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NISAはどうさ? 良くないさ。その二 【3つの選択編】


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

★ このブログ記事の【前提】。

この記事は、シンプルな運用方針のもと、
長期で積立て投資を行い、
資産形成を成し遂げようとしている、
【あなた】を想定して書いています・・。

(あまり情報として行き渡っていませんが、
現状のNISA制度には多くの欠点、デメリットがあります)

前回もお話ししたように、
わたしは現時点では、
NISA口座をお勧めしません。

その中でも特筆して、
『つみたて投資』には
まったくフィットしていないと
感じています。


ここからは
【具体例】でお話ししていきましょう。

東京都練馬区に住む、
木下慎之介さん(36)がいるとします。

木下さんは
毎月5万円で、
『世界経済インデックスファンド』を積み立てています。

(SBI証券にて。特定口座)

ボーナス月に年2回、
10万円ずつを増額投資しています。

したがって、年間80万円分の投資
ということになります・・。

もし、木下さんが上記の投資を
NISA口座で行うと、
『見える景色』がだいぶ違ってくるのです・・。


実は、NISA口座でいう
「5年」の非課税期間とは、

毎年、毎年、
【新しい5年】をスタートさせるということです。

??

あのー、
こんなNISA口座の「イメージ図」を
ご覧になったことがありますよね?

NISA口座

国際投信投資顧問HPより。

木下慎之介さんの場合は、

2014年に、80万円分の投資を実行。
これを・・5年間運用する・・というイメージです。

2015年に、80万円分の投資を実行。
これを・・5年間運用する・・というイメージ。

2016年も、80万円分の投資を実行。
これを・・5年間運用する・・というイメージ・・。


上記は言い方を換えると、

○ 2014年から始まる5年間・・
○ 2015年から始まる5年間・・
○ 2016年から始まる5年間・・
○ 2017年から始まる5年間・・
○ 2018年から始まる5年間・・

というように、


★ それぞれ1年ずつズレた、
異なった、最大5つの【5年間】を、
同時に「管理」していくことになります。


えっ、誰が??  

あなたが、ですよ!


(ポイントは、
5つ以上の【5年間】にはならない、ということ。

なぜなら、
2019年から始まる
「非課税期間5年」が始動するときには、

2014年から始まった
「非課税期間5年」は消滅してしまうため・・)


私たちは頭の中で、

A 2014年分の投資実行 ⇒ 2018年末
B 2015年分の投資実行 ⇒ 2019年末
C 2016年分の投資実行 ⇒ 2020年末

というように、

1年ずつズレた【複数の5年間】を
頭の中でイメージしておく必要があります。


★ 素朴な疑問ですが、
あなたやわたしのような個人投資家が、

上記のような複数の【時間軸】を、
果たしてうまく管理することができるでしょうか?


どうしてこんなことを聞くかといいますと、

1年ずつズレた、
【非課税期間】が終わりに近づくと、

あなたはその、
各々の「非課税期間」について、
以下の【3つの選択肢】の中から、

どれかをチョイスし、
実際に『行動』に移さないといけないのです。

その【3つの選択肢】とは?

1.(売らずに)NISA口座を「延長」する
⇒ これを「ロールオーバー」といいます。

2.(売らずに)特定口座に戻す
3. 売る(= 解約する)


(※ 当コラムでは、既存の課税口座は
「特定口座」という呼び方で統一します・・)

NISA口座

国際投信投資顧問HPより。

もう一度、
上記の図表をご覧ください。

たとえば、今、
2018年の11月になっているとしましょう。

(慎之介さんは年80万円の
つみたて投資を行っていますよ!)

2014年にスタートした
「80万円の投資」については、
いよいよ、

1.(売らずに)NISA口座を「延長」する
2.(売らずに)特定口座に戻す
3. 売る(= 解約する)


の【チョイス】をしなければなりません。

(まあ、2018年にスタートした
「5年間」については、
そのまま年末まで積み立てを続けて、
しばらく置いておいても大丈夫でしょうが、)


2015年にスタートした「80万円分の投資」、
2016年にスタートした「80万円分の投資」、
2017年にスタートした「80万円分の投資」についても、

『世界経済インデックスファンド』の価格が
大きく上昇したりしたら、

3. 売る(= 解約する)という【選択】
(誘惑?)が付きまといますね・・。


そして、
年が明けて2019年になれば、

今度は2015年にスタートした
「80万円分の投資」について、
いよいよ【3つの選択肢】が迫ってきます・・。


・・これって面倒臭いと思いませんか?

