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年間トータルコストが信託報酬よりも重要な理由


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

資産管理とはほんらい、退屈な作業です。

最初、自分のお庭の配置
(ポートフォリオ)を決めるのがタイヘンですが、
あとはひたすら、お庭を眺める作業であるからです。

「えーっと、雪見灯篭と、
池の配置がちょっとズレたなあ・・」と思ったら、

(これもあくまで『定点観測』ですが)、
そのズレを定期的に修正するのみです。

(これを【リ・バランス】と云います・・)


年に2回、たとえば12月と6月に
『リ・バランス』を行う人は、
そのときだけ、
自分のお庭をよーく見ればよいのですが、

もし、出来れば、
自分のポートフォリオを構成している各ファンドの、
年間トータルコスト】もチェックするようにしましょう。


保険というブラックボックスな商品と違って、
投資信託という商品では、
商品にかかるコストが【開示】されています。

「カンさん。年間にかかる継続的なコストって、
あの、信託報酬(運用管理費用)のことでしょ?」

えー、まあ、それは間違いではないのですが、
(正確にいうと)正しくありません・・。

たしかに、ファンドを買って継続的に払う手数料は
「信託報酬」ですが、

その他の費用までを含めた
【年間のトータルコスト】が
どのくらいかかるか、考えてみたことがありますか?

⇒『その他費用』とは、信託報酬以外の、
売買委託手数料、有価証券取引税、保管費用、
監査報酬などを含めます。

(もちろんこれらも、
すべて私たち投資家が負担するわけです・・

あっ、式で云いますと、
○ 信託報酬 < 年間トータルコスト になるのですよ。

??


たとえば、
米国の投資信託(Mutual Fund)では、
Expense Ratio【経費率】という言い方をします。

○ この「経費率」こそが、信託報酬を含めた
ファンドの【年間トータルコスト】なのですね・・。

ですから、ほんとうは、
投資信託の【年間トータルコスト】がいくらなのかが
より重要なのです・・。


ところで、この【年間トータルコスト】は
⇒ 毎年変わってきます

たとえ、特定の指数に連動する
「インデックスファンド」であっても、

・指数そのものの中で、
国の入れ替え、銘柄の入れ替えがあった

・ファンドへの資金流入、
あるいはファンドからの資金流出がけっこう激しく、
売買委託手数料などのコストがかさんだ

・税制、法令の改正などがあり、
(前期と比べて)諸々のコストがかかった
など、

さまざまな理由で、
そのファンドにかかってくる
【実際的なトータルコスト】は毎期変動します


「じゃあ、年間のトータルコストって、
どこに載っているの?」
答え)⇒ ファンドの【運用報告書】に載っています。

(【運用報告書】とは・・ファンドの決算期ごとの
「全活動報告レポート」のことですね)

インデックス投資日記@川崎のkenzさんが
最新の『SMTインデックスシリーズ』のトータルコスト
(実質コスト)について、分かりやすくまとめられています。

SMTインデックスシリーズ(2013年11月決算)実質コスト更新表

ちなみに、SMTインデックスシリーズは
6か月ごとの『決算』であり、
年に2回「分配金」を出す機会があります・・。

以下、引用)

実質コストは前回よりさらに低下。分配金は全ファンドがゼロ

SMTインデックスシリーズ(2013年5月決算)の
実質コストと比較して、
SMT新興国債券インデックスのみほぼ変わらず、
他は全て同じまたは実質コストが下がっています。

SMTグローバル株式インデックスの実質コストが
年0.56%と安定しており、
コストのかかるアセットクラスの
SMT新興国株式インデックスも実質コストが年0.87%まで低下してきました。

マザーファンドも大きく、安定した運用が行えています。


引用、終わり)

『分配金は全ファンドがゼロ』なんて言われると、
「えっ、それって大丈夫なの?」と
心配される人がいるかもしれません。

しかし、インデックスファンドの【使命】は、
特定の指数と連動することであり、
定期的に「分配金」を出すことではありません・・。

(【普通分配金】を出すということは、
税金がかかるということでもありますし・・)


インデックスファンドの『分配金』は、
結果として指数を上回るリターンが出た場合に、
おまけ】として出される、
くらいに思っておいてくださいね。

ちなみにkenzさんは
前々期(2013年5月決算)の実質コストもまとめられています。【SMTインデックスシリーズ(2013年5月決算)第6期 実質コスト


このように、ファンドの年間トータルコストを
時系列でウォッチするようにすると、
トータルコストの推移が分かります


たまたまその期だけトータルコストを見て、
「あれ? このファンド、
トータルコストが高いなあ。じゃあ乗り換えようか」
と判断するのではなく、

(資産運用そのものと同じように)長い目で、
数期の運用報告書を継続して眺めてあげてくださいね・・。

また「eMAXISインデックスファンドシリーズ」については、
投信で手堅くlay-up!のじゅん@さんが
以下の記事でまとめられています。

eMAXISインデックスファンドシリーズ運用報告書(2013年3月)】


もちろん、
どのインデックスファンドがベストなのか?
を判断する際に、
トータルコストは重要なファクターとなります。

★ しかし、トータルコストだけで
買うべきインデックスファンドを
決定すべきではありません。

わたしが『SMTインデックスシリーズ』と
『eMAXISインデックスファンドシリーズ』を
挙げているのは、

・品揃えのよさ 
・その品揃えを先にラインナップした先行性
・販売会社の多さ

・運用会社の財務基盤がしっかりしている
・マザーファンドの純資産額が
潤沢であるファンドが多い

等々の理由によります。

つまり、ファンドとして
存続可能性が高いと判断しているからなのです・・。

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