PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

NISAはどうさ? 良くないさ。その三 【投資ゼロ年生。スズキくん編】


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

★ このブログ記事の【前提】。

この記事は、シンプルな運用方針のもと、
長期で積立て投資を行い、
資産形成を成し遂げようとしている、
【あなた】を想定して書いています・・。

(あまり情報として行き渡っていませんが、
現状のNISA制度には多くの欠点、デメリットがあります)

NISA口座の本来の目的は、
これから資産形成を目指そうという人に、

税制優遇されたインフラを付与し、
投資の文化を根付かせることにあると思います。

NISAの趣旨そのものには大賛成です。

が、しかし、
投資ゼロ年生のスズキくん(26)が

現行のNISA口座で資産運用を始めると、
さまざまな問題が生じる可能性があります。

たとえば、
○ 5年間という人工的な
『区切り』に慣れてしまうこと・・。

○(また、5年という区切りがあるが故に)
『売却』を常に意識してしまうこと・・。

(しかも、現行ではNISA口座は
2027年までです。スズキくんはその時40歳。)

「投資って、こうやって
利益確定をしないとダメなんだ」とか、

「ふたつの口座間(NISA・特定口座)を
資金移動して、管理しないといけないんだ」
みたいに思われることを、わたしは危惧します。


★ 投資は人の出会いと同じで
その『第一印象』がたいへん重要です。

現行のNISA口座の仕組みに慣れてしまい、
間違った体内時計というか、【運用スタイル】を
スズキくんの脳内にダウンロードして欲しくないのです。

『非課税制度』とは、
(投資という長いプロセスにおける)
【おまけ】に過ぎません・・。

では、何が【本体】かというと、
それはあなた自身の
『運用政策(ポリシー)』です。


あなたやわたしのような個人が、
仕事を懸命にこなし、
かつ、プライベートの生活を充実させながら、

ムリなく行える【投資】の有り様を
想像してみてください。

(確認: あなたの仕事は運用ではないのですよ・・)

それは、シンプルな【時間軸】の、
シンプルな【長期投資】であるはず・・。

つまり、
★ あなたの『ライフプラン』の上に、
投資という行いをただ『載せる』だけ、なのです。


そして、あなたの『人生』の都合に合わせ、
(ポートフォリオ)にお金を入れ、
そして(ポートフォリオから)お金を引き出す・・。

その、壮大なプロセスそのものを
【投資】と呼びます。
(おそらくこれは一生涯にわたる「作業」です)


★ お金をいつ、どのくらい差し入れ、
そして、いつ、どのくらい引き出すのか・・。

それは全く 「あなたの都合」で、
自由に、決められて、しかるべき、ですよね。
(つまりはフリーハンドです・・)

毎月3万円のつみたて投資を行う。
時間を味方につけて、積み立てを続け、
自分の資産を増やしていく・・

あるいは、まとまった資金で
ポートフォリオを組み、

定期的にリ・バランスをして、 
あとは放ったらかしで長期運用する・・。

そんな一直線の、
淀みない【長期投資】と、
スズキくん(26)には出会って欲しいと願うわけです。


じゃあ、カンさん。
NISA口座がどうなればいいと思っているの?」


★ はい、
NISA制度そのものが『恒久化』され、
非課税期間が『恒久化』されることです。

NISA制度の現状は、
財務省と金融庁の政治的な妥協の結果生まれた
ひとつの「産物」です。

(妥協の「産物」だからこそ、
こんなに複雑怪奇になってしまったのです)

仮に、NISA制度そのものが『恒久化』されても、
非課税期間が『5年』のままでは、

1年ずつズレた、最大5つの【5年間】の管理、
という「基本構図」は変わりません・・。

NISA制度が恒久化、
非課税期間が5年の状況では

NISA口座の「延長」⇒「延長」、

つまり『ロールオーバー』を繰り返すことは
可能になりますが、

【累積投資額】に縛りがある限り、
NISA口座で積み上げられる資産規模は
(やはり)最大元本500万円なのです。

るいせき・投資額??

わたしは、100歩譲って、

★ NISA制度そのものが恒久化され、
非課税期間が5年のままでも、
【累積投資額】の上限が撤廃されるべきと考えます。


また、あの図表に登場してもらいましょう。

NISA口座

国際投信投資顧問HPより。


たとえば2014年に始まった5年間で
イメージしてみます。

2014年に投資した100万円が
2018年末には130万円になっていたとします。

NISA口座の延長 =『ロールオーバー』は
もちろん出来ますが、

2019年に始まる5年間に
移行できるのは「100万円のみ」なのです。

(残りの30万円については
『特定口座』に移されてしまう・・)

(※ 当コラムでは、既存の課税口座は
「特定口座」という呼び方で統一します・・)


これだと、
NISA口座内で資産が積み上がっていきません。

つまり、現に投資しているお金が、
ずっとNISA口座内に留まり続けるためには、

NISA制度そのものが恒久化され、
(非課税期間が5年のままであっても)

【累積投資額】の上限が撤廃されることが
必要と考えます。

もちろん、NISA口座が恒久化され、
非課税期間が恒久化され、

累積投資額の上限が
撤廃されれば言うことないのですが、

国の借金がどんどん膨らんでいく中、
税収を確保したい財務省が
首を縦に振るとは(現実的には)思えません・・。


【追記】

弊所のあるお客様から、
NISA口座に関して、

「どうしてNISA口座の
ネガティブな面ばかり強調されるのですか?

制度がよい方向に改正されれば、
使い勝手も違ってくるのでは・・」
というご意見をいただきました。

それはおっしゃる通りなのですが、
アドバイザーとしましては、

★『最悪の事態』を想定して、
アドバイスを差し上げることが基本と考えています。

(希望的な観測で、
「●●になることが予想されますから、
 ■■ にしましょう。」とは、申し上げられません・・


そして『最悪の事態』とは、
NISA口座が現行のまま推移する、
ということになります・・。

似顔絵




関連記事

| NISA口座はどうさ? 良くないさ。 | 17:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT














TRACKBACK URL

http://tohshi.blog61.fc2.com/tb.php/1966-39e411d2

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT