』の

実質的な投資対象である

『マザーファンド』はすでに、

 

それなりの運用履歴を持ち、

それなりの純資産額を有している・・。


この点が【重要】であります。

 

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つまり、
『たわらノーロード
新興国株式』は、

 

まるっきりの、

ゼロの地点から、

新興国の株を買い集めて

投資を始めるわけではないのです。

 

 

kenzさんの上記記事では、

『たノ 新興国株式』と同じ

ベビーファンドのひとつである、

DIAM新興国株式インデックスファンド<DC年金>

 

も紹介されています。

 

(確定拠出年金用に作られた、

新興国株式インデックスファンドですね)

 

 

せっかくですから、

DIAM新興国株式インデックスファンド<DC年金>』

の、

 

運用報告書(全体版)を覗いてみましょう。

(第4期 2015420日現在)

 

10ページあたりから、

母親ファンドのほう、

 

つまり、

『エマージング株式パッシブ・マザーファンド』

記述が始まります。

 

これを見ると、

マザーファンドそのものは

20082月から

運用を始めていることが分かります。

 

(うん、そこそこ長いですね・・)

 

 

次に、

37ページのところを見ていただくと、

 

kenzさんの記事にもあるように、

マザーファンドの純資産額は

およそ413億円となっています。

2015420 時点)

 

また、

37ページのところを見ると、

 

『たわらノーロード 新興国株式』

DIAM新興国株式インデックスファンド<DC年金>』


以外にも、

たくさんのベビーファンドが存在することが分かります。

 

(これも、安心材料のひとつ。)

 

 02d928c.jpg



【閑話休題】

 

ここでわたしは突如、

この『たノ 新興国株式』に至るまでの、

 

新興国株式インデックス全般に

思いを馳せてしまうのでした。

 

(昔を懐かしむのは、
老化現象の始まりと云われますが(汗)

以下、お暇なあなたにだけ

お付き合いいただければ幸いです・・(^^;)

 

 

わたしが記憶する限り、

広く新興国株式全般に投資を行う

インデックス型商品のさいしょの最初は、

 

i シェアーズMSCI エマージングマーケッツETF

EEMでした。

 

 EEM(イー・イー・エム)です!

 

 

昔は、

MSCI エマージングマーケッツ・インデックスファンド」

EEM)と呼んでいました。

  

このETFは

2003年に米国市場に上場を果たしました。


ETFトレーナー

 
あれ?、ぜんぜん関係ない画像が・・。


もとい。

ともかく、このEEMは、

決して大げさではなく、

世界中の投資家にとって、

エポックメイキングな道具】となったのです。

 

★ 何しろ、

当時まだ、

海のものとも山のものとも分からない

新興国の国々を、

「エイヤー」と投網して、

【ひとつの道具】にまとめてしまったわけですから・・。

 

 

もちろん2003年当時、

日本の証券会社でEEMを

購入することは出来ませんでした。

 

わたしの頭の中を

ぐるぐると回してみますと、

 

(ちょっと待ってくださいね。)

 

 

・・たしか野村證券で、

2006年にEEMが
買えるようになっていました。


2006年に、

わたしが気付いただけかもしれませんが・・)

 

ETFオタクだったわたしは、

弊所のお客様に

実践的な説明が出来るよう、

野村證券で自らEEMを買い付けました。

 

(とても高い売買委託手数料を払って!)

 

そして2007年の3月に、

ようやく楽天証券でも

このEEMが買えるようになったのです。

 

 

当時のEEMの年間経費率は年0.75%でした。

 

現在の、

『たわらノーロード 新興国株式』の

運用管理費用は0.495%(税抜)です。

 

しかも、

インデックスファンドですから、


500円、ないし1000円から

購入時手数料ゼロで、

つみたて投資も出来ますよね。

 
start-here_400w1.png

 


(何を今さら、

と思われるかもしれませんが、)

 

あなたは現在、
世界中に散らばる

23の新興国群に、


たった1本のツールで
(こんなに低廉に)
投資が出来るわけです。

 

「ほんとうに世の中便利になったなあ・・」

 

あっ、

こういうセリフを吐くから、

オジサン臭いと言われるのか・・(-_-;)

 

続く・・。


似顔絵

 


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| インデックス投資全般 | 09:26 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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第28回『投資の交流会』を開催しました

 
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

わたしには年に2回、
【お客様感謝デー】なる日があります。

それが『投資の交流会』です。

長期投資を行う者同士、
普段はちょっと話しづらい、

お金のこと、投資のこと、金融商品のことを
思う存分話し合っていただこう、
そして親交を深めていただこうという『会』です。

(今回は計40名の皆さまに
ご参加いただきました。ちょうど男女半々でしたね。
大阪、長野、岐阜、岡山からもご参加いただいた方が。
本当にありがとうございます!)


