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ETFは既存の投資信託に比べてどこが進んでいるのか?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

皆さま、お元気でいらっしゃいますか?
いよいよ本格的な「春」ですね。

気温が少しずつ上がってきて、
すがすがしい陽気になると、
なんだか心も体も軽くなったような気になります。

さて、こんなときに
投資信託とETFの深い「共通点」と
「違い」について考えてしまうわたしは、
やっぱりヘンなのでしょうか?

オモテの、大枠で見た場合に、
インデックス・ファンドとETFという道具は・・
【ほぼ同じ】です。

誰が日経225インデックス・ファンドと、
日経225ETFを、「違った商品」と言えるでしょうか?
(どちらも日経平均株価に連動することが目的なのですから!)

ところが、鼻先を近づけて、
ふたつの金融ツールをよーく精査してみると、
やはり、大いに、違うのです、2つの商品は・・。

その、もっともたる違いは何かといいますと、

・細部まで動かすのか、
・動かさないのか、です・・。

「えっ? カンさん、何言っているの?」

すみません。

でも、
〇 インデックス・ファンド ⇒ 細部まで動かす
〇 ETF ⇒ 動かさない のです。

「だから、何言っているの?」

えー、たとえば、
大きな倉庫】を頭の中に思い浮かべてください・・。

日経225インデックス・ファンドという商品は、
自らの倉庫の中に、
たくさんの225社の株式を備蓄しています。
(日経平均株価に採用されている225社ですね)

そして、
投資家の「購入」「解約」に応じるたび、
倉庫の中を開け、

【お金】の出し入れをしながら、
【銘柄】を売ったり買ったりしているわけです。
(なんというか、わりとアナログな金融商品なのですね)

たとえば、斉藤さんは、
「日経225インデックス・ファンドください!」と言って
ファンド内に直接お金を入れます。

ファンドのほうは、
斉藤さんのお金を直接受け取って、
【銘柄】をバランスよく買い付けます。

逆に、
斉藤さんがファンドを売る場合は、
ファンドから直接お金を引き上げることになりますね。

ファンドそのものは
保有する【銘柄】をバランスよく売って、
斉藤さんの解約のために「お金」を用意します。

上記一連の流れは、
まさに古典的な【商取引】です。

実際に、お金が【倉庫】の中へ入り、
あるいは【倉庫】から外へ出ていき、

また、品物(この場合、株や債券という銘柄)も、
ファンドの購入、解約のたびに【動きます。】

〇 つまり、倉庫の管理人Aさんには、
それなりに「仕事量」があるわけです。

これがETFになると、
(何と言いますか)とても「静か」なのです。

あっ、でも
【大きな倉庫】を思い浮かべていただくのは同じですよ。

日経225ETFという倉庫の中には、
たくさんの225社の株式が備蓄されています。

ただし、ETFを買いに鈴木さんが来ても、
「あっ、悪いね。ここでは取り扱っていないの。」
とETFは言います。

えっ、それってどういうこと?

「あのね、うちでは、
日経平均株価に採用されている225社を
バランスよく組み入れた【紙切れ】(証券)を、
証券取引所さんで売買してもらうんだよ。

ここでいちいち、お金の出し入れしたり、
ひとつひとつの銘柄(株式)を売ったり買ったりとか、
面倒くさいからね・・。」

えっ、つまり、
日経225というパッケージを
ひとつの「証券」として株式市場で売買しちゃうんですか。

「そう、オリジナルには預託証券っていうんだ。
あのさ、余談になるけど、
米国で初めてのETF、
SPDR S&P500 ETF(SPY)があるだろ。

最初のころは「正式名」を、
The Standard & Poor's Depositary Receipts って
言っていたんだ。

この、 Depositary Receipts こそ
まさに「預託証券」という意味なんだ。

要は、S&P500というパッケージを、
ひとつの証券に見立て、株式市場で売買できるようにした。

SPDR S&P500 ETFの、
SPDR(スパイダー)は、実は、
Standard & Poor's Depositary Receipts の略なの。」

へー、そうだったんですね。

「本題に戻るよ。

日経225ETFでは、
倉庫に備蓄している225社の株式を裏付けに、

日経225のパッケージを
【紙切れ】(証券)として
証券取引所で売買してもらうため、

鈴木さんは株式市場の中で、
日経225の「証券」を、
たとえば山本さんから譲り受けます。
(=売買する)

これって単に証券の保有者(名義)が
山本さんから鈴木さんに変わるだけなのです。

日経225ETFという倉庫内では、
お金の出入りも、銘柄の売り買いも、
何も・起こらない・・

??

日経平均株価に採用されている225社を
バランスよく組み入れる「証券」が、
株式市場に上場しているために、

〇 日経225ETFという倉庫内では、
倉庫の管理人Bさんに、
ほとんど「仕事」がなくなってしまったのです。


〇 実はこれこそ、
日経225インデックス・ファンドに比べ、
日経225ETFの継続コスト(信託報酬)が
安くなる最大の理由なのです・・。

さて、
当初、証券業界では
このETFという新ツールが歓迎されませんでした。

なぜだか分かりますでしょうか?

〇 端的に言って、
自分たちの仕事や儲けが「奪われる」からです。

たとえば、通常の投資信託なら、
・投資家の資金がファンド内に入ってきて、
ファンドが【銘柄】を買い付けたり、

逆に、
・投資家が解約する際、
ファンドから直接お金を引き上げるため、
ファンドが【銘柄】を売ったりという、

株式売買を仲介する証券会社としての
「ニーズ」が存在していたわけですね。
(それがETFではなくなってしまう・・)

もちろん、
「販売会社」としての証券会社も、

既存の投資信託では、
購入時手数料が徴収できたり、
もっとぶ厚い信託報酬がもらえたりしていたわけです。

業界側から見ると、
「おいおい、何もそこまでしなくても・・」
という焦りや戸惑いがあったと思います。

しかし、私たち個人投資家から見ると、
「よくそこまで考えて、
商品開発してくれましたね!」となるのです。

上記こそ、イノベーションの本質です。

鉄道が登場したときも、
ナイロンが登場したときも、
携帯電話が登場したときも、

多くの人が職を失い、
それ以上に、多くの人に「利便性」がもたらされました。
この「流れ」を止めることは誰にも出来ないのです..。

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