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「ダイワ/ミレーアセット・アジア・セクターリーダー株ファンド」について (買ってはいけない投資信託)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

仮に、先週の火曜日から
投資信託に興味を持ち始めた人がいるとしたら、

この1週間あまりで見聞きしている
投資信託の多くは、
おそらく「新発売のもの」になっているでしょう。

それはなぜか?
単に、発せられる「情報量」が多いためです。

銀行や証券会社の多くは現状、

手数料収入、
─特に、購入時の手数料─ に頼っているため、

どうしても、新発売のファンドに力を入れる
ことになります。


○ ここ【注意】が必要なのですが、

新発売のファンドの情報量が多い理由は、
「その金融商品が優れているから」ではなく

販売側が「売りたいモード」に
入っているから、
という場合がほとんどです。

具体例を挙げてみましょう。
たとえば、5月31日(金)に運用を開始した

ダイワ/ミレーアセット・ アジア・セクターリーダー株ファンド」です。
(なんとなく、投資対象は分かりますよね?)


以下、わたしの勝手な妄想ですが
この「ダイワ/ミレーアセット・
アジア・セクターリーダー株ファンド」を、

これまで仕事一筋だった
54歳の吉田健作さんが購入したとしましょう・・。

○ 吉田さんは
5年前に購入した個人向け国債
(5年物)が満期になったため、

新たに国債を買おうと証券会社を訪れました。

窓口の女性に

「今は低金利でご資金がなかなか増えませんね・・。」
と言われ、

思わず「はい、まったく・・」
と頷いてしまった吉田さん。

・・・そうです、・・・

この【頷きの瞬間】を
証券会社は見逃さなかったのです。



窓口の女性は、

「より高いリターンが期待できる商品がありますよ」
と囁きながら、

現在の投資環境で
「もっとも注目されていること」を
さりげなく紹介しました。

ん? その、
もっとも注目されていることって何ですか?
たとえば、「アジア」です。

窓口の女性は

「今、世界の中でアジアの存在感が高まっています」
と述べながら、

「アジア・セクターリーダー株ファンド」の
パンフレットを取り出しました。

(さあ、ここからですよ・・)


このとき、あなたなら、
どうしますか?

「なんだかよく分からないけど、
話だけでも聞いてみようか」

と軽く考えますか?

おそらく、
「話を聞けば聞くほど断りづらくなりますよ・・。」

私たちの意図に反して、
吉田健作さんは時間もあるので、

カバンを机の下に置き、
椅子に座り直して、
話を聞いてみることにしました・・。


窓口の女性はさらに続けます。

アジア株式市場の現状、
域内分業のネットワーク、

そして、
消費市場としてのアジアの将来性について、
詳細な資料とともに説明をします・・。

今、吉田さんの少し高揚した気持ちと、
それを後押ししてくれる証券会社の

心地よいトークが入り混じって、
一種独特の雰囲気を醸し出していますよ!



conversation_trimmed.jpg


たしかに「アジア経済」は好調です。

しかし、商品提供側の
「心地よい情報」だけを鵜呑みにして、

アジア株式の活況 =
「アジア・セクターリーダー株ファンド」と
安易に結び付けてよいのでしょうか?

アジア株に投資を行っている事実は、
当該ファンドの実態の【一部】に過ぎません。

「では、吉田さんは
どんなことを知らないとダメなのか・・?」

★ それは、
この投資信託の仕組みそのもの、
そして細部の情報
です。


○ 私たちは、細かな情報を、
面倒臭がらずに【調べてみる】という
ひと手間 を惜しむべきではないのです!

当該ファンドの詳細情報が、
販売会社である大和証券のサイトに記載されています。

(ちなみに当ファンドの販売会社は大和証券のみです)。
ダイワ/ミレーアセット・
 アジア・セクターリーダー株ファンド


上記サイトを見ると、
信託期間は平成25年5月31日から
平成29年5月22日までと記されています。

たった4年間・・。」


はい、そうです。

わたしはこれまで、
さまざまな投資信託を見てきましたが、
運用期間が4年というファンドをはじめて知りました(-_-;)

サイト上には括弧書きで、
―(受益者に有利であると認めたときは、

受託会社と合意のうえ、信託期間を延長できます。)―
と記されていますが、

これは、
受益者(ファンド保有者)に不利であれば、
信託期間は延長しないというふうにも解釈できます。


次に、
「ファンドの特色」のところを見てください。

1 持続的な競争力と成長性を有する
アジアのセクターリーダー銘柄に投資します。
の右側の、

「ファンドの仕組み」という図を拡大すると、
次の記述が確認できますよ・・。

-当ファンドは、以下の2本の投資信託証券に投資する
「ファンド・オブ・ファンズ」です。─ 

(んー、投資情報の鉄則ですが、
大事なことほど、
小さく分かりにくく書かれているものです・・)



実は、当該ファンドは
内部に2本のファンドを抱えた
ファンド・オブ・ファンズ形式なのです。

なんだか、
運用管理費用(信託報酬)が高くなりそうな・・?

