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「昔は、今より豊かだったんだな…」というセリフを吐く可能性・・


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

坂道を駆け上っていくときの躍動感は、
物語になりやすいのですが、
坂道を下っていく、なんともいえない徒労感は、
ドラマにはなりにくいものです。

どんな国の、どんな成長物語にも、
必ず「ピーク」というものが存在し、
それらの国々はその後、
ゆるやかな衰退をまるでの苦虫のように経験するわけです。

ローマ帝国も、ヴェネツィア共和国も、スペインも
イギリスもオランダも、そしてアメリカ、日本も?・・・。

以下、先日のコンサルティングのひとコマです。

50代のお母様と20代の娘さんの
親子のお客様だったのですが、
わたしは次のようなことを申し上げました。

「お母様が経験されてきた40年と、
娘さんがこれから経験される40年は、
まったく違う景色になります・・・

どの国の景色かというと、日本の景色 です。

たとえば、あなたのご両親に、
昔のことを聞いてみてください。
「昔はみな貧しかったのよ。生きるのに精一杯で・・」
と答える方が多いのではないでしょうか。

(中には戦争を経験された方もおられます..)

私たちは、私たちの先人を思うとき、
「あの頃は今よりも貧しかったのだ..」という感慨を抱きます。

ところが、これから先、たとえば今から30年が経ち、
わたしが73歳になったときに、
2041年の30代、40代の人たちは、

昔は、今より豊かだったんだな…。
日本も経済大国と呼ばれていた時代があったんだ。」
というセリフを吐いているかもしれないのです。

2041年に80歳になったおばあちゃんが、
「あのね、昔はバブルという時代があってね、
タクシーがなかなかつかまらなかったのよ・・」
と言ったりしている…。

そのおばあちゃんがたまたま
バブルの生き証人」として特別番組に出演し、
さまざまなエピソードを披露します。
画面上には色褪せた1989年当時の映像が映し出されます。

番組のコメンテーターは、
「結局、1990年代から
構造改革のチャンスが幾度もあったのを
その都度先送りし、安易な借金を積み重ねて
問題解決を先送りしてきた結果が、

今日(2041年)の日本の衰退を招いてしまったのです・・」
と発言している可能性が、あるのです。

つまり、昔を振り返り、
「あの頃は豊かでよかったなあ・・」と嘆息する未来が
やってくる可能性が大いにあるということ..。

「これまでの40年と、
これから経験する40年の景色がまったく違っている・・。」
それは、あまりに好対照な景色です。

人口が増える社会と減る社会。
労働者人口が多い社会と高齢化が急ピッチで進む社会・・。

しかし、違った景色が見えたなら、
その景色に沿うように、社会の在り様を変え、
主要な産業の転換を図ることは可能であるはずです。

もしかしたら、現在(2011年)の社会の教科書にも、
1989年の日経平均株価「38,915円」の電光掲示が
写真資料として載っているのかもしれません..。

歴史的時間が過ぎれば、
明治維新や、大正デモクラシーや、太平洋戦争や
日米繊維交渉や、日中国交回復と同じように、
バブル時代も【歴史の一ページ】となるわけです。

坂を上っている最中はそれが「ピーク」だとは気付きません。
少しくらい下り坂になっても、それなりに高い場所にいるので
景色も(本当は1日1日と違っているのですが)
そんなに変わらないように見える…。

「昨日の延長で今日もなんとかなるや・・」という思いが、
坂を下っている自分を、自覚しにくくしてしまうのです。

わたしは時々アルゼンチンのことを思い出します。
100年前の経済の栄華を、
歴史的建造物を眺めながら振り返っている・・
そんな懐古主義にだけは陥りたくありません・・。




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