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2019.06.30 Sun
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
今日はこちらの記事の続き・・。
「三菱UFJ国際投信のブロガーミーティングに登壇いたしました(インデックス運用のあれこれ)」
突然ですが、
金融商品の胡散臭いところって
どこだと思いますか?
わたしは
『中身が見えづらい』点だと思います。
たとえば、
投資信託という商品では、
考えて(企画)、作って(製造)、流して(流通)、
売る(販売)
という【一連のプロセス】がありますが、
私たちは「作っているところ」を
ほとんど見たことがありません。
今回、三菱UFJ国際投信さんの
「運用工場見学」で、
国内株式、海外株式の担当者の方、
そして、売買の発注を行う
トレーディング部の方にもお会いでき、
ファンドを作っているところを
(まさに)見せていただきました(^^;

なんと申しますか、
みなさん、
寸分の狂いもなく
設計図に従って
最適なモノ(ポートフォリオ)を
創り上げようとする、
「金融大工」さんのような方々でした(^^;
国内株式の見学!)
担当者の方が、
(実は前回記事で登場した村松さん!)
丁寧に説明してくださいます。
いわく、
「今日、資金流入額がいくらで、
というのはここに、
そしてファンドの中身として
これらが銘柄の一覧。
そしてこちらに構成比率が
記されていて、
(※ 実際のエクセル画面を
見せてくださいました!)
こっちが
ベンチマークの構成比率で、
ここにファンドの比率との
「差」(かい離)が数字として出てくるので、
個々の銘柄の
必要売買金額なども・・
ほら、このように出てきます。」と、
まさに
国内株式インデックスファンドの
製造現場を、
如実に見せていただいた感じがしました。

トレーディング部の見学!)
6つ?くらいモニターがあって、
このトレーディング部がいちばん
わたしの「想像」と合致していた気がします。
多い時には1日で2000件以上、
金額ベースで200億円くらい、
銘柄の発注(売り・買い)作業があるのだそう。
注文内容、数量などが
表示されている画面があって、
「はい、ここをこうすると、
短期のチャートが出てきます。
こちらをこうすると、
長期のチャートが出てきます。
最新のニュースも
こうすれば瞬時にチェックできますよ。」
みたいな話を、
身振り手振りを加えて
熱心にしていただきました。
前回の記事でも触れた、
売買注文の際、
複数の証券会社にコスト提示をしてもらう、
いわゆる「コンペ」は、
画面上の電子入札で
瞬時に為されるしくみなのだそう。

海外株式の見学!)
こちらも実際のエクセル画面を
見させていただきました。
海外株式って、
たとえばアメリカは
夜中に市場が開きますから、
夜遅くまでお仕事されるイメージがありましたが、
実際はそうではなく、
夕方には売買の発注(予約?)を
しているのだそう。
たとえば、です。
これは実際に「画面」で
見せてもらったのですが、
MSCIコクサイ指数だと
国地域の『組入れ比率』が決まっていますから、
仮に先物を利用するケースだと、
たとえば「米国株式(先物)」を
「10枚」と入力して、
すると、金額(ドル)が出てきて、
その右側で、
「某グラフ」がにゅーっと伸びて
米国の比率が記されたりしていました。

(指数の構成比に沿うよう、
毎日バランスを取って、
現物や先物の発注をするわけです)
そして、次の日の朝、
(ファンドに資金流入しているお金は
全額「円」ですから、)
為替の発注を行います。
その日の午前10時で(ファンドに用いる)
為替レートが決定するため、
社内では
複数の通貨をどのように買い付けるかの決定
→ 為替の発注をかけないといけないため、
午前9時20分くらいまでは
けっこう張り詰めた雰囲気になるのだそう・・。
皆さんには
まさに職人さんのように
精緻な「技」の一端を
披露していただきました。
これはわたしの感想ですが、
国内株式も
海外株式も
トレーディング部の方も、
きっと、
「私たち、
毎日こんなふうに仕事しているんです!」と、
誰かに聞いて欲しかったんじゃないか。
なぜなら、
みなさん嬉々として
説明してくださっていましたから(^^)
モノを作るという観点において、
大根も、スマホも、投資信託も
その本質に寸分の違いもありません。
みな血の通った人間の手で
作られているわけです。

そう考えると、
考えて(企画)、作って(製造)、流して(流通)、
売る(販売)プロセスの中で、
投資信託の販売に
携わっている人たちこそが、
「作るの現場=工場」を
見学するべきではないかと感じました・・。
モノが作られていく工程、
中身を理解すれば、
いい加減な売り方は出来なくなるはずだからです。
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2019.06.28 Fri
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
先般のブロガーミーティングの折、
三菱UFJ国際投信さんにお願いしていた「工場見学」が
今回実現するということで、
一参加者としても、
とても楽しみにしていた今回のミーティング。
必見!青井ノボルさんが
包括的な記事を書いておられます。
『三菱UFJ国際投信の運用現場見学付きブロガーミーティングに参加』
第3部ではわたくしカンが
インデックス運用部・国内株式グループのチームリーダー、
村松さんにインタビューをさせていただきました。
題して『インデックス運用のあれこれ。』
当日配布された資料の中に、
インデックス運用とは、
指数を「模倣(もほう)」する運用手法のことです。
と記されていて、

・・なるほど。
と思った次第です。
インデックス運用って
「指数が組み入れるすべての銘柄を、
その比率通り買っておけばよい!」
という単純なものではないのですね。
(上記は「完全法」と云います)
「完全法」は指数との乖離は小さくなりますが、
コストが高くなってしまうことも・・。
そもそも運用の現場では、
時間もお金もエネルギーも
『制約』がありますから、
どうすれば
精緻な模倣(もほう)ができるのか、
「智恵」を絞らないといけないわけです。
たとえば、
各銘柄の「キャラ」を十分に理解して
【最適化法】で指数との連動を目指すとか・・。
〇 どの銘柄を多めに組み入れ、
〇 どの銘柄を除外すれば、
今の時点で
指数との乖離がもっとも小さくなるのか?
この最適化法の『モデル』を作って、
更新していく過程は、
サイエンスというよりは
アートに近いんだろうなぁとわたしは感じました。
続いて「先物」です。
先物を入れたインデックス運用って、
ちょっと危ない?
あるいは運用をサボっているという
イメージがあるのですが、
(それは違います・・)
下図が、分かりやすいです。

運用の実際では、
まだファンドに入金されていない「配当金」などが
毎月のように発生します。
お金は入っていないけれど、
純資産として計上しなければならず、
運用者としては『先物』を利用しないと、
指数そのものの上昇に
追いつけなくなってしまうわけです。
(また、海外株式では「先物」を利用することで、
有価証券取引税のようなコストを除く努力もされているのだそう。)
そして、運用報告書に
開示されていない売買コストについて。
運用報告書の見所のひとつに、
「トータルコストが分かるよ!」があります。

(例:eMAXIS Slim 先進国株式の運用報告書
『1万口当たりの費用明細』のところ)
株式を売り買いしたときの
売買委託手数料って?
『外枠でかかってくる費用』です。
ところが、
ファンド運用の実際では、
売買時の手数料が
売買価格に含まれているケースが
多々あるのだそう・・。
これは『内枠でかかる費用』ですね。
負担するコストをシビアに見極め、
わざわざ『内枠』を選択するケースがあるわけです。
(村松さんによると、国内株式の運用で
特に多いのだそう・・。)
わたし、インタビュ-中に
ふと思ったのですが、
「債券ファンド」ってそもそも、
『外枠でかかる』
売買委託手数料がありません。
債券の売買は、
手数料がすべて『内枠』でかかっているのです。
皆さん、お気づきかと思いますが、
現状、投資信託の運用報告書の書式では
『外枠』の、
売買委託手数料の開示しかありません。
「内枠も外枠も合わせて、
売買手数料で
ホントはいくらかかったのか?」という、
統一の『ひな形』にしないと、
他ファンドと比較しても
客観的な評価が出来ないですよね。
※ ここは投資信託協会などの団体が
しっかり対応すべきではないでしょうか。
さらに言うと、
指数算出会社に支払っている
インデックス(指数)の使用料
「ライセンス・フィー」も、
運用報告書の中で
開示する必要があると思います。
(なぜかというと、
「ライセンス・フィー」に
いくらかかっているかを明示することで、
運用会社ごとの、
指数算出会社に対する
支払額(フィー)が明らかになり、
相互の比較も容易になり、
それをきっかけに
フィーの価格交渉を行う気運が
醸成されるかもしれないためです)
また、費用ではなく、
ファンドの収益となる
貸株(レンディング)による収入も、
併せて、運用報告書で開示してもらいたいものです。

