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毎月分配型ファンドの行く末


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

コンサルティングの中で
お客様にこうお話することがあります。

「もし毎月タマゴがもらえて、
ニワトリも必ず大きくなるファンドがあったら、
わたしが先に買っていますよ!

(・・毎月分配型ファンドは買ってはダメですよ、
と言っているのです。)

「債券ファンド」の中身を思い浮かべてください。
運用会社の人たちは
ファンドに組み入れている債券の利息収入を
ファンドの利益に充てていますね。

また、金利や為替の動きをウォッチして
上手に債券を売り買いすることによって
債券の売却益を得ることもできます。

こうして、
ファンド保有者のために「利益」を紡ぎだすのが
投資信託を運用する人たちの【仕事】です。

では、こんな想像をしてみましょう。
ファンドの運用チームの人たちが上記の仕事に加え、
「毎月分配金を出す」という【仕事】を
抱えてしまったとしたら…。

あなた(運用チームの人)のやるべきことが
(単純に)増えてしまいますね。
「うわあ、なんだかタイヘンそう….」

毎月、毎月「分配金」のことを気にして
実際に毎月、毎月「払い出し」をしなければならない。

これそのものが結構な【仕事】となりますから、
ほんらいの仕事である【運用】そのものに、
悪影響を及ぼす可能性があります。

いや、もっと【はっきり】言ってしまいましょう。
悪影響を及ぼします。

よーく考えてください。
債券の利息収入や、債券の売却益を求める【運用】と、
分配金を【払い出す】作業は、
ほんらい的に異なった方向を向いています。

前者はファンドの価値を高めるべく
ファンド資産を殖やそうとする行為ですが、
後者は分配金を【払い出す】わけですから、
文字通りファンド資産を減らす行為となります(ですよね?)

◆ 毎月分配型ファンドがやっていることは、
アクセルをふかしながら、ブレーキを踏んでいる
風変わりなクルマそっくりなのです。
(なんと、非効率なことか・・・・)

わたしは固く信じているのですが、
国際投信投資顧問、大和証券投資信託委託、
野村アセットマネジメントなどの
運用会社に勤める人の中には、

「分配金のことを毎月気にするのではなく、
ファンド運用そのものに専念したほうが、
よりよいパフォーマンスが達成できる・・」
と思っている人が20人はいるはずです。

この非効率な、
かつ過酷な仕事をしている運用チームの人たちに、
じゃあ、わたしが【同情】しているかというと、
【同情】なんてしていません。

なぜなら、運用会社は
ほんらいの仕事である【運用】と、
分配金を【払い出す】作業の両方分の【報酬】を、

「高めの信託報酬」として
しっかり受け取っているから
です。

※ 毎月分配型ファンドを保有するあなたは、
アクセルをふかしながら、ブレーキを踏んでいる
風変わりな仕事に対して
高めの手数料」を支払っているわけです。

(閑話休題・・)

ところで、毎月分配型ファンドの「使命」は
毎月分配金を【払い出す】ことですから、
運用チームの人たちは「分配金」をキープできるよう、
分配金原資を、ファンド内で注意深く管理しています。

実はモーニングスターのサイトで、
毎月分配型ファンドの
分配金原資】をチェックすることができます。

具体例)
ダイワ・グローバル債券ファンド(毎月分配型)
上記ページ内に【「1万口当たり分配原資】が載っていますね。

上記ページでは、
2010年10月現在で、分配可能額 647円
分配金50円、余力は12.9カ月と記されています。
(余力とは「分配余力」のこと…)

【分配金原資】が枯渇してきたとしたら、
ファンドはほんらい売る必要性が低い銘柄を
売却する可能性があります。

それに加え、
ダイワ・グローバル債券ファンドでは、
2009年度は約2100億円、2010年度は約1900億円の
資金流出」となっています(QUICK Money Lifeより)

ファンドを解約する人が多いと、
常に現金等を一定割合準備しておく必要がありますね。

それに加えて、
毎月分配金を【払い出す】ための原資が必要なわけですから、
このファンドは常にうしろを気にしながら
運転しているクルマのようなものです。

資金流出が続く多くの毎月分配型ファンドには
黄色信号」が点っているのではないでしょうか...。


追記)

ダイワ・グローバル債券ファンドの【運用レポート
(5ページ目)には、次のような記述があります。 

―当ファンドは、配当等収益等(インカムゲイン、
期中および過去の蓄積等を含む。)を中心に安定した分配を
継続的に行うことを目標に分配金を決定しておりますが、

期中に得られる経費控除後配当等収益(インカムゲイン)は、
第87期(2011/2/7)では30円となっています。

このため、過去の蓄積等を用いて、
期中に得られる配当等収益を超える分配金の支払いを続けており、第87期の分配金支払い前の分配対象額も546円まで減少しています。

当ファンドでは、配当等収益等を中心に
安定した分配を継続的に行うことを目標に分配金を決定しておりますが、

分配金はインカムゲインの水準に加え、基準価額の水準、
分配対象額の水準、市場環境等を総合的に勘案して
決算の都度決定しておりますので、

現在の分配金の水準を維持できない、
または分配金が支払われない場合もあります。―




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