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2016年04月 | ARCHIVE-SELECT | 2016年06月

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バランスファンドの『混ぜご飯』 その1)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

確定拠出年金法の改正法案が可決成立し、
2017年1月から、
個人型DCの裾野が一挙に広がります。

これはいったい何を意味するのでしょうか?

ハイ、
『あなたの【つみたて窓口】が複数化する。』
ということです。

極端な例ですが、
会社員の人の中には、

A 通常つみたて(自分で行うつみたて投資)
B 企業型DC
C 個人型DC というふうに、


【つみたての窓口】が、
3つになることもあり得るわけです。


(さあ、突然ですが、)
あなたは今、
A、B、C、3つの『窓口』で、

それぞれ【おかず】を物色しています。
どれも美味しそうですよ・・。


bounenkai003.jpg


具体的には、

 プチトマト
ローストビーフ

 焼き椎茸
豆腐と鶏ひき肉のハンバーグ

 春巻き
豚肉とセロリの炒め物


それぞれ、
野菜系もあれば
肉系の【おかず】もありますが、

これだけの【おかず】を
目の前にすると、
(また、実際に食べようとすると)

トータルで見て、
いったいどんな栄養を、
どれくらい摂るのかが

ちょっと分からなくなってしまうかも・・。



つまり?

あなたの投資においても、

⇒【複数の窓口】で、
たくさんの
『単品の投資信託』を選んでいくと、

トータルで見て、
いったいどの「投資対象」を
どのくらいの「割合」で持っているのか、


把握しにくくなる可能性があります。


また、『リ・バランス』という名の管理作業が、
ひどく億劫になってしまう恐れも出てくるのでは?


・・これって、良くないことですね。

以下は、
あくまでひとつの【考え方】ですが、

 通常つみたて(自分で行うつみたて投資)
 企業型DC
 個人型DC 

の『窓口』で、

それぞれ、

A バランスファンド
B バランスファンド
C バランスファンド

という形で投資信託を保有してしまう、
というのもアリではないでしょうか?



balanced-mutual-fund.jpg


もちろん『理想形』は、

複数の窓口で、
「まったく同じバランスファンド」を
複数持つことですが、


【確定拠出年金の商品ラインナップ】って、
限られていますよね・・。

ここは現実的に、

Aでは、
「○○バランスファンド」

Bでは、
「△△バランスファンド」
というように、


複数のバランスファンドの
『組み合わせ』でも良いとわたしは考えます。



具体例」を挙げてみましょう。
(とりあえず窓口は2つにしますね。)

たとえば
あなたが【公務員】だとしましょう。

2017年から『個人型DC』に加入し、
その拠出限度額は 1.2万円/月 です。


あなたは
SBI証券「個人型DC・商品ラインナップ」を
見て、そこから運用管理費用が低い
バランスファンド、

DCインデックスバランス(株式60)』を
選ぶことにしました。

当該ファンドの中身、
つまり『基本アセット比率』は、

国内株式45%
国内債券25%
外国株式15%
外国債券10%
短期資産5%


となっています。


9547.png


ところで、
個人型DCと併せ、

あなたがトータルで
毎月のつみたて投資に
充てられるお金は5万円とします。

そうすると、
『通常つみたて』は
3.8万円/月 になりますね。。


あなたは同じくSBI証券で、
世界経済インデックスファンド』を
積み立てることにしました。

当該ファンドの
『基本アセット比率』は、

国内株式  5%
国内債券  5%
外国株式  30%
外国債券  30%
新興国債券 15%
新興国株式 15%


となっています。

ところで・・、

A 通常つみたて と
B 個人型DC の、

毎月の積み立て金額の【比率】は?

A DCインデックスバランス(株式60)24%
B 世界経済インデックスファンド 76%


となります。

A + B の、
トータルの「アセット比率」は

おおよそ、

国内株式  14.6%
国内債券  9.8%
外国株式  26.4%
外国債券  25.2%
新興国株式 11.4%
新興国債券 11.4%
短期資産  1.2%


となるわけです。

(伝わっていますね?)

