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エグゼアイ(EXE-i)シリーズは苦渋の決断か・・


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

多くのブログですでに伝えられている通り、
SBIアセットマネジメントが、
【エグゼアイ(EXE-i)シリーズ】という、

インデックスファンド・シリーズ
(正式には「ファンドオブファンズ形式」)を
5月に立ち上げます。
特設サイトはこちら

わたくし個人としては
このような金融ツールの登場はたいへん嬉しいです。
しかし、ここでは「インデックスファンド」という
マーケットの将来を見据えて、
少し辛口で、解説をしたいと思います。

当該シリーズのいちばんの特徴は、
既存の「インデックスファンド・シリーズ」よりも、
継続コストである信託報酬が低くなっているところです。
(詳細は特設サイトをご覧ください・・)

エグゼアイ(EXE-i)が、
信託報酬を低くできる理由は【ふたつ】あります。

1.このファンドが実際に投資を行うのは
「海外ETF」であり、
米国上場のETFそのものの継続コストが
圧倒的に低いため。

エグゼアイ(EXE-i)は、
複数のETFを包み込んで
「インデックスファンド」に仕立てているのです。
(これを「ファンドオブファンズ形式」と呼びます)

2.SBIアセットマネジメントが
自身の報酬取り分をかなり抑えているため

当該シリーズは米国上場のETFと、
そのETFを包み込んでいるファンドそのものに、
継続的なコスト(信託報酬)がかかってきます。

ふつうに考えると、
手数料が二重にかかるファンドオブファンズ形式は、
コスト競争において不利であるはずです・・。

しかし今回、ファンドそのものの
信託報酬(運用管理費用)を
0.2415%程度に抑えたため、

「トータルコスト」としても、
低廉な信託報酬を実現しているのです。

エグゼアイ(EXE-i)のサイトを見ると、
販売会社はSBI証券と記載されていますが、

要は0.2415%程度の報酬を、
SBIアセットマネジメント(運用会社)と
SBI証券(販売会社)と
受託会社の三社で分け合うことになります。

(いや、組入れETFについては、
モーニングスター・アセット・マネジメントから
投資助言を受けているため、

モーニングスターAMに対する報酬も、
上記0.2415%程度に
含まれているのではないでしょうか・・)

また、エグゼアイ(EXE-i)サイト内の「FAQ」で、
現在、複数の販売会社に当該シリーズの販売を
提案中と記載されていますが、

(あまりに報酬が低いため)
グループ外の販売会社が参入してくるのは、
難しい部分があるとわたくしは思います。

(もし、販売会社がSBI証券のみとなると、
果たして純資産額が順調に増えていくのか
不透明な部分があるのでは・・)

エグゼアイ(EXE-i)シリーズ】は、
先進国株式、新興国株式、グローバル中小型株式、
先進国債券、グローバルREITの5本の
インデックスファンド(ファンドオブファンズ形式)を
用意しています。

その中身は、
各々複数の米国上場ETFから成りますが、

たとえば、先進国株式は、
米国プラス欧州プラス太平洋地域という
オーソドックスな組み合わせです。

しかし、新興国株式などで、
「なんでわざわざ複数のETFで
一本のインデックスファンドを作るの?」と
思われる方がいるかもしれません。

これは「ファンドオブファンズ形式」という
仕組み上、しかたがないことなのです。

(複数の金融ツールがないと、
「包み込む行為」つまり、
ファンドオブファンズ形式とは見なされないため)

それにしても、新興国株式の、
i シェアーズ・MSCI・エマージング・マーケット・
ミニマム・ボラティリティ・インデックス・ファンド
という、低ボラティリティ型のETFを組み入れたのは
意図がよく分かりません。

(i シェアーズCore MSCI エマージングマーケッツETF
(IEMG)なら分かりますが・・)

また、グローバル中小型株式の中に、
ウィズダムツリー・エマージング・マーケット・
スモールキャップ・ディビデンド・ファンドを組入れるなど、
玄人好みのETF選択も行っています。

もう一点、SBIグループ
(SBI証券+SBIアセットマネジメント)という「視点」で
見ますと、

ターゲットイヤー型の
セレブライフ・ストーリーシリーズ
(2015 / 2025 / 2035 / 2045 / 2055)との
「棲み分け」も心配です。

当該シリーズも、複数のETFを束ねた
ファンドオブファンズ形式を採用しており、

1本のファンドに束ねた内訳である
いくつかの米国上場ETFが、
エグゼアイ(EXE-i)と重なっています。

(バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF、
バンガード・REIT ETFなど)

「セレブライフ・ストーリーシリーズ」は
トータルの信託報酬が概ね0.7%台で、
エグゼアイ(EXE-i)に比べると割高になり、
どうしても見劣りしてしまいます。

(もちろん、セレブライフストーリーのほうは
バランス型でかつターゲットイヤー型であるという
違いはありますが・・)

もう一度、
【エグゼアイ(EXE-i)シリーズ】に戻りましょう。
サイト内の「FAQ」で

実際に、1年間保有した場合の
EXE-i先進国債券ファンドと、
海外 ETF(債券ETF)の「コスト比較」を行っています。

<前提条件>
-投資対象① EXE-i先進国債券ファンド(以下、EXE-i)
-投資対象② 海外 ETF(EXE-iが投資する 2 つの ETF)
・ バンガード 米国トータル債券市場 ETF(以下、BND)
・ i シェアーズ S&P シティグループ世界国債(除く米国)

たしかに、
海外ETFを「ファンド」という衣に包んでいるため、
「為替手数料・売買手数料はかからないよ」
というメリットは存在します。

また、ファンドに包み込んでいるので、
特定口座対応がまだである ⇒ 確定申告要という、
海外ETFのデメリットも消えるわけです。

信託報酬で、
多少エグゼアイ(EXE-i)のほうが高くなっても、
トータルコストとしては、
EXE-i先進国債券ファンドが勝っていますよ、
というメッセージですね。
(でも保有期間10年にすると、どうなるのだろう..)

こうして、
エグゼアイ(EXE-i)のサイト情報を見ていると、
海外ETFのメリット(信託報酬低い)のみを享受し、
デメリット(売買手数料、口数単位の売買、一般口座)
をなくすために、

苦渋の決断で
「ファンドオブファンズ形式」として企画した
意図が見えてきます。

私たちは時として、
現状の継続コストの違いのみに目を奪われがちです。

しかしながら、
少しだけ「未来」を見てみますと、
実は信託報酬というコスト、
%(パーセンテージ)の数字が大切なのではありません。

⇒ %(パーセンテージ)の低廉は、
純資産が集まれば(そのあと)自然と為されるものです。

もっとも重要なことは、
インデックス投資を実施する
金融商品そのものの発展であり、

その意味においては、
需要よりも供給が過大になり、
供給側の一部が共倒れになってしまうことを危惧します。

(先ほどのエグゼアイ(EXE-i)サイト内の「FAQ」で
EXE-iシリーズ、インデックスファンドシリーズ、
海外 ETFを比較した表もあります・・)

日本の個人投資家向け市場では、
金額ベースで購入できる
(従って積み立て投資ができる)、

またノーロードである、申告が簡便という点で
「インデックス・ファンド」の優位性が
確立されつつあります。

エグゼアイ(EXE-i)の
現在の低コストは目を見張るものがありますが、
中期的にコストを下げていく
その「伸びしろ」の部分では、

わたしは既存の「インデックスファンド・シリーズ」に
一日の長があると考えます。

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