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海外ファンドを長期で積み立てることが流行っているようですが、ズバリどうなのですか? その1)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

それぞれの社会は長い歴史の結果、
今日の姿を為しています・・。

これは私見ですが、
日本人のメンタリティーを形成する上で、

江戸時代の「鎖国政策」の影響って
けっこう大きかったのではないでしょうか・・。


いわゆる「海外のモノ」に対する
「あこがれの意識」が
いまだ根強く存在するとわたしは思います。

(たとえば「舶来もの」という言葉がありますね・・)

この「海外モノ」に対する憧憬って、

国内の同種のモノに対する「情報量」が少ない場合ほど、
顕著に現れる傾向にあります。

具体例ですか・・?

もちろん、
「金融商品」などはその典型でしょう。


そもそも日本ではこれまで、
リスク性の金融商品に
馴染む機会があまりなかったので、


「海外モノ」と聞くと、
(国内で買えるものより)すごくリターンが高くて
優れた商品なのでは・・


と【錯覚】してしまいがちです。


ということで、

今日も【ワールドインベスターズ.TV】「66ライブ」
カン・チュンドの投資人生相談室】よりお届けいたします。

(今回はズバリ「海外ファンド」のご相談です。
ブログ用に拡大編集しております・・)


【ご相談】

最近、海外ファンドを長期で積み立てることが
流行っているようです。

海外ファンドの中には、
年リターン15~20%のものもあって

これだったら、日本で投資信託を買うよりも何倍も儲かるって
思ってしまうのですが、


ネット上の情報は玉石混合で、
どれが本当に信頼できるのか分かりません・・。

カンさん、海外ファンドを使った
資産運用についてどう思われますか?

仲川省吾さん(38歳)



【回答】

仲川さん、ありがとうございます。

最近、この種の「ご相談」が
当オフィスのカウンセリングでも多いのです。

結論から言いますと、わたしは、
この手の海外ファンドは
止めておいたほうがよいと思います。


まず、「通常の投資信託」と、
いわゆる「海外ファンド」の【比較】をしてみましょう。

私たちが普段、投資信託と呼んでいる商品は
公募の投資信託】です。

ズバリ「公に募集される金融商品」のことですね。


その【特徴】として、

1.毎日価格が付く
2.情報開示が細かい


ということが挙げられます。


しかし、これは至極当然であります。

なぜなら【公募の投資信託】は、
一般の投資家向け」の商品だからです。

(情報開示が少なく、
毎日値段も付かないモノが、
果たして安心に買えるでしょうか・・?)


★ 一方、同じ「ファンド」でも、
【公募の投資信託】ではないファンドも存在します。

その一例が
私募ファンド】と呼ばれるものです。


いわゆる「海外ファンド」の多くは
この【私募ファンド】にあたります。


★【わたくしの、募集の、ファンド】ですから、
そもそも、プライベートな金融商品なのです。
(ここ、重要!)

もともと「セミプロ向け」、
つまり、投資経験が豊富で、

ある程度の資産を持っている投資家のために
開発された金融商品ですから、


「あのー、お客様、
投資のご経験は十分におありですね。
リスクとリターンの特性もよくご存じでいらっしゃる。

自己責任の前提で、
運用の実際については、
すべて私どもにお任せくださいますね。」

というタイプの商品なのです。


★(これは「良い・悪い」の問題ではなく)
【公募の投資信託】と【私募ファンド】では、
商品としての「規格」がまるで違います・・。
friends_provident.png
【私募ファンド】は
私的に運用される商品ですから、

1.価格が毎日付きません。

たとえば、数か月に1回「価格」が開示され、
従って、解約の機会も数か月に1度しかない、
というケースが多いです。

(※ 数か月に1度しか解約の機会がないのですが、
「解約」の申し出を行っても、

現金が手元に戻ってくるまでに
さらに時間がかかるというケースも珍しくありません)


また、【私募ファンド】では
2.情報開示に限りがあります。

(これも、セミプロ向けだからです)


【私募ファンド】では
この【情報開示に限りがあること】に、

商品提供側、投資家側の双方が
そもそも「同意」しています。(← ここ、重要)


「商品の中身が分かりにくくても、
運用はあんたに全部任せたよ。
さまざまなリスクも承知の上だ・・」

というような、
「太っ腹の投資家」であることが求められるのです。


あなたは、どうですか?
(太っ腹の投資家ですか?)

わたしには・・、無理です。


わたしのような小心者には、
【情報開示が限られていること】は
大きな不安のタネになります。


★ そもそも、
【情報開示が幅広くされる】からこそ、

私たちは金融商品に係るリスクを一手に引き受ける
ことを「決断」できるのではないでしょうか・・。


○ ワタシは、
金融商品の「リスク」引き受けるよ。

○ その代わり、
金融商品の中身については
ちゃんと「情報開示」してね。

という【交換条件】があってしかるべきだと思います。


また、

1.価格が毎日付きません。
(すなわち「解約」の機会が限られている

というところに戻りますと、


★ 自分の資産なのに、
いざというとき、
すぐに【現金化】できないというのは、

致命的な欠陥であるとわたしは思います。

(換金性が悪い、流動性が低い
 という「言い方」をします・・)


【解約】のところと関連しますが、
いわゆる海外ファンドでは、

★ 契約してから一定期間、
解約を制限するタイプのものや、

(解約そのものは出来るが)
一定期間の間は、

解約する際に「ペナルティー料」の支払いを
求めるファンドもあります。

(「早期解約控除」と呼ばれるペナルティー料ですね)


それから、
もうひとつだけ申し上げると、

★ 海外ファンドの積み立てで
仮に最初から
「15年契約」とか「20年契約」とか、

積み立てを行う年数が決まっている契約って
どうなのでしょうか・・?


わたしは「長期投資」には大賛成なのですが、
しかし、人生は何が起こるか分かりません。


★ 自分の「資産」を、
いざというとき、
いつでもその時の「時価」で解約できる【自由】、

いわゆる『フリーハンド』は
決して譲るべきではないと思うのです・・。


冷静になって考えてみてください。

たとえば、国内で設定されている、
「ABCグローバル世界株式ファンド」が、
(注: 架空のファンドです)


○ 契約から2年は解約不可
○ 15年契約か25年契約のいずれを選んでください
○ 中途解約の場合はペナルティー料を課します


みたいな【条件】を課しているとしたら、
あなたはそのファンドを買おうと思いますか?

(わたしなら買いません・・)

あっ、なんだかすごく長くなりそうなので、
続きは【次回】に!

似顔絵




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