(※注 世界経済インデックスファンドの
基本アセット比率は日本・先進国・
新興国のGDP比率に基づくため、
経年によりその比率は変遷します。
ただし、株式:債券= 50:50は変わりません)


taiiku_sakaagari.jpg


つまり、
〇 複数のバランスファンドを組み合わせる。
〇 トータルの「アセット比率」を
  定期的にチェックする。

という【資産管理法】も、
立派に存在するわけです。


(あっ、『リ・バランス』も要りませんし・・)


ただし、
A、Bそれぞれの
「つみたて金額」が変わると、

トータルの【アセット比率】も
変動することに留意しましょう・・。

また、そもそも
トータルの【アセット比率】が、

あなたのリスク許容度、
リスク選好度に合致しているかどうかを、
よーく吟味する必要がありますよ・・。

◆ 参照記事
個人型DC(確定拠出年金)が日本語になる日・・】

(上記記事では、
eMAXIS バランス(8資産均等型)+
SBI資産設計オープン(資産成長型)の
シミュレーションをしています・・)

似顔絵




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世界の投資信託残高は、この30年で(ナント)28倍に! その2)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
(もうすぐ6月ですね!)

日本証券経済研究所の
杉田浩治さんが書かれたレポート、

世界の投資信託30 年の変化と今後の課題』(PDF)
(平成28 年5 月12 日)
の続きですよ。 その1)はコチラから。

同レポートの見どころは、
なんといっても
『4.今後の課題』です。


「①(投資環境の変化の中で)
如何に運用リターンを確保していくか」
のところで
同レポートは、

株式、債券のリターンが
世界的に低下している点について、
冷静に分析しています。

〇 米国株式
1999 年までの14 年間で596%上昇。

2000~2015 年(16 年間)では、
49%のみ上昇。

ということは、
投資信託そのものも・・?

はい、そうです。

〇 世界の投資信託
残高成長率


1985~1999 年までは
1,389%の成長。(←スゴイですね)

それが
1999~2015 年では、
成長率が194%に鈍化・・。


つまり、
私たち投資家も、

またツールである
投資信託そのものも、

『今後、どうやって
満足のいくリターンを上げていくのか。』
という、
重たい課題】を抱えているわけです。


そんな中、
投資信託、そして
運用業界に求められるのは、

リターン以外の『付加価値の提供』
であると杉田さんは述べています。

具体的には、
『退職後の資産運用・取崩しサービス』
に注目されています。

これって(当然といえば)当然ですね。

世界的に高齢化が進行し、
かつ、私たちヒトの寿命が
延びているわけですから・・。


Retirement-Saving.jpg


あなたもわたしも、
いずれは実践することになる、

【運用は続けながら、
定期的に資金を取り崩していく。】


これって、(まさに)
21世紀的なスキルだと思います。

クルマにたとえると、
アクセルを踏みながら、
定期的にスピードを緩めることですから、

よほど長期的な視野に立って
ルール付け』を行わないと、
目的地まで辿り着けません。


以下、
レポートから引用してみましょう・・。

資産取崩しは、
資産形成よりずっと難しい。

なぜなら、退職時の資産総額、
退職後の収入見通し、リスク許容度、

子供に遺産を残すかなどが
個人によって大きく異なるため、

汎用性のある取崩し公式を
見出しづらいからである。

そして何より
「あと何年生きるか分からない」
という問題がある。


なるほど・・・。


ファイナンシャルプランナー的に見ると、

『資産形成』の段階では、
ある程度汎用性のある【ルール付け】で、
運用全般が語れると思います。

しかし、
『運用を続ける 兼 取り崩し』の過程では、

お客様の個別性に留意した
独自のルール】を作り、
それを実践していく必要があると考えます。

また、
杉田さんからは
こんな『提言』も飛び出しています。

投資家のために望ましい
究極の理想像は、

「世界中の人々が、世界中のファンドを、
世界中の業者から
自由に購入できるようになること」であろう。


こういう夢のある話、好きです(^^)
(注:太字はカンによるもの。)

上記、あなたはどう思われますか?
「それって到底出来ないでしょ。」
と思ってしまっていませんか?

