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藤野英人さんの「ビジネスに役立つ「商売の日本史」講義」


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

この本は、
読んでいるだけでワクワクしてきます・・。

それは、藤野英人さんの
ビジネスに役立つ「商売の日本史」講義】(PHPビジネス新書)です。 

藤野さんは「ひふみ投信」を運用されている
有名なファンド・マネージャーの方です。

この本はひと言でいうと、
日本の経済史を、
とーっても分かりやすく解説した本!】


普段の生活の中で、
私たちは
ふたつの誤解を当然のこととして、
認識してしまっていないでしょうか。

1.歴史って、政治が動かしてきたんでしょ・・。
2.日本人って、リスク取らないんでしょ・・。

まず、1.ですが、
本書を読むと、
日本で脈々と連なる「経済の歴史」、

つまり、日本人が
いかにビジネスをしてきたかという軌跡を
知ることができます。


藤野さんいわく、日本は歴代、
ヤマヒコ政権】と【ウミヒコ政権】に
何度もスイングしてきたとのこと。

??

たとえば、ヤマヒコの時代は、
日本の中心は「東」であり、
道路などのインフラ整備で
経済運営を行ってきたのです。

<鎌倉時代、江戸時代、戦後自民党時代など・・>

一方、ウミヒコの時代は、
日本の中心が西にありました。
外国と貿易を積極的に行い、
経済成長に重きを置いてきました。

<奈良時代、平家の時代、織豊時代、明治大正など・・>


面白いなあ・・と思ったのは、
お隣の国「中国」の盛衰に合わせて、

中国が衰えるときは「ヤマヒコ政権」が、
中国が栄えるときは
「ウミヒコ政権」が起こってきた、
という分析です。

また、うんうんと頷いたのは「第2章」の
商業倫理について述べられたところ・・。

社会と関わり、
それを良い方向に変えるために
商売をする。

利益はそうした商売を
サステナブル(持続可能)にする。

江戸時代に生まれた商業倫理は、
このように要約できるでしょう。



士農工商で知られるように、
江戸時代はあからさまに
商業に対する「差別」がありました。

しかし、
そのような過酷な状況下で、
商売の意味を深く掘り下げ、
社会と共存するために
独自の規律」を確立した、

「これぞ商人!」と呼べる
先人たちの努力を、
私たちは忘れるべきではないでしょう・・。


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以下、わたしが面白い!
と思ったエピソードです。

〇 千葉県の外房と内房の
経済遍歴のお話(1940年体制の影響)

〇 働くって?
「はたをらくにする」(日本人の労働観)

〇 中国貨幣の流入(通貨供給量増 ⇒ インフレ)
〇 官の締め付けと経済の歪み
(規制と中央集権がいかに人の活動を縛ってきたか..)

〇 金貸しに対する偏見
(徳政令・政府による借金の踏み倒し)

〇 太平洋戦争末期の株式市場の話
(生保などの機関投資家は敗戦を予期していた?)

〇 日本と欧米の
資産運用会社・証券会社「成り立ちの違い」
〇 世界初の先物取引 大坂「堂島米会所」


続いて、
2.日本人って、リスク取らないんでしょ。
の「検証」です。

藤野さんは本書の中で、
日本人はおとなしく従順、また、
コツコツ型でリスクを取らないという
「固定観念」を覆し、

遣唐使を20回も派遣した事実や、
倭寇の話(これは海賊ですが・・)

また、山田長政や、
織豊時代、
江戸時代の豪商の話を通じて、

日本人は外国との関わりの中で
果敢にリスクを取ってきたのです


と力説されています。


そうですよね・・。

どんな民族も、
リスクを取ってきた歴史の積み重ねで、
今日の【繁栄】があるわけですから。

本書は、
奈良時代から現代に至るまでの、
「お金、経済の歴史」を語る、
骨太の歴史書であるといえるでしょう・・。

そして、藤野さんも指摘されているように、
これから新たな
ウミヒコの時代】がやってくる予感がします。






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