論理8:感情2の絶妙ブレンドで金融商品を選ぶ その2)
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
当オフィスは開業以来、
相談業務(コンサルティング)を主な事業としています。
個々の相談事例を俯瞰する中で、
最近、次の3つの特徴が見えてきました。
1.ご相談の半分強は、実は投資の見直しであり、
すでに投資を経験されているお客様がお見えになります。
2.60歳以上のシニア層より、
30代、40代の資産形成層のお客様のほうが多いです。
3.女性からのご相談が増えており、
2012年は女性の割合が4割を超える見込みです。
上記はお客様属性の
ひとつの「分類法」ですが、
お客様を別の視点から見ると、
また、違ったタイプ分けが出来ると思います。
(わたくしの独断でお客様を
次の「2種類のタイプ」に分けてみます..)
その分類の「視点」は、
⇒ 資産運用そのものに対する【温度感の違い】です。
ズバリ、申し上げますよ・・。
(お客様、ふたつのタイプとは?)
【A】ひとつの金融商品を選ぶことに苦労されるお客様
【B】気持ちが昂ぶり金融商品を多く選んでしまうお客様
上記、ふたつのタイプのお客様の違いは、
金融商品を選択する際の、
⇒【感情】の占める割合の違いだと思われます。
たとえば、Aのタイプのお客様は、
なかなか金融商品、ポートフォリオに感情移入ができません。
どうしても【論理】の中のみで
金融商品の比較をされるため、
比べる「物差し」の数が多くなると、
「じゃあいったい、どれを基準に選べばよいの?」と
収拾がつかなくなってしまうのです。
(実際、そのような場面に何度も遭遇しました..)
このタイプのお客様はもう少し、
金融商品に対する【感情】の部分を
持たれたほうがよいと思います。
(換言すると、そのような金融商品の「側面」を、
アドバイザーがうまく説明して差し上げる必要があるのです..)
「カンさん、聞いてますか?」
逆にBタイプのお客様は、
金融商品に対する【感情】(パッション)の占める割合が
大きいため、
「感性」の部分で、
「そうだな。これってスゴイよなあ・・」
と感じてしまうと、
それを「除く」とか「否定する」ことが
難しくなってしまいます。
つまり、自分の思いが膨らんでしまい、
それが【選択】を後押ししますから、
結果として、
「保有する金融商品」が多くなってしまうのです・・。
このタイプのお客様はもう少し、
金融商品に対して
【論理】の部分を持たれたほうがよいと思います。
(換言すると、そのような金融商品の「側面」を、
アドバイザーがうまく説明して差し上げる必要があるのです..)
「ねえ、カンさん・・。」

○ 長年コンサルティングを続けてきて、
ひとつ感じることがあります。
金融商品というものは、
他の商品・サービスと比べて、
【ミスマッチ】が起こる可能性が
けっこう高いということです。
「ミスマッチ」って??
この場合の「ミスマッチ」とは、
【感情】を主軸として商品を選んだはいいが、
・ワタシは
こんなにこの「商品」のことを思っているよ!
・でも、実際、なんで
この「商品」の効用ってこんなに低いの??
という「ミスマッチ」のことです。
Bのタイプのお客様の場合、
この「ミスマッチ」に悩まれるケースが多く、
気持ちのブレが生じてしまうため、
結果として、同じ金融商品、
同じポートフォリオで
運用を続けるのが難しくなってしまうのです..。
たとえ、同じ金融商品、同じポートフォリオで
運用管理を続けられても、
【マインド】そのものは、
疑心暗鬼で、どこかぎこちなく、
ただ、惰性で運用を行っている・・.
という状態になりがちです。
(実際、そのような場面にも遭遇してきました..)
もちろん、Aのタイプのお客様は、
金融商品を選べない、
運用をなかなかスタートできないという状態ですので、
問題はより深刻です・・。
○ 当オフィスでは、
金融商品の選択、ポートフォリオの決定において、
【論理8:感情2】をオススメします。
【論理10:感情0】であると、
(たとえ金融商品を選べたとしても)
そのポートフォリオで
資産管理を「続ける」のが難しい側面があります。
(特に、マーケットの下落時です。
自分の「思い」がないためですね・・)
逆に、
【論理5:感情5】になってしまうと、
別の意味で、ポートフォリオを「堅持する」ことが
難しくなる可能性があります。
(自分の「思い」に揺さぶられてしまうためです..)
論理と感情の「微妙なバランス感覚」、
ほどよい「頃合い」とでも言いましょうか、
それを保つことが、
あなたが長きにわたって運用管理を続ける、
最大の秘訣であるとわたしは思います。
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┃投┃資┃は┃
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┃継┃続┃だ┃
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【論理8:感情2】とは、
文字通り、
投資と「つかず・離れず」の姿勢を保つことなのです。

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