今回のインタビュ-を通じて
インデックス運用の中身って、
ーたとえば、
流動性の低い銘柄を
買っていく必要があるときに、
出来るだけ目立たず、
かつ適正価格で買うために
何日もかけて
少しずつ買っていく姿勢とか、
―バスケット発注といって、
同じような注文があれば
いくつかのファンドを束ねて
できるだけボリュームを厚くして
少しでも良い条件で
(=コストを低くして)
約定を目指したりとか、
ー複数社の証券会社を相手に
取引ごとに、電子システム上で
コンペを実施したりとか、―
もう地味で
目立たない
小さな工夫を
コツコツ積み重ねているんだ・・
と実感した次第です。
「あれ、カンさん。運用工場見学については?」
すみません、
また別記事で改めてご紹介いたします!
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2019.06.27 Thu
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
わたしはアウターガイさんの記事で知りました。
【新経済連盟が独自の株価指数「新経連株価指数」の算出・公表を開始】
「えっ、新経済連盟ってなに?」
と思われる人がいるかもしれません。
旧来の製造業中心の
「経済団体」(経団連)に対抗して、
IT企業を中心に作られた「経済団体」のこと。
代表理事を務めるのが、
楽天の三木谷社長と云えば、
イメージが湧いてくるでしょうか・・?
この新経済連盟ですが、
新たな『株価指数』の算出を始めています。
その名も・・、
「Japan New Economy Index」!

こちらをご覧いただくと、
毎日「指数」の公表をしているようです。
(算出業務はドイツのSTOXX社に委託しています)
日本語名は「新経連株価指数」ですが、
英語名の
「Japan New Economy Index」のほうが
この指数の【狙い】を如実に表していると思います。
要は?
「要は、いつまでもオールドエコノミー中心で
日本の経済を捉えていると、
これからの発展はありませんよ!」
と主張しているわけです。
(Japan New Economy Indexは、
新経連に加盟する525社のうち、
東京証券取引所第1部、第2部、
東証マザーズ、ジャスダックに上場する
96社を対象に加重平均して指数を算出。)
朝日新聞のこちらの記事によると、
Japan New Economy Index(新経連株価指数)は
新経連が発足した2012年6月1日を
起算日としており、
同指数は19年5月末で
当初の約4倍になっています。
(それに対して日経平均株価は約2倍・・)
何やら、違う景色が見えてきます。
私たちのライフが
高齢世代と若年世代に分離され、
それぞれが違う景色を見ているように、
日本経済も、
オールド・エコノミー
ニュー・エコノミーという、
まったく異なる「層」から成っており、
どちらかというと、
オールド・エコノミーが【鍋のフタ】となって、
新進気鋭の斬新なアイデアや試み(トライ)を
押さえつけている面があるのでは・・?と、
わたしなど思ってしまいます。

・・話は変わります。)
ちょっと昔の話ですが、
2014年の『インデックス投資ナイト』で
ひふみ投信の藤野英人さんが、
次のような主旨のことを言っておられました。
(日本企業について、)
大きな会社の経営者の質が低い。
そういう会社はパフォーマンスも悪い。
上位100社を除くと、
パフォーマンスが良いのに・・。
ドコモや三菱UFJフィナンシャルグループなどは
株価が激下げしているのに2期4年も会長をやっている。
アメリカなら首になる。
(日本では)アクティブな
ファンドマネージャーが少ないので
お前は首だと退場を命じる人がいない。
だから非効率性が上がってしまう・・。
藤野さんは確かあのとき、
『上位100社を除いた
株価指数があればいいと思っている。』
という主旨の発言をされていました・・。
『株価指数』とは、時代の産物です。
マーケットでうごめくさまざまな企業から成る
「市場平均」を、
どのような観点で、
どれだけ独創的に作り出すか・・。
ここが『指数』(インデックス)の
もっとも面白いところです。
そういう意味で、
わたしは「Japan New Economy Index」に
期待したいです。

そして、新経連株価指数のような物差しが
注目を浴びることで
もっとも刺激を受けるのが、
他ならぬ「日経平均株価」なのでしょう・・。
ただ、一点だけ、注意を。
冒頭の記事では
新経連株価指数について
アウターガイさんが、
算出要領や銘柄毎のウェイトなどについては
開示されておらず、詳細は不明です。
と記しておられます。
指数の算出と管理については、
指数提供会社に委託しているわけですから、
『詳細データ』をぜひとも開示してもらいたいものです。
(そして当該指数との連動を目指すETF、
インデックスファンドの登場を期待します・・)
最後に、
Japan New Economy Index(新経連株価指数)
構成銘柄一覧はこちら(PDFファイル)
日経平均株価の構成銘柄は
こちらです。
ぜんぜん違いますでしょ?)
株価指数もまた、
時代を映す鏡なのです・・。
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| 指数のお話
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2019.06.25 Tue
「今日も仕事終わったよ!」で 1 日を実感。
「また誕生日来たよ(^^;」で 1 年を実感。
「今年はオリンピック?」で 4 年を実感。
「子どもの成長」で 10 年を実感。
「高校時代の同窓会のハガキ」で 15年を実感して、
「長期投資」で 20 年を実感してみませんか?

