アメリカの投資アドバイザーがポートフォリオを提案したら・・
こんにちは、カン・チュンド です。
このコラムを長く読んでいただいている方は、
わたしがインデックス運用を
信奉していることをご存知のはずです。
わたしはインデックス運用こそが
もっとも洗練された、
かつ合理的な投資手法だと思っています。
ただし、2005年の収益率 第1位に
躍り出る投資手法ではありません。
マネー雑誌の特集記事を飾る、
そんな華やかさは元からないからです(笑)
さて、保有する資産を多様化させる
(= 分散投資する)ことで
私たちが背中に背負う リスク を
軽減することができますよね。
グローバルに「株式」という資産に投資しながら、
市場のアップダウンをできるだけ和らげる投資手法、
それが インデックス運用 + 国際分散投資 です。
時には「株式」という資産も
細かくカテゴライズします。
例えば、大型株式、小型株式、
バリュー(割安)株式、
グロース(成長)株式 といった具合に・・。
なぜこのようなことを ↑ するかというと、
すべては中長期の時間スパンで
期待リターン を引き上げるためです。
(突然ですが)
あなたをウィスコンシン州に住む
アメリカ人 だとしましょう。
(アメリカ人であれ、日本人であれ
「投資手法の選択」では同じように悩んでいるのです・・)
アメリカの投資アドバイザー ボブ は、
あなたにこんな 選択肢 を
提示してくれるかもしれません。
(ちなみに ボブ はわたしの友達です・・笑)
注)MMF以外は すべてインデックス運用です。
ボブ が提示してくれた アセットクラス(資産区分)
国内)
アメリカドル建てMMF
アメリカ大型株式
アメリカ小型株式
アメリカバリュー株式
アメリカグロース株式
海外)
世界債券
ヨーロッパ株式(大陸のみ・大型株式)
イギリス株式(大型株式)
太平洋地域株式(大型株式)
↑ オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、香港
(日本は除く)
日本株式(大型株式)
世界小型株式
(けっこうありますね・・)
仮にあなたが上記11種類の資産区分をすべて
ポートフォリオ に採用したとします。
(先ほど云いましたように、)
私たちが「インデックス運用」を選ぶのは、
マネー雑誌に
取材してもらうのを諦める代わりに(笑)
長期的に安定したリターンを獲得するためです。
(ゴルフ好きの方 → 優勝 は狙っていません。
コンスタントにイーブンパーを目指すのが
「インデックス運用」です・・)
さて(元に戻りますが)
上記11種類の資産区分をすべて
ポートフォリオ に採用したとして、
11種類のうち一体いくつぐらい
【プラスの収益】が期待できるのでしょうか?
(まったく任意の1年間で・・)
わたしは(平均すると)
6~7つくらいだと思います。
上記11種類の 資産 は
それぞれ(その1年間の収益が)
プラス になることもあれば、
マイナス になることもあります(当然)
そのプラスの出方、マイナスの出方 は
不規則に かつ 因果関係なくやって来ます。
(ここ、重要!)
もちろん、11種類の資産
すべての成績が マイナス になる、
という「不幸な1年間」を経験する可能性もあります・・。
(よく勘違いされる方がおられるのですが)
「これだけ分散しているのだから、
すべての資産はいつでも プラスの収益 を獲得できるはずだ」
(叫んでいます ↑)
んー、残念ながら
それは ほぼ無理と思います。
もしあなたが上記のアセットクラスで10年間、
分散投資 を行ったとしても(一アメリカ人として)
2回~4回くらい、
ポートフォリオの収益が マイナス になる年を
経験するのではないでしょうか。
(長期の統計データから申し上げると・・)
ただし、ほんとうに不思議なことに
(かつ神秘的なことに)2003年の1年間は、
上記11種類の 資産 すべてが
プラスの収益を上げているのです・・。
(まさに ハレー彗星なみ?)
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