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チャールズ・エリス氏の講演会に参加して


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

資産運用アドバイザーという仕事をしていますと、
さまざまなお客様が(実に)さまざまな反応をされる現場に
遭遇します。

もうだいぶ前の話ですが、
一度ご相談いただいたNさんという方に
チャールズ・エリス氏の
「敗者のゲーム」という本をお薦めしました。

Nさんはこれを読んで、
「カンさん。ここまで書いちゃうと、
投資が面白くなくなっちゃうよ・・」と言われました。

んー、まさに本質を突いた言葉ですね。
(面白くない、というのはおっしゃる通りだからです)

わたし自身は開業間もない頃にこの本を読んで、
肩の荷が半分くらい降りたのを覚えています。
「なんだ。単純(= インデックス投資)でいいんだ」と・・。

その、チャールズ・エリス氏の講演会に
8日(土)行ってまいりました。

青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科 主催
バンガード・インベストメンツ・ジャパン 協賛
第2回青山MBAフォーラム『チャールズ・エリス氏講演会』

氏の存在を世に知らしめたのは
敗者のゲーム」(Loser’s Game)という有名な論文です。
(その後、書かれた著書にも同じタイトルが振られました)

この「敗者のゲーム」のエッセンスを
エリス氏は妻とのテニスを例に挙げ説明していました。

「彼女は優秀なテニスプレーヤーですよ。
でも、しきりに
わたしが勝った。わたしが勝った」って言うんです。
まるで、自分が主人公のように・・。

でも、彼女が勝ったのではなく、
(わたしが負けたから)
結果として彼女に軍配が上がっただけ・・。
ゲームの主人公はわたしだったのです(笑)

わたしが彼女のサーブを取り損なったんです。
わたしが返した球がネットに当たってしまったんです・・」

つまり、資産運用においても、
あなたが誰かに勝つ、というより、
運用の途上で「いかにミスをしないか」が
勝敗を分けるということ。

(⇒要は「負けないゲーム」をすればよいのです・・)

エリス氏はまた、
行動心理学の話もされました。

・わたしは出来る症候群
「わたしなら(市場平均を)
上回るリターンをあげることが可能だ」という、
自信過剰がどんな結果をもたらしているか・・

(60%の機関投資家は市場平均に負けている。
個人投資家はもっとひどい・・)

・その銘柄なり商品なりを知れば知るほど、
人は過剰な評価をしてしまう。
(「親しみ」と「ほんとうの理解」を混同してしまう)

・人は直近の出来事に大きな影響を受けてしまう。

また、売買回転率が100%を超える
ポートフォリオを例に挙げ、
無限の選択肢の中から
銘柄のピックアップを行っている実態を説いていました。

もちろん、
アクティブファンドの過剰なコスト(信託報酬)や
ヘッジファンドのコスト体系
(例:継続コスト2%+成功報酬20%)についても
語っていました。

いちばん印象に残ったのは、
重要なのは市場ではなく、私たち自身です。
ということばです。

市場はこれまでも、これからも、
変わらずわがままに存在し続ける。
大切なことは、
【私たちが】市場に対してどのように振る舞うのか・・。

エリス氏は「スキー」を例に挙げて、
・はじめてスキーをする人は、なだらかな斜面を選びます
・スキーの熟練者は頂上近くから滑り始め、
アップダウンのある斜面を選びます、

「あなたはあなたにふさわしい
市場との接し方を選ぶべきでしょう」と話されました。

実はエリス氏は昨年のセミナーをキャンセル
(健康上の理由)されていたので、
お体の具合はどうなのだろうと心配していました。

登壇するときはぎこちない足取りで、
ほんとうにしゃべれるのだろうかと危惧しましたが、
講演が進むにつれ頬に赤みが増し、口調が滑らかになり、
ときにパッションを込めて力強くお話いただきました。

なんといいますか、
【登壇のときは80歳、講演が終わったときは50歳】
くらいの違いがありました!

氏の口から、
「(ポートフォリオは)放っておきなさい。」
「インデックスファンドでグローバルに分散するのです。」
「退屈ですよ・・・。」
(↑ご自身があくびのマネをしながら言われた!)

のような言葉を聞くにつれ、
わたし自身の「投資スタイルの原点」を
再確認しているような気持ちになりました・・。

また、質問コーナーでは
ファンダメンタル・インデックス」について
エリス氏は次のように答えていました。

ファンダメンタルインデックスを標榜する運用会社は、
時価総額加重平均のインデックスよりリターンが高いことを
データを用いて主張します。

しかし、そのデータは歴史的にバリュー株式が市場全体を
オーバーパフォームしていた頃のものであり、
バイアスがかかっていると言わざるを得ない。

「データ」はどの時期、どの期間のものを取るかで
結果が変わってくるものです。
私たちはとても慎重にならなければいけません・・・。
と語っていました。

当初、理論の世界の産物と言われていた
「インデックス投資」が、
これだけ実際の投資スタイルとして普及してきたのは、
【それが実際に機能しているからだ】とわたしは思います。

ミスターエリス、本当にありがとうございました!

おまけ・・)

協賛された
「バンガード・インベストメンツ・ジャパン」さんより
バッグを頂戴しました!

バンガード バッグ




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