財産税なのか、インフレを起こすのか
こんにちは、カン・チュンド です。
新しいお札(新札)が登場して
はや半年になりますが、
皆さんもう慣れましたでしょうか?
(わたしはいつも思うのですが)
今回の 新札発行 に併せて
なぜ【新円施行】をしなかったのでしょう?
新円施行?
はい、わたしの意味は デノミ です。
「デノミ」とは denomination の略で、
通貨の 呼称単位 を切り下げることです。
例えば日本の円を100分の1に切り下げると、
現在の100円が【新1円】と等しくなります。
100円 =【新1円】ですね。
そうすると、
春物のスーツが【298円】になります(笑)
また、100ドル と 100円 も
近似値になりますよね。
(実はG7(先進7カ国)の中で
日本だけが桁数の多い通貨単位を用いているのです)
もし日本で【新円施行】をすれば、
100円札、50円札、
20円札、10円札 が作られるでしょう。
通貨の単位が
変わってしまいますので、
旧単位のお金は「期限」を決めて
(例えば 半年~1年以内)
一切使えなくしてしまう、
というのはいかがでしょうか?
もちろん半年から1年の間は、
銀行で 旧単位のお金 ⇒ 新単位のお金 の
「交換」はできます。
そうすると、
タンス預金や 灰色のお金や 真っ黒のお金まで、
表(おもて)に出てこなかったお金が
あぶり出されることになります。
(いっそのこと使っちまえ!ということで
意外な 経済効果 がもたらされる可能性もあり・・笑)
唐突な印象があるかもしれませんが、
新札発行 → 預金封鎖 → 旧紙幣の強制交換
→ 財産税徴収という「出来事」を、
私たちは歴史の中で 体験済み です。
昭和21年2月17日に、
GHQによって 預金封鎖 が実施されました。
個人や法人が銀行に預けていた現金は
すべて封鎖され、
手元にあった5円以上の紙幣も
強制的に預けさせられたのです。
そして、昭和21年3月から
「旧紙幣」は一切使用できなくなり、
【新紙幣】のみが流通するようになったのです。
この通貨切り替え時に「財産税」が課されました・・。
もう一度、通貨の単位が変わる
【新円施行】に戻ってみましょう。
【新円施行】がなされ、
預金封鎖 → 旧紙幣の強制交換 が実施されると、
理屈の上では「財産税」の徴収が可能になります。
< 例えば、10%の財産税が課されるイメージ >
旧紙幣11,000円分 が
新紙幣100円札 と交換される・・。
んー、果たしてそんなことがあるのでしょうか?
もちろん「財産税」を課す目的は、
政府の借金 を少なくするためです。
確かに政府には税金を課す権利
【徴税権】がありますが、
上記のようなことをしてしまうと
政府に対する【信用】が崩壊してしまいます。
(注 → 昭和21年2月当時、
政府の機能を担っていたのはGHQでした)
わたしは「財産税」を課すよりは、
たくさんのお札を刷って通貨供給量を増やし、
モノやサービスの値段を上げていく
(インフレーションを起こす)
ことの方がずっと現実的だと思います。
(もちろん、
借金の量を少なくしてしまうために・・)
いつの世もお上(かみ)が
やることって決まっていますね。
表面上見えにくく(且つできるだけ間接的に)
ほどよい時間をかけて、鼠がすり抜けるように
「策」を実行してしまう・・。
皆さん、気を付けましょう(笑)
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