たとえば、
世界通貨が出来る、
ファンドを包括的に管理する
国際機関ができる、みたいに、

インフラ状況が一変すれば、
やってやれないことはないはず・・。

(と云いますか、
100年後の人から言わせれば、

「えー、昔は国ごとで
買える投資信託が違っていたんだ!」

というセリフになるのでしょうね・・)


ABC_header-global-opportunies.jpg


また、どの地域を対象にした『ファンド』なのか、
という点では、

(100年、200年後には)、
たとえば、
火星進出企業ファンド』みたいなものも
組成されているはずです。

(投資信託が存在している限り・・)


最後に、
レポートの注釈のひとつとして、
フィナンシャルタイムズ紙の記事が
紹介されています。

(以下、引用します)

16 年1 月21 日付
英フィナンシャルタイムズ紙は
BIG READ 欄において、

”Search for a super-algo”と題する
Robert Wigglesworth 氏の
署名入り1 面記事を掲載し、

その中で「運用担当者のだれも
コンピューターに勝てない時代が来る」、

「AI は、人間が絶対に見抜けない
パターンを探し出す助けになる。
それがとてつもない優位性をもたらす」

(16 年2 月29 日付の
同紙特別日本版における翻訳)といった
論調を展開している。


ほぉー・・、すごいですね。

ほんとうにいつか、
AIが
ファンドマネージャーとなって、

(人が到底気付かないような)
超過リターンの源を探り当て、
それを継続できるような
『技術革新』が起こるのでしょうか?

(頑張って長生きしようかな・・)

世界の投資信託30 年の変化と今後の課題』(PDF)
(平成28 年5 月12 日)

似顔絵




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世界の投資信託残高は、この30年で(ナント)28倍に! その1)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

ちょっと
20世紀的な言い方ですが、
投資信託のいちばんの功績って、

投資を大衆化したこと。
にあるとわたしは思います。

「誰でもちょっと触ってみられる。」
「ムリなく分散投資ができる。」

これまで何十万、何百万の
お金がないと買えなかったものを、
小口化』した功績はとても大きいと思います。


今日、
投資信託という商品は、
世界中で普及していて、

★ 投資信託が流通するにつれ、
⇒ 投資が大衆化し、

⇒ その国の経済の発展にともない、
⇒ さらに投資信託を買える大衆が増加し、
⇒ さらに投信残高が増える・・。

という『好循環』が続いています。


【世界】

公募投信の資産残高
1985 年末の1.2 兆ドルから
2015 年末には34.1 兆ドルへ。

約28 倍に拡大!
(※ ETFを含みます)

次!
世界の投資信託が保有する
『株式時価総額』は、
推計で約16.9 兆ドル(2015 年末現在)

これって、
世界の株式市場の時価総額
約62.8 兆ドルの
およそ27%に当たります。

pic_c_5.jpg

つまり?

つまり、
【株式を保有するイメージ】そのものが、
大きく変化しているということ。

端的に申しますと、
『投資信託』を通じて、
株式投資をするという形が

世の中に定着しつつあるわけです。

それと同時に、
『機関投資家』としての
投資信託の存在感、役割も増しています。


一方、
【日本】です。

日本の公募投信の残高

1985 年の19.97 兆円から、
2015 年の97.76 兆円へ。
5倍に拡大。

投資信託が保有する国内株式の、
東証株式時価総額に対する割合は
およそ3.9%・・。(2015 年末現在)

(んー、ちょっと寂しいですね。)