実際、まず当該ファンドそのものの
運用管理費用が 年1.239% かかり、
そして内部に抱えている2本のファンド、

-ミレーアセット・グローバル・ディスカバリー・
ファンドーミレーアセット・アジア・セクターリーダー・
エクイティ・ファンド(円クラス)と

ダイワ・マネーストック・マザーファンドー に、
運用管理費用が 年0.68%程度 かかります。

ということは?

〇 このふたつを足した 年1.919%程度 が、
この金融商品の【実際の運用管理費用】なのです。

「これは結構大きなコスト・・。」


〇 それから、ひとつ気になるのが、
ダイワ・マネーストック・マザーファンドの
運用管理費用がゼロになっている点です。

(どうしてタダなの??)

上記は、当該ファンドの
投資信託説明書(交付目論見書)7ページで確認できます。

「ダイワ/ミレーアセット・
 アジア・セクターリーダー株ファンド」
投資信託説明書(交付目論見書)】

※ ダイワ・マネーストック・マザーファンドは
  MRFと類似の商品と思われます。

★ あなたに考えていただきたいのは、

「この投資信託は、何のために
「ファンド・オブ・ファンズ形式」にしたのか??」


ということです。


正直言って、
わたしには分かりません。

もしかすると、
次に指摘する、
運用会社が関係しているのかもしれません。

もう一度、
大和証券の該当ページをご覧ください。
ダイワ/ミレーアセット・
アジア・セクターリーダー株ファンド


ページのいちばん上の
ファンドのポイント」のところで、

2 運用は、ミレーアセット・グローバル・インベストメンツ(香港)
リミテッドが行ないます。
と記されています。

???


ということは、
当ファンドの運用会社(委託会社)は
ミレーアセット、なのですか?



what is indices


いえいえ、
該当ページのいちばん下、
「ファンドの関係法人」のところには、

委託会社 大和証券投資信託委託株式会社
受託会社 株式会社りそな銀行
販売会社 大和証券株式会社

と、ちゃんと記されています。

なんとも不可解です・・。


委託会社として
大和証券投資信託委託が名を連ね、

実際の運用は
ミレーアセットが行っている??

とすると、

〇 私たちは4社に対して
運用管理費用を支払っている
ことになるのでは・・。


これはわたしの推測ですが、

内部に抱えるファンドのひとつ、

ミレーアセット・グローバル・ディスカバリー・
ファンドーミレーアセット・アジア・
セクターリーダー・エクイティ・ファンド(円クラス)

にかかる運用管理費用、
年0.68%程度は、
ミレーアセットの報酬に
なっているのではないでしょうか・・。


〇 4社のファンド関連会社に
 報酬を支払うために、


当ファンドをわざわざ
【ファンド・オブ・ファンズ形式】にした・・。

という可能性をわたくしは感じています。


<< まとめておきましょう。>>

当該ファンドは、

・新発売である
・販売会社が一社のみである

・運用期間が限られている
・手数料がきわめて高い といった、

【買うべきではない投資信託】の要件を
ことごとく満たしています・・。


表面に貼られた
「心地よい情報」に惑わされず、
いつもファンドの本質を見るようにしてくださいね。

似顔絵




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COMMENT

Re: タイトルなし

買うべきファンドを事前に決めて、ネット金融機関を窓口にしたほうがいいでしょうね・・。

| カン・チュンド | 2013/06/07 11:41 | URL |

投信は販売窓口で買うのはやめておいた方がいいかなと思います。彼らはユーザーの為でなく、自分たちのノルマや手数料を稼ぐ為に働いている人達ですからね。
しかし中には親身になってくれる人が…いるのかな(´・ω・`)?
それぐらい疑問視しております。

| アフロ | 2013/06/07 09:04 | URL |














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