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ETNはETFの弟分? その1)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

本日8月23日、
東京証券取引所に2本のETNが上場しました。

「えっ、カンさん。ETNってなに??」
はい、ETNとはETFの弟分のような存在です。

< まず、大切なところ・・>
ETF、ETNともに、株式市場に上場する
【証券】であることに変わりはありません。

特定の指数、特定の資産価格と連動することを目指す
「インデックス型の金融商品」なのです。
(この意味では両者はまったく同じ・・)

では、なにが違うのか・・。
ETN(イー・ティー・エヌ)とは
「Exchange Traded Note」の略で、
Noteと記されるように、その実態は【債券】なのです。

一方、ETFは
「Exchange Traded Fund」の略で、
Fundと記されるようにその実態は
【ファンド】(投資信託)です。

(ちょっと昔を振り返ってみましょう・・)
アメリカで最初にETFが登場したのは1993年のことでした。

S&P500との連動を目指す
「スパイダー」というETFだったのですが、
これって「株式ETF」ですね。

ETFという器(うつわ)の中には、
裏付けとなるアメリカの株式が
何百銘柄と存在するわけです。
(ETFの中身は「投資信託」ですから・・)

皆さんご承知の通り、
ETFは2000年代に入って本数が急増します。
それでも当時、
ETFという器(うつわ)に入れにくい資産がありました。

たとえば・・・、原油とか。
とうもろこしとか・・。

原油なんて、
保管する場所を確保するだけでもたいへんですし、
とうもろこしは「現物」を器に入れておくと、
・・・そのうち腐ってしまいます。

当時、ETFという器には入れにくい、
商品(コモディティ)、通貨、一部新興国の株式などを
ETNという器に入れ、組成し始めたのです。
(それが「ETNのはじまり」・・)

2006年、バークレイズ銀行が
iPath というブランド名でETNをはじめて発行しました。

iPath というETNは、
発行元であるバークレイズ銀行が、
◆ 特定の指数や資産価格と連動することを約した【債券】です。

したがって(端的に言いますと)
ETNという器の中には「何も入っていないのです。

そして、発行元が
特定の指数や資産価格と連動することを約していますから、
1.「ETN」は理論上、
トラッキングエラーが発生しません。

トラッキングエラーって?
ETFやETNの「市場価格」と、
指数や資産価格そのものとの「乖離」のこと。

また、先ほどお話したように、
2.ETNという器の中には「何も入っていない」ため、
「分配金」は出ません。

また、
3.債券ですので、償還期限【満期】が存在します。

たとえば、本日上場の
iPath 商品指数連動受益証券発行信託(銘柄コード2021)
の満期は2040年となっています。

今回上場するiPath というETNは、
買い注文、売り注文に対して随時相対してくれる
マーケットメーカーが存在し、流動性を確保しています。

また、国内に上場する銘柄として、
(個別株と同じように)特定口座に対応し、
税制上も個別株式と同じ税制が適用されます。

さて、裏付けとなる資産を持たないETNで
最大のリスクは発行元の【信用リスク】です。

iPath というETNの発行元である
バークレイズ銀行が倒産してしまうと、
ETNの価値は最悪ゼロになる可能性があります。

また、倒産に至らなくても財務状況の悪化などにより、
ETNの価格が理論価格を大きく下回る可能性があります。

◆ ここが、基本的に現物資産の裏付けがあるETFと
ETNの【最大の違い】です。

ETNは、特定の指数や資産価格と
連動することを約した【債券】ですから、
現物資産を裏付けとするETFよりも
組成がしやすいという側面があります。

しかし、指数や資産価格の【価格変動リスク】に加え、
発行元の【信用リスク】を負わなければいけないことを
忘れるべきではないでしょう・・。

もう一度、本日上場したETNのおさらいです。

iPath 商品指数連動受益証券発行信託(銘柄コード2021)
対象指数
S&P GSCI®トータル・リターン指数

年間手数料 0.75%
発行者 バークレイズ・バンク・ピーエルシー
償還日 2040年2月27日

iPath VIX中期先物指数連動受益証券発行信託
(銘柄コード2029)
対象指数
S&P 500 VIX中期先物指数トータル・リターン

年間手数料 0.89%   
発行者 バークレイズ・バンク・ピーエルシー
償還日 2019年12月10日

売買単位はいずれも1口。
(いずれも1万円以下で売買できます)

・iPath ホームページはこちら

・ロイターの記事はこちら。
「ETN」が日本初上場、
アジア唯一の本格市場に向けた期待と課題

・東証ETF活用プロジェクト
高い透明性で分散投資に応えるETN




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| ETFのお勉強 | 11:07 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

Re: タイトルなし

ほんらいETF型のツールは、「現物資産裏付け」のタイプが大原則だと思います。
情報開示についてはもっと詳細かつスピーディーにしてほしいと願っています..。

| カン・チュンド | 2014/04/02 19:15 | URL |

私的にはETNはETFに比べて
以下の点で扱い難いと思います。

①発行元の債券(NOTE)の適格を日々調べる煩雑さ

たとえば社債は機関投資家とそれ以外において
明らかに情報格差がありますが(無いものもある)
ETNでも同じような事が起きないでしょうか?

②市況価格と基準価格のトラッキングエラーが起きない一方
それらと上場市場で売買価格との乖離が起きやすいこと

機関投資家中心の市場構成だと、売買量の関係から
どうしても上場市場での乖離が起きやすくなります。
ETFでもリンク債に投資する銘柄では
市場での乖離(特にディスカウント)が目立ちます。
(もはやメイカーも諦めているのでしょうか?)

少なくとも東証にはこれらの疑問に対する
情報の開示を求めたいです。

③現物資産への投資ではないので分売金が無い

ETFとの違いはここにあると思います。
(商品に投資するETFにも当てはまりますが)
私も東証のサイトにはこれに対する説明はなく
他のサイトで知りました。

私は以上の観点から現時点でETFに比べてアンフェアであり
投資の対象たり得ないと考えます。

| 準急 | 2014/03/30 10:38 | URL |














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