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i-mizuho インデックスシリーズの登場に思う諸々の雑感


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

もう4年近く前の話になりますが、
三菱UFJ投信の「ブロガーミーティング」なるものに
はじめて参加した時は、心底ビックリしました。

「えっ! この人たち、真剣に
『真面目にやる』つもりなんだ・・」と感じたからです。

三菱UFJ投信の営業部長さんが登場され、

「なぜ、eMAXISという、
インデックスファンドシリーズを立ち上げたのか」を、
こんこんと説明されていました。

ことの発端は若手社員の提言にあったようです。
自分が欲しくなるようなファンドを作りたい!

んー、
これってまさに↑商売の「原点」・・(カン)


社内で相当な軋轢があったようですが、
低コストでDIY的な運用が実践しやすい

インデックスファンドシリーズが
(なんとか)世に出たわけです。

営業部長さんは
ブロガーミーティングで力説されていました。

「ファンドは10年単位で考えている。
2~3年純資産額が伸びないからといって、
途中で止めたり(償還したり)しません」と。

ネット投資家からの支持を得るため、
最初から複数の【販売会社】に向けて

すべてノーロード(購入時手数料ゼロ)で
商品を提供する意向だったようです。

このようなeMAXISの理念、
そして、実際の品揃えは
(お世辞ではなく)素晴らしいとわたしは思います。

(最近、NYダウインデックスファンドも
ラインナップに加わりましたね・・)


しかし、三菱UFJ投信という運用会社の中では、
【もうひとつの顔】が歴然と存在しています。

たとえば、わたくしが酷評している
三菱UFJメキシコ債券オープン(買ってはいけない投資信託)

を運用しているのも、
同じ三菱UFJ投信です・・。

嗚呼・・。


○ そうです、
投資信託を作っている会社は、
ふたつの顔】を持っているのです。

一つは、
【嗚呼、あこぎな商売だなあ、と感じつつ、
今までの習性を変えられない顔】。

もう一つは、
【お客様の声に耳を傾け、
今から真面目にやります!という顔】です。

当然、投資信託を売っている販売会社も、
【ふたつの顔】を持っているはずです。

【嗚呼、あこぎな商売だなあ、と感じつつ、
今までの習性を変えられない顔】。

【お客様の声に耳を傾け、
今から真面目にやります!という顔】・・。


(話題は変わりますが、)

間もなくみずほ銀行、みずほ証券が
それぞれインターネット専用で

「i-mizuho インデックスシリーズ」を
販売開始する予定です。
(運用はブラックロック・ジャパン)

ラインナップは素晴らしいです・・。

インデックス投資日記@川崎のkenzさんが
i-mizuhoインデックスシリーズ インフレ連動債含む22本新登場」でまとめられている通り、

22本の包括的なインデックスファンドシリーズを
立ち上げる予定。
(このボリュームは日本初ですね・・)

(わたしが個人的に気になるのは、

i-mizuho 東南アジア株式インデックス
i-mizuho 先進国インフレ連動債券インデックス
i-mizuhoハイイールド債券インデックス( 為替ヘッジなし)
です・・)


しかし、みずほ銀行という
【販売会社】を例に挙げますと、
これまでほとんど、

【嗚呼、あこぎな商売だなあ、と感じつつ、
今までの習性を変えられない顔】しか、
持っておられなかったと思います。


あのー、
「後ろめたさ」、みたいなものを
感じておられるのでしょうか・・?

それとも純粋に、
「インデックスファンド」を拡充しないと、

次の大きなトレンドに乗り遅れる、
と思っておられるのでしょうか?

まあ、どちらも【真実】なのでしょう・・。


○ あらゆる商品・サービスに携わる人間の中には、
ふたつの顔】が存在します。

しかし、平均的には、

【嗚呼、あこぎな商売だなあ、と感じつつ、
今までの習性を変えられない顔】が50%、

【お客様の声に耳を傾け、
真面目にやりますという顔】が50%程度という
印象を個人的には持っています。

それはなぜか??

ヒトは自主的に、
「真面目にやるようになる」生き物だから?

いいえ、そうではありません。


【お客様の声に耳を傾け、
真面目にやります!という顔】を相当割合持たないと、

お客様が、離れてしまうからです・・


【嗚呼、あこぎな商売だなあ、と感じつつ、
今までの習性を変えられない顔】を
メインにしていると、

誰も、その会社の商品・サービスを
買ってくれなくなりますね・・。

じゃあ、みずほ銀行やみずほ証券は、
今までどうして
【ひとつの顔】だけでやってこられたのか?

