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インデックス投資の歴史 その4)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

明治のスナック菓子「カール」は、
あの独特の形状と、
サクサクとした軽い食感が特徴です。

(もちろん@カールおじさんも、
相変わらずいい雰囲気を出しています・・笑)

カール

どんな商品にも、消費者に訴えたい
イメージ』というものがあるわけです。

では、運用商品という分野では、
どんな『イメージ作り』を行ってきたのでしょうか。


たとえば、
個別株を仲介する証券会社では、

⇒ 私たちがあなたに代わって
儲かる株を指南してあげますよ・・。

(そして巧みに『売り買い』を誘発し、
売買委託手数料を稼ぐ?)

投資信託を販売する銀行では、

⇒ 私たちがあなたに代わって
いい運用先をご紹介して差し上げますよ・・。

(そして販売手数料+信託報酬の一部を稼ぐ?)

上記が意味するところは、

「プロに任せれば、それ相応の
高いリターンが得られるのです」

という『イメージ作り』です。

(なんだかロマンの香りがしますね・・)

あっ、この『イメージ』は
まだまだ生きていますよ・・。

銀行や証券会社に赴いて
「なにかいいモノないかしら?」と
尋ねる人が後を絶たないわけですから・・(^^;)。


1976年にバンガード社が
「インデックス・ファンド」の運用を
スタートさせたとき、

ほとんどの金融関係者は
冷ややかな視線を送っていました。

「市場の平均値と連動するファンドなんて・・。
運用会社の仕事を放棄しているのと同じだよ。」


んー、今となっては
上記のコメントは少し滑稽に聞こえますね。

なぜなら、一時的に
インデックス・ファンドを上回る成績を上げる
アクティブ・ファンドは数多くあっても、

【継続して】インデックス・ファンドを上回る
パフォーマンスを残せるアクティブ・ファンドは
限られているからです・・。

そして、もっとも難しいのは、
【継続して】インデックス・ファンドを上回る
パフォーマンスを残せるアクティブ・ファンドを、

そのパフォーマンスが実践される前に、
見つける・ことなのです・・



(話は急に変わりますが・・)、
2010年12月のことでした。

私もパネラーとして参加した
モーニングスター主催の
インデックスファンドの講演会がありました。

その中で
モーニングスター代表取締役の
朝倉智也さんが講演された内容が
明快で素晴らしく、

その資料(PDF)を
ここでご紹介させていただきます。
インデックスファンドの魅力と活用術】(PDF)


資料を見ると、最初のほうで
「シンプルな投資を許容することができるか?」
という文言が目に入ってきます。

低コストな「インデックスファンド」に
魅力を感じないではないが、
多くの投資家は、
自分が『主人公』になりたいものです・・。

たとえば他者と比べて
「ワタシは上手く立ち回れるはず・・」
「ワタシは平均以上に物事を判断できるはず・・」

という思い入れがあります。

もっと具体的に云いますと、

・ワタシはこれから上がる銘柄を正しく選べるはず。
・ワタシは敏腕のファンドマネージャーを
見つけることが出来るはず・・。

そう・・、あなたもわたしも、

自己を過大評価するバイアス(偏り)を
持っているのです。
(いわゆる『オーバーコンフィデンス』ですね)

おそらく、
インデックス投資を選択するとは、
己の分(ぶん)を知って
シンプルさに回帰する
ということなのでしょう・・。


また、朝倉さんは
コストについても詳述されています。

投資信託に関わるコストとしては、
購入時手数料、信託報酬がしばしば指摘されますが、
売買回転率』という概念も重要です。

アクティブ・ファンドでは
平均以上の収益を目指して、
銘柄を買って、それを売り、
また次の銘柄を買うというアクションを行います。

人の能力にお金を託すわけですから、
銘柄の売り買いのボリューム =【売買回転率】が
ある程度高くなることは致し方ないことでしょう。

⇒ しかし、銘柄の売買に伴い発生する
「売買委託手数料」は、
(運用会社が払ってくれるわけではなく)
すべてファンド保有者の負担となるのです。


また、アクティブファンドでは
資産規模が大きくなり過ぎると、
機動的な運用を行うのが難しくなり、
パフォーマンスの優位性が失われる傾向にあります。

(逆にインデックスファンドでは
資産規模が大きくなるにつれ、
規模の利益が働き、
運用コストが低下する傾向にあります)

index-funds.jpg


バンガード社に話を戻しますが、
当初苦戦した
バンガード500インデックス・ファンド」は、

1980年代後半から、
少しずつ「資産残高」を伸ばしていきます。

「やっぱいいモノは、放っておいても認められるのね!」
と思っているあなた。
話はそれほど単純ではありません・・。

⇒ インデックス・ファンドが評価されるためには、
  投資家の『成熟』を要するのです。


それに加えて、
どんなにいい商品でも、
時代と「シンクロ」しないと
なかなか急速には広がっていかないもの・・。


米国では1978年に
401K(確定拠出年金)が導入され、
多くの従業員が
投資と向き合い始めることになりました。

また、1980年代、90年代を通じて、
アメリカ株式市場が稀に見る
「長期上昇相場」であったことも
追い風となりました。

「バンガード500インデックス・ファンド」は当初、
1100万ドルの純資産で運用をスタートさせますが、

それが1999年末には
「1000億ドル」(1ドル=100円換算で10兆円)まで
資産残高が膨らみます。

そして、2000年には、とうとう
当時アメリカで最大の投資信託であった
「マゼランファンド」を抜いて、
全米でもっとも大きなファンドとなりました。


⇒ バンガード社の功績は、
「理論の世界」で
インデックス・ファンドの有益性が叫ばれる中、

「現実の世界」でそれを実践し、
実際にインデックス投資の優位性を
証明した点にあります。


(現実の世界で↑上記を証明するためには、
10年、20年という膨大な時間が必要になるのです!)

誤解を恐れずにいれば、
この「バンガード500インデックス・ファンド」こそ、
資産運用業界の中ではじめて、

★ 消費者の利益を優先し、
消費者の目線に立って開発された
金融ツールであったとわたしは思うのです..。

どんな業界の、
どんな分野でも同じと思いますが、

消費者の予想を超える、
よい意味で消費者を驚かせるような
商品・サービスを開発することが、

(結果として)
マーケットの拡大に
つながるのではないでしょうか・・。

ところで、
インデックス投資の歴史の中で
もうひとつ『大きな潮流』をなすのが
ETFの存在です。

ETFって、一体どのようにして
生まれてきたのでしょうか・・?

似顔絵



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