fc2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

国内ETF直近1年リターンランキング(2011年6月末~2012年6月末)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

個別株をトレードする人は、
株の「値上がり率上位10銘柄」とか、
「出来高ランキング」とか、
「低PER銘柄一覧」などの指標を、

しばしば見ておられると思います。

よーく考えてみますと、ETFも
株式市場に上場する「銘柄」ですから、
上記のような「指標ランキング」があちこちで
見られてしかるべきでしょう。

たとえば、モーニングスターでは、
国内市場に上場するETF、
海外市場に上場するETF(日本で購入可能なもの)
について、

1年間のリターンランキング」を公表しています。

今日はまず、国内市場に上場するETFの
2011年6月末から、2012年6月末までの、
1年間リターンランキング」を見てみましょう。

(※ 順位の右側の数字は「銘柄コード」です。ここでは、
市場価格の1年の騰落率でランキングを見ていきます)

1 1617 (NEXT FUNDS)食品上場投信   11.82%
2 1559 (NEXT FUNDS)タイ株式指数連動型上場投信 10.83%
3 1545 (NEXT FUNDS)NASDAQ-100 連動型上場投信 10.08%
4 1634 ダイワ 上場投信・TOPIX-17食品 8.38%
5 1630 (NEXT FUNDS)小売上場投信 7.63%

6 1633 (NEXT FUNDS)不動産上場投信 6.73%
7 1650 ダイワ 上場投信・TOPIX-17不動産 4.06%
8 1547 上場インデックスファンド米国株式(S&P500) 2.77%
9 1647 ダイワ 上場投信・TOPIX-17小売 2.71%
10 1328 金価格連動型上場投資信託 2.51%

11 1628 (NEXT FUNDS)運輸・物流上場投信 1.97%
12 1621 (NEXT FUNDS)医薬品上場投信 1.75%
13 1546 (NEXT FUNDS)ダウ・ジョーンズ工業株30種 1.59%
14 1679 Simple-X NYダウ・ジョーンズ上場投信 1.14%
15 1683 国内金先物価格連動型上場投信 1.05%

16 1645 ダイワ 上場投信・TOPIX-17運輸・物流 0.95%
17 1318 上場インデックスTOPIXSmall日本小型株 0.11%
18 1638 ダイワ 上場投信・TOPIX-17医薬品 -0.30%
19 1631 (NEXT FUNDS)銀行上場投信 -1.71%
20 1648 ダイワ 上場投信・TOPIX-17銀行 -2.21%

(なんと言っても)いちばんの特徴は
業種別ETF(日本株式)」が多いことでしょう。

上位20銘柄のうち、
12本が業種別ETFとなっています。
皆さん、意外に思われるかもしれません・・。

(多少のタイムラグはありますが、)7月13日時点での、
直近1年のTOPIX(東証株価指数)の騰落率は
マイナス9%程度となっていますから・・。

つまり、日本株そのものは「下がって」いるわけです。
なのに、食品ETFがプラス11.82%?

たしかに「総体」としての日本株式は下がっていますが、
その「総体」を17の業種に分けた、
各「セクター」内で景色を見ると、
まったく「違った世界」が見えてきます。

これは日本の株式に限らず、
アメリカの株式でも、中国の株式でも同じです。
◆「業種別のフィールド」は
「市場全体という総体」とはまったく【別物】なのです。

私たちは普段、3年B組の「平均身長」的に、
ひとつの株式市場を見ていますが、

株式市場の内実は、
・背の高い業種 ・そこそこの業種 ・背の低い業種の
混合体」であります。

ということは、冷めた視点で見ますと、
食品ETFはプラス10%を超えていますが、
(逆に)マイナス10%を超える業種が存在したことも
示唆しているわけです。

(余談になりますが、
個別株のトレードに親しんでいる方が
いちばん馴染みやすいのが、
この「業種別ETF」ではないでしょうか..)

次に2位のタイ株式ETFです。
これも意外ですね・・。

去年の10月頃はタイの洪水被害が深刻化し、
日系企業が入居する工業団地にも浸水が相次ぎましたから。
(このように、
身近なところでプラスになっている市場があるわけです)

そして、3位はナスダック100ETFです。
当該ETFは大証に上場していますが、
国内市場にナスダック100に連動するETFが
存在することも知らない方が多いのでは・・。

直近1年は、ダウ平均よりも
ナスダック100のほうがリターンが高くなっています。

今回は、世界マーケット全体の
リターンが芳しくなかったため、
上位銘柄には、一部の「エリア」「業種」が
集中してしまった感があります。

(つまり、決して健康状態がよい
リターンランキングとは言えないということ..)

今後、モーニングスターさんをはじめ、
情報ベンダーの皆さまには
ETFの「指標情報」の充実を切に望みます..。

似顔絵




関連記事

| ETFのお勉強 | 11:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT














TRACKBACK URL

http://tohshi.blog61.fc2.com/tb.php/1688-a943fde3

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT