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ETF普及のカギは「マーケット・メーカー」にあり?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

どんなモノにも「光」と「影」があります。
現在、ETFは
運用業界という「舞台上」で脚光を浴びていますが、

実はETFを支えているのは、
舞台裏の地味で周到なインフラ】です。

ETFは
インデックス・ファンドを進化させるために生まれました。

進化? そうです。
インデックス・ファンドの弱点は、
「1日に1度しか値段が付かないこと・・。」

市場平均に連動するという利点を保ったまま、
なんとか「価格形成」に柔軟性を持たせられないか・・。

その結果、行き着いた答えが、
インデックス・ファンドというフクロを「バスケット」に入れ、
その「バスケット」そのものを、
ひとつの銘柄として株式市場に上場させることでした。

(これがETFの原点です。)

しかし、ETFの設計段階で
【別の問題】が浮上してきました。

(ちょっと基本に帰ってみましょう・・)
ファンドそのものには
1日に1回値段が付きます。これが【基準価格】です。

(ETFの中身も「インデックス・ファンド」ですから、
1日に1回「基準価格」が付きます。
これがETFの正味価値ですね)

ところが、
インデックス・ファンドを「バスケット」に入れ、
「バスケット」そのものがひとつの銘柄として上場すると、
その「バスケット」の値段が常に表示されることになります。
これがETFの【市場価格】です。

(まあ、任天堂の株価と同じ理屈ですね)

「えっ、なんだ、ETFって値段がふたつあるの?」
と思ったあなたは正解です。

ここで、問題が生じてしまいます。

たとえば、市場価格が
(基準価格より)高いときに買ってしまうリスク。

また逆に、市場価格が
(基準価格より)安いときに売ってしまうリスクが
発生します。

このような事態が恒常化すると、
「ETFの値段って、いい加減よね・・」という
評判が広まってしまいます。

なんとかして、
【基準価格】と【市場価格】の乖離を防ぐしくみがないか・・。
実はここが、
ETFという商品の「要の部分」なのです。

答えを先に言ってしまうと、
ETFは株式市場に上場しながら、
【舞台裏で】機動的に「口数」を増やしたり、
減らしたりする仕組みを内包しました。

これが、ETFの【設定】と【交換】です。

実はもっとも深いETFの【特長】その1
     〃         その2
(取引価格と理論価格がかい離しない理由・・)

オモテからは見えにくいのですが、
ETFの【設定】と【交換】を
「舞台裏で」取り仕切っているのが
証券会社からなる【指定参加者】(AP)です。

この【指定参加者】に「裁定取引」の機会を与えることで
結果としてETFは、
【基準価格】と【市場価格】の乖離を
防ぐことができるようになりました。

それから、もうひとつの問題。
それは、ETFの【流動性を保つこと】です。

これはETFに限りませんが、
市場に存在する金融商品が、
いつでも適正な価格で売買できる「安心感」は
たいへん重要です。

ETFの場合、【指定参加者】の一部に
マーケット・メーカー】になってもらい、
売り値と買い値を日常的に投資家に対して提示し、
売買に応じる役割を担ってもらうのです。

この【マーケット・メイク制度】は、
ETFの【設定】【交換】と並び、
ETFを元気に生息させるために
「欠かせないインフラ」であるはずです。

(もちろん、
【指定参加者】にも利潤機会が存在します..)

◆ しかし、日本では【指定参加者】に
【マーケット・メイク】が義務付けられておらず、
努力目標という位置付けになってしまっているのです。
(これは問題。)

米国などETFの先進国では、
まず材料として、
現在【基準価格】= インディカティブNAV があり、

その情報をもとに、
ETFの【設定】【交換】、および
【マーケット・メイク】が積極的に行われているのです。

・インディカティブNAV
・ETFの設定、交換
・マーケット・メイクは、
ETF円滑・3大セット】と呼んでもいいくらいです。

インディカティブNAVの算出対象ETFを増やし、
指定参加者に【マーケット・メイク】を義務付ければ、
国内ETFの活性化に大いに寄与するでしょう。

冒頭でお話したように、
ETFを支えているのは【舞台裏の周到なインフラ】なのです..。

追記)

香港交易所のサイトには、
香港市場に上場するETFの
マーケットメイクに関する情報が載っています。

Market Making Securities
(マーケット・メイクの概要と
マーケット・メーカーに対する優遇措置が述べられています)

Market Making Obligations for Each ETF
(ETFのグループごとに
売り値と買い値のスプレッドのレンジが記されています)

List of Securities Market Makers and Listed ETFs
(香港市場に上場する
各ETFのマーケット・メーカーが明記されています)




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