今、わたしがつらつらと述べたことは
なんとなく感覚で言ったのではなく、

日本証券経済研究所の
杉田浩治さんが書かれたレポート、

世界の投資信託30 年の変化と今後の課題』(PDF)
(平成28 年5 月12 日)
に基づいています。

このレポートは、
過去30年の投信市場の拡大の理由、
日本国内との比較、

また投信市場の今後の課題を
簡潔に(かつ分かりやすく)まとめています。


杉田さんはレポート内で、
過去30 年間の
投資信託の『質的変化』について触れられています。

具体的には
3つの潮流】を挙げています。

それは、

(1)グローバル
(2)コスト意識の高まり(ETF の拡大)
(3)IT 化の進展
 です。


たとえば、
アメリカ人って
「自分の国が世界の中心」って
思ってしまうところがありますね。

そんなアメリカでも、
株式投信残高のうち
海外株式ファンドが占める割合は、

1985 年の7.1%から2015 年には
25.8%に上昇しています。

資金の流出、流入でみても、
2005 年以降は、
国内株式ファンドよりも
海外株式ファンドの方が、

純増額】(購入額-解約額)が
多くなっているそうです。


また、自国の市場規模が小さく、
もともと海外投資が
盛んであったヨーロッパでも、

ますます海外に投資を行うファンドの比率は
高まっています。


mutualfunds-edit.jpg


次に【日本】です。

日本では、
株式、債券の合計で
外貨建ての比率が

1985 年末の8.8%から
2007 年末には58.5%に高まりました。

(これは円安が進行したこと、
外貨建て資産に投資を行う
毎月分配型ファンドが人気を博したためでしょう)

2015 年末現在では、
上記比率は34.5%となっています。

(わたしは中長期的に
投信に占める外貨建ての比率が
60%、70%近くになっても
不思議ではないと考えます。


なぜなら、
円建て資産に対するリターンは
限られる可能性が高いためです・・)


次に、
『コスト意識の高まり』については、
ETFのみならず、

投資信託の【購入時手数料】についても
触れられています。

アメリカでは、
購入時手数料ゼロの
『ノーロード化』が進んでおり、

MMF以外の投信残高のうち、
ノーロードファンドの占める割合は

2001 年の44%から、
2014 年には66%へ拡大している模様。

また、投信の年間経費率(継続コスト)も
年々低下しています。


翻って、【日本】です。

日本ではいまだに
購入時手数料を徴収しようとする
店舗型の銀行、証券会社が
数多く見受けられます。

また、IFA、金融仲介業者も
投資信託を販売することによって
生計を立てているため、
(いわゆる『コミッション収入』がベース)

当然のように、
購入時手数料を徴収しています。


あるいは、
運用管理費用については、
年率1.6%を超えるファンドも
数多く見受けられ、

「商品・サービスが普及すればするほど、
消費者にとってのコストは下がる。」

という経済原則が、
未だ当てはまっていない状況です。

ただし、インデックスファンドでは
本格的な【コスト競争】が始まっており、
消費者の側を向いた
サービス業の萌芽も見られます。


crisis-management.png


レポート内では、
投資信託の拡大要因のひとつとして、
確定拠出年金』が挙げられていますが、

「面白いな」と思ったのは、
オーストラリアです。

以下、レポートより
引用いたします。

15 年末現在の
世界の国別投信残高(後掲図表4)を見ると、

1 位が米国で世界全体の約半分を占め、
6 位に人口2,400 万人の豪州が入っている。

(オフショア・ファンドの設立基地国である
ルクセンブルグとアイルランドを除くと
豪州は第4 位である)。

米・豪の両国はDC 年金制度が
発達していることで知られ、まさに
DC が投信発展のエンジンとなっている。


実はオーストラリアでは、
強制型の企業DCである
スーパー・アニュエーション」が普及しており、

従業員は好むと好まざるに関わらず
運用と向き合わざるを得ない状況なのです。


これは何を示唆しているのでしょうか?

⇒ 日本での投資信託の
「伸びしろ」はとても大きい、
ということです。

昨日5月24日、
「個人型確定拠出年金」(個人型DC)の
対象を広げる改正法案が、
衆院本会議で可決成立しました。

この改正法案、
何がスゴイかというと、

〇 誰でも入れる、
〇 国が主宰する
〇 自己責任の
〇 年金制度が、誕生した。


という点がすごいのです。


これまで
個人型DCは、
「自営業者」「企業年金のない会社員」
のみが加入できました。

今後は、

「公務員の人」
「企業年金のある会社員の人」
「専業主婦の人」も
個人型DCの対象になり、

『現役世代が誰でも入れるインフラ』が
ようやく出来上がったことになります。
(およそ6700万人が対象になると云われています)

(※ 余談ですが、書籍の方面でも、
山崎元さん、大江英樹さんなど、
著名な著者が
相次いで「確定拠出年金の本」を
出される予定だとか・・)


