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インデックス・ファンドには「先行者利益」があるの?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

(突然ですが、)
「あーあ、洗濯機が壊れたから、新しいの買おうよ・・」
と、配偶者に迫られたら、どうしますか?

(夫婦円満のために?)
あなたは今日、
乾燥機付き洗濯機を買いに行きます・・。

それはおそらく、
5年前に発売されたモノより、
【機能、効用においてすぐれた商品】であるはず・・。

(なぜなら、5年前に比べて
洗濯機の機能、効用は「進化」しているからです・・)


それに比べて
インデックス・ファンドという商品は
ちょっと変わっています・・。

商品の効用、すなわち【効き目】という点では
「進化」がないのです・・。


たとえば同じ、
「MSCIコクサイ指数」との連動を目指す、

5年前に発売された
「D社の、先進国株式イ・ファンド」と、

来月発売される
「M社の、先進国株式イ・ファンド」は、

効用が同じ、ですよね。

つまり、目指すべき
「ゴール」が同じなのです・・。

すると、「そこそこ名前が知れていて」
「純資産額も集まっている、D社のものにしようか。」

という気持ちが湧いてきませんか?


これが、
インデックス・ファンドという商品における
先行者利益】です。

インデックス・ファンドにおいては、
(ETFもそうですが)

(特定の投資対象において)
― いちばん最初に市場に入ったモノが強い。―

という傾向が根強くあります。


たとえば、これはETFの例なのですが、
2004年11月に米国で
「スパイダー・ゴールドシェア」(GLD)が上場しました。

(金のETFですね)

遅れて、2005年1月に
「i シェアーズゴールド トラスト」(IAU)が上場を果たします。

わずか2ヵ月の違いですが、
現在でも、売買高、純資産額において

「スパイダー・ゴールドシェア」(GLD)は
IAUを突き放しています・・。

(3番手、4番手のゴールドETFって、
「名前」すら思い出せません・・)


さて、
インデックス・ファンドに話を戻しますが、

今日、たくさんの
インデックスファンド・シリーズが登場しており、
(もちろん「ノーロード」で!)

あれがいい、これがいいと議論できること自体、
とても【幸せなこと】だと思います・・。

「インデックス投資日記@川崎」のkenzさんが
インデックスファンド・シリーズを
比較してくれていますね。

低コストインデックスファンド6種の実質コスト比較 (2013年6月)】 (あと、DIAMのインデックスファンドシリーズもありますね)

各社、継続コストである「信託報酬」で
差を付けようとしていますが、
一方、「純資産額」はいったいどうなっているのでしょうか?


わたくしが6月27日時点で調べた、
「SMTインデックスファンドシリーズ」の
【純資産額・累計】は約667億円でした。

もうひとつ、
「eMAXISインデックスファンドシリーズ」の
【純資産額・累計】は約610億円です。

(ただし、トータル本数はeMAXISのほうが多い・・)

「カンさん、なぜ、
このふたつのシリーズについて言及しているの?」

はい、

○ 複数の販売会社で販売され、
○ 代表的な8つの資産をすべて取り揃えた
【インデックスファンドシリーズ】という市場を、

最初に切り開いた「ふたつ」だからです・・。
(正確にはSMTが2008年、eMAXISが2009年です・・)


(突然ですが、)
インデックス・ファンドの【本質】って何でしょう?

○ 私たち投資家にとっては
低コストで【便利な道具】ですが、

運用会社、販売会社にとっては、
あまり【儲からない道具】ということ..。

「えっ、儲からないのに、
どうして複数の会社が参入しているの?」

それは、
インデックス・ファンドの「伸びしろ」が大きいと
各社が判断しているからでしょう・・。


これは私見ですが、
インデックス・ファンドという商品における
【需要】と【供給】を冷静に見つめてみますと、

明らかに「供給多過」だと思います・・。


インデックス・ファンドは
典型的な【薄利多売型】の商品であり、

1.マーケットシェアを取り、かつ
2.純資産額が相当積み上がっていかない限り、
【ペイしない商品】なのです。

別の言い方をすれば、
(どれくらい我慢できるかという)体力の差はありますが、

マーケットシェアが取れず、
純資産が積み上がらなければ、
繰り上げ償還という名の【撤退】が待っているわけです。


中期的な視点で見れば、
仮に6社、7社の運用会社が
「インデックスファンド・シリーズ」に参入しても、

最終的には2、3社程度しか
存続できないのではないでしょうか・・。


【継続コストの差】という意味では、

今の時点で、
各インデックスファンド・シリーズの「信託報酬」を
比べても、あまり意味がありません。

なぜなら、今、純資産額がある程度積み上がっており、
かつ、今後【純資産額が積み上がる可能性が高い】
インデックスファンドこそ、

中期的に
信託報酬を引き下げる余力」が生じるからです・・。

(現時点で「信託報酬」が低くても、
結局、存続できなければ意味がありません・・)


あなたにとってもっとも重要なことは、
10年後も元気で存在するインデックス・ファンドを
選ぶことなのです。

【追記】

販売会社が多いことも重要です。

たくさんの販売会社が
そのファンドを取り扱っているということは、

一社、一社の取扱高は少なくても、
ファンドの【純資産額】が
積み上がりやすいということですから・・。

また、ファンド保有者における
「つみたて」の比率が高いことも重要でしょう。

(これも、ファンドの【純資産額】が
積み上がりやすいことにつながりますから・・)

似顔絵




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COMMENT

Re: とても参考になりました

5年後、10年後どうなのか?を踏まえて、トータルで判断する必要があるのでしょうね・・。

| カン・チュンド | 2013/07/28 19:05 | URL |

Re: タイトルなし

販売会社が多いこと、そして「つみたて比率」が高いことは、
純資産額が増えやすい重要な要素でしょうね・・。

| カン・チュンド | 2013/07/28 19:04 | URL |

とても参考になりました

インデックス・ファンドを選ぶ際、まず信託報酬を比べていました。
その次が資産額が増えているか、パフォーマンスはどうか、でした。
資産額のほうが重要なのですね。また、先行者利益もあり、なんですね。
加えて、販売会社の多さにも大切なのですねえ。
とても、参考になりました。

| fujioka | 2013/07/28 00:21 | URL |

記事ご紹介ありがとうございます。
たしかに純資産額がある程度ないとサービスを継続することはできませんね。
一番コストの低いインデックスファンドに資金が集まりますし、ファンド自体の存続は容易ではないですね。

| kenz | 2013/07/27 14:45 | URL | ≫ EDIT














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