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| 今日のひと言
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2019.06.24 Mon
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
「思い、思われ、ふり、ふられ・・。」
どんな対象であれ、
自分にピッタリ合う「商品」に出会うのは
なかなか難しいものです。
運もありますが、
事前の勉強、情報収集も
大切なのかもしれません。
たとえば六月に入って
「投資信託」という言葉をはじめて知ったあなた。
おめでとうございます!
方向性は間違っていません・・。
昔から、
投資信託は大金を持っていなくても
「分散投資」ができるツールであり、
庶民の味方の金融商品でした。
投資信託には
プロの「銘柄発掘人」がいます。
この人たちに任せておけば、
「よい株式を、
うまく売り買いして、
それなりの成績を残してくれる。」
あなたは少ない元手でも、
コツコツ投資信託を
買い足していけばよかったわけです。
ところが40数年前、
別のタイプの投資信託が登場しまして、
業界内はちょっとしたパニックになりました。
その投資信託は
「銘柄の発掘」という仕事を
放棄してしまい(!)、
単に「市場全体」を
再現することに努めます・・と
言い出してしまったのです。
(結果、株式市場の平均と
同じような値動きになるだけ。)
これを、
投資信託の中でも
「インデックスファンド」と呼んでいます。

さあ、ここからが
アイロニー(皮肉)です。
銘柄を探さず、
上手に売り買いしようともしない、
ただ「市場全体を持ち続ける」タイプの
投資信託が登場してはじめて、
・・・・
プロの「銘柄発掘人」がいて、
「よい株式を、うまく売り買いし、
それなりの成績を残そうとする」タイプの
投資信託を、
改めて『定義づけ』する必要が
出てきたのです。
ヘンな話ですが、
1976年に「インデックスファンド」なるものが
登場してはじめて、
プロの「銘柄発掘人」が
「よい株式をうまく売り買いし、
それなりの成績を残そうとする」タイプの
投資信託を、
「アクティブファンド」と呼ぶようになったのです。
ということで、
あなたがこれから
投資信託の勉強をする中で、
押さえておくべきポイントが2つあります。
1.40数年前までは、
すべての投資信託は
「アクティブファンド」だったという事実。
2.現在、投資信託には
「ふたつのタイプ」があって、
それは「アクティブファンド」と
「インデックスファンド」であるという事実。
(わたしはインデックスファンドのほうをよりお勧めしますが・・)
あっ、それからもうひとつ。
今後、勉強を続けていくと
ETFという商品名に出くわすかもしれません。
ETFとは「インデックスファンド」が
株式市場に上場した金融商品のこと。
(※ ETFは基本、アクティブファンドではありません)
ETFはもちろん、
投資信託に比べると
新しい部類の金融商品になります。
投資信託
↓
最初「アクティブファンド」だけ。
↓ ↓
「インデックスファンド」が生まれる。
↓ ↓ ↓
「ETF」が生まれる。
という『順番』です。
ではどうして、
ETFは登場したのでしょう。
(インデックスファンドが
上場しただけのモノなのに。)
答えはカンタンで、
そのほうがより「便利」だったからです。

インデックスファンドは
1日に一度しか「値段」が付きませんが、
ETFなら、
(中身はインデックスファンドと同じですが)
株式市場に上場しているため、
市場が開いている間、
たとえば任天堂の株と同じように
随時「株価」(=ETFの価格)が変動して、
その間売買もできるわけです。
とくに大きなお金を動かす
プロの投資家にとっては、
この「機動性」がETFの大きな魅力となりました。
で、さらに、です。
たとえETFの価格が変動しても、
ETF内部の理論価格から「かい離」しない
特別なしくみを持つため、
それがまた、多くの投資家の
信頼を勝ち取ることとなったのです。
あるいは、
ETFは投資信託と比べると、
販売会社を通す必要がないため、
けいぞくコストを低く抑えることが出来ます。
では、
今月投資信託のことを知ったあなたに
ETFをお勧めするかというと、
答えは「ノー」です。
ETFはクルマにたとえると、
オートマチック車ではなく
「ミッション車」なのです。

