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自分の資産を冷めた目で概観するためには、深くて長い河を超えなければならない


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

皆さんは
ノルウェー政府年金基金】ってご存知でしょうか?

平たくいうと上記は
ノルウェーという国の『国家ファンド』です。

国民から集めた年金保険料、
そして(国家として)

石油を売って儲けたお金を元手に、
資産運用を行っています。

「グローバル部門」の運用では、
予め定められた運用指針に従って、
緻密な国際分散投資を行っています。

なんだかスゴいですね・・。


このように書くと、
いかにも洗練され、制御された投資を
行っているように聞こえますが、

(あっ、実際行っているのですが)、
しかし、しかし、です。

ノルウェーもスウェーデンも
大昔はバイキングとして、
周辺の国々を荒らし回っていたのですよ。

(なんですか、突然?)

そして、
かつて大英帝国と呼ばれたイギリスも、

昔は海賊のような
『強奪投資』を行っていました。

??


『世界史をつくった海賊』(ちくま新書)
によりますと、

イギリスでは国家が海賊を雇い、
実際の海戦で
相手の船に火を放って
艦隊ごと突っ込ませるという、

とても荒々しいことを行っていました。

あのー、話は飛ぶのですが、

皆さんは歴史の授業の中で、
『三角貿易』って言葉が出てきたのを覚えていますか?

ヨーロッパ → 武器・織物
      → アフリカ 

アフリカ → 奴隷(俗に黒い積荷と呼ばれた)
     → 西インド諸島など

西インド諸島など → 砂糖・綿花(プランテーション)
         → ヨーロッパ

(ヨーロッパ → アフリカ
→ 西インド諸島 → ヨーロッパと
交易が「三角」で完結しているから、三角貿易。)


なぜ、ヨーロッパからアフリカに
「武器」が輸出されていたかというと、

武器によって
アフリカの部族間の対立を助長し、

奴隷の円滑な確保に役立てるためだったと
云われています。


ではなぜ奴隷が必要だったのか?

欧州で砂糖や綿花の需要が急増したため、
植民地でのプランテーションに奴隷が
駆り出されたのです。

(なんと醜い「原始・資本主義」でしょう・・。)

★ 初期の『海外投資』とは、
文字通り「略奪」と表裏一体だったのです


そんな粗暴な投資のカタチが
少しずつ、本当に少しずつ姿を変えて、

長い年月を経て、
ようやく(平和な)
国際分散投資に至っているのです。

ギラギラ型の、
がつがつした投資ではなく、

運用会社という他人に自分のお金を預けて、
アセット・アロケーション、
リスク・リターンの測定などに
言及するまでになりました。

何百年という長い長い歳月をかけて・・)


先日、香港で開かれたカンファレンス
「ETF Asia 2013」についてご紹介しました。

『ETFを用いたポートフォリオ提案という
スタイルが、果たしてアジアで普及するのか?』

というパネルディスカッションの中で、

香港から参加していた
パネラーのひとりは、

アジアの投資家は、
資産運用に対し【体系的な考え方】が不足している
と述べていましたが、

アジアで
【体系的な考え方】が不足しているのは、
ある意味、当然でしょう・・。

★ アジアでは、
個人が資産運用できるようなお金を手にし出してから、
まだそんなに長い時間が経過していないためです。



想像してみてください・・。

生まれてはじめて大金を持った人間が
緻密な国際分散投資なんて出来るでしょうか?

大きなお金を持って間もない人間は、
なかなか冷静には振る舞えないものです。
(進化を遂げるためには、数々の失敗が必要・・)

ハーベスライフ香港の
小椋さんという方のブログを見ると、

中国人富裕層も、富裕層っぽく?
という記事が掲載されています。

以下、引用)

AMGの同僚から伝え聞く話だと、
中国人の富裕層の扱いにくさはハンパない。

彼らは
・儲かる金融商品だけ紹介してくれ
・手数料は限界まで下げてくれ。そして得た手数料はこちらにバックしてくれ。
・客の中で一番大切に扱ってくれ

という、要求自体はある意味シンプルで
どのクライアントでも多かれ少なかれ持っている要素なのだが
その要求度合いがハンパではない。


以上、引用終わり)

(まるで)
駄々をこねている高校生みたいですね。


自分のお金と【適度な距離】を持ち、
冷めた姿勢で、
ポートフォリオとして
自身の資産を概観するためには、

深くて長い河を超えなければならないのです。

要はとてつもなく
【長い時間】が必要ということ・・。


そして「時間」はヒトを洗練させます。


アジアの人たちが少しずつ、
お金の管理という行為に、
戦略的な思考を持ち始めれば、

金融機関に対する接し方、
金融商品に対する考え方も変わってきます。

それを後押しする役割を果たすのが
わたしはETFというツールだと思うのです。


以前【こちら】の記事にも書きましたが、

アドバイザーにとって
手数料収入という体系が廃止されれば、
(つまり、規制そのものが変わってしまえば)

意外とドラスティックに
資産運用業界のビジネスモデルが変わり、

(その結果といて)
個人投資家の投資に対する心構えが
変わっていくと思います・・。

似顔絵




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