○ それは、
消費者と、商品提供側の
情報格差が圧倒的に大きかった】からです。


言葉が上品ではなく、たいへん恐縮ですが、
これまでは、商品提供側のシナリオで
消費者をうまく【まるめ込む】ことが出来たのです。

しかし、それも過去の栄光の日々として、
やがて葬り去られるでしょう・・。


時間が経過するにしたがって、
消費者の知識は積み上がっていきます。

また、(これも下品な発想で恐縮ですが)、
ヒトは必ず死にます・・。


ご資産はやがて次の世代に相続され、
息子さん、娘さんは、

お父様、お母様とは違った視点で
【投資信託という運用ツール】と向き合います。


長い目で見れば、資産運用業界でも、

【嗚呼、あこぎな商売だなあ、と感じつつ、
今までの習性を変えられない顔】から、

【お客様の声に耳を傾け、
真面目にやります!という顔】に
シフト」していくわけです。

(消費者は刻一刻と「変化」していますから・・)


夏目漱石の「こころ」ではないですが、

投資信託を作っている会社も、
売っている会社も、
自身の【ふたつの顔】の狭間で揺れ動いています。

だいたい、
購入時手数料ゼロのファンドを品揃えすること自体、
購入時手数料で稼いでいる自身に、矛盾します

もしかすると、
インデックスファンドシリーズを
品揃えすることは、

これまでのビジネスの姿勢に対する
【懺悔】の意味合いがあるのでしょうか?

(一度、伺ってみたいものです・・)


冷めた言い方をすれば、
低コストなインデックスファンドを拡充させることは、
【自己矛盾】を増幅させることに他なりません。

遠くない将来、【ふたつの顔】は
ひとつの箱の中に収まりきらなくなり、
大きな【旋回】を余儀なくされるでしょう・・。


○ 販売会社が、あるいは運用会社が、
低コストな投資信託に力を入れ始めた時点で

【大きく変貌すること】を
宿命付けられているのです。

(もちろん、これは
私たち消費者にとっては良いことです。

今回の「i-mizuhoインデックスシリーズ」は、
有店舗の販売会社が主導し、
かつ、外部の運用会社と組んだという点で特筆されるでしょう)

私たちは以下のことを、
普段忘れがちになります。

それは、

あなたという消費者の潜在需要が
5年、10年後の
「商品・サービスの中身」を決定する、
ということ。

ビジネスの究極の目標は、

○ 利益を上げることではなく、
○ 利益を上げ続けることです。


三菱UFJ投信の営業部長が言われた通り、
「投資信託を10年単位で考える」なら、
回転売買は消えてなくなります。

【嗚呼、あこぎな商売だなあ、と感じつつ、
今までの習性を変えられない顔】から、

【お客様の声に耳を傾け、
真面目にやります!という顔】に
「シフト」していくその年数を、

長くするのも、短くするのも、
それは、【あなた】次第なのです・・。

○ ひとりひとりの消費者の取捨選択が、
シフトの加速を促すことをどうかお忘れなく・・。

みずほ銀行、みずほ証券さん、
本当に思いを込めて、力を入れて、
「i-mizuho インデックスシリーズ」を
世の中に広めていきましょう。(応援します!)


【追記】
恐縮ですが、前言撤回です。

素直に応援するとは言えなくなりました・・。

「i-mizuho インデックスシリーズ」は
運用期間が以下のように
限られていることが判明したためです。

(おそらくNISA制度が恒久化すれば、
運用期間を無期限に改める方針なのでしょうが・・)

「i-mizuho インデックスシリーズ」販売用資料より。

【運用期間】
●「株式」に投資する9ファンド:
 2028年5月2日まで(設定日:2013年9月3日)

●「債券」に投資する8ファンド:
 2028年8月2日まで(設定日:2013年9月12日)

●「リート・その他」に投資する5ファンド:
 2028年11月2日まで(設定日:2013年9月26日)

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COMMENT

Re: タイトルなし

お気持ち、よーく分かります!

| カン・チュンド | 2015/04/02 18:58 | URL |

ホントにそう思います。みずほ銀行って振込みするたびに、投資信託の勧誘電話かかってきてセコイ会社だと思ったなあ~

| | 2015/03/30 23:22 | URL |

Re: タイトルなし

パラダイムシフトは意外と静かに、かつ早急に起こる可能性もあると思います・・。

| カン・チュンド | 2013/08/20 08:03 | URL |

記事ご紹介いただきありがとうございます。

おっしゃる通り、販売会社や運用会社が低コストインデックスファンドに力を入れさせるためには、やはり客側が妙なファンドを買わないようにする取捨選択が重要ですね。

| kenz | 2013/08/19 21:38 | URL | ≫ EDIT














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