(慎之介さんは2018年以降、実質毎年、
3つの選択肢】の心配をしなければなりません)


こんな「投資」をしていると、

○ 今までより、
投資信託の値動きが気になってしまう・・。

○ 今までより、頻繁に
マーケットや経済の動きを見てしまう・・。

要は、投資との『距離』が
うんと近くなってしまう可能性が大なのです。


木下慎之介さんはこれまで、
どんな投資をしてきましたか?

ただシンプルに、
毎月『世界経済インデックスファンド』を積み立て、
それをコツコツ続けてきただけです・・。

それが
NISA口座を利用することで、
【投資のリズム】が狂ってしまう恐れがあります。


「カンさん、なに細かいこと言ってるの!

投資信託の値段なんか気にせずに、
シンプルに、
NISA口座で積み立てを続ければいいじゃん。」

あっ、はい・・。
それはそうなのですが、

ただシンプルに積立てを続ける、
というのも難しそうなのです。

「えっ!?」


たとえば(細かい話になりますが、)

2014年に投資した投資元本80万円分を、
2018年末になるまで「売らず、」

NISA口座を延長 = ロールオーバーしたとしますよね。

たとえば、その時点で
『世界経済インデックスファンド』の時価が
90万円になっていたとしましょう・・。

ロールオーバーって何かというと、

この90万円分の
『世界経済インデックスファンド』を、

2019年の投資枠(100万円の一部)として、
使うということなのです・・。


「ということは?」

ということは、
上記のようにNISA口座を延長 = ロールオーバーすると、

2019年の1年間に、
NISA口座で投資できる分のほとんどを
使い切ってしまうことになります。

(残りの枠は10万円のみ・・。
つまり、19年については、
これまでのような
毎月5万円の積み立ては出来ない・・)


※ ちなみに 満5年が経って、
NISA口座を延長(ロールオーバー)するために、
『書面の提出』を義務付けている金融機関もあります。

別の云い方をすると、5年経って何もしなければ、
そのまま【特定口座】に移ってしまう恐れがあるということ。

(※ 当コラムでは、既存の課税口座は
「特定口座」という呼び方で統一します)


上記の場合、
ただシンプルに積み立てを続けるためには、

2014年に投資した元本80万円分については
ロールオーバーをせずに、『特定口座』に移し、

2019年分のNISA口座の投資は、
(これまでと同じように)5万円の積み立てを行う、
というやり方があります。 

フム。それはそれでいいかも・・。 


でも、もし、ですよ、
2014年に投資した元本80万円の
投資信託の価値が
64万円に値下がりしていたら・・

これはちょっと怖いことになるかもしれません。
(上記については『別途』触れたいと思います)


あるいは、
もうひとつの『選択肢』はいかがでしょうか。

2014年に投資した元本80万円は
やっぱり『ロールオーバー』して、

毎月5万円の積み立ては
(NISAではなく)『特定口座』で行う。

えっ、じゃあ、
なんのためのNISA口座だよ。

「・・・・・・。」


★ どうしてNISA口座内で
一直線の
シンプルな積み立て投資が難しいかというと、

非課税期間が【5年】だからです。


木下慎之介さんのように
積立て投資を続けようとすると、

結局のところ、NISA口座と、
特定口座の『両建て』となってしまい、
逆に資産管理が煩雑になる恐れがあります。

(今の例はバランス型ファンド1本でしたが、
仮に4本のファンドを組み合わせて
ポートフォリオを作っているケースを考えてみてください)

ちなみに、システム上、

○ NISA口座と特定口座の『管理画面』は、
 別々になってしまいます・・。


わたしがもっとも危惧するのは、

○ NISA口座で行う
毎年気にする投資』と、

○ 特定口座で行う
シンプルな長期投資』が、
あなたの中で【混在】してしまうこと・・。

(はっきり言いますと、
NISA口座で行う『毎年気にする投資』が、

あなたの本来の投資スタイルを
歪めてしまうことを懸念します・・)


NISA口座とは、
少し意地悪な言い方をすると、

★ 最大100万円の元本を、
5年以内でどれだけ増やせるかという「ゲーム」を、
10回にわけて行うこと。 

と云えなくもないのです。

あなたはそんなゲームをされたいですか?

似顔絵




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