正直・・、
いつも場所選びには悩んでおります。

今回はココ。

サラ

東京・恵比寿にある
フラメンコの舞台を備えた
スペイン料理店なのです。

でも、
『飲み会』だけではありませんよ。

(その前に)「ちょっと勉強もしましょうね
ということで、

昨日、3月12日(土)の交流会
【第1部】は
『プライベートセミナー』を開催しました。

講師は、
日経電子版のこちらで連載を持たれている
保険コンサルタントの後田亨さん!

2016-03-12.jpg

(ご存じですよね?)


セミナーのタイトルは?

はい、
ズバリ・・、
【保険の不都合な真実】です!


後田さんはニコニコ笑いながら、
けっこうバッサリ
保険の幻想を斬っていきます。

〇 保険のストーリーから離れましょう
〇 保険は高コスト体質の商品です

〇 保険会社の外交員は
5年で多くが入れ替わってしまいますよ

〇 独立系のファイナンシャル・プランナー(FP)なら
信頼できるのか?
(いいえ、そんなことはありません)

〇 保険は長期に広く入ってはいけません
〇 仕組みが複雑化するとコストは高くなりますよ

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どれもたいへん興味深い内容で、

特に、
保障と貯蓄を兼ねる保険』のところでは、
イメージ図を用いて、

「保障部分」と「つみたて部分」を
分けて明示してくださいました。

(図にすると分かりやすいのです・・)

結局のところ、
手数料がかさんで

つみたて部分は最初
【マイナス】からスタートし、
一定の年数が経つまで、プラスにはなりません。

「このような貯蓄の方法って、
やっぱりおかしいですよね。」
という話の進め方はさすがだなと思いました。


また、
保険業界の「販売部門」では、
「これはいいものなんだ」と
まるで信者?のようになって売っている一方で、

保険を作っている部門は、
冷めた目で保険購入者を見ているという
現実も知りました。
(後田さん、貴重なお話、ありがとうございました!)


さて、
【第2部】の懇親会は
(もう)食べて飲んでしゃべって・・(笑)

t_0053.jpg


恒例の『大・プレゼント大会』では、
後田亨さんの(サイン入り)3冊の著書をご用意。

そのほか竹川美奈子さんの新刊、
山崎元さんの本をはじめ、
10冊以上の書籍を皆さんにゲットしていただきました。

その他、わたしが
日経CNBCの「マーケッツのつぼ」に出た際のDVD、
バンガード社や日興アセットさんなどの
ノベルティグッズもプレゼント。


ここだけちょっと真面目に・・
  ↓ ↓

日本では、
「えっ、橋本さん保険に入ってないの?」
という保険信仰と、

「えっ、山田さん、投資なんてやってるの?」
という投資忌避が、

ひとつのカルチャーとして
同時に存在します・・。


冷静に考えると、

保険を信じすぎるのも、
投資を避けすぎるのも、
どちらも良くありませんね。

(いかにも『アンバランス』ですし・・)

そもそも「保障」を買うことと、
お金を「貯めたり」「殖やしたり」することは、

まったく別種類のニーズであることを
私たちは再確認する必要がありそうです・・。



最後に、

・・自分の近くで、
自分と同じように、
真摯に資産運用を行っている人がいるんだ。・・

この【共感力】を持つだけで、
皆さんの運用の持続力は
格段にUPしますよ!


今後とも、
投資の交流会】をどうぞよろしくお願い致します!
(次回開催は9月を予定しています)

2016-03- 1

(あれ、ヒゲのおじさん?)

※ この「投資の交流会」は、
当オフィスのセミナー、コンサルティングを
受けられたお客様にご案内しています・・。


【後田さんの最新刊です。】





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思わず笑ってしまうテレビCM『株式に投資したいのですが、どの銘柄がいいでしょうか?』


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

以下のテレビCMを観て、
ふ~ん、なるほどね・・」と、
妙に納得してしまうような人はダメですよ!

お洋服や、料理・ワインと違って、

投資という行いでは、
その【効用】がまったく確定していません

(ビックカメラに
洗濯機を買いに行くのとは違うのです!)




それにしても、
「カモの料理には・・」↑って、
究極のブラックジョークでは?


◆ 参照メルマガ
投信選びで失敗しないコツ ⇒ ビックカメラ症候群から逃れること!) 】




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