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えっ、信託報酬 < 年間トータルコスト なのですか?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

あなたがもし「投資信託」という商品を持っていて、
「ボクはいったいどれくらいのコストを払っているのだろう?」
と、一度でも疑問に思ったことがあるなら、

それはあなたが、
【小学校2年生のピュアな好奇心】を持っている証拠です。
ひと言、わたしから・・・「あなたはエライ!」

生命保険という商品と違って、
投資信託という商品では、
商品にかかっているすべてのコストが【開示】されています。

したがって、
小学校2年生のピュアな好奇心をもってすれば、
そのコスト(数字)は知ることができるのです。

「えっ、でもカンさん。
たとえば、年間にかかる継続的なコストって、
あの、信託報酬のことでしょ?」

えー、まあ、それは間違いではないのですが、
(正確にいうと)正しくありません・・。

たしかに、ファンドを買って継続的に払う手数料は
「信託報酬」ですが、
その他の費用までを含めた【合計の年間手数料】
どのくらいかかるか、考えてみたことがありますか?

いきなり大事なことを申し上げますが、
実は、
○ 信託報酬 < 年間トータルコスト なのです。
えっ!??

○「信託報酬」という言葉は、
アメリカの投資信託の中では見当たりません。

たとえば、バンガードのインデックス・ファンドでは、
expense ratio「経費率」という言い方をしています。

・「バンガード Small-Cap Index Fund」  
Expense ratio「経費率」は年間 0.31%となっていますね。

○ この「経費率」こそが、信託報酬を含めた
ファンドの【年間トータルコスト】なのですね。

ですから、
□□投資信託の「信託報酬」がいくらか、
が大切なのではなく、

ほんとうは、
□□投資信託の【年間トータルコスト】がいくらなのかが
重要なのです。

たとえば「信託報酬」そのものは低いファンドが、
その他の費用などを足すと、
年間のコストがけっこう高くなっている
というケースはめずらしくありません。

「じゃあ、年間のトータルコストって、どこに載っているの?」
答え)⇒ ファンドの【運用報告書】に載っています。

(【運用報告書】とは・・
ファンドの決算期ごとの「全活動報告レポート」のこと..)

【運用報告書】はほとんどの運用会社のホームページで、
閲覧することが可能です(もちろん印刷も可能)

「具体例」を挙げて見ていきましょう。
JPモルガン・アセット・マネジメントが運用する、
「JFアジア株・アクティブ・オープン」です。

このファンドは、東アジア、
東南アジアの株式に投資を行うアクティブ・ファンドです。
1998年11月の設定ですから、
運用を始めてもうすぐ13年です。

「信託報酬」は? 
ホームページ上【手数料】のところを見ればわかりますね。 
(信託報酬 1.6065% と書いてあります..)

そして、
「決算日」のところもチェックしておきましょう。
<原則として毎年5月15日および11月15日>
と記されています。
つまり、年2回の「決算」なのです。

さて、JFアジア株・アクティブ・オープン
2011年 5月の【運用報告書】です。
 (PDFファイルです)

上記「PDFファイル」の5ページを見てください。
【1万口当りの費用明細】と載っています。

ここがファンドにかかる
【トータルコスト】を記した <重要部分> です。
         
信託報酬   140円
(投信会社) (67)
(販売会社) (64)
(受託銀行)  (9)

売買委託手数料 21
(株 式)  (21)

有価証券取引税 15
(株 式)  (15)

保管費用等   10

合計      186円

JFアジア株・アクティブ・オープンでは、
1万口あたり 計186円のコストが
かかっていることがわかります。

この【1万口当りの費用明細】を見れば、
継続コストのうち、
「信託報酬」はほんの一部なのだなあー、
と実感できますね。

また、これは注意点ですが、
ファンドの【トータルコスト】を見るのと同時に、
必ず決算時点における「基準価格」をチェックしておきましょう。

 上記【運用報告書】の、
(PDFファイル2ページの)
【当期中の基準価額と市況等の推移】のところで、

2011年5月16日、決算時点における
1万口当りのファンドの値段「基準価格」をチェック!
⇒ 決算時点における「基準価格」は 17,403円 です。

これは簡易計算になりますが、
【1万口当りの値段】17,403円 で、
信託報酬が 140円 かかっていますから、
140円 ÷ 17403円 = 約0.8%

JFアジア株・アクティブ・オープンの
「信託報酬」は 1.6065% と記されていますから、
「えっ!? 0.8%って
カンさん、すごく安いですね!」

あっ、でもちょっと待ってください。
○ このファンドは、
年に2回「決算」を行っていますから、

そもそもこの【運用報告書】は、
6ヶ月間の「全行動報告レポート」となります。

「信託報酬」は 【年率】 ですから、
 0.8% × 2 = 約1.6%

(ちゃんと1.6%になっていますね・・)

ところで、
このファンドは「アクティブファンド」ですから、
 銘柄の売買をよく行います。
   ↓
【売買委託手数料】を、
私たちはコストとして払っていますよ。
(売買委託手数料 21)

また、外国の株式を売り買いしますから、
  ↓
【有価証券取引税】を
私たちはコストとして払っていますよ。
(有価証券取引税 15)

また、ファンド資産の保管費用、
監査法人に支払う監査費用、
事務手数料なども支払っています。
<もちろん、私たち自身のコストとして!>
(保管費用等 10)

● 本当の意味での【年間経費率】
1年間の「ファンドのトータル管理手数料」は、
合計 186円 と見なければいけません。

期末の「基準価格」は17,403円ですから、
また簡易計算になりますが、
186円 ÷ 17403円 = 約1%

約1% × 2 =【約2%】
~~~~~~~~~~~~~

これだけの【年間コスト】が、
このファンドにはかかっているのです。

言い方を換えると、
この【マイナス2%】のハードルを越えないと、
私たちの収益はプラスにはならないということ・・。

○ これらすべての費用は、
私たち・ファンド保有者が、
私たちのおサイフから【負担】していることを
どうかお忘れなく・・。

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