誤解を恐れずにいえば、
日本人の多くはこれから、

「個人型確定拠出年金」というしくみを
通じて、


好むと好まざるに関わらず、
投資と出会い始めていく、
ということなのです。


(裏を返せば、国は、
将来的な公的年金制度の
役割の縮小、
その準備を着々と進めている、

ということでもあります・・)

続く・・)


世界の投資信託30 年の変化と今後の課題』(PDF)
(平成28 年5 月12 日)
杉田浩治さん(日本証券経済研究所)

◆ 参照記事【「隠れた税優遇」普及へ機運
確定拠出年金、主婦らも対象に 法改正、金融機関も動く


似顔絵




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| 投資信託をディープに理解する | 11:36 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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メールマガジン、6月は年に一度の『投資信託★大大ご質問大会!』


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

おそらくですが、
当ブログを読んでいる人の3割くらいは、

弊所のメルマガ
カン・チュンドの 投資信託 テッテイ 攻略法
の読者の方ではないでしょうか?


(ということで)、
残り7割に属する
あなたへ『お知らせ』です。

このメルマガを書き続けて
15年以上になりますが、

毎年6月度は、
年に一度の
【投資信託★大大ご質問大会!】と題し、

あなたのご質問)
わたしの回答)


という形で、
メールマガジンをお届けしています。


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(ちなみに1年前の
【大大★ご質問大会】はこんな感じでした。)


今年は来週の5月26日に、
メルマガ上で【告知・募集】を開始いたします。
どうぞお楽しみに!

あっ、その前に
まぐまぐ経由で『メルマガ』に登録してくださいね。
コチラです!

似顔絵




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| 業務連絡 | 13:15 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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自分の判断に任せない投資ってやっぱりヘン?

 

こんにちは。

インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

 

もう3年以上前の話ですが、

 

どちらかというと、

自分でいろいろと調べ、

自分でいろいろと選びたいタイプのお客様が、

 

ご自身の娘さんの資産運用については、

「こういうのを持ってきたんですけど。」

と言われ、

 

わたしに

セゾン・バンガードグローバルバランスファンドの

パンフレットを示されたことがあります。

 

「娘には、こういうのが良いと思うんですよ。」

 

 

ご本人は、

アメリカ在住のご経験もあり、

 

米国の個別株や外貨や、

さまざまなアクティブ型ファンドを

志向されていたにも関わらず、

 

お子様には、

シンプルなバランスファンドがよいと思われている。

(しかもインデックス型の・・)

 

この【違い】は一体どこから来るのでしょうか?

 

 

ひとつには『距離感』の違いがあります。

 

自分 ⇒ 投資という対象

 

自分 ⇒ 他者 ⇒ 投資という対象

 

これは投資に限りませんが、

人は他者の【ニーズ】に関しては、

わりと客観的になれます。

 

 

それは

適度な『距離感』があるため、

 

その人の「ニーズ」と、

その人にふさわしい「モノ」が、

冷めた目で、

見えてくるからでしょう。

 

そう、

距離感ゆえに

余計なノイズや感情が、

入って来にくいのです。

 

より正確に言うと、

 

自分 ⇒ 他者 ⇒ 投資という対象

 

という『プロセス』の過程で、

健全なそぎ落としが為されるのかもしれません。

 
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無駄なモノ、

ちょっとした雑音、

気持ちのヘンな浮き沈み、

 

本質的に大事なことではないのに、

インパクトだけがある事柄・・、

 

そんなものたちを

(無意識に)よく切れる刀で

さっとそぎ落として、

 

投資のやり方を

自然に【最大公約数化】

したものだけが眼前に現れる・・。

 

そんなイメージでしょうか。

 

 

この、

そぎ落とし、

『引き算』の感覚を

投資の実践で身に付けるには、

 

ズバリ、

【選ばないことの鍛錬】が必要です。

 

選ばないこと?

