「あなたは、両親よりもお金持ちになれると思いますか?」
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
2015年に当オフィスの顧客属性の特徴を
包括的に公表させていただきました。
(こちらとこちらの記事が該当します)
その時点では、
コンサルティング、セミナーとも
1970年代生まれのお客様が
もっと多かったのですが、
2016年の後半あたりから、
年代がもう少し下がってきていると実感しています。
30代のお客様、
特に1980年代生まれの方が増えているのです。
「なぜに??」
(正直)分かりません・・。
お金について、
投資について、
【悩みがある】という、
潜在ニーズの基本的な特性は、
今も、10年前も
変わっていないと思います。
変わったことといえば??
はい、
わたしが年を取ったことです(^^;)
それと、
この10年を振り返って思うのは、
日本でも少しずつ
「資産運用」を自分ごととして
捉える人が増えてきて、
したがって、
その種のニーズに気付き、
行動を起こし始める【年代】が
下りてきている(若くなっている)
ということです・・。
さて、
弊所のコンサルティングをお受けいただく際に
【あなたとお金の親密度を測るための55の質問】に
お答えいただくのですが、
32番目の質問が、
「あなたは両親よりもお金持ちになれると思いますか?」
(思う・思わない)
というものです。
(どうでしょう?)
あなたは、
両親よりもお金持ちになれると思いますか?
この質問に対する『答え』は、
5、6年前までは『思う』と答える人が
圧倒的に多かったと記憶しています。
まあ、そうですね、
一応、投資を志している人ですから・・。
ところが、
(ある程度まで年代が下がってくると)
【質問】に対する回答が違ってくるのです。
これは、わたしの感覚ですが、
今年、39歳になられるお客様が
ちょうど1978年生まれになります。
このあたりを【分岐点】にして、
「あなたは両親よりもお金持ちになれると思いますか?」
と聞かれて、
【思わない】と、
答えられる割合が増してきます。
(1980年代生まれのお客様では、
より明快にそうなります・・)

ココ、わたし自身が
年取ったなと実感するのですが、
いちおう、投資を志しているのに、
「あなたは両親よりもお金持ちになれると思いますか?」
と聞かれて、
「思わない」と回答されるのは、
それだけ、
親世代が見てきた景色と、
自分たちの見ている【景色の中身】が違うのだ、
と実感されているからでしょう。
たとえば、
今年30歳の鈴木さんがおられるとします。
(1987年生まれ)
お父様は59歳としましょう。
(1958年生まれ・・)
ふたりの歩まれた『時代的な背景』は、
まるで違います。
1958年生まれ ⇒ ⇒
1987年生まれ ⇒ ⇒
お父様は
(その傾斜は緩くても)、
経済が右肩上がりになっていく
という感覚を刻みながら、年を重ねられたはずです。
一方、鈴木さんは、
(1987年といえば、
国鉄がJRになった年です)
お父様とは違って、
(世の中が)どちらかというと、
年々厳しくなっていくプロセスを
肌身で感じながら、年を重ねてきたはず・・。
端的にいって、
鈴木さんにとっては、
(お父様以上に)
インデックス投資は難しいはずです。
なぜなら、
インデックス投資は、
【経済が右肩上がりになるという前提】で
市場全体に隈なく投資を行う手法だからです。
換言すれば、
「長い目で見れば、良くなっていくよね!」
という楽観論が、
インデックス投資を支えているわけです。
では、
このような「デメリット」があるにもかかわらず、
どうして若い世代で
少しずつ(ほんとうに少しずつですが)、
インデックス投資が広がりつつあるのでしょう。
それは、鈴木さんのような人たちが、
国・地域を超越して、
世界という名の市場全体に投資を行う発想に、
切り替わっているからだと思います。
親世代よりお金持ちになれるかどうかは、
偶然の、時代的な産物でしかありません。
なれる・なれない にかかわらず、
わたしたちは自分のため
長い道のりの上で、
粛々とお金を育てていくわけです・・。

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