手動で、
自らギアチェンジを行い、
自分が主体となってクルマ(投資)を動かしていく。
そんなイメージです・・。
(※ 翻ってインデックスファンドも、
アクティブファンドもオートマチック車。)
ETFは基本、自分で「価格」を見て
成行か、指値かを選び、
自分で「買い注文」を出す必要があります。
口数単位での売買なので、
金額ベースで
「いくら売りたいか・買いたいか」を
いちいち計算する必要もあります。
(※ ETFが好きな人は、
このような面倒さ、手続きまで踏まえて
「好き」と思えるタイプの人なのです)
また、買う時に「売買手数料」がかかるため、
この点、通常のインデックスファンドと比べると
デメリットといえるでしょう。
(インデックスファンドなら
購入時手数料ゼロで
金額ベースの、自動つみたてが可能です)
ということは・・・?
今月、投資信託と出会われたあなたにとって、
3.ETFは多少マニアックな人のための
道具で、基本考慮する必要はありません。

いろいろとお話ししましたが、
この記事のタイトルのように、
「投資信託、インデックスファンド、ETF」と
単純に名称を並べて比べるのは良くありませんね。
上記の中では投資信託こそが
もっとも間口が広い、
投資の「一やり方」の概念そのものとなります。
(ETFも、投資信託という概念の内に入るのです。)
ですから、
「投資信託」という方向性で行こうと
思われている時点で、
繰り返しになりますが、
あなたは間違ってはいないのです!
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| 投資信託をディープに理解する
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2019.06.22 Sat
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
狭い意味での
インデックス投資って何なのでしょう?
私見ですが、
市場全体を、
各株式の時価総額の比率で再現することが
「ピュアなインデックス投資」だとわたしは思います。
すなわち、
(時価総額が大きなもの)は大きく持つ。
(時価総額が小さなものは)小さく持つ。
いっぽう、スマートベータ戦略では
株式の大きさ(時価総額)ではなく、
株式のファンダメンタルズ(基礎的条件)に着目します。
具体的には、各株式の配当、
売上高、利益、
リスクの大きさ(ボラティリティ)などに
注目するわけです。
いちばん馴染みがあるのが
「高配当戦略」でしょう。
配当利回りが高い銘柄のみを
「高配当指数」に則ってセレクトするわけです。
たとえば高配当株式ETFでは、
配当利回りが高い銘柄の順に、
組み入れ比率に「ウェイト」をかけたりします。
また、配当利回りが高い株式を
「均等」で保有するものもあります。
さて・・
これって、狭義でいうところの
「インデックス投資」なのでしょうか・・?
たとえば、
(高配当)指数に組み入れられる銘柄の根拠は?
『高配当』であることです。
配当利回りは
配当金そのもの、
あるいは株価のアップダウンで
変化するので、
当然、時系列で見ると
「銘柄の入れ替え」も起こってくるでしょう。
一定の『条件』を課して、
銘柄の取捨選択を続ける・・という点では、
「高配当戦略」も、
「アクティブ投資的」ではないでしょうか。
わたしは、
スマートベータ戦略とは
ルール化されたアクティブ投資だと思います。
狭義の「インデックス投資」とは異なる、
という意見です。

利益の大きさに着目する、
あるいは、
価格変動(ボラティリティ)の少なさに
着目する場合もあります。
価格変動(リスク)のケースでは、
ボラティリティの少ない銘柄をセレクトし、
また、それら銘柄の「組入れ比率」も
調整することで、
ポートフォリオ全体の価格変動リスクを抑え、
コントロールしようとする・・
そんなETFもあります。
いわゆる「最小分散戦略」ですね。
誰しも、価格変動の振れ幅の大きさ
= リスクは小さいほうがいいですから、
魅力的に聞こえます。
が、そのような銘柄をセレクトし、
それら銘柄の組入れ比率も、
随時調整していく、というのは、
限りなく「アクティブ的」です。
最初の「一歩」の地点に帰ってみましょう。
時価総額の比率で
市場全体を保有する
狭義のインデックス投資では、
〇 銘柄を選びません。
〇 小さなモノは小さく、
大きなモノは大きく、持ち続けるだけです。
〇 その途上で、
各株式の大きさに変化が起きれば、
それをそのまま受容するだけ・・。

この、自らの意思、考えによって
「セレクトしない」(銘柄を)
「入れ替えない」ところに
わたしはインデックス投資の奥深さを感じます。
ベータ(β)、
すなわち市場全体との連動性を
上回る「スマートさ!」というのが、
スマートベータという名称の意味するところ?
かもしれませんが、
皮肉にも多くの人が
このような戦略を用いた道具に投資すればするほど、
株価の上昇によって
配当利回りは下がり、
ボラティリティ=リスクも高まり、
かえってその優位性は
失われるのではないでしょうか。
※ ただし、スマートベータとは、
「ルール化されたアクティブ投資」ですから、
このような戦略が普及してくると、
伝統的な高コストのアクティブ運用は
苦戦を強いられることになるでしょう・・。
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