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インデックス運用、アクティブ運用で優劣を語るのはどうなのでしょうか?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

本日は【ワールドインベスターズ.TV】「66ライブ」
カン・チュンドの投資人生相談室】よりお届けいたします。

(ブログ用に大幅に書き直しております・・)

【ご質問】

投資信託の運用の目標に、
「インデックス運用」「アクティブ運用」という
言葉が良く出てきます。

言葉の意味は分かるんですが、
これを『評価』に使うのは
どうかとも感じてしまいます。

たとえば、サッカーでも、
攻撃型のチーム、守備型のチームとか、
性格、戦術がいろいろありますが、

勝敗はそれとは別ですよね?

10点取っても11点取られれば負けです。
逆に、1点も取れなければ絶対に勝てません。

運用方針と、
運用実績はほんらい違うものなのに、

あたかもその運用方針で、
優劣が語られるような風潮がどうかとも思います。

投資信託のプロ!カンさんはいかがお考えでしょうか?

ヨシカズ 42歳 男性


【回答】

ヨシカズさん、
ご質問ありがとうございます。


―運用方針と、運用実績はほんらい違うもの。ー
これは、まさにおっしゃる通りです。

インデックス運用と、アクティブ運用
『どちらのほうが、より成績がよくなるのか?』で
単純に語ることはできませんね。

サッカーで云うところの「戦術の違い」、
運用では投資スタイルの違いと云いますが、

どちらのスタイルが、
あなたによりフィットしているか?』

という視点で、まずは語られるべきでしょう。

ヨシカズさん、
そもそも『歴史』を振り返れば、
すべての投資は「アクティブ」でした・・


「これがいい。あれがいい。」
選ぶことが(すなわち)投資だったのです。


そして(ここ、重要なのですが)、

これからも、
「これがいい。あれがいい。」と、
選ぶ投資(アクティブ運用)が
投資の本流であることは変わりません

○ なぜなら、ヒトの本質は、
何かを選び取っていくことだからです。


仮に、私たち投資家が
その大勢として
銘柄の「取捨選択」を行わなくなれば、

ひとつひとつの会社の『本来価値』、
すなわち健全な株価形成そのものが、
為されなくなってしまいます


(万一、そんなことが起こったら、
インデックス運用も成り立たなくなりますね)


インデックス運用とは、
長い歴史の中でつい先日登場してきた、
いわば『異端の投資法』です。

それは「亜流」であり、
あくまで「サブ」の存在です。

★ そして、インデックス運用は、
多くの、多様な投資家が、

日々、一所懸命
「銘柄選択」をし続けてくれて
はじめて機能する投資スタイルなのです・・


ヨシカズさん、
ここ、とっても重要ですよ。

縦横無尽なアクティブ投資の結果として、
効率的なインデックスは存在するのです。


ここまでは
教科書的なお話なのですが、

じゃあ、実際に、
資産運用が仕事ではない個人投資家が、
どちらのスタイルを選択すべきかというと
話は違ってきます・・。

インデックス運用は
「市場平均」を獲得する投資スタイルですから、
ここを『軸』として捉えると、

○ すべてのアクティブ・ファンドは、
市場平均を上回るファンドと、
市場平均を下回るファンドに分かれます・・。


わたしは、
アクティブ・ファンドの【評価軸】は、
この、市場平均を上回っているかどうかで
計られるべきだと思っています。

過去の実績は、
たとえば、
運用レポートの『騰落率の表』などを見れば、

そのアクティブ・ファンドが
市場平均をコンスタントに上回ってきたか否かは
分かるわけです・・。

そして、それをもとに
アクティブ・ファンドに投資を行うのも、
立派な投資のやり方でしょう。


ただ、難しいのは、
そのアクティブ・ファンドがこれから先、

つまり、
あなたが投資を実践する「未来」に向けて
市場平均を上回るかどうかは分からない、
という点だと思います。

○ なぜなら、
過去の実績と、未来の成績の間には、
(残念ながら)因果関係はないためです。

※ もちろん、
これはインデックス運用も同じです。

言うなれば、これから先、
市場平均を上回るであろうアクティブ・ファンドを、

『今』、見つけないといけない、
というジレンマが存在するわけです。


たとえば仮に、
そのようなアクティブ・ファンドを
うまく見つけられたとして、

アクティブ・ファンドに投資をし
3年半が経った頃から、

そのファンドの成績が
(市場平均と比べて)落ち込み始め、
その状態が1年くらい続いているとしましょう。

そのときに、
・このアクティブ・ファンドを持ち続けるべきか
・他の、アクティブ・ファンドに乗り換えるべきか

という『判断』は、
なかなか難しいのではないでしょうか・・。


つまり、
そのファンドの運用方針に、
なにか本質的な『変化』が起きているかどうかを
あなたが見極める必要があるのです


○ 言うまでもなく
アクティブ・ファンドの本質は、
【人の能力に自分のお金を託すこと】です。

人の目利き力がうまく機能することで、
そのアクティブ・ファンドは市場平均を上回ります。

しかし、運用チームの陣容が変わる、
その人自身が、置かれている環境が変わる、
その結果、人の目利き力に変化が生じる・・。

あるいは、その目利き力の変化は、
外的環境の変化によって起こるかもしれません。

このような、
人の目利き能力の起伏を、
あなたやわたしが的確に把握できるのかが

もっとも難しいポイントなのです。


じゃあ、
インデックス運用のほうがベターなのか?

それは、あなたが
何に【価値観】を置くかで変わってくるでしょう。

インデックス運用は、
人の目利き力に依存しない代わりに、
市場平均以上の成績を、諦めるということです。

そこには多少、
無味乾燥な風が吹いています。
達観、と云ってもよいかもしれません。

仮にインデックス運用を選んだとしても、
それはおそらく、消去法的な選択なのです・・。

インデックス運用では、
人が何かを選ぶという本能を放棄し、

分(ぶん)を知る、と云いますか、
ほどほどで良いと、自ら悟るような部分があります。
(ロマンもあるにはありますが・・)


仮に、運用を行う人が無償で仕事をし、
「インデックス運用」「アクティブ運用」ともに、
継続コストがかからないという『前提』に立つと、

半分のアクティブ・ファンドは
市場平均を上回り、
半分のアクティブ・ファンドが
市場平均を下回り、

そして、その結果として、
市場平均(インデックス・ファンド)が生まれる、
という世界になります。

しかしながら、実際は、
多くの仕事をこなすアクティブ・ファンドでは
継続コストがかさんでしまい、

(実績リターンとしては)
市場平均を上回るアクティブ・ファンドよりも、
市場平均を下回るアクティブ・ファンドが
多くなってしまうのではないでしょうか・・。


★ もし、ヨシカズさんが
インデックス運用を選ばれるのなら、
日々、縦横無尽に動いてくれている、
数多の投資家の存在を忘れるべきではありません。

そして、自分は皆と違っていてよい、
少数派でもよいのだという
『割り切り』が必要になると思います・・。

似顔絵




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