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その5)マネー・ドキュメンタリー 『俺の1800万円どうしよう?』


第2章
その1)

入院するとは隔離されることだ。
患者になったとたん、年齢も身分も肩書きも、関係なくなる。

三度の食事が時間の区切りになるが、
それ以外は基本的に何もやることがない・・。

患者同士が話すことといったら、
自分の病気のことと天気のことくらいだ。

日常生活は、たとえるなら
ベルトコンベアーのようなものだ。

今日の次にはもう明日が載っていて、
明日の次に、明々後日が来る。

仕事や雑事に追われていれば、
時間は過不足なく過ぎて、
人はベルトコンベアーで自動的に
未来に運ばれることになる・・。

ところが、怪我をして2ヶ月以上、
ベッド上での生活を強いられると、
ベルトコンベアーから一時、離脱させられる。

なかなか明日も来週もやってこないのだ。

ベッドから天井を見上げてみる。
また、座った姿勢で
ベッドの上から病室を眺めてみる。
「何も見えない・・。」

あり余る時間の中で、
自分の今までの時間が右側に、
これから先の時間が左側に、
透かして見えてくるような気がする。

今回の入院では、もう本当に
ワタルに頭が上がらなくなった。

オレの借金を
オレに代わって支払ってくれたばかりか、
金まで貸してくれた。

(まあ、あいつのところは
家が裕福だから少しは気が楽だか・・)

それに、今回のことでは
職場のみんなにも感謝している。
まさか社長さんまで
お見舞いに来てくれるとは思わなかった。

オレは今回の入院で、少し内省的になった。
ほとほと今までの自分がイヤになった。

オレが働いているような零細工場の場合、
怪我をして入院したりすると、
「悪いけどクビだ・・」
と言われてもまったく不思議ではない。

でも先日、専務さんに
「岡本くんが回復するのを待っているから、
しっかり治して・・」と言われた。

大げさではなく「救われた」と思った。
オレは是が非でも
ちゃんとしないとダメなんだと思った。

主治医によると、
オレの左足はかなり複雑に折れていて、
以前のように走ることは出来ないらしい。
それは全然構わない・・。

やっかいなのが左足の人差し指で
この骨については、完治は難しいと言われた。
オレは退院後、左右のサイズが違う
特注の靴を履くようになった。

はたから見ると、
若干左足を引き摺っているように見える。
でも、そんなことは全然構わない・・。

リハビリを経て、
5ヶ月ぶりに仕事に戻れたことに
オレは正直ほっとしている。

しかしこのあと、
もっと大きな出来事が降りかかってくるとは
夢にも思わなかった・・。




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