 

はい、

はっきり言いますと、

あなたの日常生活とは

【真逆のこと】をすることになります。

 

 

たとえば、

ちょっとこの1週間を振り返ってみましょう。

 

あなたの日々の生活の中で、

 

なにかを選んだり、

「いつ」という判断に迫られたり、

一方を捨て、他方をチョイスしたり、

 

たとえば・・、

毎日毎日のランチをどこで取るか。


何を食べるかだけでも、

もう、行動、行動、

選択、選択の連続、ですね。

 

(まあ当たり前なのですが・・)

 

 

投資では、

【こういう当たり前を、

できるだけしないようにする。】

という心構えなのです。

 

 

選ばないし、

動かないし、

判断というものをしない。

 

(自分が主人公になって)

「わぁー、今日は

いったいどんな美味しいランチが

あるんだろう??」と

ときめかない・・。

 

 

どちらかというと、

意識的に、

自分の判断に任せるスペースを、

小さくしていく・・、

 

それが

『選ばないことの鍛錬』の本質です。

(たとえば、
バランスファンドとはその鍛錬の結果、
辿り着くひとつのカタチなのでしょう・・)

 
もちろん上記は

私たちの生活の規範とは反するので、

 

『ほったらかし投資が

(カンタンそうに見えて)

実は難しいんだよ。』という
事実に帰結するのです。

 

参照記事

投資への初恋はいつか冷めるもの(でも、それでよいのです)】

似顔絵
  

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| 投資家の感情リスク | 12:39 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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投資の周辺部で「へえ~、意外と重要なんだ」と思えるレシピ7選

 

こんにちは。

インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

 

YESです、はい。

たしかに投資の実践は大切です。

 

でも昔から、

「神は細部に宿る。」といいますね。

 

一度、

投資の周辺部に目を向けてみませんか?

 

??

 

投資の【周りの部分】を

整理整頓しておくことで、

 

あなたはより心地よく、

投資が続けられるかもしれませんよ。

 

 

<レシピ1.>

 

(肩の力を抜いて)

もっと【楽観的】に。

 

だいたい、

日本人は真面目すぎだと思います。

(先のことを心配しすぎ?)

 

たとえば、

心配する量を増やすと、

それだけ、未来の安心量も増えるのでしょうか?

 

そうではありませんね。

 

【ケセラセラ】

(なるようになる。)

 

人生も投資も、

「次にどんな目が出るかは」

所詮分からないわけです。

 

 

まあ、

アメリカ人みたいに

能天気になる必要もないと思いますが、

 

適度な楽観性は、

(投資においても)

生きていくうえでも、

とても大切だと思います。

 

 

<レシピ2.>

 

取りあえず、マイホームは買わない。

 

世間はマイナス金利突入で、

住宅ローンを組むなら「今でしょ。」

みたいな風潮ですが、

 

そんなに慌てなくてもよいのでは・・。

 

金利が低いということと、

その不動産の価格が適正かどうか、

 

その不動産の価値が今後、

どんなふうに推移するかは

まったくの『別問題』です。

 

ココ、↑投資家的目線が必要。

 

 

そもそも、

あなたの『ライフスタイル』が

まだ確定していないのに、

 

何千万円もの投資を

たったひとつの資産に
してしまって
よいのでしょうか?

 

practice-areas-condo-homeowners-association-law.jpg

 


『住宅』はリースしたほうが、

柔軟性が高いと思いますよ。

 

資産として持ってしまうと、

 

『住まい』が

精神的、経済的に

あなたの潜在可能性を

縛ってしまう可能性すらあります。

 

コチラの記事はとても参考になります。

 (あっ、それから地震も怖いです。)

 

 

<レシピ3.>

 

親と仲良くする。

 

??

 

先ほどの『住まい』と関連します。

 

わたしは

あなたが独立心を持って

お金のマネジメントが出来る人なら、

 

「親御さんと一緒に住み続ける。」

というのもアリだと思います。

 

(実際、多くのご実家では、

部屋が余っている状況では?)

 

収支の健全性を妨げるのは

たいていの場合、


遊興費と住居費ですから、

ここが節約できるのは大きいと思います。

 

 

親と仲良くする、

というふたつ目の意味は【相続】です。

 

わたしはFPとして、

お客様が獲得し得る『生涯資産』を、

三つに分けて考えています。

 

〇 ひとつ目は、

毎月のフローを積み上げたストック。

(これを純粋資産と云います

 

〇 次に、

運用によって得た収益。

(これはリターン資産

 

〇 そして三つ目は、

親世代から相続したストック

相続資産)です。

 

 

「カンさん、ちょっと不謹慎じゃないの。」

と思われるかもしれませんが、

 

もし、あなたにあてにできる

親御さんのご資産があるならば、

 

それは大いに

『活用されるべき』でしょう。

 

そのためにも

日頃から、

親子間でコミュニケーションを

重ねておくことが重要です。


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<レシピ4.>

 

稼ぎ力の強化。

 

コレ、いちばん大切ですね。

 

私たちは人類史上、

「もっとも長くキャリアに関わる人間」

になりつつあります。

 

(生きる時間がうんと長くなったため!)

 

 

今、あなたが注力している

『ひとつ目のお仕事』に加え、

 

長いキャリアパスの中で、

将来的に

もうひとつの仕事】を手掛けるんだ。

 

くらいの『気持ち』を持っておきましょう。

 

 

社会の変化が早くなれば、

『ひとつ目のお仕事』の価値の陳腐化も、

早まる恐れがあります。

 

【第2のキャリアの創出】は、

稼ぎ力を長期にわたって維持するために

不可欠になってくるかもしれません。

 

また、

【もうひとつの仕事】の存在によって、

「第1のキャリア」の身の振り方にも

柔軟性が生まれますね。

 

 

<レシピ5.>

 

再び『住居費』です。

 

繰り返しで恐縮ですが、

支出で大きなウェイトを占めるのが

「住居費」です。

 

あなたが仮に、

ある一定の場所に出勤する。

ということに縛られない人なら、

 

生活の質は保ちながら、

【住む場所】を変えることによって、


住居費を含む、

生活費全般を下げることが可能です。

 

 

たとえば、

静岡県磐田市には、

2LDKのこんな物件がありますよ。

 

(今後、都心と地方の生活費格差は

もっと大きくなっていくでしょう・・)

 

投資に関していえば、

ネット証券を用いれば、

 

日本中どこに住んでいても、

同じ【インフラ環境】を享受できます。

(コレってとても重要なこと。)

 
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また、

真剣にお付き合いしている人がいれば、

同棲という名の「同居」もお勧めです。

 

パートナーと共に暮らすことで

毎月の『固定費』を下げることができます。

 

すると、

手元に残るお金が増え、

積立て貯蓄や、積立て投資に回せるお金が

生まれます。

 

 

それに、

生活を共にすると(そもそも)

パートナーとしてふさわしい相手かどうか

答えが見えてくるはず・・。

 

 

<レシピ6.>

 

保険の見直しをする。

 

これも言わずもがな、です。

 

保険の目的は、

あなたに必要な『保障』を

最低限、安心料として買っておくことです。

 

心配をし過ぎて、

万が一のためにコストばかり払っていると、

何のための人生か分からなくなりますよ。

 

 

<レシピ7.>

 

投資に過剰な期待をしない。

 

投資を専門にしている人間が言うのも

ちょっとヘンですが・・。

 

あなたのお金回りをよくする『主人公』は

投資ではなく、

あくまでお仕事、です。

 

(あなたのキャリア!)

 

また、シンプルで

合理的な生活スタイルを実践することで、

手元に残るお金を増やすことも可能です。


 

それらを習慣化することが

何より大切であり、

 

投資とは、

毎月積み上がるお金の増え方を、

ほんの少し「上積み」してくれる存在だと

思ってください。


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どんなことでもそうですが、

最初に期待をし過ぎると、

実践の結果得られる「満足度」が
下がってしまいます。

 

まして投資という行いでは、

あなたがいくら努力しても、


【コントロールし切れない部分】が

多々あるわけですから、

 

慌てず、

ゆっくり慣れていく必要があるでしょう。

 


たとえば、
「お試し期間」⇒「順応期間」⇒「本格始動」

という、

『3段階くらいのステップ』を踏んで、

 

少しずつ慣れていっても、

ぜんぜん構わないわけです・・。

 

投資 仕事の関係で

いやいや始めないといけないスペイン語のレッスン。

くらいに思ってくださいね(笑)

 
似顔絵

 

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